2024/02/16(金) - 08:50
今年のツール・ド・フランスで総合を争う豪華メンバーが集結したヴォルタ・アン・アルガルヴェ。2日目の山頂フィニッシュでエヴェネプールのスプリントをダニエル・マルティネス(コロンビア、ボーラ・ハンスグローエ)が退け、勝利を掴んだ。
スペインのブエルタ・ア・アンダルシアが初日に続き2日目も中止となるなか、ポルトガル南部を舞台とするヴォルタ・アン・アルガルヴェ(UCI2.Pro)は第2ステージを迎えた。コースはラゴアから北の山岳地帯を目指す171.9km。終盤は3級、2級山岳を続けて越え、登坂距離7.5km/平均勾配5.9%のフォーイア山を駆け上がる。
本格山岳ステージとは呼べないものの、総合争いが繰り広げられるのは必至。スタートラインにはレムコ・エヴェネプール(ベルギー、スーダル・クイックステップ)をはじめ、セップ・クス(アメリカ、ヴィスマ・リースアバイク)やテイオ・ゲイガンハート(イギリス、リドル・トレック)、トーマス・ピドコック(イギリス、イネオス・グレナディアーズ)など今年のツール・ド・フランスで総合を狙う豪華メンバーが揃った。
序盤から逃げ集団を作ったのは7名で、その中にはトリニティレーシングから今年アスタナ・カザクスタンの下部チームに移籍し、今大会ではトップチームの一員として走る21歳のマックス・ウォーカー(イギリス)の姿も。一時は最大5分差を得た逃げグループも峠を越える度に人数を減らし、アンドレアス・レックネスン(ノルウェー、ウノエックス・モビリティ)を残しメイン集団に吸収された。
スーダル・クイックステップが先導するプロトンはレックネスンとの距離を縮め、続いて今大会はピドコックのアシストに徹するゲラント・トーマス(イギリス、イネオス・グレナディアーズ)も先頭でペースを作る。そしてフォーイア山に入りレックネスンを捉えた集団は、再びスーダルの隊列が先頭に立った。
徐々にプロトンの緊張感と速度が増すなか、頂上まで残り2km地点で19歳のプロ1年目ヤン・クリステン(スイス、UAEチームエミレーツ)がライバルの様子を伺うようにアタック。それをミケル・ランダ(スペイン、スーダル・クイックステップ)が抑え込み、エヴェネプールとの間にクスが入った。
ツールでもエヴェネプールの山岳アシストを担うランダはペースを一気に上げ、人数を絞ると同時にライバルのアタックを封じる。そして残り300mからエヴェネプールが仕掛け、クスが反応できないなか唯一ダニエル・マルティネス(コロンビア、ボーラ・ハンスグローエ)が追従。マルティネスは残り200mでエヴェネプールを抜き去り、霧が立ち込むフィニッシュラインを先頭で通過した。
レースを終始コントロールし、ランダのハイペースから必勝パターンに持ち込んだエヴェネプール。しかしそれを今年イネオスからボーラに移籍したマルティネスが打ち破った。
「強いライバルが揃う今大会で、僕らは優勝候補ではない。だが今日は重要なステージと思いチャンスを掴みにいった。チーム全体で手に入れた勝利。彼らのおかげでスプリントする脚が残っていた」と、マルティネスは新たなチームメイトに感謝を伝えた。
3位以降の区間と総合順位は以下の通りだ。
スペインのブエルタ・ア・アンダルシアが初日に続き2日目も中止となるなか、ポルトガル南部を舞台とするヴォルタ・アン・アルガルヴェ(UCI2.Pro)は第2ステージを迎えた。コースはラゴアから北の山岳地帯を目指す171.9km。終盤は3級、2級山岳を続けて越え、登坂距離7.5km/平均勾配5.9%のフォーイア山を駆け上がる。
本格山岳ステージとは呼べないものの、総合争いが繰り広げられるのは必至。スタートラインにはレムコ・エヴェネプール(ベルギー、スーダル・クイックステップ)をはじめ、セップ・クス(アメリカ、ヴィスマ・リースアバイク)やテイオ・ゲイガンハート(イギリス、リドル・トレック)、トーマス・ピドコック(イギリス、イネオス・グレナディアーズ)など今年のツール・ド・フランスで総合を狙う豪華メンバーが揃った。
序盤から逃げ集団を作ったのは7名で、その中にはトリニティレーシングから今年アスタナ・カザクスタンの下部チームに移籍し、今大会ではトップチームの一員として走る21歳のマックス・ウォーカー(イギリス)の姿も。一時は最大5分差を得た逃げグループも峠を越える度に人数を減らし、アンドレアス・レックネスン(ノルウェー、ウノエックス・モビリティ)を残しメイン集団に吸収された。
スーダル・クイックステップが先導するプロトンはレックネスンとの距離を縮め、続いて今大会はピドコックのアシストに徹するゲラント・トーマス(イギリス、イネオス・グレナディアーズ)も先頭でペースを作る。そしてフォーイア山に入りレックネスンを捉えた集団は、再びスーダルの隊列が先頭に立った。
徐々にプロトンの緊張感と速度が増すなか、頂上まで残り2km地点で19歳のプロ1年目ヤン・クリステン(スイス、UAEチームエミレーツ)がライバルの様子を伺うようにアタック。それをミケル・ランダ(スペイン、スーダル・クイックステップ)が抑え込み、エヴェネプールとの間にクスが入った。
ツールでもエヴェネプールの山岳アシストを担うランダはペースを一気に上げ、人数を絞ると同時にライバルのアタックを封じる。そして残り300mからエヴェネプールが仕掛け、クスが反応できないなか唯一ダニエル・マルティネス(コロンビア、ボーラ・ハンスグローエ)が追従。マルティネスは残り200mでエヴェネプールを抜き去り、霧が立ち込むフィニッシュラインを先頭で通過した。
レースを終始コントロールし、ランダのハイペースから必勝パターンに持ち込んだエヴェネプール。しかしそれを今年イネオスからボーラに移籍したマルティネスが打ち破った。
「強いライバルが揃う今大会で、僕らは優勝候補ではない。だが今日は重要なステージと思いチャンスを掴みにいった。チーム全体で手に入れた勝利。彼らのおかげでスプリントする脚が残っていた」と、マルティネスは新たなチームメイトに感謝を伝えた。
3位以降の区間と総合順位は以下の通りだ。
ヴォルタ・アン・アルガルヴェ2024第2ステージ結果
1位 | ダニエル・マルティネス(コロンビア、ボーラ・ハンスグローエ) | 4:40:20 |
2位 | レムコ・エヴェネプール(ベルギー、スーダル・クイックステップ) | |
3位 | セップ・クス(アメリカ、ヴィスマ・リースアバイク) | +0:06 |
4位 | セルヒオ・イギータ(コロンビア、ボーラ・ハンスグローエ) | |
5位 | ヤン・トラトニク(スロベニア、ヴィスマ・リースアバイク) | +0:08 |
6位 | トーマス・ピドコック(イギリス、イネオス・グレナディアーズ) | |
7位 | テイオ・ゲイガンハート(イギリス、リドル・トレック) | |
8位 | テイメン・アレンスマン(オランダ、イネオス・グレナディアーズ) | +0:13 |
9位 | ミケル・ランダ(スペイン、スーダル・クイックステップ) | |
10位 | クリスティアン・スカローニ(イタリア、アスタナ・カザクスタン) | +0:18 |
個人総合成績
1位 | ダニエル・マルティネス(コロンビア、ボーラ・ハンスグローエ) | 9:32:14 |
2位 | レムコ・エヴェネプール(ベルギー、スーダル・クイックステップ) | +0:04 |
3位 | セップ・クス(アメリカ、ヴィスマ・リースアバイク) | +0:12 |
4位 | セルヒオ・イギータ(コロンビア、ボーラ・ハンスグローエ) | +0:16 |
5位 | ヤン・トラトニク(スロベニア、ヴィスマ・リースアバイク) | +0:18 |
6位 | テイオ・ゲイガンハート(イギリス、リドル・トレック) | |
7位 | トーマス・ピドコック(イギリス、イネオス・グレナディアーズ) | |
8位 | テイメン・アレンスマン(オランダ、イネオス・グレナディアーズ) | +0:23 |
9位 | ミケル・ランダ(スペイン、スーダル・クイックステップ) | |
10位 | クリスティアン・スカローニ(イタリア、アスタナ・カザクスタン) | +0:28 |
その他の特別賞
ポイント賞 | ヘルベン・テイッセン(ベルギー、アンテルマルシェ・ワンティ) |
山岳賞 | ダニエル・マルティネス(コロンビア、ボーラ・ハンスグローエ) |
ヤングライダー賞 | アントニオ・モルガド(ポルトガル、UAEチームエミレーツ) |
チーム総合成績 | ボーラ・ハンスグローエ |
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
photo:CorVos
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