2022/10/18(火) - 15:44
世界選手権開催地アメリカで行われたUCIシクロクロスW杯第2戦。フェム・ファンエンペル(オランダ)とエリ・イゼルビット(ベルギー)が開幕戦に続く2連勝を挙げた。
階段セクションを駆け上がる photo:CorVos
ウィスコンシン州ウォータールーで開催された開幕戦から1週間、UCIシクロクロスワールドカップの第2戦がアーカンソー州フェイエットビルに場所を移して催された。
9ヶ月前、世界選手権を招聘したセンテニアル・パークのコースはその時と同じ完全ドライコンディション。ヨーロッパの強豪選手が多数参加した男女エリートレースは、共にワンミスが命取りになるハイスピードバトルで決着した。
女子エリート:ファンエンペルが3人のスプリント勝負を制す
エレーヌ・クラウツェル(フランス、ASバイクレーシング)のホールショットが決まった女子エリートレース。デニセ・ベッツェマ(オランダ、パウェルスサウゼン・ビンゴール)のペースアップで先頭グループが割れたものの、2周目にはオランダ勢5名による先頭グループが生まれる。その中から加速したのは、元世界女王で現ヨーロッパ&オランダ女王のルシンダ・ブラント(オランダ、バロワーズ・トレック・ライオンズ)だった。
バニーホップでシケインを越えるフェム・ファンエンペル(オランダ、パウェルスサウゼン・ビンゴール) photo:CorVos
アタックを継続するルシンダ・ブラント(オランダ、バロワーズ・トレック・ライオンズ) photo:CorVos
ブラントのアタックに第1戦勝者のフェム・ファンエンペル(オランダ、パウェルスサウゼン・ビンゴール)が続き、やがてベッツェマも合流。全7周回中の5周目、後半戦に入ろうかというタイミングでチェーントラブルに見舞われたベッツェマは脱落を喫した。
この日レースを有利に運んだのは、下り勾配を直後というバニーホッパー有利の2連シケインを飛びきったファンエンぺルだった。シケイン越えのたびにリードを重ね、合流したのちアタックを繰り返すブラントにもしっかりと対応。最後は追いついてきたアンマリー・ワースト(オランダ、777)も含めた3人のゴールスプリントを制した。
3名のスプリント勝負を制したフェム・ファンエンペル(オランダ、パウェルスサウゼン・ビンゴール) photo:CorVos
UCIシクロクロスワールドカップ2022-2023第2戦 女子エリート表彰台 photo:CorVos
完璧なレース運びでW杯2連勝を掴んだファンエンぺルだが、「今日は脚があまり回らなかった」と話す。「2度シケインで引き離そうとしたけれど、結果的にはブラントの攻撃についていくだけ。でもスプリントで彼女を倒すことができたので良かったし、この結果をまだ受け入れきれていない」と、昨年からより一層フィジカル能力を引き上げたファンエンペルは話している。
男子エリート:スウェークとの一騎討ちをイゼルビットが制す
ラース・ファンデルハール(オランダ、バロワーズ・トレック・ライオンズ)が体調不良によって参戦を見送った男子エリートレースは、スタート直後からW杯ランキングリーダーのエリ・イゼルビット(ベルギー、パウェルスサウゼン・ビンゴール)とローレンス・スウェーク(ベルギー、クレラン・フリスタッズ)たちがコントロールする集団に対し、トーン・ファンデボッシュ(ベルギー、アルペシン・ドゥクーニンク)が積極的に抜け出しを試みた。
積極的にレースを動かしたトーン・ファンデボッシュ(ベルギー、アルペシン・ドゥクーニンク) photo:CorVos
イゼルビットと拮抗する力を見せたローレンス・スウェーク(ベルギー、クレラン・フリスタッズ) photo:CorVos
しかし決まり手に欠く高速コースゆえ、ファンデボッシュやマイケル・ファントーレンハウト(ベルギー、パウェルスサウゼン・ビンゴール)のアタックは決まらず、先頭グループはベルギー勢に対して全米王者エリック・ブルナー(アメリカ、ブルー・ステージズレーシング)やティモン・リュエッグ(スイス、クロスチームレジェンドル)らが加わった10名ほどの集団のまま進む。ダートクリテリウムのような展開の末、全10周中の7周目にはここまで息を潜めていたイゼルビットがアタックした。
チームメイトのファントーレンハウトを引き連れて、レーススピードを引き上げたイゼルビットに対し、前戦2位のスウェークは丸々1周を要して合流を果たす。その瞬間を待ってましたとばかりにイゼルビッドが再アタックしたものの、今季移籍によってライバルとなったスウェークは千切れない。コース一番のアタックポイントである登坂区間の加速勝負でファントーレンハウトが遅れ、激しいアタック合戦の末に持ち込まれたマッチスプリントで、イゼルビッドが先行するスウェークを差し切って勝利した。
7周目にアタックしたエリ・イゼルビット(ベルギー、パウェルスサウゼン・ビンゴール) photo:CorVos
UCIシクロクロスワールドカップ2022-2023第2戦 男子エリート表彰台 photo:CorVos
体力を絞り尽くす接戦の末、「スプリントに自信があったんだ。リーダージャージを着たままヨーロッパに戻ることができて嬉しい」と言うイゼルビットがW杯北米ラウンド2連勝をマーク。スウェークは「完璧な展開だったけれど、最後の数百メートルでアグレッシブに攻めすぎたかもしれない。あれ以上は踏めなかった。勝利と同じくらいの価値があるレースだった」と振り返っている。
このレースでファントーレンハウトが3位に入り、全米王者ブルナーが気を吐いて4位と母国ファンの前でW杯過去最高記録をマークした。
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ウィスコンシン州ウォータールーで開催された開幕戦から1週間、UCIシクロクロスワールドカップの第2戦がアーカンソー州フェイエットビルに場所を移して催された。
9ヶ月前、世界選手権を招聘したセンテニアル・パークのコースはその時と同じ完全ドライコンディション。ヨーロッパの強豪選手が多数参加した男女エリートレースは、共にワンミスが命取りになるハイスピードバトルで決着した。
女子エリート:ファンエンペルが3人のスプリント勝負を制す
エレーヌ・クラウツェル(フランス、ASバイクレーシング)のホールショットが決まった女子エリートレース。デニセ・ベッツェマ(オランダ、パウェルスサウゼン・ビンゴール)のペースアップで先頭グループが割れたものの、2周目にはオランダ勢5名による先頭グループが生まれる。その中から加速したのは、元世界女王で現ヨーロッパ&オランダ女王のルシンダ・ブラント(オランダ、バロワーズ・トレック・ライオンズ)だった。
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ブラントのアタックに第1戦勝者のフェム・ファンエンペル(オランダ、パウェルスサウゼン・ビンゴール)が続き、やがてベッツェマも合流。全7周回中の5周目、後半戦に入ろうかというタイミングでチェーントラブルに見舞われたベッツェマは脱落を喫した。
この日レースを有利に運んだのは、下り勾配を直後というバニーホッパー有利の2連シケインを飛びきったファンエンぺルだった。シケイン越えのたびにリードを重ね、合流したのちアタックを繰り返すブラントにもしっかりと対応。最後は追いついてきたアンマリー・ワースト(オランダ、777)も含めた3人のゴールスプリントを制した。
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完璧なレース運びでW杯2連勝を掴んだファンエンぺルだが、「今日は脚があまり回らなかった」と話す。「2度シケインで引き離そうとしたけれど、結果的にはブラントの攻撃についていくだけ。でもスプリントで彼女を倒すことができたので良かったし、この結果をまだ受け入れきれていない」と、昨年からより一層フィジカル能力を引き上げたファンエンペルは話している。
男子エリート:スウェークとの一騎討ちをイゼルビットが制す
ラース・ファンデルハール(オランダ、バロワーズ・トレック・ライオンズ)が体調不良によって参戦を見送った男子エリートレースは、スタート直後からW杯ランキングリーダーのエリ・イゼルビット(ベルギー、パウェルスサウゼン・ビンゴール)とローレンス・スウェーク(ベルギー、クレラン・フリスタッズ)たちがコントロールする集団に対し、トーン・ファンデボッシュ(ベルギー、アルペシン・ドゥクーニンク)が積極的に抜け出しを試みた。
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しかし決まり手に欠く高速コースゆえ、ファンデボッシュやマイケル・ファントーレンハウト(ベルギー、パウェルスサウゼン・ビンゴール)のアタックは決まらず、先頭グループはベルギー勢に対して全米王者エリック・ブルナー(アメリカ、ブルー・ステージズレーシング)やティモン・リュエッグ(スイス、クロスチームレジェンドル)らが加わった10名ほどの集団のまま進む。ダートクリテリウムのような展開の末、全10周中の7周目にはここまで息を潜めていたイゼルビットがアタックした。
チームメイトのファントーレンハウトを引き連れて、レーススピードを引き上げたイゼルビットに対し、前戦2位のスウェークは丸々1周を要して合流を果たす。その瞬間を待ってましたとばかりにイゼルビッドが再アタックしたものの、今季移籍によってライバルとなったスウェークは千切れない。コース一番のアタックポイントである登坂区間の加速勝負でファントーレンハウトが遅れ、激しいアタック合戦の末に持ち込まれたマッチスプリントで、イゼルビッドが先行するスウェークを差し切って勝利した。
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体力を絞り尽くす接戦の末、「スプリントに自信があったんだ。リーダージャージを着たままヨーロッパに戻ることができて嬉しい」と言うイゼルビットがW杯北米ラウンド2連勝をマーク。スウェークは「完璧な展開だったけれど、最後の数百メートルでアグレッシブに攻めすぎたかもしれない。あれ以上は踏めなかった。勝利と同じくらいの価値があるレースだった」と振り返っている。
このレースでファントーレンハウトが3位に入り、全米王者ブルナーが気を吐いて4位と母国ファンの前でW杯過去最高記録をマークした。
UCIシクロクロスワールドカップ2022-2023第2戦 男子エリート結果
1位 | エリ・イゼルビット(ベルギー、パウェルスサウゼン・ビンゴール) | 1:03:12 |
2位 | ローレンス・スウェーク(ベルギー、クレラン・フリスタッズ) | |
3位 | マイケル・ファントーレンハウト(ベルギー、パウェルスサウゼン・ビンゴール) | +0:19 |
4位 | エリック・ブルナー(アメリカ、ブルー・ステージズレーシング) | +0:26 |
5位 | ティボー・ネイス(ベルギー、バロワーズ・トレック・ライオンズ) | +0:39 |
6位 | ダーン・ソエテ(ベルギー、デスハフト・ヘンス・マース) | +0:40 |
7位 | ニルス・ファンデプッテ(ベルギー、アルペシン・ドゥクーニンク) | |
8位 | トーン・ファンデボッシュ(ベルギー、アルペシン・ドゥクーニンク) | +0:41 |
9位 | ミカエル・ボロシュ(チェコ) | +0:43 |
10位 | ティモン・リュエッグ(スイス、クロスチームレジェンドル) | +1:11 |
UCIシクロクロスワールドカップ2022-2023第2戦 女子エリート結果
1位 | フェム・ファンエンペル(オランダ、パウェルスサウゼン・ビンゴール) | 50:05 |
2位 | ルシンダ・ブラント(オランダ、バロワーズ・トレック・ライオンズ) | +0:01 |
3位 | アンマリー・ワースト(オランダ、777) | +0:02 |
4位 | デニセ・ベッツェマ(オランダ、パウェルスサウゼン・ビンゴール) | +0:14 |
5位 | インゲ・ファンデルヘイデン(オランダ、777) | +0:25 |
6位 | セイリン・アルバラード(オランダ、アルペシン・ドゥクーニンク) | +0:51 |
7位 | エレーヌ・クラウツェル(フランス、ASバイクレーシング) | +1:07 |
8位 | クララ・ホンシンガー(アメリカ、EFエデュケーション・ティブコSVB) | +1:25 |
9位 | マノン・バッカー(ベルギー、クレラン・フリスタッズ) | +2:01 |
10位 | オースティン・クリップス(アメリカ、ナイスバイクス) | +2:20 |
text:So Isobe
photo:CorVos
photo:CorVos
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