2023/01/28(土) - 18:00
2023年UCIウィメンズワールドツアー2戦目であるカデルエヴァンス・グレートオーシャン・ロードレースは、スプラットと新鋭ルース・アドヘースツ(オランダ、FDJ・スエズ)の一騎打ちに。ズイフト出身のアドヘースツがワールドツアー初勝利を飾った。
グレース・ブラウン(オーストラリア、FDJ・スエズ)の総合優勝で幕を閉じたサントス・ツアー・ダウンアンダーと同じく、3年振りに開催されたカデルエヴァンス・グレートオーシャン・ロードレース。その名の通りオーストラリア人として初のツール・ド・フランス制覇を成し遂げたカデル・エヴァンスの功績を称え、2015年より開催されているワンデーレースがレースカレンダーに戻ってきた。
舞台となるのはツアー・ダウンアンダーが開催されたアデレードと主要都市シドニーの間にあるメルボルンに程近いジーロング。2010年にロード世界選手権を迎えたジーロングの市街地をスタートする選手たちは、内陸を抜けてベルス・ビーチを通過。再び出発地点のジーロングに戻ってから例年のコースを逆走するようにチャランブラクレセント(距離1.3km/平均7.2%/最大22%)を含む16.6kmコースを2周する。
スタート地点であるジーロングのカルディニアパークに集ったのはジェイコ・アルウラーやトレック・セガフレードら5つのワールドチームを含む12チーム、72名の選手たち。例年よりも20kmほど距離の長い140.8kmレースで、20歳ケーリー・ベネット(オーストラリア、チーム・ブリッジレイン)と22歳ソフィー・エドワーズ(オーストラリア、ARAスキップキャピタル・サンシャインコースト)の2人が逃げを開始した。
横風への警戒によりスピードが上がったプロトンは、残り74kmで早くも逃げの2人を吸収。ひと塊の集団からトレック・セガフレードのテイラー・ワイルズ(アメリカ)とアマンダ・スプラット(オーストラリア)が立て続けにアタックしたものの、決定打に欠き、そのままジーロングの周回コースに突入した。
この日1度目のチャランブラクレセント(残り26km地点)をルース・アドヘースツ(オランダ、FDJ・スエズ)先頭で通過した集団は、散発的なアタックと吸収が繰り返されながらラストラップへ。2度目にして最後のチャランブラクレセントもアドヘースツがトップ通過し、それに追従したアマンダ・スプラット(オーストラリア、トレック・セガフレード)と2人が下りを利用し後方との差を広げた。
フィニッシュまで9kmをローテーションを回しながら突き進んだ2名は逃げ切りを確定させ、勝負はマッチスプリントへ。残り200mから先にアドヘースツが腰を上げ、2016年以来となる2度目の優勝を目指したスプラットに対し、前を譲ることなく勝利した。
「急勾配の登りを含むタフな終盤のレイアウトだった。もちろん最初の作戦はブラウンでの勝利だったが、私が一度目のチャランブラクレセントを先頭通過したことで、そこからプランBに切り替えた。ワールドチーム所属1年目の私がこれほど早くワールドツアーで勝利するなんて信じられない」と、今年FDJ・スエズに加入したアドヘースツはワールドツアー初勝利をそう喜んだ。
アドヘースツは26歳の元スピードスケート選手。ジェイ・ヴァイン(オーストラリア、UAEチームエミレーツ)が男子部門を制した昨年2月のUCI eスポーツ世界選手権で優勝し、FDJ・スエズとの契約を掴んだ遅咲きの逸材だ。
翌29日は男子のカデルエヴァンス・グレートオーシャン・ロードレースが行われ、優勝候補の一人であるカレブ・ユアンがツアー・ダウンアンダーと同じくオーストラリアナショナルチームとして出場する。
グレース・ブラウン(オーストラリア、FDJ・スエズ)の総合優勝で幕を閉じたサントス・ツアー・ダウンアンダーと同じく、3年振りに開催されたカデルエヴァンス・グレートオーシャン・ロードレース。その名の通りオーストラリア人として初のツール・ド・フランス制覇を成し遂げたカデル・エヴァンスの功績を称え、2015年より開催されているワンデーレースがレースカレンダーに戻ってきた。
舞台となるのはツアー・ダウンアンダーが開催されたアデレードと主要都市シドニーの間にあるメルボルンに程近いジーロング。2010年にロード世界選手権を迎えたジーロングの市街地をスタートする選手たちは、内陸を抜けてベルス・ビーチを通過。再び出発地点のジーロングに戻ってから例年のコースを逆走するようにチャランブラクレセント(距離1.3km/平均7.2%/最大22%)を含む16.6kmコースを2周する。
スタート地点であるジーロングのカルディニアパークに集ったのはジェイコ・アルウラーやトレック・セガフレードら5つのワールドチームを含む12チーム、72名の選手たち。例年よりも20kmほど距離の長い140.8kmレースで、20歳ケーリー・ベネット(オーストラリア、チーム・ブリッジレイン)と22歳ソフィー・エドワーズ(オーストラリア、ARAスキップキャピタル・サンシャインコースト)の2人が逃げを開始した。
横風への警戒によりスピードが上がったプロトンは、残り74kmで早くも逃げの2人を吸収。ひと塊の集団からトレック・セガフレードのテイラー・ワイルズ(アメリカ)とアマンダ・スプラット(オーストラリア)が立て続けにアタックしたものの、決定打に欠き、そのままジーロングの周回コースに突入した。
この日1度目のチャランブラクレセント(残り26km地点)をルース・アドヘースツ(オランダ、FDJ・スエズ)先頭で通過した集団は、散発的なアタックと吸収が繰り返されながらラストラップへ。2度目にして最後のチャランブラクレセントもアドヘースツがトップ通過し、それに追従したアマンダ・スプラット(オーストラリア、トレック・セガフレード)と2人が下りを利用し後方との差を広げた。
フィニッシュまで9kmをローテーションを回しながら突き進んだ2名は逃げ切りを確定させ、勝負はマッチスプリントへ。残り200mから先にアドヘースツが腰を上げ、2016年以来となる2度目の優勝を目指したスプラットに対し、前を譲ることなく勝利した。
「急勾配の登りを含むタフな終盤のレイアウトだった。もちろん最初の作戦はブラウンでの勝利だったが、私が一度目のチャランブラクレセントを先頭通過したことで、そこからプランBに切り替えた。ワールドチーム所属1年目の私がこれほど早くワールドツアーで勝利するなんて信じられない」と、今年FDJ・スエズに加入したアドヘースツはワールドツアー初勝利をそう喜んだ。
アドヘースツは26歳の元スピードスケート選手。ジェイ・ヴァイン(オーストラリア、UAEチームエミレーツ)が男子部門を制した昨年2月のUCI eスポーツ世界選手権で優勝し、FDJ・スエズとの契約を掴んだ遅咲きの逸材だ。
翌29日は男子のカデルエヴァンス・グレートオーシャン・ロードレースが行われ、優勝候補の一人であるカレブ・ユアンがツアー・ダウンアンダーと同じくオーストラリアナショナルチームとして出場する。
カデルエヴァンス・グレートオーシャン・ロードレース2023ウィメン結果
1位 | ルース・アドヘースツ(オランダ、FDJ・スエズ) | 3:52:47 |
2位 | アマンダ・スプラット(オーストラリア、トレック・セガフレード) | |
3位 | ニーナ・バイスマン(オランダ、ヒューマンパワードヘルス) | +0:04 |
4位 | ジョシー・ネルソン(イギリス、コープ・ハイテックプロダクツ) | |
5位 | ダニエル・デフランセーズ(ZAAFサイクリングチーム) | |
6位 | ヘンリエッタ・クリスティ(ニュージーランド、ヒューマンパワードヘルス) | |
7位 | ルビー・ローズマンギャノン(オーストラリア、ジェイコ・アルウラー) | |
8位 | ジョージャ・ウィリアムズ(ニュージーランド、EFエデュケーション・TIBCO-SVB) | |
9位 | クリスタベル・ドーベルヒコック(アメリカ、EFエデュケーション・TIBCO-SVB) | |
10位 | シモーネ・ボイラード(カナダ、サンミッシェル・オーベル93) |
text:Sotaro.Arakawa
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