2023/03/23(木) - 09:30
例年の強い海風に加え、雨によって難易度が上がったクラシック・ブルッヘ〜デパンヌ。残り16kmでアタックしたヤスペル・フィリプセン(ベルギー、アルペシン・ドゥクーニンク)が小集団スプリントで先着し、母国ベルギーで勝利を飾った。
スペインで開催中のボルタ・ア・カタルーニャでクライマーや軽量パンチャーがしのぎを削る一方、クラシックハンターやスプリンターは4月2日のロンド・ファン・フラーンデレンを軸としたベルジャン・クラシックに参戦中。ロンドの前哨戦の一つであり、フランドル地方に本格的な春の訪れを告げるレース「クラシック・ブルッヘ〜デパンヌ(UCIワールドツアー)」が開催された。
2017年までは3日間のステージレースとして開催され、2018年にワンデーレース化を果たしたのち、翌年2019年にワールドツアーへと昇格した本大会。ブルッヘを出発し、デパンヌの周回コースを巡る211kmのスプリンターズクラシックであり、欧州王者ファビオ・ヤコブセン(オランダ、スーダル・クイックステップ)やヤスペル・フィリプセン(ベルギー、アルペシン・ドゥクーニンク)、ディラン・フルーネウェーヘン(オランダ、ジェイコ・アルウラー)など名だたるスプリンターが集結した。
冷たい雨が降り注ぐなかスタートが切られ、序盤からアタックと吸収が繰り返される。その結果ヨナス・ルッチ(ドイツ、EFエデュケーション・イージーポスト)やビンゴール・パウェルスソースWBの2名(ヨハン・ミーンスとルイス・ブロウウェ)ら計7名がエスケープに成功。しかし、例年北から吹く海風により集団分裂を警戒したプロトンの速度は上がり、逃げグループはフィニッシュまで100kmを残して吸収された。
濡れた路面に横風が加わる過酷な環境で光ったのは、やはりスーダル・クイックステップのチーム力だった。アルペシン・ドゥクーニンクも加勢したプロトン先頭はフィリプセンも自ら牽引し、カレブ・ユアン(オーストラリア、ロット・デスティニー)やフェルナンド・ガビリア(コロンビア、モビスター)を振り落とすことに成功。15名の先鋭グループが形成された。
クイックステップがヤコブセンを含む4名を揃える数的有利な先頭集団から、フィリプセンとオラフ・コーイ(オランダ、ユンボ・ヴィスマ)が残り16km地点で加速する。このスプリンター2人による予想外の動きにメカトラから素早く復帰したイヴ・ランパールト(ベルギー、スーダル・クイックステップ)とフレデリック・フリソン(ベルギー、ロット・デスティニー)が追従し、4名が新たな先頭グループを作り上げた。
虚を突かれたクイックステップはヤコブセンも牽引に加わりながら追走するものの、そのタイム差は20秒付近を推移するばかりで縮まらない。仲間の合流を待つランパールトを除く3名によるローテーションのペースは最後まで緩まることなく、20秒差のままフラムルージュ(残り1km)を通過。勝負は先頭の4名に絞られた。
スプリント力で劣るフリソンが2度に渡りアタックを試みるも失敗に終わり、最終ストレートに入りランパールトが腰を上げる。しかしここまで脚を溜めていたランパールトとはいえ、トップスプリンター2人のスピードには敵うことはなく、コーイを抑え込んでフィリプセンが勝利した。
マチュー・ファンデルプール(オランダ、アルペシン・ドゥクーニンク)が制したミラノ〜サンレモに続き、不振に喘ぐチームに今季4勝目をもたらしたフィリプセン。「ここには強力なチームで臨み、常に集団の先頭に位置取ることができた。今日は(悪天候もあり)通常の集団スプリントにはならないと思っていた。アタックしたのは集団にヤコブセンがいたからで、結果的に強力な先頭グループとなった。クラシックシーズンに入ってからの調子は良いが、レース直後の今は凍えるほど寒いよ(笑)」とフィリプセンは語った。
スペインで開催中のボルタ・ア・カタルーニャでクライマーや軽量パンチャーがしのぎを削る一方、クラシックハンターやスプリンターは4月2日のロンド・ファン・フラーンデレンを軸としたベルジャン・クラシックに参戦中。ロンドの前哨戦の一つであり、フランドル地方に本格的な春の訪れを告げるレース「クラシック・ブルッヘ〜デパンヌ(UCIワールドツアー)」が開催された。
2017年までは3日間のステージレースとして開催され、2018年にワンデーレース化を果たしたのち、翌年2019年にワールドツアーへと昇格した本大会。ブルッヘを出発し、デパンヌの周回コースを巡る211kmのスプリンターズクラシックであり、欧州王者ファビオ・ヤコブセン(オランダ、スーダル・クイックステップ)やヤスペル・フィリプセン(ベルギー、アルペシン・ドゥクーニンク)、ディラン・フルーネウェーヘン(オランダ、ジェイコ・アルウラー)など名だたるスプリンターが集結した。
冷たい雨が降り注ぐなかスタートが切られ、序盤からアタックと吸収が繰り返される。その結果ヨナス・ルッチ(ドイツ、EFエデュケーション・イージーポスト)やビンゴール・パウェルスソースWBの2名(ヨハン・ミーンスとルイス・ブロウウェ)ら計7名がエスケープに成功。しかし、例年北から吹く海風により集団分裂を警戒したプロトンの速度は上がり、逃げグループはフィニッシュまで100kmを残して吸収された。
濡れた路面に横風が加わる過酷な環境で光ったのは、やはりスーダル・クイックステップのチーム力だった。アルペシン・ドゥクーニンクも加勢したプロトン先頭はフィリプセンも自ら牽引し、カレブ・ユアン(オーストラリア、ロット・デスティニー)やフェルナンド・ガビリア(コロンビア、モビスター)を振り落とすことに成功。15名の先鋭グループが形成された。
クイックステップがヤコブセンを含む4名を揃える数的有利な先頭集団から、フィリプセンとオラフ・コーイ(オランダ、ユンボ・ヴィスマ)が残り16km地点で加速する。このスプリンター2人による予想外の動きにメカトラから素早く復帰したイヴ・ランパールト(ベルギー、スーダル・クイックステップ)とフレデリック・フリソン(ベルギー、ロット・デスティニー)が追従し、4名が新たな先頭グループを作り上げた。
虚を突かれたクイックステップはヤコブセンも牽引に加わりながら追走するものの、そのタイム差は20秒付近を推移するばかりで縮まらない。仲間の合流を待つランパールトを除く3名によるローテーションのペースは最後まで緩まることなく、20秒差のままフラムルージュ(残り1km)を通過。勝負は先頭の4名に絞られた。
スプリント力で劣るフリソンが2度に渡りアタックを試みるも失敗に終わり、最終ストレートに入りランパールトが腰を上げる。しかしここまで脚を溜めていたランパールトとはいえ、トップスプリンター2人のスピードには敵うことはなく、コーイを抑え込んでフィリプセンが勝利した。
マチュー・ファンデルプール(オランダ、アルペシン・ドゥクーニンク)が制したミラノ〜サンレモに続き、不振に喘ぐチームに今季4勝目をもたらしたフィリプセン。「ここには強力なチームで臨み、常に集団の先頭に位置取ることができた。今日は(悪天候もあり)通常の集団スプリントにはならないと思っていた。アタックしたのは集団にヤコブセンがいたからで、結果的に強力な先頭グループとなった。クラシックシーズンに入ってからの調子は良いが、レース直後の今は凍えるほど寒いよ(笑)」とフィリプセンは語った。
クラシック・ブルッヘ〜デパンヌ2023結果
1位 | ヤスペル・フィリプセン(ベルギー、アルペシン・ドゥクーニンク) | 4:38:52 |
2位 | オラフ・コーイ(オランダ、ユンボ・ヴィスマ) | |
3位 | イヴ・ランパールト(ベルギー、スーダル・クイックステップ) | |
4位 | フレデリック・フリソン(ベルギー、ロット・デスティニー) | +0:01 |
5位 | ファビオ・ヤコブセン(オランダ、スーダル・クイックステップ) | +0:21 |
6位 | ヨナス・リカールト(ベルギー、アルペシン・ドゥクーニンク) | |
7位 | セドリック・ビューレンス(ベルギー、ロット・デスティニー) | |
8位 | スティアン・フレッドハイム(ノルウェー、ウノエックス・プロサイクリングチーム) | |
9位 | フアン・モラノ(コロンビア、UAEチームエミレーツ) | |
10位 | マライン・ファンデンベルフ(オランダ、EFエデュケーション・イージーポスト) |
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
photo:CorVos
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