2023/06/08(木) - 08:15
クリテリウム・デュ・ドーフィネ4日目はラストに緩斜面を駆け上がる31km個人タイムトライアル。ヴィンゲゴーを抑えたミッケル・ビョーグ(デンマーク、UAEチームエミレーツ)がプロ6年目にして初勝利を挙げ、リーダージャージを着用した。
全8ステージで行われるクリテリウム・デュ・ドーフィネ(UCIワールドツアー)の4日目は31.1kmの個人タイムトライアル。スタート直後から距離2.2km/平均4.7%の丘を登り、その後は下り〜平坦路を進みながら緩斜面(とは言っても最大勾配6%)のフィニッシュラインを目指すレイアウトだ。
3日連続のスプリント勝負を経てようやく総合争いが動き出すなか、序盤出走組で好タイムを出したのは過去4度TT国内王者に輝いているネルソン・オリヴェイラ(ポルトガル、モビスター)。しかし、すぐさま前日に高速牽引を披露したレミ・カヴァニャ(フランス、スーダル・クイックステップ)が2つの中間計測地点(10.7km&19.7km)でオリヴェイラのタイムを更新していった。
カヴァニャはこれまでの38分台を切る、37分55秒の暫定トップタイムをマーク。平坦区間を平均速度54km/hで駆け抜け(全体の平均速度は49.213km/h)、今年2度目となる個人TT勝利を願いホットシートに腰掛けた。
カヴァニャのタイムには総合優勝を目指すダニエル・マルティネス(コロンビア、イネオス・グレナディアーズ)やジャイ・ヒンドレー(オーストラリア、ボーラ・ハンスグローエ)も届くことなく、全体の117番目で優勝候補の1人であるミッケル・ビョーグ(デンマーク、UAEチームエミレーツ)がスタートを切る。ビョーグは前半こそ抑えめで入ったものの、尻上がりにペースを上げていき第2計測地点(19.7km)のトップタイムを7秒更新する。
そしてTT世界選手権U23で3連覇(2017~19年)の経験を持つビョーグは37分28秒でフィニッシュ。プロ初勝利を大きく引き寄せるトップタイムでカヴァニャからホットシートを奪い、優勝候補筆頭であるヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク、ユンボ・ヴィスマ)のスタートを待った。
ビョーグのチームメイトかつチームの総合エースであるアダム・イェーツ(イギリス)が38分25秒の好タイムをマークするなか、ついにヴィンゲゴーがスタート。ツール・ド・フランス覇者は第1中継地点(10.7km)でビョーグのタイムを20秒上回るハイペースで進んだものの、第2中継地点ではビョーグから1秒遅れになるまで失速。フィニッシュラインの待つ緩斜面でもスピードは伸びず、ビョーグから12秒遅れの37分40秒でレースを終えた。
その後出走したジュリアン・アラフィリップ(フランス、スーダル・クイックステップ)やリチャル・カラパス(エクアドル、EFエデュケーション・イージーポスト)、リーダージャージを着るクリストフ・ラポルト(フランス、ユンボ・ヴィスマ)もトップタイムを更新することなくフィニッシュ。そのため2018年よりプロキャリアをスタートさせた24歳のビョーグが、悲願となるプロ初勝利を掴み取った。
「プロでの勝利を目指し、ここまで努力を積み重ねてきた。ようやく掴んだ勝利に安堵している。今朝、自分にはこのコースは厳しすぎると思っていたのだが、チームのマネージャーから”思いっきりいけ。君に失うものはない”というメッセージを受け取り奮起した。とても嬉しいよ」と、勝利とともにリーダージャージ&ヤングライダー賞ジャージに袖を通したビョーグは喜んだ。
この結果ヴィンゲゴーが総合2位(12秒遅れ)となり、総合3位には区間4位のフレッド・ライト(イギリス、バーレーン・ヴィクトリアス)がランクイン。またUAEにとっては区間と総合でトップ10以内に3名(ビョーグ、グロスシャートナー、イェーツ)が入る大成功の個人TTとなった。
全8ステージで行われるクリテリウム・デュ・ドーフィネ(UCIワールドツアー)の4日目は31.1kmの個人タイムトライアル。スタート直後から距離2.2km/平均4.7%の丘を登り、その後は下り〜平坦路を進みながら緩斜面(とは言っても最大勾配6%)のフィニッシュラインを目指すレイアウトだ。
3日連続のスプリント勝負を経てようやく総合争いが動き出すなか、序盤出走組で好タイムを出したのは過去4度TT国内王者に輝いているネルソン・オリヴェイラ(ポルトガル、モビスター)。しかし、すぐさま前日に高速牽引を披露したレミ・カヴァニャ(フランス、スーダル・クイックステップ)が2つの中間計測地点(10.7km&19.7km)でオリヴェイラのタイムを更新していった。
カヴァニャはこれまでの38分台を切る、37分55秒の暫定トップタイムをマーク。平坦区間を平均速度54km/hで駆け抜け(全体の平均速度は49.213km/h)、今年2度目となる個人TT勝利を願いホットシートに腰掛けた。
カヴァニャのタイムには総合優勝を目指すダニエル・マルティネス(コロンビア、イネオス・グレナディアーズ)やジャイ・ヒンドレー(オーストラリア、ボーラ・ハンスグローエ)も届くことなく、全体の117番目で優勝候補の1人であるミッケル・ビョーグ(デンマーク、UAEチームエミレーツ)がスタートを切る。ビョーグは前半こそ抑えめで入ったものの、尻上がりにペースを上げていき第2計測地点(19.7km)のトップタイムを7秒更新する。
そしてTT世界選手権U23で3連覇(2017~19年)の経験を持つビョーグは37分28秒でフィニッシュ。プロ初勝利を大きく引き寄せるトップタイムでカヴァニャからホットシートを奪い、優勝候補筆頭であるヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク、ユンボ・ヴィスマ)のスタートを待った。
ビョーグのチームメイトかつチームの総合エースであるアダム・イェーツ(イギリス)が38分25秒の好タイムをマークするなか、ついにヴィンゲゴーがスタート。ツール・ド・フランス覇者は第1中継地点(10.7km)でビョーグのタイムを20秒上回るハイペースで進んだものの、第2中継地点ではビョーグから1秒遅れになるまで失速。フィニッシュラインの待つ緩斜面でもスピードは伸びず、ビョーグから12秒遅れの37分40秒でレースを終えた。
その後出走したジュリアン・アラフィリップ(フランス、スーダル・クイックステップ)やリチャル・カラパス(エクアドル、EFエデュケーション・イージーポスト)、リーダージャージを着るクリストフ・ラポルト(フランス、ユンボ・ヴィスマ)もトップタイムを更新することなくフィニッシュ。そのため2018年よりプロキャリアをスタートさせた24歳のビョーグが、悲願となるプロ初勝利を掴み取った。
「プロでの勝利を目指し、ここまで努力を積み重ねてきた。ようやく掴んだ勝利に安堵している。今朝、自分にはこのコースは厳しすぎると思っていたのだが、チームのマネージャーから”思いっきりいけ。君に失うものはない”というメッセージを受け取り奮起した。とても嬉しいよ」と、勝利とともにリーダージャージ&ヤングライダー賞ジャージに袖を通したビョーグは喜んだ。
この結果ヴィンゲゴーが総合2位(12秒遅れ)となり、総合3位には区間4位のフレッド・ライト(イギリス、バーレーン・ヴィクトリアス)がランクイン。またUAEにとっては区間と総合でトップ10以内に3名(ビョーグ、グロスシャートナー、イェーツ)が入る大成功の個人TTとなった。
クリテリウム・デュ・ドーフィネ2023第4ステージ結果
1位 | ミッケル・ビョーグ(デンマーク、UAEチームエミレーツ) | 0:37:28 |
2位 | ヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク、ユンボ・ヴィスマ) | +0:12 |
3位 | レミ・カヴァニャ(フランス、スーダル・クイックステップ) | +0:27 |
4位 | フレッド・ライト(イギリス、バーレーン・ヴィクトリアス) | +0:34 |
5位 | ベン・オコーナー(オーストラリア、AG2Rシトロエン) | +0:41 |
6位 | フェリックス・グロスシャートナー(オーストリア、UAEチームエミレーツ) | +0:44 |
7位 | ルネ・ヘレホーツ(ベルギー、アンテルマルシェ・サーカス・ワンティ) | +0:54 |
8位 | アダム・イェーツ(イギリス、UAEチームエミレーツ) | +0:57 |
9位 | ネルソン・オリヴェイラ(ポルトガル、モビスター) | +1:02 |
10位 | ジョナタン・カストロビエホ(スペイン、イネオス・グレナディアーズ) | +1:05 |
個人総合成績
1位 | ミッケル・ビョーグ(デンマーク、UAEチームエミレーツ) | 12:59:19 |
2位 | ヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク、ユンボ・ヴィスマ) | +0:12 |
3位 | フレッド・ライト(イギリス、バーレーン・ヴィクトリアス) | +0:34 |
4位 | ベン・オコーナー(オーストラリア、AG2Rシトロエン) | +0:41 |
5位 | フェリックス・グロスシャートナー(オーストリア、UAEチームエミレーツ) | +0:44 |
6位 | ルネ・ヘレホーツ(ベルギー、アンテルマルシェ・サーカス・ワンティ) | +0:50 |
7位 | アダム・イェーツ(イギリス、UAEチームエミレーツ) | +0:57 |
8位 | ジュリアン・アラフィリップ(フランス、スーダル・クイックステップ) | +1:00 |
9位 | ダニエル・マルティネス(コロンビア、イネオス・グレナディアーズ) | +1:07 |
10位 | ジャイ・ヒンドレー(オーストラリア、ボーラ・ハンスグローエ) | +1:08 |
その他の特別賞
ポイント賞 | クリストフ・ラポルト(フランス、ユンボ・ヴィスマ) |
山岳賞 | ドナヴァン・グロンダン(アルケア・サムシック) |
ヤングライダー賞 | ミッケル・ビョーグ(デンマーク、UAEチームエミレーツ) |
チーム総合成績 | UAEチームエミレーツ |
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
photo:CorVos
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