2月14日に行われる予定だったブエルタ・ア・アンダルシアの第1ステージが中止された。その理由は農業従事者によるデモ活動の影響で、レースを警備する予定だった人員が不足したため。現時点でも第2ステージ以降の開催は不透明のままだ。



初日が中止となった第70回ブエルタ・ア・アンダルシア photo:CorVos

「農業従事者によるデモ活動により(レースの)警備隊の確保が困難になったため、ブエルタ・ア・アンダルシアの第1ステージは中止される」と2月14日、ブエルタ・ア・アンダルシア(UCI2.Pro)の主催者は発表した。

大会の舞台であるスペインの農業従事者らは、今年の2月6日よりEU(欧州連合)による規制への反対とスペイン政府による農業支援の拡大を求めデモ活動を行っている。そのデモ隊により道路の封鎖、また交通の妨害がなされ、レースに割く警備隊の人数が整わないという理由で第1ステージの中止が決まった。

現時点で第2ステージ以降のレースが行われるかは明らかにされていない。ここからはブエルタ・ア・アンダルシアの紹介をしよう。

アユソやプールス出場予定の山岳レース

チームとして大会連覇を目指すフアン・アユソ(スペイン、UAEチームエミレーツ) photo:CorVos

ポルトガル南部のアルガルヴェ地方で開幕したヴォルタ・アン・アルガルヴェと時を同じく、スペインの南部アンダルシア地方が舞台となるブエルタ・ア・アンダルシア(UCI2.Pro)。平坦や山岳、個人タイムトライアルなど様々な脚質の選手にチャンスのあるアルガルヴェと違い、アンダルシアはステージを通して起伏の激しいタフなレイアウトが大会を通して続いていく。

アレハンドロ・バルベルデ(スペイン)が現役時代、総合優勝に5度(2012、13、14、16、17年)輝いたことでも知られる本大会。昨年はタデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ)が全5ステージ中3勝し、春のクラシックへの弾みをつけた。

山岳が多く設定されるゆえ出場選手はクライマーやパンチャーが主で、今大会はバーレーン・ヴィクトリアスが2022年総合優勝者のワウト・プールス(オランダ)を中心にサンティアゴ・ブイトラゴ(コロンビア)とダミアーノ・カルーゾ(イタリア)ら強力メンバーを揃え、チーム2連覇を目指すUAEはフアン・アユソ(スペイン)がエース。更にバイクをオルベアに変えたロット・デスティニーからは、ヴィクトル・カンペナールツ(ベルギー)がシーズン初戦に臨む予定だ。

text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
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