2024/02/05(月) - 08:55
ボルタ・ア・ラ・コムニタ・バレンシアナ第5ステージはウィリアム・バルタ(アメリカ、モビスター)が8秒差で逃げ切り勝利。そしてライバルの攻撃を抑え込んだブランドン・マクナルティ(アメリカ、UAEチームエミレーツ)が第75代総合優勝者に輝いた。
同時期に開催されていたアルウラー・ツアー(UCI2.1)がサイモン・イェーツ(イギリス、ジェイコ・アルウラー)の区間&総合優勝で幕を閉じた一方、2月4日にボルタ・ア・ラ・コムニタ・バレンシアナ(UCI2.Pro)は最終日を迎えた。第5ステージの舞台はベテラから3級と1級山岳を越え、スペインで3番目に人口の多い(約80万人)バレンシアにフィニッシュする距離の短い93kmだ。
最終1級山岳の頂上から約45kmが下り〜平坦路のため大方の予想は集団スプリント。しかしプロ7年目にして初勝利を目指すウィリアム・バルタ(アメリカ、モビスター)がその予想を裏切った。
前日勝者で総合リーダーのブランドン・マクナルティ(アメリカ、UAEチームエミレーツ)が総合2位のサンティアゴ・ブイトラゴ(コロンビア、バーレーン・ヴィクトリアス)に14秒差をつけるなか、集団の先頭でスタートを切る。そして早々に形成された逃げグループには、バルタ以外スペイン人という5名が入った。
逃げに総合で脅威となる選手がいなかったため、UAEチームエミレーツとボーラ・ハンスグローエがメイン集団を静かにコントロールする。遅れてフィリッポ・フィオレッリ(イタリア、VFグループ・バルディアーニCSF・ファイザネ)が合流した逃げは3級山岳をクリア。そして登坂距離5km、平均勾配9%の1級山岳ラ・フロンテラに差し掛かり、リードが3分を下回った逃げグループからバルタが飛び出した。
一方のプロトンでは総合逆転を目指し、総合3位(17秒遅れ)のアレクサンドル・ウラソフ(ロシア、ボーラ・ハンスグローエ)がアタック。その後も区間優勝を狙うバーレーン・ヴィクトリアスのペリョ・ビルバオ(スペイン)やマテイ・モホリッチ(スロベニア)が仕掛け、大会最後の山岳でメイン集団は20名まで減った。
しかし総合逆転を狙うウラソフやモホリッチの攻撃は実らず、プロトンは山岳をトップ通過したバルタを追いかける。そして追走集団には登りで遅れたジョナサン・ミラン(イタリア、リドル・トレック)らスプリンターが合流。残り10kmで17秒差を保ったバルタは得意のタイムトライアル能力を発揮しながらフィニッシュラインを目指し、スプリント態勢に入った後続を8秒差で退けた。
「正直、いつかは捉まるだろうとずっと思っていた。13〜14秒差で追いかける集団に何人いるか、また誰がいるか分からなかった。だから”僕に失うものはない”と自分を鼓舞して踏み続けた。(バレンシア市街地に)コーナーが多かったのも勝因の一つだろう」と、プロ初勝利を掴んだバルタは語る。
バルタは昨年のアメリカTT選手権で2位になった28歳。2018年にハーゲンスバーマン・アクセオンでプロデビュー後、CCCの一員として出場した2020年のブエルタ・ア・エスパーニャ第13ステージ(個人TT)ではプリモシュ・ログリッチ(スロベニア、現ボーラ・ハンスグローエ)に1秒差で敗れ、勝利を逃していた。
ガッツポーズするバルタの8秒遅れでやってきたプロトンの先頭はミランが獲り、同じ集団でフィニッシュしたマクナルティが見事総合優勝に輝いた。
同時期に開催されていたアルウラー・ツアー(UCI2.1)がサイモン・イェーツ(イギリス、ジェイコ・アルウラー)の区間&総合優勝で幕を閉じた一方、2月4日にボルタ・ア・ラ・コムニタ・バレンシアナ(UCI2.Pro)は最終日を迎えた。第5ステージの舞台はベテラから3級と1級山岳を越え、スペインで3番目に人口の多い(約80万人)バレンシアにフィニッシュする距離の短い93kmだ。
最終1級山岳の頂上から約45kmが下り〜平坦路のため大方の予想は集団スプリント。しかしプロ7年目にして初勝利を目指すウィリアム・バルタ(アメリカ、モビスター)がその予想を裏切った。
前日勝者で総合リーダーのブランドン・マクナルティ(アメリカ、UAEチームエミレーツ)が総合2位のサンティアゴ・ブイトラゴ(コロンビア、バーレーン・ヴィクトリアス)に14秒差をつけるなか、集団の先頭でスタートを切る。そして早々に形成された逃げグループには、バルタ以外スペイン人という5名が入った。
逃げに総合で脅威となる選手がいなかったため、UAEチームエミレーツとボーラ・ハンスグローエがメイン集団を静かにコントロールする。遅れてフィリッポ・フィオレッリ(イタリア、VFグループ・バルディアーニCSF・ファイザネ)が合流した逃げは3級山岳をクリア。そして登坂距離5km、平均勾配9%の1級山岳ラ・フロンテラに差し掛かり、リードが3分を下回った逃げグループからバルタが飛び出した。
一方のプロトンでは総合逆転を目指し、総合3位(17秒遅れ)のアレクサンドル・ウラソフ(ロシア、ボーラ・ハンスグローエ)がアタック。その後も区間優勝を狙うバーレーン・ヴィクトリアスのペリョ・ビルバオ(スペイン)やマテイ・モホリッチ(スロベニア)が仕掛け、大会最後の山岳でメイン集団は20名まで減った。
しかし総合逆転を狙うウラソフやモホリッチの攻撃は実らず、プロトンは山岳をトップ通過したバルタを追いかける。そして追走集団には登りで遅れたジョナサン・ミラン(イタリア、リドル・トレック)らスプリンターが合流。残り10kmで17秒差を保ったバルタは得意のタイムトライアル能力を発揮しながらフィニッシュラインを目指し、スプリント態勢に入った後続を8秒差で退けた。
「正直、いつかは捉まるだろうとずっと思っていた。13〜14秒差で追いかける集団に何人いるか、また誰がいるか分からなかった。だから”僕に失うものはない”と自分を鼓舞して踏み続けた。(バレンシア市街地に)コーナーが多かったのも勝因の一つだろう」と、プロ初勝利を掴んだバルタは語る。
バルタは昨年のアメリカTT選手権で2位になった28歳。2018年にハーゲンスバーマン・アクセオンでプロデビュー後、CCCの一員として出場した2020年のブエルタ・ア・エスパーニャ第13ステージ(個人TT)ではプリモシュ・ログリッチ(スロベニア、現ボーラ・ハンスグローエ)に1秒差で敗れ、勝利を逃していた。
ガッツポーズするバルタの8秒遅れでやってきたプロトンの先頭はミランが獲り、同じ集団でフィニッシュしたマクナルティが見事総合優勝に輝いた。
ボルタ・ア・ラ・コムニタ・バレンシアナ2024第5ステージ結果
1位 | ウィリアム・バルタ(アメリカ、モビスター) | 2:08:18 |
2位 | ジョナサン・ミラン(イタリア、リドル・トレック) | +0:08 |
3位 | フィト・ブラーツ(ベルギー、アンテルマルシェ・ワンティ) | |
4位 | オールイス・アウラール(ベネズエラ、カハルラル・セグロスRGA) | |
5位 | マテイ・モホリッチ(スロベニア、バーレーン・ヴィクトリアス) |
個人総合成績
1位 | ブランドン・マクナルティ(アメリカ、UAEチームエミレーツ) | 17:52:34 |
2位 | サンティアゴ・ブイトラゴ(コロンビア、バーレーン・ヴィクトリアス) | +0:14 |
3位 | アレクサンドル・ウラソフ(ロシア、ボーラ・ハンスグローエ) | +0:17 |
4位 | アレッサンドロ・トネッリ(イタリア、VFグループ・バルディアーニCSF・ファイザネ) | +0:20 |
5位 | ジャイ・ヒンドレー(オーストラリア、ボーラ・ハンスグローエ) | +0:34 |
その他の特別賞
ポイント賞 | ジョナサン・ミラン(イタリア、リドル・トレック) |
山岳賞 | ゴルカ・ソラライン(スペイン、カハルラル・セグロスRGA) |
ヤングライダー賞 | サンティアゴ・ブイトラゴ(コロンビア、バーレーン・ヴィクトリアス) |
チーム総合成績 | バーレーン・ヴィクトリアス |
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
photo:CorVos
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