2023/10/19(木) - 12:30
中国を舞台としたツアー・オブ・グワンシーが閉幕。ユンボ・ヴィスマのオラフ・コーイ(オランダ)が区間2勝を挙げ、MTBからロード転向2年目のミラン・ファデル(オランダ)がプロ初勝利と共に総合優勝に輝いた。
3年振りに復活した2023年シーズン最後のUCIワールドツアーことグリー・ツアー・オブ・グワンシー。第1ステージは既報の通りエリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、イネオス・グレナディアーズ)が勝利を挙げ、第2ステージも丘一つない平坦ステージで争われた。
この日はトーマス・デヘント(ベルギー、ロット・デスティニー)やジョージ・ベネット(ニュージーランド、UAEチームエミレーツ)ら豪華メンバーが逃げ集団を形成する。しかし残り8km地点で吸収され、集団が一つのまま最終ストレートへ。そして残り250mから頭を上下に動かす独特なスプリントで、ジョナサン・ミラン(イタリア、バーレーン・ヴィクトリアス)が勝利を掴み取った。
大会3日目の舞台は、南寧市の市街地に設定された周回コース。134.3kmの比較的短いレースも集団スプリントに持ち込まれ、残り2km地点を過ぎた所で優勝候補のアルノー・デリー(ベルギー、ロット・デスティニー)を含む落車が発生する。イネオス・グレナディアーズが集団先頭でトレインを組むものの、ヴィヴィアーニのトップスピードは伸びない。そして今年ユンボ・ヴィスマとの契約延長を決めたオラフ・コーイ(オランダ)が勝利した。
第4ステージは大会唯一の山頂フィニッシュ。しかしそれ以外は平坦路であり、また最終山岳も登坂距離3.3km/平均勾配6.6%と難易度もそこまで高くない。逃げを捕らえたプロトンは最終山岳に突入し、絞り込まれた集団から残り1kmでミラン・ファデル(オランダ、ユンボ・ヴィスマ)がアタック。追うレミ・ロシャス(フランス、コフィディス)を振り切ったファデルは、ドラの鳴るフィニッシュラインを先頭で通過。プロ初勝利と共にリーダージャージに袖を通した。
今大会最長距離の209.6kmで争われた第5ステージは集団スプリントで決着した。アンテルマルシェ・サーカス・ワンティとイネオスがトレインを並べ、セビリア王者ドゥシャン・ラヨビッチ(バーレーン・ヴィクトリアス)のリードアウトからミランが発射される。しかし残り200mからの早すぎたスプリントのトップスピードは伸び切らず、その後方についていたフアン・モラノ(コロンビア、UAEチームエミレーツ)が制した。
最終第6ステージは石灰岩のタワーカルストが立ち並ぶ桂林市が舞台となった。大会5度目となる集団スプリントに持ち込まれた争いは、エーススプリンターのヴィヴィアーニではなくイーサン・ヘイター(イギリス、イネオス・グレナディアーズ)が虚を突くスプリントを仕掛ける。しかしヘイターの背後を上手く利用したコーイがフィニッシュ手前で抜き、区間2勝目を手に入れた。
今シーズン13勝目を22歳の誕生日に挙げたコーイは「僅か5人で臨んだこの大会で、素晴らしい結果を得ることができた」と喜んだ。
そして総合優勝は第4ステージを制し、最後までリーダージャージを保持したファデルの手に。2020年マウンテンバイク・クロスカントリーのオランダ王者であるファデルは、2022年にロードレースへ転向した27歳。プロデビューとなった昨年4月に落車による怪我で長期離脱を強いられたため、今年が初のロードで送るフルシーズンとなった。
「昨年の落車後、長い間思い描いていたシナリオ通りの結果を掴んだ。医者は”再び自転車に乗れるだけでリハビリは成功”と言っていたが、僕は落車以前の走りを取り戻したかった」とファデルは語っている。
3年振りに復活した2023年シーズン最後のUCIワールドツアーことグリー・ツアー・オブ・グワンシー。第1ステージは既報の通りエリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、イネオス・グレナディアーズ)が勝利を挙げ、第2ステージも丘一つない平坦ステージで争われた。
この日はトーマス・デヘント(ベルギー、ロット・デスティニー)やジョージ・ベネット(ニュージーランド、UAEチームエミレーツ)ら豪華メンバーが逃げ集団を形成する。しかし残り8km地点で吸収され、集団が一つのまま最終ストレートへ。そして残り250mから頭を上下に動かす独特なスプリントで、ジョナサン・ミラン(イタリア、バーレーン・ヴィクトリアス)が勝利を掴み取った。
大会3日目の舞台は、南寧市の市街地に設定された周回コース。134.3kmの比較的短いレースも集団スプリントに持ち込まれ、残り2km地点を過ぎた所で優勝候補のアルノー・デリー(ベルギー、ロット・デスティニー)を含む落車が発生する。イネオス・グレナディアーズが集団先頭でトレインを組むものの、ヴィヴィアーニのトップスピードは伸びない。そして今年ユンボ・ヴィスマとの契約延長を決めたオラフ・コーイ(オランダ)が勝利した。
第4ステージは大会唯一の山頂フィニッシュ。しかしそれ以外は平坦路であり、また最終山岳も登坂距離3.3km/平均勾配6.6%と難易度もそこまで高くない。逃げを捕らえたプロトンは最終山岳に突入し、絞り込まれた集団から残り1kmでミラン・ファデル(オランダ、ユンボ・ヴィスマ)がアタック。追うレミ・ロシャス(フランス、コフィディス)を振り切ったファデルは、ドラの鳴るフィニッシュラインを先頭で通過。プロ初勝利と共にリーダージャージに袖を通した。
今大会最長距離の209.6kmで争われた第5ステージは集団スプリントで決着した。アンテルマルシェ・サーカス・ワンティとイネオスがトレインを並べ、セビリア王者ドゥシャン・ラヨビッチ(バーレーン・ヴィクトリアス)のリードアウトからミランが発射される。しかし残り200mからの早すぎたスプリントのトップスピードは伸び切らず、その後方についていたフアン・モラノ(コロンビア、UAEチームエミレーツ)が制した。
最終第6ステージは石灰岩のタワーカルストが立ち並ぶ桂林市が舞台となった。大会5度目となる集団スプリントに持ち込まれた争いは、エーススプリンターのヴィヴィアーニではなくイーサン・ヘイター(イギリス、イネオス・グレナディアーズ)が虚を突くスプリントを仕掛ける。しかしヘイターの背後を上手く利用したコーイがフィニッシュ手前で抜き、区間2勝目を手に入れた。
今シーズン13勝目を22歳の誕生日に挙げたコーイは「僅か5人で臨んだこの大会で、素晴らしい結果を得ることができた」と喜んだ。
そして総合優勝は第4ステージを制し、最後までリーダージャージを保持したファデルの手に。2020年マウンテンバイク・クロスカントリーのオランダ王者であるファデルは、2022年にロードレースへ転向した27歳。プロデビューとなった昨年4月に落車による怪我で長期離脱を強いられたため、今年が初のロードで送るフルシーズンとなった。
「昨年の落車後、長い間思い描いていたシナリオ通りの結果を掴んだ。医者は”再び自転車に乗れるだけでリハビリは成功”と言っていたが、僕は落車以前の走りを取り戻したかった」とファデルは語っている。
グリー・ツアー・オブ・グワンシー2023結果
第2ステージ優勝 | ジョナサン・ミラン(イタリア、バーレーン・ヴィクトリアス) | 3:15:53 |
第3ステージ優勝 | オラフ・コーイ(オランダ、ユンボ・ヴィスマ) | 3:04:09 |
第4ステージ優勝 | ミラン・ファデル(オランダ、ユンボ・ヴィスマ) | 3:43:45 |
第5ステージ優勝 | フアン・モラノ(コロンビア、UAEチームエミレーツ) | 4:36:54 |
第6ステージ優勝 | オラフ・コーイ(オランダ、ユンボ・ヴィスマ) | 3:34:50 |
個人総合成績
1位 | ミラン・ファデル(オランダ、ユンボ・ヴィスマ) | 21:17:17 |
2位 | レミ・ロシャス(フランス、コフィディス) | 0:06 |
3位 | イーサン・ヘイター(イギリス、イネオス・グレナディアーズ) | 0:11 |
その他の特別賞
ポイント賞 | ドリース・デボント(ベルギー、アルペシン・ドゥクーニンク) |
山岳賞 | フレデリク・ワンダール(デンマーク、ボーラ・ハンスグローエ) |
ヤングライダー賞 | イーサン・ヘイター(イギリス、イネオス・グレナディアーズ) |
チーム総合成績 | コフィディス |
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
photo:CorVos
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