ブエルタ・ア・ブルゴス2日目に13.1kmのチームタイムトライアルが開催。ユンボ・ヴィスマがステージ優勝を挙げ、アッティラ・バルテル(ハンガリー)が総合首位に浮上。プリモシュ・ログリッチ(スロベニア)も同タイムフィニッシュで総合優勝に向け弾みをつけた。



トップタイムを叩き出したユンボ・ヴィスマ photo:CorVos

ブエルタ・ア・エスパーニャ前哨戦、ブエルタ・ア・ブルゴス(UCI2.Pro)の2日目はチームタイムトライアル。世界中を見回しても貴重になったチームタイムトライアルは13.1kmと短距離ながら最終区間に平均5%/登坂距離2kmの登りが登場する。

唯一のコンチネンタルチームとして出場するスペイン籍のエレクトロ・ハイパー・エウロパを先頭に、カスティーリャ・イ・レオン州ブルゴス県の美しい小村オーニャをスタート。まずは5番目にスタートしたバーレーン・ヴィクトリアスが15分09秒(平均51.841km/h)を叩き出してホットシートに座った。

UAEチームエミレーツは34秒遅れのステージ5位に終わる photo:CorVos

その後、ジロ・デ・イタリア覇者にして個人TT東京五輪覇者のプリモシュ・ログリッチやヤン・トラトニク(共にスロベニア)、ロベルト・ヘーシンク(オランダ)といったTTスペシャリストを擁するユンボ・ヴィスマが飛ぶような走りを披露した。

序盤の平坦区間でハイス・レイムライゼ(オランダ)とヘーシンクを使い、登りまではエドアルド・アッフィニ(イタリア)が、登りではクーン・ボウマン(オランダ)がペースメイクする作戦で臨んだオランダチームは、結果が適用される最小人数の4人でフィニッシュ。彼らがマークした14分38秒(平均53.658km/h)はその後どのチームにも抜かれることはなかった。

モビスターやボーラ・ハンスグローエも好タイムをマークしたものの、それぞれステージ2位と3位。最終走者であるUAEチームエミレーツはユンボから33.90秒遅れのステージ5位に終わったため、リーダージャージはフアン・モラノ(コロンビア、UAEチームエミレーツ)からアッティラ・バルテル(ハンガリー、ユンボ・ヴィスマ)の手に渡った。

圧勝したユンボ・ヴィスマがステージ表彰を受ける photo:CorVos

リーダージャージを獲得したアッティラ・バルテル(ハンガリー、ユンボ・ヴィスマ) photo:CorVos

「僕たちの走りはほぼ完璧だったと思う。(チームTTは)めったにない機会なのでチャレンジングだったよ。もっと前半区間を静かに立ち上がることもできたと思うけれど、エドアルドをフォローするのはなかなか骨が折れた(笑)。いくつか改善点もあったし、ブエルタ前にチームTTを実戦テストできてよかった」と言うのは総合首位に立ったバルテル。「僕らはプリモシュを絶対エースにし、僕自身も彼をサポートする役割がある。でも自分自身でもどこまで総合上位で粘れるかチャレンジしてみたいと思う」とも加えている。

今回の勝利でユンボ・ヴィスマの今季勝利数は47に到達。46勝で首位タイに並んでいたUAEを一つ上回ることに成功している(3位は39勝のスーダル・クイックステップ)。
ブエルタ・ア・ブルゴス2023第2ステージ結果
1位 ユンボ・ヴィスマ 14:38
2位 モビスター +0:19
3位 ボーラ・ハンスグローエ +0:30
4位 バーレーン・ヴィクトリアス +0:31
5位 UAEチームエミレーツ +0:34
個人総合成績
1位 アッティラ・バルテル(ハンガリー、ユンボ・ヴィスマ) 3:53:36
2位 ヤン・トラトニク(スロベニア、ユンボ・ヴィスマ)
3位 クーン・ボウマン(オランダ、ユンボ・ヴィスマ)
4位 プリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ヴィスマ)
5位 イバン・ガルシア(スペイン、モビスター) +0:13
その他の特別賞
山岳賞 シャビエル・ベラサテギ(スペイン、エウスカルテル・エウスカディ)
ポイント賞 フアン・モラノ(コロンビア、UAEチームエミレーツ)
ヤングライダー賞 オイエル・ラスカノ(スペイン、モビスター)
チーム総合成績 ユンボ・ヴィスマ
text:So Isobe

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