2023/02/21(火) - 15:30
世界王者アネミエク・ファンフルーテン(オランダ、モビスター)の開幕レースとなったボルタ・フェメニナ・デ・ラ・コムニタ・バレンシアナが閉幕。スペイン・バレンシアを舞台とした4日間の女子レースで、ジャスティン・ゲキーレ(ベルギー、AGインシュランス・スーダル・クイックステップ)が総合優勝に輝いた。
2月16日から19日までの4日間、スペイン東部バレンシアナ州でボルタ・フェメニナ・デ・ラ・コムニタ・バレンシアナ(UCI2.Pro)が行われた。ルイ・コスタ(ポルトガル、アンテルマルシェ・サーカス・ワンティ)が総合優勝に輝いた男子の11日後に開幕したレースには、13のワールドチームを含む全26チームが集結した。
大会初日のスタート地点であり、冬季定番の合宿地としても知られるバレンシアには、今冬はコロンビアでトレーニング合宿を行った世界王者アネミエク・ファンフルーテン(オランダ、モビスター)や前世界王者のエリーザ・バルサモ(イタリア、トレック・セガフレード)、初代総合優勝者であるセシリーウトラップ・ルドヴィグ(デンマーク、FDJ・スエズ)ら豪華メンバーが顔を揃えた。
初日は序盤に2級山岳が登場し、それ以外は平坦路が続くスプリントステージ。逃げ集団が生まれなかったこの日は、ラスト7kmから10のラウンドアバウトが登場するテクニカルなコースでイラリア・サングイネティ(イタリア、トレック・セガフレード)のリードアウトからバルサモが加速。2022年1月の出産から競技復帰したロッタ・ヘンッタラ(フィンランド、AGインシュランス・スーダル・クイックステップ)を寄せ付けることなく、バルサモが今季初レースで初勝利を飾った。
大会2日目も序盤から中盤にかけてカテゴリー山岳が連続し、その後は緩やかに下っていくレイアウト。この日はワールドチーム2年目のウノエックス・プロサイクリングチームが終盤にコントロールを担ったものの最後まで持たず、UAEチームADQが牽引を代わり最終ストレートへ。トレインが崩れながらも集団前方をキープしたバルサモが再びヘンッタラを退け、2026年までの契約延長を結んだトレックに2連勝をもたらした。
中盤に1級と2級山岳を立て続けに登るバレンシアナ3日目はクイーンステージ。ラスト34kmはフィニッシュまで緩やかな下り坂のレイアウトで、チームDSMのベッキー・ストーリー(イギリス)とエリーゼ・アイエン(オランダ)を含む4名が逃げを打った。
今大会唯一の1級山岳をトップでクリアした逃げグループだったが、その下りでプロトンから飛び出したファンフルーテンとアシュリー・モールマン(南アフリカ、AGインシュランス・スーダル・クイックステップ)、アマンダ・スプラット(オーストラリア、トレック・セガフレード)の3名が合流。続く2級山岳でファンフルーテンがモールマンとスプラット以外を振り落とし、持ち込まれた三つ巴のスプリントをモールマンが制し、総合首位に立った。
大会を締めくくる第4ステージは、残り23km地点から2級山岳ブラックスを登る113km。2日連続で逃げに乗ったアイエンを含む16名が先頭グループを形成し、総合首位モールマンのいるプロトンに対し2分のタイム差をつけた。
最終山岳ブラックスでアイエンとジャスティン・ゲキーレ(ベルギー、AGインシュランス・スーダル・クイックステップ)、ガイア・レアリーニ(イタリア、トレック・セガフレード)の3名が先頭に残り、下りでアイエンがアタック。ゲキーレが決死の追走で合流を果たしたものの、マッチスプリントをアイエンが制した。
「プロ初勝利を挙げることができ、最高の気分」と喜んだアイエンは、昨年プロデビューを果たした19歳。昨年のツール・ド・ロマンディ・フェミナンで山岳賞に輝き、2020年のヨーロッパ選手権個人TTでジュニア王者に輝いた実績を持つ若手クライマーだ。
モールマンが16秒遅れでフィニッシュしたため、ゲキーレが逆転で総合優勝に輝いた。「これが現実であると信じることができない。今日の目標は山岳賞ジャージを勝ち取ることだった。だから一か八か仕掛け、逃げに乗って3人で最終山岳の頂上を通過した。最後のスプリントで敗れ本当に残念だったが、総合優勝を告げられた瞬間、喜びに満ち溢れた」とゲキーレは喜んだ。
2月16日から19日までの4日間、スペイン東部バレンシアナ州でボルタ・フェメニナ・デ・ラ・コムニタ・バレンシアナ(UCI2.Pro)が行われた。ルイ・コスタ(ポルトガル、アンテルマルシェ・サーカス・ワンティ)が総合優勝に輝いた男子の11日後に開幕したレースには、13のワールドチームを含む全26チームが集結した。
大会初日のスタート地点であり、冬季定番の合宿地としても知られるバレンシアには、今冬はコロンビアでトレーニング合宿を行った世界王者アネミエク・ファンフルーテン(オランダ、モビスター)や前世界王者のエリーザ・バルサモ(イタリア、トレック・セガフレード)、初代総合優勝者であるセシリーウトラップ・ルドヴィグ(デンマーク、FDJ・スエズ)ら豪華メンバーが顔を揃えた。
初日は序盤に2級山岳が登場し、それ以外は平坦路が続くスプリントステージ。逃げ集団が生まれなかったこの日は、ラスト7kmから10のラウンドアバウトが登場するテクニカルなコースでイラリア・サングイネティ(イタリア、トレック・セガフレード)のリードアウトからバルサモが加速。2022年1月の出産から競技復帰したロッタ・ヘンッタラ(フィンランド、AGインシュランス・スーダル・クイックステップ)を寄せ付けることなく、バルサモが今季初レースで初勝利を飾った。
大会2日目も序盤から中盤にかけてカテゴリー山岳が連続し、その後は緩やかに下っていくレイアウト。この日はワールドチーム2年目のウノエックス・プロサイクリングチームが終盤にコントロールを担ったものの最後まで持たず、UAEチームADQが牽引を代わり最終ストレートへ。トレインが崩れながらも集団前方をキープしたバルサモが再びヘンッタラを退け、2026年までの契約延長を結んだトレックに2連勝をもたらした。
中盤に1級と2級山岳を立て続けに登るバレンシアナ3日目はクイーンステージ。ラスト34kmはフィニッシュまで緩やかな下り坂のレイアウトで、チームDSMのベッキー・ストーリー(イギリス)とエリーゼ・アイエン(オランダ)を含む4名が逃げを打った。
今大会唯一の1級山岳をトップでクリアした逃げグループだったが、その下りでプロトンから飛び出したファンフルーテンとアシュリー・モールマン(南アフリカ、AGインシュランス・スーダル・クイックステップ)、アマンダ・スプラット(オーストラリア、トレック・セガフレード)の3名が合流。続く2級山岳でファンフルーテンがモールマンとスプラット以外を振り落とし、持ち込まれた三つ巴のスプリントをモールマンが制し、総合首位に立った。
大会を締めくくる第4ステージは、残り23km地点から2級山岳ブラックスを登る113km。2日連続で逃げに乗ったアイエンを含む16名が先頭グループを形成し、総合首位モールマンのいるプロトンに対し2分のタイム差をつけた。
最終山岳ブラックスでアイエンとジャスティン・ゲキーレ(ベルギー、AGインシュランス・スーダル・クイックステップ)、ガイア・レアリーニ(イタリア、トレック・セガフレード)の3名が先頭に残り、下りでアイエンがアタック。ゲキーレが決死の追走で合流を果たしたものの、マッチスプリントをアイエンが制した。
「プロ初勝利を挙げることができ、最高の気分」と喜んだアイエンは、昨年プロデビューを果たした19歳。昨年のツール・ド・ロマンディ・フェミナンで山岳賞に輝き、2020年のヨーロッパ選手権個人TTでジュニア王者に輝いた実績を持つ若手クライマーだ。
モールマンが16秒遅れでフィニッシュしたため、ゲキーレが逆転で総合優勝に輝いた。「これが現実であると信じることができない。今日の目標は山岳賞ジャージを勝ち取ることだった。だから一か八か仕掛け、逃げに乗って3人で最終山岳の頂上を通過した。最後のスプリントで敗れ本当に残念だったが、総合優勝を告げられた瞬間、喜びに満ち溢れた」とゲキーレは喜んだ。
ボルタ・フェメニナ・デ・ラ・コムニタ・バレンシアナ2023第1ステージ結果
1位 | エリーザ・バルサモ(イタリア、トレック・セガフレード) | 2:58:00 |
2位 | ロッタ・ヘンッタラ(フィンランド、AGインシュランス・スーダル・クイックステップ) | |
3位 | コリン・ラベッキ(アメリカ、ユンボ・ヴィスマ) |
ボルタ・フェメニナ・デ・ラ・コムニタ・バレンシアナ2023第2ステージ結果
1位 | エリーザ・バルサモ(イタリア、トレック・セガフレード) | 3:05:09 |
2位 | ロッタ・ヘンッタラ(フィンランド、AGインシュランス・スーダル・クイックステップ) | |
3位 | メーガン・ジャストラブ(アメリカ、チームDSM) |
ボルタ・フェメニナ・デ・ラ・コムニタ・バレンシアナ2023第3ステージ結果
1位 | アシュリー・モールマン(南アフリカ、AGインシュランス・スーダル・クイックステップ) | 3:48:53 |
2位 | アマンダ・スプラット(オーストラリア、トレック・セガフレード) | |
3位 | アネミエク・ファンフルーテン(オランダ、モビスター) |
ボルタ・フェメニナ・デ・ラ・コムニタ・バレンシアナ2023第4ステージ結果
1位 | エリーゼ・アイエン(オランダ、チームDSM) | 2:52:33 |
2位 | ジャスティン・ゲキーレ(ベルギー、AGインシュランス・スーダル・クイックステップ) | |
3位 | カーリーン・スウィンケルス(オランダ、ユンボ・ヴィスマ) | +0:16 |
個人総合成績
1位 | ジャスティン・ゲキーレ(ベルギー、AGインシュランス・スーダル・クイックステップ) | 12:44:42 |
2位 | アシュリー・モールマン(南アフリカ、AGインシュランス・スーダル・クイックステップ) | +0:01 |
3位 | アマンダ・スプラット(オーストラリア、トレック・セガフレード) | +0:05 |
4位 | アネミエク・ファンフルーテン(オランダ、モビスター) | +0:07 |
その他の特別賞
山岳賞 | ジャスティン・ゲキーレ(ベルギー、AGインシュランス・スーダル・クイックステップ) |
ヤングライダー賞 | エレオノラ・ガスパリーニ(イタリア、UAEチームADQ) |
チーム総合成績 | UAEチームADQ |
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
photo:CorVos