2023/05/01(月) - 09:30
プロローグ含め6日間に渡り行われた第76回ツール・ド・ロマンディ。アーリースプリントを成功させたフェルナンド・ガビリア(コロンビア、モビスター)が最終日を制し、アダム・イェーツ(イギリス、UAEチームエミレーツ)が総合優勝に輝いた。
獲得標高差4,300mの山岳決戦を終えたツール・ド・ロマンディ最終日は、スプリンターのためのコースレイアウト。中盤にかけて標高1,174mの2級山岳と3級山岳を越えるが、フィニッシュ地点のジュネーブに向かう約50kmは平坦路だ。
ロバート・スタナード(オーストラリア、アルペシン・ドゥクーニンク)やトーマス・グローグ(イギリス、ユンボ・ヴィスマ)、現デンマーク王者アレクサンダー・カンプ(チューダー・プロサイクリングチーム)ら強力メンバーで構成された逃げグループは5名。しかしリーダーチームであるUAEチームエミレーツが牽引したメイン集団は、常に逃げ集団を射程圏内に置いた。
イーサン・ヘイター(イギリス)で区間2勝目を狙うイネオス・グレナディアーズもプロトンの牽引に協力したため、最大4分あったタイム差は徐々に縮小。しかしハイスピードで2級山岳に突入すると、この日の優勝候補フェルナンド・ガビリア(コロンビア、モビスター)や初日勝者イーサン・ヴァーノン(イギリス、スーダル・クイックステップ)らが脱落。平坦区間でプロトンに追いついたものの、続く3級山岳で再び遅れを喫してしまった。
この日全てのカテゴリー山岳をクリアし、残り40km地点で逃げとプロトンの差は27秒、その更に18秒後方で今年のル・サミンを制したミラン・メンテン(ベルギー、ロット・デスティニー)含むガビリア・グループが追う展開に。そして残り34kmでプロトンが逃げを捉え、その2km進んだ所でガビリアたちも合流を果たした。
再びひと塊となったメイン集団からはジョフリー・ブシャール(フランス、AG2Rシトロエン)が飛び出し、チューダーの2人(レイシェンバックとクルッカース)が追従する。最大17秒のリードを奪った3名は残り2km地点まで粘ったもののプロトンに飲み込まれ、6日間のツール・ド・ロマンディを締めくくる集団スプリントが幕を開けた。
ジュネーブの市街地に入り、集団先頭に人数を集めたのはイネオスとバーレーン・ヴィクトリアスによる赤の連合軍。そこに今季好調マグナス・コルト(デンマーク)を擁するEFエデュケーション・イージーポストも加わり、最終ストレートに向け各チームが体勢を整える。しかし、単騎のガビリアが残り300mから一気に番手を上げ、最終コーナーで先頭に立った。
虚を突かれたヘイターやニキアス・アルント(ドイツ、バーレーン・ヴィクトリアス)を尻目に、ガビリアはトップスピードに達する。そして何度も後ろを振り返る余裕をみせながら、ガビリアが両腕を拡げてフィニッシュラインを通過した。
「厳しい登りで集団から遅れたものの、チームメイトのおかげで復帰することができた。だから彼らに勝利で報いたかった。できるだけ危険を避け、隙間を見つけたので最終コーナーの直前で飛び出した。脚の調子は良く、素晴らしい勝利となった」とガビリア。「来るジロに向け厳しいトレーニングを積んだ。だからイタリアで良い結果を残す準備はできている」と5月6日開幕のジロ・デ・イタリアに向け、意気込みを語った。
そして総合優勝は前日のクイーンステージを制し、トップ集団でフィニッシュしたアダム・イェーツ(イギリス、UAEチームエミレーツ)の手に。
「レースをコントロールしてくれたチームメイトに感謝したい。今日だけではなく、1週間を通して彼らは完璧な走りを見せてくれた。この後は休み、次なる目標に向けて準備を進めたい」と語ったイェーツ。直近のレース予定は明らかにされていないものの、タデイ・ポガチャル(スロベニア)と共にツール・ド・フランスへの出場を予定している。
獲得標高差4,300mの山岳決戦を終えたツール・ド・ロマンディ最終日は、スプリンターのためのコースレイアウト。中盤にかけて標高1,174mの2級山岳と3級山岳を越えるが、フィニッシュ地点のジュネーブに向かう約50kmは平坦路だ。
ロバート・スタナード(オーストラリア、アルペシン・ドゥクーニンク)やトーマス・グローグ(イギリス、ユンボ・ヴィスマ)、現デンマーク王者アレクサンダー・カンプ(チューダー・プロサイクリングチーム)ら強力メンバーで構成された逃げグループは5名。しかしリーダーチームであるUAEチームエミレーツが牽引したメイン集団は、常に逃げ集団を射程圏内に置いた。
イーサン・ヘイター(イギリス)で区間2勝目を狙うイネオス・グレナディアーズもプロトンの牽引に協力したため、最大4分あったタイム差は徐々に縮小。しかしハイスピードで2級山岳に突入すると、この日の優勝候補フェルナンド・ガビリア(コロンビア、モビスター)や初日勝者イーサン・ヴァーノン(イギリス、スーダル・クイックステップ)らが脱落。平坦区間でプロトンに追いついたものの、続く3級山岳で再び遅れを喫してしまった。
この日全てのカテゴリー山岳をクリアし、残り40km地点で逃げとプロトンの差は27秒、その更に18秒後方で今年のル・サミンを制したミラン・メンテン(ベルギー、ロット・デスティニー)含むガビリア・グループが追う展開に。そして残り34kmでプロトンが逃げを捉え、その2km進んだ所でガビリアたちも合流を果たした。
再びひと塊となったメイン集団からはジョフリー・ブシャール(フランス、AG2Rシトロエン)が飛び出し、チューダーの2人(レイシェンバックとクルッカース)が追従する。最大17秒のリードを奪った3名は残り2km地点まで粘ったもののプロトンに飲み込まれ、6日間のツール・ド・ロマンディを締めくくる集団スプリントが幕を開けた。
ジュネーブの市街地に入り、集団先頭に人数を集めたのはイネオスとバーレーン・ヴィクトリアスによる赤の連合軍。そこに今季好調マグナス・コルト(デンマーク)を擁するEFエデュケーション・イージーポストも加わり、最終ストレートに向け各チームが体勢を整える。しかし、単騎のガビリアが残り300mから一気に番手を上げ、最終コーナーで先頭に立った。
虚を突かれたヘイターやニキアス・アルント(ドイツ、バーレーン・ヴィクトリアス)を尻目に、ガビリアはトップスピードに達する。そして何度も後ろを振り返る余裕をみせながら、ガビリアが両腕を拡げてフィニッシュラインを通過した。
「厳しい登りで集団から遅れたものの、チームメイトのおかげで復帰することができた。だから彼らに勝利で報いたかった。できるだけ危険を避け、隙間を見つけたので最終コーナーの直前で飛び出した。脚の調子は良く、素晴らしい勝利となった」とガビリア。「来るジロに向け厳しいトレーニングを積んだ。だからイタリアで良い結果を残す準備はできている」と5月6日開幕のジロ・デ・イタリアに向け、意気込みを語った。
そして総合優勝は前日のクイーンステージを制し、トップ集団でフィニッシュしたアダム・イェーツ(イギリス、UAEチームエミレーツ)の手に。
「レースをコントロールしてくれたチームメイトに感謝したい。今日だけではなく、1週間を通して彼らは完璧な走りを見せてくれた。この後は休み、次なる目標に向けて準備を進めたい」と語ったイェーツ。直近のレース予定は明らかにされていないものの、タデイ・ポガチャル(スロベニア)と共にツール・ド・フランスへの出場を予定している。
ツール・ド・ロマンディ2023第5ステージ結果
1位 | フェルナンド・ガビリア(コロンビア、モビスター) | 3:58:01 |
2位 | ニキアス・アルント(ドイツ、バーレーン・ヴィクトリアス) | |
3位 | イーサン・ヘイター(イギリス、イネオス・グレナディアーズ) | |
4位 | ミラン・メンテン(ベルギー、ロット・デスティニー) | |
5位 | ジャンマルコ・ガロフォリ(イタリア、アスタナ・カザフスタン) | |
6位 | ルーカ・モッツァート(イタリア、アルケア・サムシック) | |
7位 | ルイス・アスキー(イギリス、グルパマFDJ) | |
8位 | マグナス・コルト(デンマーク、EFエデュケーション・イージーポスト) | |
9位 | マッテオ・ソブレロ(イタリア、ジェイコ・アルウラー) | |
10位 | ディオン・スミス(ニュージーランド、アンテルマルシェ・サーカス・ワンティ) |
個人総合成績
1位 | アダム・イェーツ(イギリス、UAEチームエミレーツ) | 17:12:42 |
2位 | マッテオ・ヨルゲンソン(アメリカ、モビスター) | +0:19 |
3位 | ダミアーノ・カルーゾ(イタリア、バーレーン・ヴィクトリアス) | 0:27 |
4位 | マックス・プール(イギリス、チームDSM) | 0:38 |
5位 | ティボー・ピノ(フランス、グルパマFDJ) | 0:41 |
6位 | キアン・アイデブルックス(ベルギー、ボーラ・ハンスグローエ) | +1:21 |
7位 | ロマン・バルデ(フランス、チームDSM) | +1:28 |
8位 | エガン・ベルナル(コロンビア、イネオス・グレナディアーズ) | +1:53 |
9位 | エディ・ダンバー(アイルランド、ジェイコ・アルウラー) | |
10位 | ラファウ・マイカ(ポーランド、UAEチームエミレーツ) | +2:07 |
その他の特別賞
ポイント賞 | イーサン・ヘイター(イギリス、イネオス・グレナディアーズ) |
山岳賞 | ジュリアン・ベルナール(フランス、トレック・セガフレード) |
ヤングライダー賞 | マッテオ・ヨルゲンソン(アメリカ、モビスター) |
チーム総合成績 | UAEチームエミレーツ |
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
photo:CorVos
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