2023/10/13(金) - 12:00
3年の休止期間を経て、ついにツアー・オブ・グワンシーがUCIワールドツアーとして再開。中国を舞台とする6日間レースの初日は集団スプリントに持ち込まれ、ジョナサン・ミランやサム・ベネットらを抑えエリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、イネオス・グレナディアーズ)が勝利した。
新型コロナウイルス感染症の流行により、2019年を最後に休止していたグリー・ツアー・オブ・グワンシー。ベトナムと国境を接する中国南部の広西チワン族自治区を舞台に、アジアで唯一のUCIワールドツアーレースが4年振りの開幕を迎えた。
コースは平坦路が主となる2019年大会とほぼ同じレイアウト。しかし第4ステージは1級山岳(距離2.5km/平均7.2%)にフィニッシュして第5ステージも山岳が登場するため(フィニッシュ手前は平坦路)、スプリンターの他にイバン・ソーサ(コロンビア、モビスター)やヒュー・カーシー(イギリス、EFエデュケーション・イージーポスト)など総合選手たちも集った。
初日は新興港湾都市である北海市を巡る平坦ステージ。ドリース・デボント(ベルギー、アルペシン・ドゥクーニンク)ら4名が逃げを形成し、メイン集団はオラフ・コーイ(オランダ)のユンボ・ヴィスマや、同じく若手スプリンターのアルノー・デリー(ベルギー)を擁するロット・デスティニーが牽引した。
ステフェン・クライスヴァイク(オランダ、ユンボ・ヴィスマ)やトーマス・デヘント(ベルギー、ロット・デスティニー)というワールドツアーに相応しい豪華選手の牽引により、プロトンは残り16kmで逃げを吸収。大方の予想に違わず勝負は集団スプリントに持ち込まれた。
高層ビル群に囲まれた、幅広い4車線道路をフィニッシュに向けて突き進むプロトン。先頭が激しく入れ替わるなかフラムルージュ(残り1km)を通過し、残り200m地点からジョナサン・ミラン(イタリア、バーレーン・ヴィクトリアス)が真っ先にスプリントを開始した。
エリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、イネオス・グレナディアーズ)のリードアウトを務めるジョナタン・ナルバエス(エクアドル、イネオス・グレナディアーズ)が差を縮め、発進したヴィヴィアーニが残り50mでミランに並びかける。ミランをフィニッシュ手前で追い抜き、サム・ベネット(アイルランド、ボーラ・ハンスグローエ)ら強豪スプリンターらも退けたヴィヴィアーニが初日勝者に輝いた。
「チーム全員が僕のために走ってくれるようになるまで、ある程度の我慢は必要だった。だが、(区間1勝を挙げた)クロ・レースとこの大会でようやくその時が来た。また、僕は皆が信じるに値する選手であると示さなければならない。そしてこの勝利によってその役割を果たせたと思うよ」とヴィヴィアーニは勝利を喜ぶ。また「イネオスに移籍したのは来年のパリ五輪で最大限のサポートを受けるため。気心知れた仲間と、皆が僕に協力してくれる環境が欲しかったから」とチームへの感謝を語った。
なお、アンテルマルシェ・サーカス・ワンティのヘルベン・テイッセン(ベルギー)とマディス・ミケルス(エストニア)の2名が中国人に対して侮蔑的なポーズを取り、その姿をSNSに投稿したとしてチームが自主的に棄権処分を下した。
新型コロナウイルス感染症の流行により、2019年を最後に休止していたグリー・ツアー・オブ・グワンシー。ベトナムと国境を接する中国南部の広西チワン族自治区を舞台に、アジアで唯一のUCIワールドツアーレースが4年振りの開幕を迎えた。
コースは平坦路が主となる2019年大会とほぼ同じレイアウト。しかし第4ステージは1級山岳(距離2.5km/平均7.2%)にフィニッシュして第5ステージも山岳が登場するため(フィニッシュ手前は平坦路)、スプリンターの他にイバン・ソーサ(コロンビア、モビスター)やヒュー・カーシー(イギリス、EFエデュケーション・イージーポスト)など総合選手たちも集った。
初日は新興港湾都市である北海市を巡る平坦ステージ。ドリース・デボント(ベルギー、アルペシン・ドゥクーニンク)ら4名が逃げを形成し、メイン集団はオラフ・コーイ(オランダ)のユンボ・ヴィスマや、同じく若手スプリンターのアルノー・デリー(ベルギー)を擁するロット・デスティニーが牽引した。
ステフェン・クライスヴァイク(オランダ、ユンボ・ヴィスマ)やトーマス・デヘント(ベルギー、ロット・デスティニー)というワールドツアーに相応しい豪華選手の牽引により、プロトンは残り16kmで逃げを吸収。大方の予想に違わず勝負は集団スプリントに持ち込まれた。
高層ビル群に囲まれた、幅広い4車線道路をフィニッシュに向けて突き進むプロトン。先頭が激しく入れ替わるなかフラムルージュ(残り1km)を通過し、残り200m地点からジョナサン・ミラン(イタリア、バーレーン・ヴィクトリアス)が真っ先にスプリントを開始した。
エリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、イネオス・グレナディアーズ)のリードアウトを務めるジョナタン・ナルバエス(エクアドル、イネオス・グレナディアーズ)が差を縮め、発進したヴィヴィアーニが残り50mでミランに並びかける。ミランをフィニッシュ手前で追い抜き、サム・ベネット(アイルランド、ボーラ・ハンスグローエ)ら強豪スプリンターらも退けたヴィヴィアーニが初日勝者に輝いた。
「チーム全員が僕のために走ってくれるようになるまで、ある程度の我慢は必要だった。だが、(区間1勝を挙げた)クロ・レースとこの大会でようやくその時が来た。また、僕は皆が信じるに値する選手であると示さなければならない。そしてこの勝利によってその役割を果たせたと思うよ」とヴィヴィアーニは勝利を喜ぶ。また「イネオスに移籍したのは来年のパリ五輪で最大限のサポートを受けるため。気心知れた仲間と、皆が僕に協力してくれる環境が欲しかったから」とチームへの感謝を語った。
なお、アンテルマルシェ・サーカス・ワンティのヘルベン・テイッセン(ベルギー)とマディス・ミケルス(エストニア)の2名が中国人に対して侮蔑的なポーズを取り、その姿をSNSに投稿したとしてチームが自主的に棄権処分を下した。
グリー・ツアー・オブ・グワンシー2023結果
1位 | エリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、イネオス・グレナディアーズ) | 3:01:56 |
2位 | ジョナサン・ミラン(イタリア、バーレーン・ヴィクトリアス) | |
3位 | サム・ベネット(アイルランド、ボーラ・ハンスグローエ) | |
4位 | アルノー・デリー(ベルギー、ロット・デスティニー) | |
5位 | オラフ・コーイ(オランダ、ユンボ・ヴィスマ) |
個人総合成績
1位 | エリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、イネオス・グレナディアーズ) | 3:01:46 |
2位 | ジョナサン・ミラン(イタリア、バーレーン・ヴィクトリアス) | +0:04 |
3位 | ドリース・デボント(ベルギー、アルペシン・ドゥクーニンク) | |
4位 | サム・ベネット(アイルランド、ボーラ・ハンスグローエ) | +0:06 |
5位 | オメル・ゴールドスタイン(イスラエル、イスラエル・プレミアテック) | +0:07 |
その他の特別賞
ポイント賞 | エリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、イネオス・グレナディアーズ) |
山岳賞 | フレデリク・ワンダール(デンマーク、ボーラ・ハンスグローエ) |
ヤングライダー賞 | ジョナサン・ミラン(イタリア、バーレーン・ヴィクトリアス) |
チーム総合成績 | アルペシン・ドゥクーニンク |
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
photo:CorVos
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