2023/03/12(日) - 17:00
マヴィックの2023年モデル展示会、そしてテックセミナーが開催。構造を一新したハブまわりのメンテナンスやチューブレスの取り扱いノウハウを共有するセミナーに、全国から多くのショップスタッフが集まった。
フランスに拠点を置くホイールブランドのマヴィック。世界初の完組ホイールをリリースしたメーカーとしても有名で、今に至るまで独創的な発想と技術を活かした製品作りによって世界中に多くのファンを持つブランドだ。
そんなマヴィックだが、近年はラインアップを大幅に整理し、用途や性格に応じて最適なホイールを選びやすいように整備されている。そんなマヴィックだが、新たな技術を採用したこともあり、これまでのモデルとはメンテナンス面においても異なるものが求められるようになってきた。
適切なメンテナンスを施すことで、ホイールの持つポテンシャルを更に引き出し、その性能を存分に味わうことが出来るようになる。逆に言えば、どんな高性能モデルでもメンテを怠れば、回転は悪くなりその性能をスポイルすることになる。更に、性能の悪化だけでなく、機材の破損や落車といったトラブルに繋がる可能性もある。
そういった事態を防ぎ、マヴィックホイールの持つ性能を十全に引き出すため、今回マヴィックジャパンは、テクニカルセミナーを開催。全国のマヴィックディーラーに、最新のマヴィックホイールメンテナンスについて情報を提供する場を設けた。
今回、特に重点が置かれたのがハブのメンテナンス。2爪式のFTS-Lラチェットを採用した従来のハブから面ラチェットのインスタントドライブ360を搭載するインフィニティハブへの移行が進むマヴィックだが、根本的な構造が異なるためにメンテナンス面においても異なる取り扱いが必要となる。
工具不要でフリーボディが取り外し可能となるなど、作業性も向上したインフィニティハブだが、構造自体もシンプルになっているという。一方で、メンテナンスの重要性も高まっており、特にフリーボディのグリスアップを定期的に行うことで、ベアリング周りのトラブルリスクを抑え、長期間に渡って安定したパフォーマンスを発揮させることが出来るようになるとのことだ。
また、チューブレスホイールの扱いについてのレクチャーも行われた。チューブレステープの正しい貼り方や作業時のコツ、チューブレスバルブの取り扱いについてなど、ハブのメンテナンス同様に実演しつつノウハウを提供。こういったメンテナンス手順の他にも、マヴィックジャパンに寄せられたトラブル事例をもとにした様々な対応策も共有。マヴィックホイールの信頼性は取り扱いディーラーと相互のフィードバックを重ねることで培われている。
新製品も多く展示。待望のCOSMIC ULTIMATEやシューズ、アーバンヘルメット"SPEED CITY"も発表
テックセミナーに多くの時間が充てられたが、一方で23年モデルの新製品も多く発表された。中でも注目を集めていたのはロード向けのハイエンドホイールであるCOSMIC ULTIMATEだろう。リム、ハブ、スポーク全てがカーボン製のフルカーボンホイールとして、シリアスライダーからの厚い支持を受けてきた名作が、ついにディスクブレーキモデルとしてカムバック。
45mmハイトでセット重量1,225gという軽量性、1本のカーボンスポークがリム・ハブ・リムと繋ぐR2R(リムトゥリム)構造による高いパワー伝達効率、COSMIC SLR譲りの空力性能とリム剛性など、あらゆる面で妥協の無いレーシングモデルとして仕上げられた究極のホイールが、ついに一般販売が開始されることとなった。
スポークに至るまでフランスでハンドメイドされることもあり、生産本数は限られるという。各工程の担当者のサインが施され、工業製品でありながら、ある種工芸品のような雰囲気すら纏うスペシャルモデルだ。
アパレル類も更に拡充。ジャージやボトムス等に関しては22モデルから変更はないとのことだが、シューズとヘルメットにそれぞれ新作が登場している。コロナ禍によるサプライチェーンの乱れに対応する意味もあり、ヨーロッパ域内での生産に回帰しているマヴィックだが、シューズに関してもメイドインEU、もしくはメイドインイタリアとなっている。
今回発表されたCOSMIC ELITE SLは適度な硬さのエナジーカーボンコンプアウトソールを、しなやかで通気性に優れた上質なメッシュアッパーと組み合わせることで、幅広いレベルのサイクリストを満足させる性能を目指したセカンドグレードだ。
更にCOSMIC BOAシリーズとして、マイクロファイバーのアッパーにBOAダイヤルクロージャーを搭載し、足への反発を抑えた樹脂製のエナジーコンプアウトソールと組み合わせたシンプルなルックスのミドルグレードも発表。大きく"MAVIC"ロゴがプリントされたアッパーのデザインはマヴィックファンにはたまらないだろう。
COSMIC BOAには、ロード用3つ穴クリートモデルだけでなく、COSMIC BOA SPDとして2つ穴クリート対応モデルも展開。これは、近年需要が高まるロードツーリングでSPDペダルを使用するという方や、グラベルライドも視野に入れた一足となっている。アウトソールにはラバーが配置されており、歩きやすいのも特徴だ。また、ほぼ設計を共有しつつ、つま先部分をTPUコートすることでプロテクション性能を高め、よりグリップの高いラバーソールを配置したオフロードモデルとしてCROSSMAX BOAも用意されるなど、充実したラインアップが揃えられた。
また、新作ヘルメットとして"SPEEDCITY"と名付けられたアーバンモデルも登場。滑らかな丸い形状でバイザーが付属するため、一見ショートテールのエアロヘルメットかと思うようなデザインだが、実際は街乗りでもカッコイイヘルメットを着用したいというニーズを満たす一着だ。
4月からのヘルメット着用努力義務化に向けて、普段使いのヘルメットを探すサイクリストにとっては、高品質でありながらタウンユースでも違和感のないデザインの一着として、注目しておきたいプロダクトとなりそうだ。
フランスに拠点を置くホイールブランドのマヴィック。世界初の完組ホイールをリリースしたメーカーとしても有名で、今に至るまで独創的な発想と技術を活かした製品作りによって世界中に多くのファンを持つブランドだ。
そんなマヴィックだが、近年はラインアップを大幅に整理し、用途や性格に応じて最適なホイールを選びやすいように整備されている。そんなマヴィックだが、新たな技術を採用したこともあり、これまでのモデルとはメンテナンス面においても異なるものが求められるようになってきた。
適切なメンテナンスを施すことで、ホイールの持つポテンシャルを更に引き出し、その性能を存分に味わうことが出来るようになる。逆に言えば、どんな高性能モデルでもメンテを怠れば、回転は悪くなりその性能をスポイルすることになる。更に、性能の悪化だけでなく、機材の破損や落車といったトラブルに繋がる可能性もある。
そういった事態を防ぎ、マヴィックホイールの持つ性能を十全に引き出すため、今回マヴィックジャパンは、テクニカルセミナーを開催。全国のマヴィックディーラーに、最新のマヴィックホイールメンテナンスについて情報を提供する場を設けた。
今回、特に重点が置かれたのがハブのメンテナンス。2爪式のFTS-Lラチェットを採用した従来のハブから面ラチェットのインスタントドライブ360を搭載するインフィニティハブへの移行が進むマヴィックだが、根本的な構造が異なるためにメンテナンス面においても異なる取り扱いが必要となる。
工具不要でフリーボディが取り外し可能となるなど、作業性も向上したインフィニティハブだが、構造自体もシンプルになっているという。一方で、メンテナンスの重要性も高まっており、特にフリーボディのグリスアップを定期的に行うことで、ベアリング周りのトラブルリスクを抑え、長期間に渡って安定したパフォーマンスを発揮させることが出来るようになるとのことだ。
また、チューブレスホイールの扱いについてのレクチャーも行われた。チューブレステープの正しい貼り方や作業時のコツ、チューブレスバルブの取り扱いについてなど、ハブのメンテナンス同様に実演しつつノウハウを提供。こういったメンテナンス手順の他にも、マヴィックジャパンに寄せられたトラブル事例をもとにした様々な対応策も共有。マヴィックホイールの信頼性は取り扱いディーラーと相互のフィードバックを重ねることで培われている。
新製品も多く展示。待望のCOSMIC ULTIMATEやシューズ、アーバンヘルメット"SPEED CITY"も発表
テックセミナーに多くの時間が充てられたが、一方で23年モデルの新製品も多く発表された。中でも注目を集めていたのはロード向けのハイエンドホイールであるCOSMIC ULTIMATEだろう。リム、ハブ、スポーク全てがカーボン製のフルカーボンホイールとして、シリアスライダーからの厚い支持を受けてきた名作が、ついにディスクブレーキモデルとしてカムバック。
45mmハイトでセット重量1,225gという軽量性、1本のカーボンスポークがリム・ハブ・リムと繋ぐR2R(リムトゥリム)構造による高いパワー伝達効率、COSMIC SLR譲りの空力性能とリム剛性など、あらゆる面で妥協の無いレーシングモデルとして仕上げられた究極のホイールが、ついに一般販売が開始されることとなった。
スポークに至るまでフランスでハンドメイドされることもあり、生産本数は限られるという。各工程の担当者のサインが施され、工業製品でありながら、ある種工芸品のような雰囲気すら纏うスペシャルモデルだ。
アパレル類も更に拡充。ジャージやボトムス等に関しては22モデルから変更はないとのことだが、シューズとヘルメットにそれぞれ新作が登場している。コロナ禍によるサプライチェーンの乱れに対応する意味もあり、ヨーロッパ域内での生産に回帰しているマヴィックだが、シューズに関してもメイドインEU、もしくはメイドインイタリアとなっている。
今回発表されたCOSMIC ELITE SLは適度な硬さのエナジーカーボンコンプアウトソールを、しなやかで通気性に優れた上質なメッシュアッパーと組み合わせることで、幅広いレベルのサイクリストを満足させる性能を目指したセカンドグレードだ。
更にCOSMIC BOAシリーズとして、マイクロファイバーのアッパーにBOAダイヤルクロージャーを搭載し、足への反発を抑えた樹脂製のエナジーコンプアウトソールと組み合わせたシンプルなルックスのミドルグレードも発表。大きく"MAVIC"ロゴがプリントされたアッパーのデザインはマヴィックファンにはたまらないだろう。
COSMIC BOAには、ロード用3つ穴クリートモデルだけでなく、COSMIC BOA SPDとして2つ穴クリート対応モデルも展開。これは、近年需要が高まるロードツーリングでSPDペダルを使用するという方や、グラベルライドも視野に入れた一足となっている。アウトソールにはラバーが配置されており、歩きやすいのも特徴だ。また、ほぼ設計を共有しつつ、つま先部分をTPUコートすることでプロテクション性能を高め、よりグリップの高いラバーソールを配置したオフロードモデルとしてCROSSMAX BOAも用意されるなど、充実したラインアップが揃えられた。
また、新作ヘルメットとして"SPEEDCITY"と名付けられたアーバンモデルも登場。滑らかな丸い形状でバイザーが付属するため、一見ショートテールのエアロヘルメットかと思うようなデザインだが、実際は街乗りでもカッコイイヘルメットを着用したいというニーズを満たす一着だ。
4月からのヘルメット着用努力義務化に向けて、普段使いのヘルメットを探すサイクリストにとっては、高品質でありながらタウンユースでも違和感のないデザインの一着として、注目しておきたいプロダクトとなりそうだ。
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