1級山岳で総合争いを繰り広げた、ジョアン・アルメイダ(ポルトガル、UAEチームエミレーツ)ら選手たちのコメントを紹介。タイムを失ったログリッチは「100%の状態ではなく、完全に遅れても不思議じゃなかった」と語っている。



区間1位&マリアビアンカ(ヤングライダー賞) ジョアン・アルメイダ(ポルトガル、UAEチームエミレーツ)

悲願のジロ初勝利を挙げたジョアン・アルメイダ(ポルトガル、UAEチームエミレーツ) photo:CorVos

レース直後インタビュー

夢が叶い、本当に嬉しいよ。(ジロ初出場した2020年から)4年に及び願っていた勝利をようやく掴むことができ、嬉しくて言葉がない。いつものようにチームは素晴らしい走りを見せてくれた。一日を通してアップダウンの連続だったステージで、脚は消耗していたが、調子は良かったのでリスク覚悟でアタックしたんだ。試してみないとどうなるか分からないからね。

その試みが上手くいったので本当に嬉しい。僕を信じてサポートしくれたチームや家族、ガールフレンドに感謝したい。彼ら、彼女たちのおかげで掴み取った勝利なので、本当に特別な気持ちがするよ。

もちろんマリアビアンカに満足せず、上を目指すべくチャンスがあればこの後のステージでもアタックする。不調であればできないだろうが、最後まで戦い続けるよ。

マリアビアンカを着て勝利を喜ぶジョアン・アルメイダ(ポルトガル、UAEチームエミレーツ) photo:CorVos

表彰式後インタビュー

ログリッチの表情から調子の悪さを感じ取ることはできなかった。僕が彼の様子を窺ったとき、彼の目に力を感じた。また遅れたのにもかかわらず、それほどタイム差がつかなかったことに驚いた。だから彼はまだ優勝候補の一人だよ。

―今日はログリッチを引き離すことに成功したが、来る山岳ステージで次はトーマスからタイム差を奪うことができると思うか?

自分自身、そこまでの調子の良さは感じていない。だから次に遅れるのは僕かもしれない。でもいまは次に向けて集中したい。

区間2位&マリアローザ ゲラント・トーマス(イギリス、イネオス・グレナディアーズ)

ログリッチを引き離すゲラント・トーマス(イギリス、イネオス・グレナディアーズ) photo:CorVos

レース直後インタビュー

もちろんステージ優勝ができればよかったのだろうが、ログリッチを引き離した状態でジャウ(アルメイダ)と激しく戦うことは賢明ではないと思ったんだ。良い協力体制を築くことができていたし、最後はスプリントで負けてしまったが、再びマリアローザを着用することができた。また(ログリッチから)タイムを稼ぐこともできたからね。ただ、チームメイト(怪我で途中棄権したシヴァコフ)を失うのは悲しいよ。

―今日のアルメイダは予想を上回る強さだったか?

いいや、彼を強力なライバルだと思っていた。彼自身の強さはもちろん、チーム力も優れている。だから彼の強さに何の驚きもなかった。

再びマリアローザに袖を通したゲラント・トーマス(イギリス、イネオス・グレナディアーズ) photo:RCS Sport

表彰式後インタビュー

僕らとしてはなかなか良い日となった。もちろんタフなレースだったが、幸運にもジャウと2人でレース先頭に立つことができた。それにプリモシュ(ログリッチ)からタイムも奪うことができた。

―ようやく総合争いが幕を開け、自転車ファンも喜んでいると思うか?

ファンだけじゃなく、僕たちもアタックが繰り広げられるレースを求めていた。面白いレースを見せたかった。だが、同時に無駄な所で力を使いたくなかったもの事実。今日は見所ある戦いをすることができた。そしてこれから訪れる2つの山岳ステージでも、同じような争いが見られることだろう。

区間3位&総合3位 プリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ヴィスマ)

29秒遅れでフィニッシュしたプリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ヴィスマ) photo:CorVos

まだ(落車からの)回復途上にある。100%の状態で戦いたかった。だが逆に考えれば、まだ僕は勝負から脱落していない。それが単純に嬉しい。

区間4位&総合5位 エディ・ダンバー(アイルランド、ジェイコ・アルウラー)

こうやってグランツールで総合を争う機会を待ち望んでいた。幸運にもジェイコ・アルウラーが僕に総合エースを任せてくれ、ここに向けて6ヶ月に及ぶ厳しいトレーニングを乗り越えてきた。チームには本当に感謝しているよ。

逃げに乗り、マリアアッズーラ(山岳賞ジャージ)を獲得したベン・ヒーリー(アイルランド、EFエデュケーション・イージーポスト)

マリアアッズーラのベン・ヒーリー(アイルランド、EFエデュケーション・イージーポスト) photo:CorVos

今日はステージ優勝を狙ったのだが、逃げに総合上位につける選手がいたので、メイン集団は僕らの逃げ切りを容認してくれなかった。そのため目標を山岳賞に切り替え、ポイントの獲得に集中した。だけどいまはその代償で脚が痛む。

棄権したシヴァコフについて語るマッテオ・トザット監督(イネオス・グレナディアーズ)

(第11ステージで)テイオ(ゲイガンハート)と落車したパヴェル(シヴァコフ)は上手く回復することができず、休息日から今朝まで痛みに苦しんでいた。これでまた一人メンバーを失うことになったものの、我々には強力な5名がいる。我々は彼らが良い走りをしてくれると信じている。いま必要なのは良い回復だ。

今日の登りはG(トーマス)に適しており、強さを示した。2日連続で訪れる山岳ステージは厳しいが、冷静になって回復に努めることが優先される。

text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos

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