ツール・ド・フランスを主催するA.S.O.は、2025年の第112回大会がフランス北部リールで開幕することを発表した。ノール県を通る初日から第3ステージのコース詳細を紹介しよう。



2022年ツール第5ステージのスタート地点となったリール photo:Makoto AYANO

2025年7月5日にスタートする第112回ツール・ド・フランスの開幕地が発表されたのは、フランス最北部に位置するノール県リールで行われたコースプレゼンテーション。リールが大会の開幕地(グランデパール)となるのは1960年、1994年に続き3度目となり、選手たちが通るのは2022年大会以来となる。

そこから3日間、ノール県と隣のパ=ド=カレー県に跨るコースが引かれ、第4ステージはソンム県の県庁所在地であるアミアンがスタート地点と、オー=ド=フランス地域圏で2025年ツールの序盤戦が行われることになる。

大会初日はリールを出発してベルギーとの国境をかすめながら、時計回りにリールへと戻ってくる185km。アレクサンダー・クリストフ(ノルウェー)がマイヨジョーヌを獲得した2020年以来となるスプリンター(平坦)ステージで、途中に低難易度の丘が3箇所登場するためマイヨアポワ(山岳賞)争いにも注目。特にヘント〜ウェヴェルヘムにも登場する「コート・ド・カッセル(距離1.9km/平均3.5%)」は石畳が敷かれた登坂路で、今大会唯一の石畳区間となる。

第1ステージコースマップ image:A.S.O.
第1ステージコースプロフィール image:A.S.O.


第2ステージコースマップ image:A.S.O.
第2ステージコースプロフィール image:A.S.O.


第2ステージはノール県のロウィン・プランクをスタートし、ドーバー海峡に面したブローニュ・シュル・メールにフィニッシュする。209kmのコースは概ね平坦だが、フィニッシュライン手前約9km地点と5km地点に短い急坂が登場するため、ジュリアン・アラフィリップ(フランス)のようなパンチャーが有利なレイアウトだ。

172kmで争われる第3ステージの舞台は再びノール県に戻り、バランシエンヌから北西の港湾都市ダンケルクに向かう。レイアウトは平坦路で、登りは残り30km地点にコート・ド・カッセル(距離2.3km/平均3.8%)が登場するのみ。大会初日に続く白熱のスプリント争いが見られそうだ。

第3ステージコースマップ image:A.S.O.
第3ステージコースプロフィール image:A.S.O.


2025年ツール 第1〜3ステージコースマップ image:A.S.O.

そしてアミアンを出発地点とする第4ステージのフィニッシュ地点は未公開であるものの、そこから南のオワーズ県やセーヌ=マリティーム県に向かうと思われる。
歴代グランデパール開催地
2025年 リール(フランス)
2024年 フィレンツェ(イタリア)
2023年 ビルバオ(スペイン)
2022年 コペンハーゲン(デンマーク)
2021年 ブレスト(フランス)
2020年 ニース(フランス)
2019年 ブリュッセル(ベルギー)
2018年 ヴァンデ(フランス)
2017年 デュッセルドルフ(ドイツ)
2016年 マンシュ(フランス)
text:Sotaro.Arakawa
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