2023/08/06(日) - 09:30
8月6日より始まった世界選手権ロード種目の男子ジュニアロードレースで、独走に持ち込んだ16歳のアルベルト・フィリプセン(デンマーク)が勝利。渡辺一気は48位でフィニッシュし、藤村一磨は落車とメカトラに見舞われDNFだった。
ロードレースやマウンテンバイク、BMXや室内自転車競技などが一堂に会するUCI自転車世界選手権大会は開幕から3日目を迎え、ロードレースは8月5日(土)に初日を迎えた。現地時間午後1時にスタートとした男子ジュニアレースは、スコットランド・グラスゴー市街地の14.7kmコースを9周する127.2km。最大の難所はフィニッシュ手前1.5kmに設定されたモントローズ通りの短い登りで、平均10.8%/最大約14.5%の勾配がアタックを誘発した。
スタートラインには57カ国から153名の選手たちが並び、日本からは藤村一磨(都城工業高校)と渡辺一気(北海道科学大学高等学校)が出場した。
オランダのヴィエゴ・ティッセンによるファーストアタックで始まったレースは、序盤から落車が連続して発生。そこには藤村も巻き込まれ、リアディレイラーが壊れてスペアバイクで再スタートを切る。その後ティッセンがメカトラでメイン集団に引き戻され、入れ替わるようにフレックス・オルンクリストフ(ノルウェー)が飛び出した。
逃げるオルンクリストフをオーストラリアやスロベニアが追う形でレースは進行する。そして90kmを残し、プロトンから抜け出したアルベルト・フィリプセン(デンマーク)がポール・フィーツケ(ドイツ)らと先頭に合流。そこにデンマークのオドア・ストームなども加わり、7名による先頭集団が形成された。
1分までリードを拡げた逃げ集団に対し、選手を送り込むことのできなかったフランスやベルギーがプロトン先頭で追走する。その甲斐もあり残り3周回で30秒までその差を縮め、プロトンから何名かがブリッジを試みたものの先頭には届かない。そして最後から2回目のモントローズ通りの登り(残り16km)で逃げ集団からフィリプセンが仕掛けた。
頂上を先頭で通過したフィリプセンは後続と20秒差でフィニッシュラインを通過し、独走態勢を築く。そしてラスト1周の14.7kmで1分以上にリードを拡げた現デンマークのロード&TTジュニア王者が、男子ジュニアロードレースの世界チャンピオンに輝いた。
2017年のユリウス・ヨハンセン(アンテルマルシェ・サーカス・ワンティ)以来、史上4人目となるデンマーク人優勝者となったフィリプセン。「デンマークとしては積極的なレース展開に持ち込む作戦だった。序盤に形成された逃げ集団に僕とテオドア(ストーム)の2人で入ることができた。7名が良い協力を見せ、”ここだ”と思った最後から2周目でアタックした。1人になっても調子は良く、まるでスタート直後のような脚の軽さだった。ここに向けて長きに渡る努力をし、夢見てきたタイトルなのでとても嬉しいよ」と、アルカンシエルを獲得したフィリプセンは語った。
その1分19秒遅れでフィニッシュにやってきた2位争いは、フィーツケがオルンクリストフを下して銀メダルを獲得。渡辺は12分29秒遅れの48位、藤村はDNFだった。
日本人2名のコメントは別記事にてお伝えいたします。
ロードレースやマウンテンバイク、BMXや室内自転車競技などが一堂に会するUCI自転車世界選手権大会は開幕から3日目を迎え、ロードレースは8月5日(土)に初日を迎えた。現地時間午後1時にスタートとした男子ジュニアレースは、スコットランド・グラスゴー市街地の14.7kmコースを9周する127.2km。最大の難所はフィニッシュ手前1.5kmに設定されたモントローズ通りの短い登りで、平均10.8%/最大約14.5%の勾配がアタックを誘発した。
スタートラインには57カ国から153名の選手たちが並び、日本からは藤村一磨(都城工業高校)と渡辺一気(北海道科学大学高等学校)が出場した。
オランダのヴィエゴ・ティッセンによるファーストアタックで始まったレースは、序盤から落車が連続して発生。そこには藤村も巻き込まれ、リアディレイラーが壊れてスペアバイクで再スタートを切る。その後ティッセンがメカトラでメイン集団に引き戻され、入れ替わるようにフレックス・オルンクリストフ(ノルウェー)が飛び出した。
逃げるオルンクリストフをオーストラリアやスロベニアが追う形でレースは進行する。そして90kmを残し、プロトンから抜け出したアルベルト・フィリプセン(デンマーク)がポール・フィーツケ(ドイツ)らと先頭に合流。そこにデンマークのオドア・ストームなども加わり、7名による先頭集団が形成された。
1分までリードを拡げた逃げ集団に対し、選手を送り込むことのできなかったフランスやベルギーがプロトン先頭で追走する。その甲斐もあり残り3周回で30秒までその差を縮め、プロトンから何名かがブリッジを試みたものの先頭には届かない。そして最後から2回目のモントローズ通りの登り(残り16km)で逃げ集団からフィリプセンが仕掛けた。
頂上を先頭で通過したフィリプセンは後続と20秒差でフィニッシュラインを通過し、独走態勢を築く。そしてラスト1周の14.7kmで1分以上にリードを拡げた現デンマークのロード&TTジュニア王者が、男子ジュニアロードレースの世界チャンピオンに輝いた。
2017年のユリウス・ヨハンセン(アンテルマルシェ・サーカス・ワンティ)以来、史上4人目となるデンマーク人優勝者となったフィリプセン。「デンマークとしては積極的なレース展開に持ち込む作戦だった。序盤に形成された逃げ集団に僕とテオドア(ストーム)の2人で入ることができた。7名が良い協力を見せ、”ここだ”と思った最後から2周目でアタックした。1人になっても調子は良く、まるでスタート直後のような脚の軽さだった。ここに向けて長きに渡る努力をし、夢見てきたタイトルなのでとても嬉しいよ」と、アルカンシエルを獲得したフィリプセンは語った。
その1分19秒遅れでフィニッシュにやってきた2位争いは、フィーツケがオルンクリストフを下して銀メダルを獲得。渡辺は12分29秒遅れの48位、藤村はDNFだった。
日本人2名のコメントは別記事にてお伝えいたします。
ロード世界選手権2023男子ジュニアロードレース結果
1位 | アルベルト・フィリプセン(デンマーク) | 3:06:26 |
2位 | ポール・フィーツケ(ドイツ) | +1:19 |
3位 | フレックス・オルンクリストフ(ノルウェー) | |
4位 | フアン・シエラ(イタリア) | +1:24 |
5位 | テオドア・ストーム(デンマーク) | +1:29 |
6位 | ヨルゲン・ノルドハーゲン(ノルウェー) | +1:43 |
7位 | ステフェン・デシュイテネール(ベルギー) | +2:57 |
8位 | セバスチャン・グリンデリー(イギリス) | +2:59 |
9位 | ザク・エルジェン(スロベニア) | +3:01 |
10位 | オスカー・チャンバーライン(オーストラリア) | |
48位 | 渡辺一気 | +12:29 |
DNF | 藤村一磨 |
text:Sotaro.Arakawa
photo:Kei Tsuji, CorVos
photo:Kei Tsuji, CorVos
Amazon.co.jp