2023/07/26(水) - 09:00
ジュリー・デウィルデ(ベルギー、フェニックス・ドゥクーニンク)が残り150mまで逃げ続けたツール・ド・フランス・ファム第3ステージ。マイヨジョーヌのリードアウトを受けたロレーナ・ウィーベス(オランダ、SDワークス・プロタイム)がフォスを退け、チームに区間2勝目をもたらした。
第2回ツール・ド・フランス・ファム・アヴェク・ズイフト(UCIワールドツアー)は、コロンジュ・ラ・ルージュからモンティニャック・ラスコーに向かう3日目を迎えた。距離147.2kmのコースは平坦路。しかし低難易度のカテゴリー山岳を5つ越えるため獲得標高差は2,007mと易しくはなく、集団スプリントが大方の予想だったレースは劇的な逃げとの駆け引きが繰り広げられた。
この日はカトリン・ハンメス(ドイツ、EFエデュケーション・TIBCO-SVB)が単独で逃げを打ち、序盤に設定された3つのカテゴリー山岳を先頭で越えていく。ハンメスは最大2分までリードを拡げ、メイン集団からはアメリカのクリテリウム王者であるコリン・ラベッキ(ユンボ・ヴィスマ)が飛び出すシーンも。しかし両者共にレース前半で引き戻された。
その後もアタックと吸収が繰り返され、スプリンターのロレーナ・ウィーベス(オランダ、SDワークス・プロタイム)で勝利を狙うべく集団をマイヨジョーヌを着るロッタ・コペッキー(ベルギー、SDワークス・プロタイム)が牽引。そして2つ連続する4級山岳の一つ目の登りで、20歳のジュリー・デウィルデ(ベルギー、フェニックス・ドゥクーニンク)が飛び出した。
前日はヤラ・カステレイン(オランダ、フェニックス・ドゥクーニンク)が狙い、チーム一丸となりマイヨアポワ(山岳賞ジャージ)獲得を目指すデウィルデが思惑通りに2つをトップで通過。その結果デウィルデはカステレインから水玉ジャージを引き継ぐことに成功している。
その20秒後方で最後の4級山岳を通過したメイン集団からは、頂上手前でカタジナ・ニエウィアドマ(ポーランド、キャニオン・スラム)が飛び出す。しかし昨年総合3位に入ったニエウィアドマをマーレン・ローセル(スイス、SDワークス・プロタイム)が引き戻す一方で、タイムトライアルに長けたデウィルデは順調にそのタイム差を積み重ね、残り30kmを過ぎる頃に2分25秒までリードを拡げていった。
残り25.8km地点に設定された中間スプリントをプロトンではウィーベスが2位通過して20ポイントを加算。そして横風に警戒したキャニオン・スラムが集団先頭で人数を集め、その危機が去りDSM・フィルメニッヒらスプリンターチームが追走に本腰を入れる。そのため残り10kmで21秒までタイム差は縮まったものの、一時は35秒差に再度拡大させたデウィルデは10秒差でフラムルージュ(残り1km)を通過した。
SDワークス・プロタイムが牽引に加わらず、DSMからリドル・トレックに集団先頭が変わったプロトンがデウィルデに迫る。残り400mからウィーベスを背後につけたコペッキーがリードアウトし、フィニッシュ手前150mでデウィルデをキャッチ。そしてマリアンヌ・フォス(オランダ、ユンボ・ヴィスマ)と横並びになったスプリントを、コペッキーの背後から飛び出した欧州王者ウィーベスが制した。
昨年はパリ・シャンゼリゼでの初日を制し、区間2勝を飾ったウィーベス。ライバルであるフォスを下し掴んだ勝利を「ロッタ(コペッキー)が素晴らしいリードアウトしてくれた。彼女の背後になんとか食らいつき、完璧な位置から勝利を掴んだ。私たちは勝利を信じていた。この後も厳しいレースが続いていくので、追走でチームメイトが力を使い切ってほしくはなかった。残りのステージも今日のような素晴らしい結果を掴みたい」とウィーベス喜びを語っている。
カオールからロデズに向かう翌第4ステージは、コース終盤に3つのカテゴリー山岳が登場する丘陵ステージ。スプリンターには厳しいものの、コペッキーやデミ・フォレリング(オランダ)らSDワークス・プロタイムが主導権を握るであろうクラシックレースのようなステージだ。
第2回ツール・ド・フランス・ファム・アヴェク・ズイフト(UCIワールドツアー)は、コロンジュ・ラ・ルージュからモンティニャック・ラスコーに向かう3日目を迎えた。距離147.2kmのコースは平坦路。しかし低難易度のカテゴリー山岳を5つ越えるため獲得標高差は2,007mと易しくはなく、集団スプリントが大方の予想だったレースは劇的な逃げとの駆け引きが繰り広げられた。
この日はカトリン・ハンメス(ドイツ、EFエデュケーション・TIBCO-SVB)が単独で逃げを打ち、序盤に設定された3つのカテゴリー山岳を先頭で越えていく。ハンメスは最大2分までリードを拡げ、メイン集団からはアメリカのクリテリウム王者であるコリン・ラベッキ(ユンボ・ヴィスマ)が飛び出すシーンも。しかし両者共にレース前半で引き戻された。
その後もアタックと吸収が繰り返され、スプリンターのロレーナ・ウィーベス(オランダ、SDワークス・プロタイム)で勝利を狙うべく集団をマイヨジョーヌを着るロッタ・コペッキー(ベルギー、SDワークス・プロタイム)が牽引。そして2つ連続する4級山岳の一つ目の登りで、20歳のジュリー・デウィルデ(ベルギー、フェニックス・ドゥクーニンク)が飛び出した。
前日はヤラ・カステレイン(オランダ、フェニックス・ドゥクーニンク)が狙い、チーム一丸となりマイヨアポワ(山岳賞ジャージ)獲得を目指すデウィルデが思惑通りに2つをトップで通過。その結果デウィルデはカステレインから水玉ジャージを引き継ぐことに成功している。
その20秒後方で最後の4級山岳を通過したメイン集団からは、頂上手前でカタジナ・ニエウィアドマ(ポーランド、キャニオン・スラム)が飛び出す。しかし昨年総合3位に入ったニエウィアドマをマーレン・ローセル(スイス、SDワークス・プロタイム)が引き戻す一方で、タイムトライアルに長けたデウィルデは順調にそのタイム差を積み重ね、残り30kmを過ぎる頃に2分25秒までリードを拡げていった。
残り25.8km地点に設定された中間スプリントをプロトンではウィーベスが2位通過して20ポイントを加算。そして横風に警戒したキャニオン・スラムが集団先頭で人数を集め、その危機が去りDSM・フィルメニッヒらスプリンターチームが追走に本腰を入れる。そのため残り10kmで21秒までタイム差は縮まったものの、一時は35秒差に再度拡大させたデウィルデは10秒差でフラムルージュ(残り1km)を通過した。
SDワークス・プロタイムが牽引に加わらず、DSMからリドル・トレックに集団先頭が変わったプロトンがデウィルデに迫る。残り400mからウィーベスを背後につけたコペッキーがリードアウトし、フィニッシュ手前150mでデウィルデをキャッチ。そしてマリアンヌ・フォス(オランダ、ユンボ・ヴィスマ)と横並びになったスプリントを、コペッキーの背後から飛び出した欧州王者ウィーベスが制した。
昨年はパリ・シャンゼリゼでの初日を制し、区間2勝を飾ったウィーベス。ライバルであるフォスを下し掴んだ勝利を「ロッタ(コペッキー)が素晴らしいリードアウトしてくれた。彼女の背後になんとか食らいつき、完璧な位置から勝利を掴んだ。私たちは勝利を信じていた。この後も厳しいレースが続いていくので、追走でチームメイトが力を使い切ってほしくはなかった。残りのステージも今日のような素晴らしい結果を掴みたい」とウィーベス喜びを語っている。
カオールからロデズに向かう翌第4ステージは、コース終盤に3つのカテゴリー山岳が登場する丘陵ステージ。スプリンターには厳しいものの、コペッキーやデミ・フォレリング(オランダ)らSDワークス・プロタイムが主導権を握るであろうクラシックレースのようなステージだ。
ツール・ド・フランス ファム2023第3ステージ結果
1位 | ロレーナ・ウィーベス(オランダ、SDワークス・プロタイム) | 3:49:47 |
2位 | マリアンヌ・フォス(オランダ、ユンボ・ヴィスマ) | |
3位 | ロッタ・コペッキー(ベルギー、SDワークス・プロタイム) | |
4位 | キアラ・コンソンニ(イタリア、UAEチームADQ) | |
5位 | エリーザ・バルサモ(イタリア、リドル・トレック) | |
6位 | アレクサンドラ・マンリー(オーストラリア、ジェイコ・アルウラー) | |
7位 | シャーロッテ・コール(オランダ、DSM・フィルメニッヒ) | |
8位 | スザンヌ・アンデルセン(ノルウェー、ウノエックス・プロサイクリングチーム) | |
9位 | ソラヤ・パラディン(イタリア、キャニオン・スラム) | +0:02 |
10位 | ジュリー・デウィルデ(ベルギー、フェニックス・ドゥクーニンク) | |
115位 | 與那嶺恵理(ヒューマンパワードヘルス) | +0:24 |
個人総合成績
1位 | ロッタ・コペッキー(ベルギー、SDワークス・プロタイム) | 11:07:19 |
2位 | リアヌ・リッパート(ドイツ、モビスター) | +0:55 |
3位 | アシュリー・モールマン(南アフリカ、AGインシュランス・スーダル・クイックステップ) | +1:05 |
4位 | カタジナ・ニエウィアドマ(ポーランド、キャニオン・スラム) | |
5位 | エリーザ・ロンゴボルギーニ(イタリア、リドル・トレック) | |
6位 | アネミエク・ファンフルーテン(オランダ、モビスター) | |
7位 | タマラ・ドロノワバラボリナ(ロシア、イスラエル・プレミアテック・ローランド) | |
8位 | デミ・フォレリング(オランダ、SDワークス・プロタイム) | |
9位 | セシリーウトラップ・ルドヴィグ(デンマーク、FDJ・スエズ) | |
10位 | アマンダ・スプラット(オーストラリア、リドル・トレック) | +1:09 |
その他の特別賞
ポイント賞 | ロッタ・コペッキー(ベルギー、SDワークス・プロタイム) |
山岳賞 | ジュリー・デウィルデ(ベルギー、フェニックス・ドゥクーニンク) |
ヤングライダー賞 | セドリーヌ・ケルバオール(フランス、セラティツィット・WNTプロサイクリング) |
チーム総合成績 | SDワークス・プロタイム |
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
photo:CorVos
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