2023/10/01(日) - 23:29
大分県大分市で開催された「OITAサイクルフェス!!!2023」2日目は、UCI1.2クラスのロードレース「おおいたアーバンクラシック」が行われ、終盤に抜け出したライアン・カバナ(キナンレーシングチーム)と、ケイン・リチャード(ARAスキップ・キャピタル)の2名の勝負をカバナが制して優勝。ドリュー・モレが3位に入り、キナンレーシングチームが1-3フィニッシュを達成した。
「OITAサイクルフェス!!!2023」2日目は、大分スポーツ公園に舞台を移してのロードレース。UCIレースとして今年5回目の開催となる「おおいたアーバンクラシック」は、2019年ラグビーワールドカップの会場になった「レゾナックドーム大分」前をスタート・フィニッシュとし、大分スポーツ公園周辺の公道に設定された1周11.6kmのコースを使用して行われる。
山岳のような登りは無いものの、丘陵地帯のアップダウンが繰り返され、コーナーの数も多いコースは周回するだけでも消耗するハードさ。集団の中が有利とは言えず、後方にいるとストップ&ゴーの繰り返しで疲弊し、中切れの憂き目にあう可能性が高くなる。それ故、小集団で抜け出す方が消耗度が低いとされ、優勝するためには常に前方で展開することを意識する必要がある。
前夜に雨が降り、朝方は雲が広がってコースの一部に濡れた場所が残っていたが、レースの進行に合わせるように青空が広がり、気温が上昇。大分市の最高気温は28℃前後だったものの、補給で氷を受け取る選手も見られた。
13周150.8kmのレースは、5周にわたるアタック合戦ののち21名の集団が先行する。キナンレーシングチームはライアン・カバナ、ドリュー・モレ、山本元喜ら3名、マトリックスパワータグもフランシスコ・マンセボ、ホセ・ビセンテ・トリビオ、ゲオルギス・バグラスら3名を送り込んだほか、EFエデュケーション・NIPPOデヴェロップメントチーム、トレンガヌ・ポリゴン・サイクリングチーム、シマノレーシング、宇都宮ブリッツェンなどが複数名を送り込む。人数が多い集団とあって先頭交代が滞るような場面も見られたものの、後続集団との差は40秒前後まで広がる。
6周目に入ると11名の追走集団が形成され、人数を減らしながらも差を縮め、9周目までに5名が先頭集団に合流。落車による遅れなどもあって先頭集団は24名に再構成される。この時点で後方集団との差は4分以上まで広がり、先頭集団の逃げ切りが決定的となる。
10周目、先頭集団からライアン・カバナ(キナンレーシングチーム)がアタック。ケイン・リチャード(ARAスキップ・キャピタル)が追ってカバナに合流し、2名が先行する。残された先頭集団は追走の動きがまとまらず、11周目には1分まで差が開く。12周目にはフランシスコ・マンセボ(マトリックスパワータグ)、カーター・ベトルス、ベンジャミン・ダイボール(以上ヴィクトワール広島)、ドリュー・モレ(キナンレーシングチーム)の4名が追走集団を形成。しかし先行する2名を捕まえるまでには至らない。
先行する2名の間では、カバナがリチャードを引き離そうとアタックを試みるものの、決定打をだせない。最終周回に入っても2人は離れることなく、牽制しながら残り2kmを過ぎる。勝負はフィニッシュへ続く500mの登りに持ち込まれ、リチャードを引き離したカバナが先頭でフィニッシュ。追走集団に乗ったモレが3位に入り、キナンレーシングチームが1-3フィニッシュを決めた。
表彰台3名はオーストラリア人が占める結果となり、8位の石原悠希(シマノレーシング)が日本人最高位となった。
ライアン・カバナ コメント
とても良いレースになった。海外UCIチームやJCLチーム右京、マトリックスパワータグ、ヴィクトワール広島など、強いチームと選手が多数いたので、ハードなレースになると予想していた。でも我々のチームは強く、スタート直後から集団の前に位置取るようにして逃げをチェックして見逃さないようにした。残り50kmを切ったあたりで先頭集団のペースが落ちてきたので、脚が残っていたのでペースアップしようと考えてアタックした。リチャードがついて来たので一緒に逃げることにして、最後はスプリントでリチャードを下すことが出来た。
2019年にここで優勝しているチームメイトのドリュー・モレも今日は調子が良くて、先頭集団内で重要な役割を担ってくれ、チームとしてもうまく機能していたと思う。優勝出来て本当に嬉しい。
アジア最優秀選手賞 石原悠希 コメント
インターバルがかかるコースなので、自分もふくめ先頭集団のメンバーはかなり疲弊していたと思う。だから2人が行った時は誰も追えなかった。そこからはUCIポイントを取ることに切り替え、それを達成することが出来て良かった。次はトルコのレースを走るので、そこでも結果を残せるように頑張りたい。
「OITAサイクルフェス!!!2023」2日目は、大分スポーツ公園に舞台を移してのロードレース。UCIレースとして今年5回目の開催となる「おおいたアーバンクラシック」は、2019年ラグビーワールドカップの会場になった「レゾナックドーム大分」前をスタート・フィニッシュとし、大分スポーツ公園周辺の公道に設定された1周11.6kmのコースを使用して行われる。
山岳のような登りは無いものの、丘陵地帯のアップダウンが繰り返され、コーナーの数も多いコースは周回するだけでも消耗するハードさ。集団の中が有利とは言えず、後方にいるとストップ&ゴーの繰り返しで疲弊し、中切れの憂き目にあう可能性が高くなる。それ故、小集団で抜け出す方が消耗度が低いとされ、優勝するためには常に前方で展開することを意識する必要がある。
前夜に雨が降り、朝方は雲が広がってコースの一部に濡れた場所が残っていたが、レースの進行に合わせるように青空が広がり、気温が上昇。大分市の最高気温は28℃前後だったものの、補給で氷を受け取る選手も見られた。
13周150.8kmのレースは、5周にわたるアタック合戦ののち21名の集団が先行する。キナンレーシングチームはライアン・カバナ、ドリュー・モレ、山本元喜ら3名、マトリックスパワータグもフランシスコ・マンセボ、ホセ・ビセンテ・トリビオ、ゲオルギス・バグラスら3名を送り込んだほか、EFエデュケーション・NIPPOデヴェロップメントチーム、トレンガヌ・ポリゴン・サイクリングチーム、シマノレーシング、宇都宮ブリッツェンなどが複数名を送り込む。人数が多い集団とあって先頭交代が滞るような場面も見られたものの、後続集団との差は40秒前後まで広がる。
6周目に入ると11名の追走集団が形成され、人数を減らしながらも差を縮め、9周目までに5名が先頭集団に合流。落車による遅れなどもあって先頭集団は24名に再構成される。この時点で後方集団との差は4分以上まで広がり、先頭集団の逃げ切りが決定的となる。
10周目、先頭集団からライアン・カバナ(キナンレーシングチーム)がアタック。ケイン・リチャード(ARAスキップ・キャピタル)が追ってカバナに合流し、2名が先行する。残された先頭集団は追走の動きがまとまらず、11周目には1分まで差が開く。12周目にはフランシスコ・マンセボ(マトリックスパワータグ)、カーター・ベトルス、ベンジャミン・ダイボール(以上ヴィクトワール広島)、ドリュー・モレ(キナンレーシングチーム)の4名が追走集団を形成。しかし先行する2名を捕まえるまでには至らない。
先行する2名の間では、カバナがリチャードを引き離そうとアタックを試みるものの、決定打をだせない。最終周回に入っても2人は離れることなく、牽制しながら残り2kmを過ぎる。勝負はフィニッシュへ続く500mの登りに持ち込まれ、リチャードを引き離したカバナが先頭でフィニッシュ。追走集団に乗ったモレが3位に入り、キナンレーシングチームが1-3フィニッシュを決めた。
表彰台3名はオーストラリア人が占める結果となり、8位の石原悠希(シマノレーシング)が日本人最高位となった。
ライアン・カバナ コメント
とても良いレースになった。海外UCIチームやJCLチーム右京、マトリックスパワータグ、ヴィクトワール広島など、強いチームと選手が多数いたので、ハードなレースになると予想していた。でも我々のチームは強く、スタート直後から集団の前に位置取るようにして逃げをチェックして見逃さないようにした。残り50kmを切ったあたりで先頭集団のペースが落ちてきたので、脚が残っていたのでペースアップしようと考えてアタックした。リチャードがついて来たので一緒に逃げることにして、最後はスプリントでリチャードを下すことが出来た。
2019年にここで優勝しているチームメイトのドリュー・モレも今日は調子が良くて、先頭集団内で重要な役割を担ってくれ、チームとしてもうまく機能していたと思う。優勝出来て本当に嬉しい。
アジア最優秀選手賞 石原悠希 コメント
インターバルがかかるコースなので、自分もふくめ先頭集団のメンバーはかなり疲弊していたと思う。だから2人が行った時は誰も追えなかった。そこからはUCIポイントを取ることに切り替え、それを達成することが出来て良かった。次はトルコのレースを走るので、そこでも結果を残せるように頑張りたい。
おおいたアーバンクラシック 結果(150.8km)
1位 | ライアン・カバナ(キナンレーシングチーム、オーストラリア) | 3時間21分39秒 |
2位 | ケイン・リチャード(ARAスキップ・キャピタル、オーストラリア) | +2秒 |
3位 | ドリュー・モレ(キナンレーシングチーム、オーストラリア) | +41秒 |
4位 | フランシスコ・マンセボ(マトリックスパワータグ、スペイン) | +42秒 |
5位 | ベンジャミン・ダイボール(ヴィクトワール広島、オーストラリア) | |
6位 | カーター ベトルス(ヴィクトワール広島、オーストラリア) | +46秒 |
7位 | ホセ・ビセンテ・トリビオ (マトリックスパワータグ、スペイン) | +1分41秒 |
8位 | 石原悠希(シマノレーシング、日本) | +1分59秒 |
9位 | 中井唯晶(シマノレーシング、日本) | +2分1秒 |
10位 | 留目夕陽(EFエデュケーション・NIPPOデヴェロップメントチーム、日本) | +2分2秒 |
アジア最優秀選手賞 石原悠希(シマノレーシング、日本)
U23最優秀選手賞 留目夕陽(EFエデュケーション・NIPPOデヴェロップメントチーム、日本)
text&photo:Satoru Kato
U23最優秀選手賞 留目夕陽(EFエデュケーション・NIPPOデヴェロップメントチーム、日本)
text&photo:Satoru Kato
Amazon.co.jp