2023/03/16(木) - 09:15
ミラノ〜サンレモを3日後に控えた3月15日、世界最古のワンデーレースであるミラノ〜トリノが開催。チューダー・プロサイクリングチームによる好リードアウトを受けたスプリントをアーヴィッド・デクレイン(オランダ)が制し、チームに今季初勝利をもたらした。
ミラノ〜サンレモを3日後に控える3月15日(水)、ミラノ県のローからトリノのオルバッサーノを目指す第104回ミラノ〜トリノ(UCI1.Pro)が開催された。初開催が1876年という最古参ワンデーレースは、例年ジロ・デル・ピエモンテとイル・ロンバルディアとともに「トリッティコ・ディ・アウトゥンノ(秋の3連戦)」を構成してきたが、昨年から2007年大会までと同じ春開催に戻ってきた。
レースの名物であった「スペルガ峠(距離4.9km/平均勾配9.1%/最大勾配14%)」は春開催と共に姿を消し、昨年からミラノ〜サンレモを見据えた平坦基調のスプリンターレース(距離198km)に様変わり。そのためビニヤム・ギルマイ(エリトリア、アンテルマルシェ・サーカス・ワンティ)やフェルナンド・ガビリア(コロンビア、モビスター)などミラノ〜サンレモを目指すスプリンターが多く集結し、リチャル・カラパス(エクアドル)はEFエデュケーション・イージーポストに移籍後、ヨーロッパ初レースとして出場した。
2連覇を目指すマーク・カヴェンディッシュ(イギリス、アスタナ・カザフスタン)ら114名がスタートを切り、ステファン・デボッド(南アフリカ、EFエデュケーション・イージーポスト)ら6名が逃げグループを形成する。それをアルケア・サムシックやチームDSM、ジェイコ・アルウラーらがタイトに追走したため、タイム差は3分23秒以上拡がらなかった。
平均時速48.1kmとハイスピードを記録した逃げ集団だったが、残り12km地点でメイン集団に飲み込まれる。プロトン先頭で激しい位置取り争いが始まった残り6km地点のラウンドアバウトでマッテオ・マルチェッリ(イタリア、ビンゴール・パウェルスソースWB)を中心とした落車が発生。しかし大勢には影響なく、残り1kmから直角コーナーとクランクが連続する最終盤戦へと突入した。
若手中心で揃えてきたチームDSMが先頭でフラムルージュ(残り1km)を通過し、その背後にチューダー・プロサイクリングチームやモビスターが付きながら最終ストレートへ。必勝パターンに持ち込んだと思われたチームDSMだったが、最終アシストが役目を終えると残り500mで早くもカスペル・ファンウーデン(オランダ)が単独となり、アシストを残すチューダーと先頭が入れ替わる。
ファンウーデンはなんとかチューダーの隊列に潜り込んだものの、逆にその背後を利用したアーヴィッド・デクレイン(オランダ、チューダー・プロサイクリングチーム)がスプリントを開始。ファンウーデンを抜いたデクレインは迫りくるガビリアをフェンス側に抑え、先頭でフィニッシュラインを通過した。
ファビアン・カンチェラーラがオーナーを務め、プロチームに昇格したばかりのチームに今季初勝利をもたらしたデクレイン。「最高の気分だ。チームが素晴らしいリードアウトを披露し、残り300mのコーナーで勝利を確信した。ようやくこのチームで良い感覚をつかむことができた。今日のレースで、僕らがクレイジーとも思えるレースをできると証明できた」と語った。
デクレインは2020年にプロキャリアをスタートさせた28歳。ヒューマンパワードヘルスから今年チューダーに移籍後、プロ6勝目がキャリアハイの勝利となった。
ミラノ〜サンレモを3日後に控える3月15日(水)、ミラノ県のローからトリノのオルバッサーノを目指す第104回ミラノ〜トリノ(UCI1.Pro)が開催された。初開催が1876年という最古参ワンデーレースは、例年ジロ・デル・ピエモンテとイル・ロンバルディアとともに「トリッティコ・ディ・アウトゥンノ(秋の3連戦)」を構成してきたが、昨年から2007年大会までと同じ春開催に戻ってきた。
レースの名物であった「スペルガ峠(距離4.9km/平均勾配9.1%/最大勾配14%)」は春開催と共に姿を消し、昨年からミラノ〜サンレモを見据えた平坦基調のスプリンターレース(距離198km)に様変わり。そのためビニヤム・ギルマイ(エリトリア、アンテルマルシェ・サーカス・ワンティ)やフェルナンド・ガビリア(コロンビア、モビスター)などミラノ〜サンレモを目指すスプリンターが多く集結し、リチャル・カラパス(エクアドル)はEFエデュケーション・イージーポストに移籍後、ヨーロッパ初レースとして出場した。
2連覇を目指すマーク・カヴェンディッシュ(イギリス、アスタナ・カザフスタン)ら114名がスタートを切り、ステファン・デボッド(南アフリカ、EFエデュケーション・イージーポスト)ら6名が逃げグループを形成する。それをアルケア・サムシックやチームDSM、ジェイコ・アルウラーらがタイトに追走したため、タイム差は3分23秒以上拡がらなかった。
平均時速48.1kmとハイスピードを記録した逃げ集団だったが、残り12km地点でメイン集団に飲み込まれる。プロトン先頭で激しい位置取り争いが始まった残り6km地点のラウンドアバウトでマッテオ・マルチェッリ(イタリア、ビンゴール・パウェルスソースWB)を中心とした落車が発生。しかし大勢には影響なく、残り1kmから直角コーナーとクランクが連続する最終盤戦へと突入した。
若手中心で揃えてきたチームDSMが先頭でフラムルージュ(残り1km)を通過し、その背後にチューダー・プロサイクリングチームやモビスターが付きながら最終ストレートへ。必勝パターンに持ち込んだと思われたチームDSMだったが、最終アシストが役目を終えると残り500mで早くもカスペル・ファンウーデン(オランダ)が単独となり、アシストを残すチューダーと先頭が入れ替わる。
ファンウーデンはなんとかチューダーの隊列に潜り込んだものの、逆にその背後を利用したアーヴィッド・デクレイン(オランダ、チューダー・プロサイクリングチーム)がスプリントを開始。ファンウーデンを抜いたデクレインは迫りくるガビリアをフェンス側に抑え、先頭でフィニッシュラインを通過した。
ファビアン・カンチェラーラがオーナーを務め、プロチームに昇格したばかりのチームに今季初勝利をもたらしたデクレイン。「最高の気分だ。チームが素晴らしいリードアウトを披露し、残り300mのコーナーで勝利を確信した。ようやくこのチームで良い感覚をつかむことができた。今日のレースで、僕らがクレイジーとも思えるレースをできると証明できた」と語った。
デクレインは2020年にプロキャリアをスタートさせた28歳。ヒューマンパワードヘルスから今年チューダーに移籍後、プロ6勝目がキャリアハイの勝利となった。
ミラノ〜トリノ2023結果
1位 | アーヴィッド・デクレイン(オランダ、チューダー・プロサイクリングチーム) | 3:59:02 |
2位 | フェルナンド・ガビリア(コロンビア、モビスター) | |
3位 | カスペル・ファンウーデン(オランダ、チームDSM) | |
4位 | イタマル・アインホルン(イスラエル、イスラエル・プレミアテック) | |
5位 | マッテオ・モスケッティ(イタリア、Q36.5プロサイクリングチーム) | |
6位 | ナセル・ブアニ(フランス、アルケア・サムシック) | |
7位 | ヨルディ・メーウス(ベルギー、ボーラ・ハンスグローエ) | |
8位 | アンドレア・ヴェンドラーメ(イタリア、AG2Rシトロエン) | |
9位 | ジョン・アベラストゥリ(スペイン、トレック・セガフレード) | |
10位 | ディラン・フルーネウェーヘン(オランダ、ジェイコ・アルウラー) |
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
photo:CorVos
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