2023/02/25(土) - 09:45
UAEツアー第5ステージは2日連続のスプリントバトルに。「まるで洗濯機の中にいるみたいだった」と表現した混沌のスプリントをディラン・フルーネウェーヘン(オランダ、ジェイコ・アルウラー)が制した。
中東唯一のUCIワールドツアーであるUAEツアー5日目は、リゾートアイランドとして開発中の人工島「アル・マルジャン」をスタートする170km。前日に続き起伏一つないスプリンター向きの平坦コースが用意された。
体調不良のため棄権を選んだヤコブ・フルサン(デンマーク、イスラエル・プレミアテック)を除く136名の選手たちはアル・マルジャンをスタート後、ラアス・アル=ハイマの市街地を巡り、内陸の砂漠地帯を通ってペルシャ湾に突き出たウンム・アル=カイワインにフィニッシュする。
この日は風もなく気温31度と暑さの影響もあってか、穏やかな序盤で幕を開ける。そしてスタートから50kmを過ぎた辺りでようやくトーマス・デヘント(ベルギー、ロット・デスティニー)とジョフリー・ブシャール(フランス、AG2Rシトロエン)、スーダル・クイックステップからヨセフ・チェルニー(チェコ)とルイス・フェルヴァーケ(ベルギー)という強力な逃げ集団が形成された。
しかしサム・ベネット(アイルランド)を擁するボーラ・ハンスグローエやディラン・フルーネウェーヘン(オランダ)のジェイコ・アルウラーなどが徹底的な集団コントロールをしたことにより、2分40秒が最大のタイム差に。そしてデヘント以外の逃げが吸収され、ボーナスタイム付きの中間スプリント(残り41.5km)でティム・メルリール(ベルギー、スーダル・クイックステップ)のリードアウトから総合首位レムコ・エヴェネプール(ベルギー)が2位通過で-2秒を加算した。
この日の優勝候補の一人であるエミルス・リエピンシュ(ラトビア、トレック・セガフレード)が落車したが怪我なく集団に復帰。そして直後にEFエデュケーション・イージーポストが牽引する集団を横風が襲った。
有力なスプリンターやエヴェネプールなどは先頭集団に残ったものの、9秒遅れで総合2位につけるルーク・プラップ(オーストラリア、イネオス・グレナディアーズ)がこの餌食に。だがエリア・ヴィヴィアーニ(イタリア)で区間優勝も狙うイネオス・グレナディアーズが必死の追走を披露したことにより、残り8.5kmで先頭集団に合流を果たした。
直後にUAEチームエミレーツが再度エシュロン(横風分断)を狙った試みは失敗し、巨大なカジキマグロの立つラウンドアバウトをクリアした集団は最終ストレートへ。選手たちは2車線の道路を横いっぱいに拡がり、2日連続のスピードバトルが幕開けた。
初日勝者メルリールのクイックステップがコース右側でトレインを組み、ボーラは左側でベネットを引き上げる。残り200mでメルリールがスプリントを開始すると、時を同じくボーラの隊列を利用したフルーネウェーヘンも腰を上げた。そして「まるで洗濯機の中にいるようなカオスだった」と語ったフルーネウェーヘンが、フェルナンド・ガビリア(コロンビア、モビスター)やベネットらを抑え込み勝利を挙げた。
「終盤はラウンドアバウトと横風によりチームがバラバラになった。しかし互いを見つけ、エルマール・レインデルスのおかげで残り3kmから番手を上げることができた。サム・ベネットを見つけたので利用し、スプリントを開始するのが少し早すぎると思ったが勝利には十分だった。サウジツアーに続く勝利。ここまで良いシーズン序盤になっている」とフルーネウェーヘンは喜んだ。
この日も総合順位は変わらなかったが、前述した通り中間スプリントで-2秒を加えたエヴェネプールが2位以降とのタイム差を拡げることに成功している。
翌日も舞台は起伏一つない平坦ステージ。舞台がアブダビに戻った第6ステージで、再び世界最高峰のスプリントバトルが繰り広げられる。
中東唯一のUCIワールドツアーであるUAEツアー5日目は、リゾートアイランドとして開発中の人工島「アル・マルジャン」をスタートする170km。前日に続き起伏一つないスプリンター向きの平坦コースが用意された。
体調不良のため棄権を選んだヤコブ・フルサン(デンマーク、イスラエル・プレミアテック)を除く136名の選手たちはアル・マルジャンをスタート後、ラアス・アル=ハイマの市街地を巡り、内陸の砂漠地帯を通ってペルシャ湾に突き出たウンム・アル=カイワインにフィニッシュする。
この日は風もなく気温31度と暑さの影響もあってか、穏やかな序盤で幕を開ける。そしてスタートから50kmを過ぎた辺りでようやくトーマス・デヘント(ベルギー、ロット・デスティニー)とジョフリー・ブシャール(フランス、AG2Rシトロエン)、スーダル・クイックステップからヨセフ・チェルニー(チェコ)とルイス・フェルヴァーケ(ベルギー)という強力な逃げ集団が形成された。
しかしサム・ベネット(アイルランド)を擁するボーラ・ハンスグローエやディラン・フルーネウェーヘン(オランダ)のジェイコ・アルウラーなどが徹底的な集団コントロールをしたことにより、2分40秒が最大のタイム差に。そしてデヘント以外の逃げが吸収され、ボーナスタイム付きの中間スプリント(残り41.5km)でティム・メルリール(ベルギー、スーダル・クイックステップ)のリードアウトから総合首位レムコ・エヴェネプール(ベルギー)が2位通過で-2秒を加算した。
この日の優勝候補の一人であるエミルス・リエピンシュ(ラトビア、トレック・セガフレード)が落車したが怪我なく集団に復帰。そして直後にEFエデュケーション・イージーポストが牽引する集団を横風が襲った。
有力なスプリンターやエヴェネプールなどは先頭集団に残ったものの、9秒遅れで総合2位につけるルーク・プラップ(オーストラリア、イネオス・グレナディアーズ)がこの餌食に。だがエリア・ヴィヴィアーニ(イタリア)で区間優勝も狙うイネオス・グレナディアーズが必死の追走を披露したことにより、残り8.5kmで先頭集団に合流を果たした。
直後にUAEチームエミレーツが再度エシュロン(横風分断)を狙った試みは失敗し、巨大なカジキマグロの立つラウンドアバウトをクリアした集団は最終ストレートへ。選手たちは2車線の道路を横いっぱいに拡がり、2日連続のスピードバトルが幕開けた。
初日勝者メルリールのクイックステップがコース右側でトレインを組み、ボーラは左側でベネットを引き上げる。残り200mでメルリールがスプリントを開始すると、時を同じくボーラの隊列を利用したフルーネウェーヘンも腰を上げた。そして「まるで洗濯機の中にいるようなカオスだった」と語ったフルーネウェーヘンが、フェルナンド・ガビリア(コロンビア、モビスター)やベネットらを抑え込み勝利を挙げた。
「終盤はラウンドアバウトと横風によりチームがバラバラになった。しかし互いを見つけ、エルマール・レインデルスのおかげで残り3kmから番手を上げることができた。サム・ベネットを見つけたので利用し、スプリントを開始するのが少し早すぎると思ったが勝利には十分だった。サウジツアーに続く勝利。ここまで良いシーズン序盤になっている」とフルーネウェーヘンは喜んだ。
この日も総合順位は変わらなかったが、前述した通り中間スプリントで-2秒を加えたエヴェネプールが2位以降とのタイム差を拡げることに成功している。
翌日も舞台は起伏一つない平坦ステージ。舞台がアブダビに戻った第6ステージで、再び世界最高峰のスプリントバトルが繰り広げられる。
UAEツアー2023第5ステージ結果
1位 | ディラン・フルーネウェーヘン(オランダ、ジェイコ・アルウラー) | 3:57:07 |
2位 | フェルナンド・ガビリア(コロンビア、モビスター) | |
3位 | サム・ベネット(アイルランド、ボーラ・ハンスグローエ) | |
4位 | エミルス・リエピンシュ(ラトビア、トレック・セガフレード) | |
5位 | ティム・メルリール(ベルギー、スーダル・クイックステップ) | |
6位 | サム・ウェルスフォード(オーストラリア、チームDSM) | |
7位 | フアン・モラノ(コロンビア、UAEチームエミレーツ) | |
8位 | マーク・カヴェンディッシュ(イギリス、アスタナ・カザフスタン) | |
9位 | オラフ・コーイ(オランダ、ユンボ・ヴィスマ) | |
10位 | アルノー・デマール(フランス、グルパマFDJ) |
個人総合成績
1位 | レムコ・エヴェネプール(ベルギー、スーダル・クイックステップ) | 16:14:28 |
2位 | ルーク・プラップ(オーストラリア、イネオス・グレナディアーズ) | +0:09 |
3位 | ペリョ・ビルバオ(スペイン、バーレーン・ヴィクトリアス) | +0:13 |
4位 | ステファン・デボッド(南アフリカ、EFエデュケーション・イージーポスト) | +1:03 |
5位 | ワウト・プールス(オランダ、バーレーン・ヴィクトリアス) | +1:06 |
6位 | ハルム・ファンハウケ(ベルギー、チームDSM) | +1:12 |
7位 | アンドレアス・レックネスン(ノルウェー、チームDSM) | |
8位 | エイネルアウグスト・ルビオ(コロンビア、モビスター) | +1:13 |
9位 | ゲオルグ・シュタインハウザー(ドイツ、EFエデュケーション・イージーポスト) | |
10位 | アダム・イェーツ(イギリス、UAEチームエミレーツ) | +1:14 |
その他の特別賞
ポイント賞 | ティム・メルリール(ベルギー、スーダル・クイックステップ) |
ヤングライダー賞 | レムコ・エヴェネプール(ベルギー、スーダル・クイックステップ) |
チーム総合成績 | EFエデュケーション・イージーポスト |
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
photo:CorVos
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