2023/09/17(日) - 23:20
Jプロツアー第12戦の南魚沼クリテリウムは、序盤に形成された4名の先頭集団が最後まで逃げ切り、2人を残して数的優位を築いたキナンレーシングチームを抑えて石原悠希(シマノレーシング)が優勝した。女子は植竹海貴(Y's Road)が大会3連覇を達成した。
7月の石川サイクルロードレース以来、約2ヶ月ぶりの再開となったJプロツアーは新潟県南魚沼市での2連戦で後半戦に突入する。
第12戦の南魚沼クリテリウムは、コロナ禍収まらぬ2021年に初開催され、今年3回目。JR六日町駅に近い商店街を駆け抜ける1周1.24kmの周回コースが設定され、ハイスピードレースが繰り広げられる。市内を流れる魚野川を跨ぐようにレイアウトされたコースは、4つのコーナーとほぼ等距離のストレート4本で構成される。1か所だけ斜度が急に立ち上がる短距離の登りがあるものの、概ねフラット。昨年までは集団でのスプリント勝負となり、岡本隼(愛三工業レーシングチーム)が2連覇している。
朝から晴れて気温が上昇した南魚沼市。Jプロツアーのレースは昼過ぎには表彰式まで終了するプログラムが組まれていたが、日陰でも35℃に達する暑さの中、40周49.6kmレースがスタートした。
リアルスタートが切られると、キナンレーシングチームが中心となってペースを上げていく。7周目に入ると、石上優大(愛三工業レーシングチーム)、石原悠希(シマノレーシング)、ドリュー・モレ(キナンレーシングチーム)の3名が先行。10周目に入るとライアン・カバナ(キナンレーシングチーム)、大河内将泰(シエルブルー鹿屋)が合流。その後大河内が遅れ、4名が先行を続ける。
後続のメイン集団は、先頭集団にメンバーを送り込めなかったチームブリヂストンサイクリングが中盤以降牽引するも、差は1分以上まで開く。速いペースなら1分30秒台で周回するコースにあって半周以上の差がつき、メイン集団のタイムアウトか、あるいはラップダウン(周回遅れ)の可能性も見え始める。
終盤に入ると、愛三工業レーシングチームがメイン集団を牽引。それまで人数の多いままだった集団を一気に20名ほどまで絞る強烈なペースアップで先行する4名との差を40秒台まで戻す。しかし2名を送り込んでいるキナンレーシングチームが要所でコントロールに入って減速させ、それ以上差を縮めさせない。残り5周を切っても集団が追いつく気配は無く、勝負は先行する4名に絞られた。
残り3周を切ると先頭集団ではキナンレーシングチームのモレとカバナが攻勢に出る。石上は一度は遅れるものの再度追いつき、石原も離れない。4名が離れまいまま最終コーナーをクリアし、ホームストレートに姿を現す。キナンレーシングチームの2名を後方にして先頭は石原。10m以上を残してガッツポーズを繰り出し、再度後方を確認する余裕を見せてフィニッシュ。2020年以来2度目のJプロツアー優勝を決め、シマノレーシングに今季2勝目をもたらした。
石原悠希コメント
「このレースの前の合宿で、逃げる選手を追うシュミレーションのような練習をしていたが、それが今日ハマったなと感じた。リーダージャージの(中井)唯晶さんを温存するために自分が逃げに乗る作戦だったが、自分からアタックしたらすんなり決まった。先頭集団内ではドリューとライアンが強く、協調して逃げ切ることができた。最終コーナーで石上がアタックしたのでそれを追って、イン側からライアンが抜いていこうとしたけれどチェーンがモタついたのを見てチャンスだと思い、モガいたら後ろが離れた。石川では1人になってしまう展開になってしまい、その反省をもとに自分なりに作戦を考えて動いた。これでちょっとは取り返せたかなと思う。
明日はサバイバルレースになると思うけれど、自分はそういうレースが好きなので全力で行きたい」
7月の石川サイクルロードレース以来、約2ヶ月ぶりの再開となったJプロツアーは新潟県南魚沼市での2連戦で後半戦に突入する。
第12戦の南魚沼クリテリウムは、コロナ禍収まらぬ2021年に初開催され、今年3回目。JR六日町駅に近い商店街を駆け抜ける1周1.24kmの周回コースが設定され、ハイスピードレースが繰り広げられる。市内を流れる魚野川を跨ぐようにレイアウトされたコースは、4つのコーナーとほぼ等距離のストレート4本で構成される。1か所だけ斜度が急に立ち上がる短距離の登りがあるものの、概ねフラット。昨年までは集団でのスプリント勝負となり、岡本隼(愛三工業レーシングチーム)が2連覇している。
朝から晴れて気温が上昇した南魚沼市。Jプロツアーのレースは昼過ぎには表彰式まで終了するプログラムが組まれていたが、日陰でも35℃に達する暑さの中、40周49.6kmレースがスタートした。
リアルスタートが切られると、キナンレーシングチームが中心となってペースを上げていく。7周目に入ると、石上優大(愛三工業レーシングチーム)、石原悠希(シマノレーシング)、ドリュー・モレ(キナンレーシングチーム)の3名が先行。10周目に入るとライアン・カバナ(キナンレーシングチーム)、大河内将泰(シエルブルー鹿屋)が合流。その後大河内が遅れ、4名が先行を続ける。
後続のメイン集団は、先頭集団にメンバーを送り込めなかったチームブリヂストンサイクリングが中盤以降牽引するも、差は1分以上まで開く。速いペースなら1分30秒台で周回するコースにあって半周以上の差がつき、メイン集団のタイムアウトか、あるいはラップダウン(周回遅れ)の可能性も見え始める。
終盤に入ると、愛三工業レーシングチームがメイン集団を牽引。それまで人数の多いままだった集団を一気に20名ほどまで絞る強烈なペースアップで先行する4名との差を40秒台まで戻す。しかし2名を送り込んでいるキナンレーシングチームが要所でコントロールに入って減速させ、それ以上差を縮めさせない。残り5周を切っても集団が追いつく気配は無く、勝負は先行する4名に絞られた。
残り3周を切ると先頭集団ではキナンレーシングチームのモレとカバナが攻勢に出る。石上は一度は遅れるものの再度追いつき、石原も離れない。4名が離れまいまま最終コーナーをクリアし、ホームストレートに姿を現す。キナンレーシングチームの2名を後方にして先頭は石原。10m以上を残してガッツポーズを繰り出し、再度後方を確認する余裕を見せてフィニッシュ。2020年以来2度目のJプロツアー優勝を決め、シマノレーシングに今季2勝目をもたらした。
石原悠希コメント
「このレースの前の合宿で、逃げる選手を追うシュミレーションのような練習をしていたが、それが今日ハマったなと感じた。リーダージャージの(中井)唯晶さんを温存するために自分が逃げに乗る作戦だったが、自分からアタックしたらすんなり決まった。先頭集団内ではドリューとライアンが強く、協調して逃げ切ることができた。最終コーナーで石上がアタックしたのでそれを追って、イン側からライアンが抜いていこうとしたけれどチェーンがモタついたのを見てチャンスだと思い、モガいたら後ろが離れた。石川では1人になってしまう展開になってしまい、その反省をもとに自分なりに作戦を考えて動いた。これでちょっとは取り返せたかなと思う。
明日はサバイバルレースになると思うけれど、自分はそういうレースが好きなので全力で行きたい」
Jプロツアー第12戦 南魚沼クリテリウム 結果
1位 | 石原悠希(シマノレーシング) | 1時間6分2秒 |
2位 | ドリュー・モレ(KINAN Racing Team) | +0秒 |
3位 | ライアン・カバナ(キナンレーシングチーム) | +1秒 |
4位 | 石上優大(愛三工業レーシングチーム) | +4秒 |
5位 | 岡本 隼(愛三工業レーシングチーム) | +20秒 |
6位 | 孫崎大樹(キナンレーシングチーム) | +21秒 |
中間スプリント賞 ライアン・カバナ(キナンレーシングチーム)
プロリーダージャージ 中井唯晶(シマノレーシング)
ネクストリーダージャージ 岡本勝哉(チームブリヂストンサイクリング)
女子 植竹海貴が3連覇
女子のレースは15周18.6kmで行われた。終始集団が大きく崩れることなく展開し、最後はスプリント勝負へ。先行した阿部花梨(イナーメ信濃山形-F)を、フィニッシュ直前で植竹海貴(Y's Road)が抜き去って優勝。南魚沼クリテリウム3連覇を達成した。
フェミニンリーダージャージは、欠場の小林あか里(弱虫ペダルサイクリングチーム)から、羽根岡佑衣(VC AVANZARE)に移った。
プロリーダージャージ 中井唯晶(シマノレーシング)
ネクストリーダージャージ 岡本勝哉(チームブリヂストンサイクリング)
女子 植竹海貴が3連覇
女子のレースは15周18.6kmで行われた。終始集団が大きく崩れることなく展開し、最後はスプリント勝負へ。先行した阿部花梨(イナーメ信濃山形-F)を、フィニッシュ直前で植竹海貴(Y's Road)が抜き去って優勝。南魚沼クリテリウム3連覇を達成した。
フェミニンリーダージャージは、欠場の小林あか里(弱虫ペダルサイクリングチーム)から、羽根岡佑衣(VC AVANZARE)に移った。
南魚沼クリテリウム 女子 結果(18.6km)
1位 | 植竹海貴(Y's Road) | 28分0秒 |
2位 | 阿部花梨(イナーメ信濃山形-F) | +0秒 |
3位 | 島橋由美子(バルバレーシングクラブタカオカ) | +0秒 |
中間スプリント賞 仲村陽子(フィッツ)
Jフェミニンリーダー 羽根岡佑衣(VC AVANZARE)
text&photo:Satoru Kato
Jフェミニンリーダー 羽根岡佑衣(VC AVANZARE)
text&photo:Satoru Kato
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