2023/02/02(木) - 09:15
ヨーロッパ本土に本格的なロードレース開幕を告げる第74回ボルタ・ア・ラ・コムニタ・バレンシアナが開幕。圧巻のロングスプリントを披露したビニヤム・ギルマイ(エリトリア、アンテルマルシェ・サーカス・ワンティ)が今季初勝利を飾った。
ヨーロッパにおけるUCIプロシリーズの開幕戦、第74回ボルタ・ア・ラ・コムニタ・バレンシアナ(UCI2.Pro)が開幕した。2月1日から5日間に渡って行われる本レースの舞台は、トレーニング合宿地としてもお馴染み地中海に面するスペイン東部バレンシア州。年々と山岳の比重を増やす大会には全ステージにカテゴリー山岳が登場する、スプリンターにとってタフな全5ステージとなった。
1929年に初開催された歴史あるステージレースには10のワールドチームを含む全19チームが集結。ミケル・ランダ(スペイン)を総合エースに据えるバーレーン・ヴィクトリアスはワウト・プールス(オランダ)やマテイ・モホリッチ(スロベニア)、ペリョ・ビルバオ(スペイン)とグランツールさながらの強力メンバーを集め、移動距離の近いチャレンジマヨルカからは初日勝者ルイ・コスタ(ポルトガル、アンテルマルシェ・サーカス・ワンティ)らが出場した。
オリウエラから沿岸を通ってアルテアを目指す第1ステージは、終盤に2つの2級山岳が登場する丘陵ステージ。しかしどちらも平均勾配が4%以下と難易度は低いためスプリンターにチャンスのあるステージで、序盤からプロチーム所属の5名が逃げた。
ジェイコ・アルウラー移籍後初レースとなったエディ・ダンバー(アイルランド)の落車もありながら、メイン集団の牽引はユンボ・ヴィスマ&アンテルマルシェ・サーカス・ワンティという2人の強力スプリンター(ビニヤム・ギルマイ&オラフ・コーイ)を擁する2チームが担当。終盤に登場する2つの山岳を前に逃げを捉え、山岳に入るとクライマーを揃えるバーレーンが集団先頭でスプリンターたちをふるいにかけた。
アレクサンダー・クリストフ(ノルウェー、ウノエックス・プロサイクリング)がその餌食となり、ライバルの脱落にアンテルマルシェも集団牽引に復帰する。NIPPOヴィーニファンティーニで3年を過ごしたジョアン・ボウ(スペイン、エウスカルテル・エウスカディ)が終盤にアタックするも不発に終わり、勝負は集団スプリントに持ち込まれた。
フレッド・ライト(イギリス、バーレーン・ヴィクトリアス)の加速で幕開けたスプリントは、「フィニッシュラインが影で見えなかった」と語るギルマイが300mで早くも腰を上げる。その動きにイバン・ガルシア(スペイン、モビスター)とコーイが追従したものの、並ぶことすら許さないスピードで駆けたギルマイが初日スプリントを勝利した。
「(チャレンジ)マヨルカで2度に渡り勝利に迫りながらも逃していた。だからこの勝利が信じられないし、スーパーハッピーだよ」とは今シーズン初勝利を飾ったギルマイの言葉。「ここは2、3年に渡りトレーニングを積んでいる場所なんだ。だから道はよく知っている。僕の強みである登りを耐える力が勝利に繋がった」と勝利の要因を語った。
翌日はスプリンターステージから一転、2級山岳ピノス(距離3.2km/平均7.2%)の頂上にフィニッシュする山岳ステージ。合計7つのカテゴリー山岳を越える総獲得標高差は3,400mのレースで、大会2連覇を目指すアレクサンドル・ウラソフ(ロシア、ボーラ・ハンスグローエ)やランダなどによる登坂勝負が繰り広げられる。
ヨーロッパにおけるUCIプロシリーズの開幕戦、第74回ボルタ・ア・ラ・コムニタ・バレンシアナ(UCI2.Pro)が開幕した。2月1日から5日間に渡って行われる本レースの舞台は、トレーニング合宿地としてもお馴染み地中海に面するスペイン東部バレンシア州。年々と山岳の比重を増やす大会には全ステージにカテゴリー山岳が登場する、スプリンターにとってタフな全5ステージとなった。
1929年に初開催された歴史あるステージレースには10のワールドチームを含む全19チームが集結。ミケル・ランダ(スペイン)を総合エースに据えるバーレーン・ヴィクトリアスはワウト・プールス(オランダ)やマテイ・モホリッチ(スロベニア)、ペリョ・ビルバオ(スペイン)とグランツールさながらの強力メンバーを集め、移動距離の近いチャレンジマヨルカからは初日勝者ルイ・コスタ(ポルトガル、アンテルマルシェ・サーカス・ワンティ)らが出場した。
オリウエラから沿岸を通ってアルテアを目指す第1ステージは、終盤に2つの2級山岳が登場する丘陵ステージ。しかしどちらも平均勾配が4%以下と難易度は低いためスプリンターにチャンスのあるステージで、序盤からプロチーム所属の5名が逃げた。
ジェイコ・アルウラー移籍後初レースとなったエディ・ダンバー(アイルランド)の落車もありながら、メイン集団の牽引はユンボ・ヴィスマ&アンテルマルシェ・サーカス・ワンティという2人の強力スプリンター(ビニヤム・ギルマイ&オラフ・コーイ)を擁する2チームが担当。終盤に登場する2つの山岳を前に逃げを捉え、山岳に入るとクライマーを揃えるバーレーンが集団先頭でスプリンターたちをふるいにかけた。
アレクサンダー・クリストフ(ノルウェー、ウノエックス・プロサイクリング)がその餌食となり、ライバルの脱落にアンテルマルシェも集団牽引に復帰する。NIPPOヴィーニファンティーニで3年を過ごしたジョアン・ボウ(スペイン、エウスカルテル・エウスカディ)が終盤にアタックするも不発に終わり、勝負は集団スプリントに持ち込まれた。
フレッド・ライト(イギリス、バーレーン・ヴィクトリアス)の加速で幕開けたスプリントは、「フィニッシュラインが影で見えなかった」と語るギルマイが300mで早くも腰を上げる。その動きにイバン・ガルシア(スペイン、モビスター)とコーイが追従したものの、並ぶことすら許さないスピードで駆けたギルマイが初日スプリントを勝利した。
「(チャレンジ)マヨルカで2度に渡り勝利に迫りながらも逃していた。だからこの勝利が信じられないし、スーパーハッピーだよ」とは今シーズン初勝利を飾ったギルマイの言葉。「ここは2、3年に渡りトレーニングを積んでいる場所なんだ。だから道はよく知っている。僕の強みである登りを耐える力が勝利に繋がった」と勝利の要因を語った。
翌日はスプリンターステージから一転、2級山岳ピノス(距離3.2km/平均7.2%)の頂上にフィニッシュする山岳ステージ。合計7つのカテゴリー山岳を越える総獲得標高差は3,400mのレースで、大会2連覇を目指すアレクサンドル・ウラソフ(ロシア、ボーラ・ハンスグローエ)やランダなどによる登坂勝負が繰り広げられる。
ボルタ・ア・ラ・コムニタ・バレンシアナ2023第1ステージ結果
1位 | ビニヤム・ギルマイ(エリトリア、アンテルマルシェ・サーカス・ワンティ) | 4:38:11 |
2位 | オラフ・コーイ(オランダ、ユンボ・ヴィスマ) | |
3位 | イバン・ガルシア(スペイン、モビスター) | |
4位 | ホセ・ロハス(スペイン、モビスター) | |
5位 | アレクサンデル・アランブル(スペイン、モビスター) | |
6位 | アントニオ・ソト(スペイン、エウスカルテル・エウスカディ) | |
7位 | サムエーレ・バティステッラ(イタリア、アスタナ・カザフスタン) | |
8位 | フェルナンド・バルセロ(スペイン、カハルラル・セグロスRGA) | |
9位 | ルイス・ベンディクセン(デンマーク、ウノエックス・プロサイクリング) | |
10位 | ジュリオ・チッコーネ(イタリア、トレック・セガフレード) |
個人総合成績
1位 | ビニヤム・ギルマイ(エリトリア、アンテルマルシェ・サーカス・ワンティ) | 4:38:01 |
2位 | オラフ・コーイ(オランダ、ユンボ・ヴィスマ) | +0:04 |
3位 | イバン・ガルシア(スペイン、モビスター) | +0:06 |
4位 | ホセ・ロハス(スペイン、モビスター) | +0:10 |
5位 | アレクサンデル・アランブル(スペイン、モビスター) | |
6位 | アントニオ・ソト(スペイン、エウスカルテル・エウスカディ) | |
7位 | サムエーレ・バティステッラ(イタリア、アスタナ・カザフスタン) | |
8位 | フェルナンド・バルセロ(スペイン、カハルラル・セグロスRGA) | |
9位 | ルイス・ベンディクセン(デンマーク、ウノエックス・プロサイクリング) | |
10位 | ジュリオ・チッコーネ(イタリア、トレック・セガフレード) |
その他の特別賞
ポイント賞 | ビニヤム・ギルマイ(エリトリア、アンテルマルシェ・サーカス・ワンティ) |
山岳賞 | マルク・ソレル(スペイン、UAEチームエミレーツ) |
ヤングライダー賞 | ビニヤム・ギルマイ(エリトリア、アンテルマルシェ・サーカス・ワンティ) |
チーム総合成績 | モビスター |
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
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