南米コロンビアで開催されたロードナショナル選手権。男子エリートのタイムトライアルをミゲルアンヘル・ロペス(メデリンEPM)が制し、ロード王者にエステバン・チャベス(EFエデュケーション・イージーポスト)が輝いた。



TT選手権初制覇を成し遂げたミゲルアンヘル・ロペス(メデリンEPM) photo:EF Pro Cycling

毎年1月下旬から2月上旬頃に行われるコロンビアナショナル選手権が、2月2日から5日にかけて開催された。

2日(木)に行われた個人タイムトライアルで優勝したのはミゲルアンヘル・ロペス(メデリンEPM)。43.16kmのコースを唯一平均時速48km 台で飛ばしたロペスが、自身初となるTT王者に輝いた。アスタナ・カザフスタンを12月に退団し、コロンビアのコンチネンタルチームであるメデリンEPMに加入したロペスにとって、総合優勝を飾ったブエルタ・ア・サンフアンでの区間優勝に続く今シーズン3勝目となった。

コロンビアナショナル選手権を締めくくる5日(日)に行われた、世界トップクライマーが揃う男子エリートロードレース。コロンビアの首都であるボゴタから北に400kmほどにあるブカラマンガを舞台に、26.3kmのコースを9周する237kmで争われた。

今年ツール・ド・フランスで完全復活を目指すエガン・ベルナル(イネオス・グレナディアーズ)が出場を回避した一方で、同チームからはダニエル・マルティネスとブランドン・リベラなどが出場。また今年引退を撤回し、EFエデュケーション・イージーポストに残ったリゴベルト・ウランも不出場となった。

ロードコロンビア選手権を制したエステバン・チャベス(EFエデュケーション・イージーポスト) photo:EF Pro Cycling

132名が出場したレースの残り8kmでアタックしたのはエステバン・チャベス(EFエデュケーション・イージーポスト)。今年の1月17日に33歳になったチャベスが大観衆の中、満面の笑みでフィニッシュラインを通過した。

「(シーズン開幕直後という)この時期ということもあり、強豪選手が勢揃いしたこのレースのレベルはかなり高かった。コロンビア王者ジャージを着てツール・ド・フランスやジロ・デ・イタリアを走る姿は、皆が夢見る光景だ。そのチャンピオンジャージを僕は、シーズンを通して着ることができるんだ。僕がその男であり、僕がチャンピオン。これで”皆見てくれ!僕はコロンビアからやってきたんだ!”と主張することができる」と、チャベスは喜びを表現した。

コロンビアロードナショナル選手権表彰台:2位ダニエル・マルティネス(イネオス・グレナディアーズ)、1位エステバン・チャベス(EFエデュケーション・イージーポスト)、3位ナイロ・キンタナ photo:EF Pro Cycling

「ナショナル王者ジャージを着た瞬間は、きっと忘れられない思い出になる。ブカラマンガの大観衆の中、勝つことができて最高の気持ち。皆が僕の名前を叫び、それがフィニッシュラインまでの力となった。この勝利は僕の家族や妻がいなければ不可能だっただろう。そして今日は僕のキャリアを(大怪我から)救ってくれたサンドバル医師が今日は駆けつけてくれた」と喜んだ。

「今日という日を喜び、地に足をつけて引き続き走っていく。シーズンは始まったばかりだし、僕らはこのゼロからスタートしなければならない」と語ったチャベス。今年のグランツール等の予定は明らかになっていないものの、直近ではフォーン・アルデシュ・クラシックとドローム・クラシック(共にUCI.1.Pro)という、フランスのワンデーレースに出場予定だ。
コロンビアTTナショナル選手権男子エリート結果
1位 ミゲルアンヘル・ロペス(メデリンEPM) 52:59
2位 ウォルター・バルガス(メデリンEPM) +1:12
3位 ロドリゴ・コントレラス(コロンビア・パクトポルエル・デポルテ) +2:08
4位 ディエゴ・カマルゴ(EFエデュケーション・イージーポスト) +2:36
5位 ダニエル・マルティネス(イネオス・グレナディアーズ) +3:08
コロンビアロードナショナル選手権男子エリート結果
1位 エステバン・チャベス(EFエデュケーション・イージーポスト) 5:13:18
2位 ダニエル・マルティネス(イネオス・グレナディアーズ) +0:32
3位 ナイロ・キンタナ
4位 ディディエル・メルチャン(GWシマノ・シデルメック) +0:44
5位 ジャビエル・ジャマイカ(メデリンEPM) +1:13
text:Sotaro.Arakawa

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