2023/02/08(水) - 09:00
フランスを舞台に5日間に渡り行われたエトワール・ド・ベッセージュ。2日目が大規模落車のため中止となった本大会はアルノー・デリー(ベルギー、ロット・デスティニー)が区間2勝を挙げ、ニールソン・パウレス(アメリカ、EFエデュケーション・イージーポスト)が総合優勝に輝いた。
フランス南部のガール県を舞台に、2月1日(水)から5日(日)までの全5ステージに渡りエトワール・ド・ベッセージュが開催された。フランスの開幕戦であるGPマルセイエーズ(UCI1.1)に続くレースであり、そこで優勝したニールソン・パウレス(アメリカ、EFエデュケーション・イージーポスト)や今年限りでの引退を発表したティボー・ピノ(フランス、グルパマFDJ)ら豪華メンバーが集結した。
初日は平坦路を経て、フィニッシュ手前700mから平均勾配8.2%の登りが登場するレイアウトで争われた。集団がひと塊のまま突入した最後の登坂でロット・デスティニーのリードアウトから飛び出したのはアルノー・デリー(ベルギー)。クラシカ・コムニタ・バレンシアナで既に1勝を上げるている20歳デリーが、最終コーナーでマッズ・ピーダスン(デンマーク、トレック・セガフレード)を引き離し勝利した。
大会2日目は3つのカテゴリー山岳が登場する丘陵ステージだったが、残り24kmで発生した大規模な集団落車のためレースが中断された。落車が起こったのはアルケア・サムシックが牽引していたプロトン。逃げグループに30秒差まで迫り、2度目の横風分断によって緊張感が高まっていたメイン集団が、道幅の狭く短い橋に突入したことで発生した。
これによりヴァランタン・フェロン(フランス、トタルエネルジー)が橋の下に落ちそうになったものの、何とか手を橋の柵に引っかけ事なきを得た。大きな怪我を負った選手はいなかったものの、レース主催者は第2ステージの中断を発表した。
第3ステージは低難易度なカテゴリー山岳を越えたスプリンターによるスプリントステージに。最終盤に落車が起こったものの大勢に影響はなく、アルノー・デリー(ベルギー、ロット・デスティニー)が圧巻のスピードを見せつけ区間2勝目を挙げた。
翌日に個人タイムトライアルを控えた4日目は、1級山岳ブーケ(距離4.6km/平均9.1%)の頂上にフィニッシュするクイーンステージ。残り32kmで発生した横風分断により形成された先頭集団をトレック・セガフレードが牽引し、総合エースであるマティアス・スケルモース(デンマーク)が単独になったタイミングでニールソン・パウレス(アメリカ、EFエデュケーション・イージーポスト)がアタックした。
パウレスに追従したスケルモースら2人はピエール・ラトゥール(フランス、トタルエネルジー)やパヴェル・シヴァコフ(フランス、イネオス・グレナディアーズ)を振り落とす。そのマッチスプリントをスケルモースが制し、総合首位に浮上した。
最終日の10.66kmの個人タイムトライアルはマッズ・ピーダスン(デンマーク、トレック・セガフレード)が制した。フィニッシュラインの引かれた距離2.8km/平均5.6%の登りでも減速を最小限に留め優勝したピーダスンに対し、パウレスは21秒遅れの区間8位でボーナスタイム-1秒を獲得し、スケルモースは26秒遅れの区間9位でフィニッシュ。その結果パウレスがスケルモースを僅か1秒上回り、劇的な逆転で総合優勝に輝いた。
「最後のTTは自分の感覚で走らなければならないと分かっていた。ステージレースの最終日は自分の感覚と、タンクに残った残量で戦わないとならない。僕のためにハードワークをしてくれたチームメイトのためにも優勝できて本当に嬉しい。信じられないほど素晴らしい気持ちだよ」とパウレスは喜んだ。
2021年のクラシカ・サンセバスティアンでプロ初勝利を挙げ昨年のジャパンカップで優勝したパウレス。今年1月29日のGPマルセイエーズに続くプロ4勝目に加え、プロ初となるステージレース総合優勝を飾った。
フランス南部のガール県を舞台に、2月1日(水)から5日(日)までの全5ステージに渡りエトワール・ド・ベッセージュが開催された。フランスの開幕戦であるGPマルセイエーズ(UCI1.1)に続くレースであり、そこで優勝したニールソン・パウレス(アメリカ、EFエデュケーション・イージーポスト)や今年限りでの引退を発表したティボー・ピノ(フランス、グルパマFDJ)ら豪華メンバーが集結した。
初日は平坦路を経て、フィニッシュ手前700mから平均勾配8.2%の登りが登場するレイアウトで争われた。集団がひと塊のまま突入した最後の登坂でロット・デスティニーのリードアウトから飛び出したのはアルノー・デリー(ベルギー)。クラシカ・コムニタ・バレンシアナで既に1勝を上げるている20歳デリーが、最終コーナーでマッズ・ピーダスン(デンマーク、トレック・セガフレード)を引き離し勝利した。
大会2日目は3つのカテゴリー山岳が登場する丘陵ステージだったが、残り24kmで発生した大規模な集団落車のためレースが中断された。落車が起こったのはアルケア・サムシックが牽引していたプロトン。逃げグループに30秒差まで迫り、2度目の横風分断によって緊張感が高まっていたメイン集団が、道幅の狭く短い橋に突入したことで発生した。
これによりヴァランタン・フェロン(フランス、トタルエネルジー)が橋の下に落ちそうになったものの、何とか手を橋の柵に引っかけ事なきを得た。大きな怪我を負った選手はいなかったものの、レース主催者は第2ステージの中断を発表した。
第3ステージは低難易度なカテゴリー山岳を越えたスプリンターによるスプリントステージに。最終盤に落車が起こったものの大勢に影響はなく、アルノー・デリー(ベルギー、ロット・デスティニー)が圧巻のスピードを見せつけ区間2勝目を挙げた。
翌日に個人タイムトライアルを控えた4日目は、1級山岳ブーケ(距離4.6km/平均9.1%)の頂上にフィニッシュするクイーンステージ。残り32kmで発生した横風分断により形成された先頭集団をトレック・セガフレードが牽引し、総合エースであるマティアス・スケルモース(デンマーク)が単独になったタイミングでニールソン・パウレス(アメリカ、EFエデュケーション・イージーポスト)がアタックした。
パウレスに追従したスケルモースら2人はピエール・ラトゥール(フランス、トタルエネルジー)やパヴェル・シヴァコフ(フランス、イネオス・グレナディアーズ)を振り落とす。そのマッチスプリントをスケルモースが制し、総合首位に浮上した。
最終日の10.66kmの個人タイムトライアルはマッズ・ピーダスン(デンマーク、トレック・セガフレード)が制した。フィニッシュラインの引かれた距離2.8km/平均5.6%の登りでも減速を最小限に留め優勝したピーダスンに対し、パウレスは21秒遅れの区間8位でボーナスタイム-1秒を獲得し、スケルモースは26秒遅れの区間9位でフィニッシュ。その結果パウレスがスケルモースを僅か1秒上回り、劇的な逆転で総合優勝に輝いた。
「最後のTTは自分の感覚で走らなければならないと分かっていた。ステージレースの最終日は自分の感覚と、タンクに残った残量で戦わないとならない。僕のためにハードワークをしてくれたチームメイトのためにも優勝できて本当に嬉しい。信じられないほど素晴らしい気持ちだよ」とパウレスは喜んだ。
2021年のクラシカ・サンセバスティアンでプロ初勝利を挙げ昨年のジャパンカップで優勝したパウレス。今年1月29日のGPマルセイエーズに続くプロ4勝目に加え、プロ初となるステージレース総合優勝を飾った。
エトワール・ド・ベッセージュ2023第1ステージ結果(160.71km)
1位 | アルノー・デリー(ベルギー、ロット・デスティニー) | 3:30:35 |
2位 | マッズ・ピーダスン(デンマーク、トレック・セガフレード) | |
3位 | ブノワ・コスヌフロワ(フランス、AG2Rシトロエン) |
エトワール・ド・ベッセージュ2023第2ステージ結果(164.7km)
残り32km地点での大規模落車のためレースキャンセル |
エトワール・ド・ベッセージュ2023第3ステージ結果(169.67km)
1位 | アルノー・デリー(ベルギー、ロット・デスティニー) | 4:03:47 |
2位 | ヴァランタン・フェロン(フランス、トタルエネルジー) | |
3位 | サムエル・ワトソン(イギリス、グルパマFDJ) |
エトワール・ド・ベッセージュ2023第4ステージ結果(145.68km)
1位 | マティアス・スケルモース(デンマーク、トレック・セガフレード) | 3:22:23 |
2位 | ニールソン・パウレス(アメリカ、EFエデュケーション・イージーポスト) | |
3位 | ピエール・ラトゥール(フランス、トタルエネルジー) | +0:13 |
エトワール・ド・ベッセージュ2023第5ステージ結果(10.66km:個人タイムトライアル)
1位 | マッズ・ピーダスン(デンマーク、トレック・セガフレード) | 15:25 |
2位 | ジョシュア・ターリング(イギリス、イネオス・グレナディアーズ) | +0:08 |
3位 | ベン・トゥレット(イギリス、イネオス・グレナディアーズ) | +0:10 |
8位 | ニールソン・パウレス(アメリカ、EFエデュケーション・イージーポスト) | +0:21(ボーナスタイム-0:01) |
9位 | マティアス・スケルモース(デンマーク、トレック・セガフレード) | +0:26 |
個人総合成績
1位 | ニールソン・パウレス(アメリカ、EFエデュケーション・イージーポスト) | 11:12:30 |
2位 | マティアス・スケルモース(デンマーク、トレック・セガフレード) | +0:01 |
3位 | ピエール・ラトゥール(フランス、トタルエネルジー) | +0:12 |
4位 | ケヴィン・ヴォークラン(フランス、アルケア・サムシック) | +1:12 |
5位 | パヴェル・シヴァコフ(フランス、イネオス・グレナディアーズ) | +1:27 |
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
photo:CorVos
Amazon.co.jp