2023/07/10(月) - 15:30
集団スプリントに持ち込まれたジロ・ドンネ最終第9ステージ。昨年も最終日を制した地元イタリア出身のキアラ・コンソンニ(UAEチームADQ)が勝利し、ファンフルーテンが2年連続4度目の総合優勝に輝いた。
イタリアのサルデーニャ島で迎えた第34回ジロ・デ・イタリア・ドンネ(UCIワールドツアー)最終ステージ。前日のフィニッシュ地点であるサッサリからオルビアまでの126.85kmコースで行われ、序盤と中盤に3級山岳が設定されているものの、スプリンターも十分耐えられるであろう難易度だ。
この日はスタート前に、今大会限りで現役を退くマルタ・バスティアネッリ(イタリア、UAEチームADQ)の引退セレモニーが行われた。2007年に弱冠20歳で世界選手権ロードを制し、2018年の欧州選手権や2019年のロンド・ファン・フラーンデレンで優勝するなど輝かしい実績を残したバスティアネッリ。36歳になった今年もその力は衰えておらず、女子ル・サミン(UCI1.1)をはじめ2つのレースで勝利を収めた。
逃げが決まらぬままレース前半を過ぎ、後半戦に入りアイリス・モンティコロ(イタリア、トップガールズ・ファッサボルトロ)が逃げを打つ。遅れて東京五輪金メダリストのアンナ・キーセンホーファー(オーストリア、イスラエル・プレミアテック・ローランド)がメイン集団から飛び出したものの、EFエデュケーション・TIBCO-SVBなどがコントロールするメイン集団が2人を引き戻し、ここから前日同様に無数のアタックが繰り広げられた。
総合ジャンプアップを目指すセシリーウトラップ・ルドヴィグ(デンマーク、FDJ・スエズ)やリアヌ・リッパート(ドイツ、モビスター)、前日勝者カタブランカ・ヴァシュ(ハンガリー、SDワークス)らの仕掛けは不発に終わる。またトップガールズ・ファッサボルトロからアレッシア・ヴィギリア(イタリア)が勢い良く飛び出し、一時は最大16秒差を得た。
しかし、ノルウェー王者スザンヌ・アンデルセンでスプリントを狙うウノエックス・プロサイクリングチームらが強力牽引を披露してヴィギリアを引き戻す。そして勝負は集団スプリントに持ち込まれると、最終ストレートでラケーレ・バルビエーリ(イタリア、リブレーシング・テックファインド)が早いタイミングでスプリントを開始した。
その右側からクロエ・ダイガート(アメリカ、キャニオン・スラム)が迫り、左側からキアラ・コンソンニ(イタリア、UAEチームADQ)が追い抜く。先頭に立ったコンソンニの背後からは、ジロ通算33勝目を目指すマリアンヌ・フォス(オランダ、ユンボ・ヴィスマ)がフィニッシュ手前で並んだものの、コンソンニがそれを抑え込んで勝利した。
2022年大会の最終日でも勝利したコンソンニが、引退するバスティアネッリに捧ぐステージ勝利。「とても嬉しくて言葉がない。サポートしてくれたチームに感謝したい。とても厳しくストレスフルなスプリントだったが、チームメイトを信じていた。今大会はここまで勝負に絡むことができなかったものの、最後で勝利を掴むことができて本当に嬉しい。マルタ(バスティアネッリ)の最後のレースで勝利を分かち合うことができ、最高の気分だ」と、今年加入したチームに勝利をもたらしたコンソンニは喜んだ。
そして総合優勝の証であるマリアローザは、トップと同タイムでフィニッシュしたアネミエク・ファンフルーテン(オランダ、モビスター)の手に。「総合優勝はチームで勝ち取る必要がある。だからモビスターというチームで獲得することができ、本当に嬉しい」と、ラ・ブエルタ・フェメニーナに続きグランツールで2つ目の総合優勝を獲得したファンフルーテンは喜んでいる。
総合2位にはジュリエット・ラブー(フランス、DSM・フィルメニッヒ)が入り、ヤングライダー賞を獲得したガイア・レアリーニ(イタリア、リドル・トレック)が3位で総合表彰台へ。また、與那嶺恵理(ヒューマンパワードヘルス)は14分4秒遅れの114位でフィニッシュし、9日間のジロ・ドンネで完走を果たした。
イタリアのサルデーニャ島で迎えた第34回ジロ・デ・イタリア・ドンネ(UCIワールドツアー)最終ステージ。前日のフィニッシュ地点であるサッサリからオルビアまでの126.85kmコースで行われ、序盤と中盤に3級山岳が設定されているものの、スプリンターも十分耐えられるであろう難易度だ。
この日はスタート前に、今大会限りで現役を退くマルタ・バスティアネッリ(イタリア、UAEチームADQ)の引退セレモニーが行われた。2007年に弱冠20歳で世界選手権ロードを制し、2018年の欧州選手権や2019年のロンド・ファン・フラーンデレンで優勝するなど輝かしい実績を残したバスティアネッリ。36歳になった今年もその力は衰えておらず、女子ル・サミン(UCI1.1)をはじめ2つのレースで勝利を収めた。
逃げが決まらぬままレース前半を過ぎ、後半戦に入りアイリス・モンティコロ(イタリア、トップガールズ・ファッサボルトロ)が逃げを打つ。遅れて東京五輪金メダリストのアンナ・キーセンホーファー(オーストリア、イスラエル・プレミアテック・ローランド)がメイン集団から飛び出したものの、EFエデュケーション・TIBCO-SVBなどがコントロールするメイン集団が2人を引き戻し、ここから前日同様に無数のアタックが繰り広げられた。
総合ジャンプアップを目指すセシリーウトラップ・ルドヴィグ(デンマーク、FDJ・スエズ)やリアヌ・リッパート(ドイツ、モビスター)、前日勝者カタブランカ・ヴァシュ(ハンガリー、SDワークス)らの仕掛けは不発に終わる。またトップガールズ・ファッサボルトロからアレッシア・ヴィギリア(イタリア)が勢い良く飛び出し、一時は最大16秒差を得た。
しかし、ノルウェー王者スザンヌ・アンデルセンでスプリントを狙うウノエックス・プロサイクリングチームらが強力牽引を披露してヴィギリアを引き戻す。そして勝負は集団スプリントに持ち込まれると、最終ストレートでラケーレ・バルビエーリ(イタリア、リブレーシング・テックファインド)が早いタイミングでスプリントを開始した。
その右側からクロエ・ダイガート(アメリカ、キャニオン・スラム)が迫り、左側からキアラ・コンソンニ(イタリア、UAEチームADQ)が追い抜く。先頭に立ったコンソンニの背後からは、ジロ通算33勝目を目指すマリアンヌ・フォス(オランダ、ユンボ・ヴィスマ)がフィニッシュ手前で並んだものの、コンソンニがそれを抑え込んで勝利した。
2022年大会の最終日でも勝利したコンソンニが、引退するバスティアネッリに捧ぐステージ勝利。「とても嬉しくて言葉がない。サポートしてくれたチームに感謝したい。とても厳しくストレスフルなスプリントだったが、チームメイトを信じていた。今大会はここまで勝負に絡むことができなかったものの、最後で勝利を掴むことができて本当に嬉しい。マルタ(バスティアネッリ)の最後のレースで勝利を分かち合うことができ、最高の気分だ」と、今年加入したチームに勝利をもたらしたコンソンニは喜んだ。
そして総合優勝の証であるマリアローザは、トップと同タイムでフィニッシュしたアネミエク・ファンフルーテン(オランダ、モビスター)の手に。「総合優勝はチームで勝ち取る必要がある。だからモビスターというチームで獲得することができ、本当に嬉しい」と、ラ・ブエルタ・フェメニーナに続きグランツールで2つ目の総合優勝を獲得したファンフルーテンは喜んでいる。
総合2位にはジュリエット・ラブー(フランス、DSM・フィルメニッヒ)が入り、ヤングライダー賞を獲得したガイア・レアリーニ(イタリア、リドル・トレック)が3位で総合表彰台へ。また、與那嶺恵理(ヒューマンパワードヘルス)は14分4秒遅れの114位でフィニッシュし、9日間のジロ・ドンネで完走を果たした。
ジロ・デ・イタリア・ドンネ2023第9ステージ
1位 | キアラ・コンソンニ(イタリア、UAEチームADQ) | 3:19:33 |
2位 | マリアンヌ・フォス(オランダ、ユンボ・ヴィスマ) | |
3位 | アリー・ウォラストン(ニュージーランド、AGインシュランス・スーダル・クイックステップ) | |
4位 | クロエ・ダイガート(アメリカ、キャニオン・スラム) | |
5位 | メーガン・ジャストラブ(アメリカ、DSM・フィルメニッヒ) | |
6位 | ラケーレ・バルビエーリ(イタリア、リブレーシング・テックファインド) | |
7位 | スザンヌ・アンデルセン(ノルウェー、ウノエックス・プロサイクリングチーム) | |
8位 | レティツィア・パテルノステル(イタリア、ジェイコ・アルウラー) | |
9位 | グラディス・ヴェルフルスト(フランス、FDJ・スエズ) | |
10位 | シルヴィア・ザナルディ(イタリア、ビーピンク) | |
114位 | 與那嶺恵理(ヒューマンパワードヘルス) | +14:04 |
個人総合成績
1位 | アネミエク・ファンフルーテン(オランダ、モビスター) | 24:26:25 |
2位 | ジュリエット・ラブー(フランス、DSM・フィルメニッヒ) | +3:56 |
3位 | ガイア・レアリーニ(イタリア、リドル・トレック) | +4:23 |
4位 | ヴェロニカ・エワーズ(アメリカ、EFエデュケーション・TIBCO-SVB) | +5:34 |
5位 | エリカ・マニャルディ(イタリア、UAEチームADQ) | +5:35 |
6位 | セシリーウトラップ・ルドヴィグ(デンマーク、FDJ・スエズ) | +6:16 |
7位 | マビ・ガルシア(スペイン、リブレーシング・テックファインド) | +6:25 |
8位 | ニアム・フィッシャーブラック(ニュージーランド、SDワークス) | +6:58 |
9位 | シルヴィア・ペルシコ(イタリア、UAEチームADQ) | +7:01 |
10位 | アネ・サンテステバン(スペイン、ジェイコ・アルウラー) | +9:12 |
その他の特別賞
ポイント賞 | アネミエク・ファンフルーテン(オランダ、モビスター) |
山岳賞 | アネミエク・ファンフルーテン(オランダ、モビスター) |
ヤングライダー賞 | ガイア・レアリーニ(イタリア、リドル・トレック) |
チーム総合成績 | モビスター |
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
photo:CorVos
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