2022/09/11(日) - 13:36
東京五輪金メダリストのアンナ・キーセンホーファー(オーストリア、ソルテック・チーム)が残り1.5km地点まで逃げた女子ブエルタ4日目。白熱の登りフィニッシュをシルヴィア・ペルシコ(イタリア、ヴァルカー・トラベル&サービス)が制した。
最終日を翌日に控えたセラティジット・チャレンジbyブエルタ(UCIワールドツアー)第4ステージは、終盤に未舗装路が登場する丘陵ステージ。パレンシアからセゴビアに向かう160.4kmは100km前後のレースが占める今大会の最長距離で、最後は4級山岳(距離2.4km/平均3.5%)を駆け上がる。
この日はアクチュアル・スタートと同時に東京五輪の金メダリストであるアンナ・キーセンホーファー(オーストリア、ソルテック・チーム)が飛び出し、独走を敢行。今大会限定でスペイン籍のコンチネンタルチームとプロ契約を結んだキーセンホーファーが丘陵地帯を突き進んだ。
それを追うメイン集団は、五輪では追走叶わず2位に甘んじたアネミエク・ファンフルーテン(オランダ)を擁するモビスターが牽引を担当。残り60km地点を境に最大10分あったタイム差は徐々に縮小していき、プロトンがキーセンホーファーの背後に接近した。
フィニッシュまで残り9km地点から始まる1kmの未舗装路区間にキーセンホーファーが突入した時点で、プロトンとの差は1分20秒。ブローディー・チャップマン(オーストラリア、FDJスエズ・フチュロスコープ)など散発的なアタックによりプロトンのペースは更に上がったものの、東京五輪金メダリストはここから粘りの走りを見せた。
モビスターに加えチームDSMも牽引に選手を送ったプロトンだったが、未舗装路区間を過ぎても30秒差となかなか距離が縮まらない。しかし残り1.2km地点でようやくキーセンホーファーが吸収されると、勝負は4級山岳をハイスピードで駆け上がるクライマーたちに委ねられた。
来年モビスターへの移籍が決まっているリアヌ・リッパート(ドイツ、チームDSM)が残り700mから先頭に躍り出る。しかしエリーザ・ロンゴボルギーニ(イタリア、トレック・セガフレード)が引き戻し、SDワークスのロッタ・コペッキー(ベルギー)とデミ・フォレリング(オランダ)が交互にアタックを仕掛けた。
これらの攻防を静観するファンフルーテンの一方で、残り200mでロンゴボルギーニが加速。しかし勝利はその動きに追従し、残り50mで先頭に出たシルヴィア・ペルシコ(イタリア、ヴァルカー・トラベル&サービス)が掴み取った。
「今日は勝てるかもしれないと思っていた。なぜならこれがこのチームで走る最後の大会だから。素晴らしい時間を過ごすことができたチームに感謝したい。この勝利は嬉しく、また残り1.5kmまで逃げ続けたアナ(キーセンホーファー)を祝福したい。明日はスプリンターであるキアラ(コンソンニ)とカロリーナ(クミーガ)がやってくれるはず」とペルシコは語った。なおペルシコの移籍先等については、いまだ明らかになっていない。
そして今大会に出場するために2017年以来となるプロ契約を結び、東京五輪を彷彿とさせるエスケープを披露したキーセンホーファーは「0kmからアタックして155kmを単独で逃げ、フィニッシュ手前1kmで捉えられてしまった。死ぬほど辛かったが、これが私のレーススタイルだ」と振り返っている。
またこの日も與那嶺恵理(ヒューマンパワードヘルス)はチーム最上位となる32位(43秒遅れ)でフィニッシュ。総合でも19位(7分37秒遅れ)のまま、翌日の最終日に臨むこととなった。
最終日を翌日に控えたセラティジット・チャレンジbyブエルタ(UCIワールドツアー)第4ステージは、終盤に未舗装路が登場する丘陵ステージ。パレンシアからセゴビアに向かう160.4kmは100km前後のレースが占める今大会の最長距離で、最後は4級山岳(距離2.4km/平均3.5%)を駆け上がる。
この日はアクチュアル・スタートと同時に東京五輪の金メダリストであるアンナ・キーセンホーファー(オーストリア、ソルテック・チーム)が飛び出し、独走を敢行。今大会限定でスペイン籍のコンチネンタルチームとプロ契約を結んだキーセンホーファーが丘陵地帯を突き進んだ。
それを追うメイン集団は、五輪では追走叶わず2位に甘んじたアネミエク・ファンフルーテン(オランダ)を擁するモビスターが牽引を担当。残り60km地点を境に最大10分あったタイム差は徐々に縮小していき、プロトンがキーセンホーファーの背後に接近した。
フィニッシュまで残り9km地点から始まる1kmの未舗装路区間にキーセンホーファーが突入した時点で、プロトンとの差は1分20秒。ブローディー・チャップマン(オーストラリア、FDJスエズ・フチュロスコープ)など散発的なアタックによりプロトンのペースは更に上がったものの、東京五輪金メダリストはここから粘りの走りを見せた。
モビスターに加えチームDSMも牽引に選手を送ったプロトンだったが、未舗装路区間を過ぎても30秒差となかなか距離が縮まらない。しかし残り1.2km地点でようやくキーセンホーファーが吸収されると、勝負は4級山岳をハイスピードで駆け上がるクライマーたちに委ねられた。
来年モビスターへの移籍が決まっているリアヌ・リッパート(ドイツ、チームDSM)が残り700mから先頭に躍り出る。しかしエリーザ・ロンゴボルギーニ(イタリア、トレック・セガフレード)が引き戻し、SDワークスのロッタ・コペッキー(ベルギー)とデミ・フォレリング(オランダ)が交互にアタックを仕掛けた。
これらの攻防を静観するファンフルーテンの一方で、残り200mでロンゴボルギーニが加速。しかし勝利はその動きに追従し、残り50mで先頭に出たシルヴィア・ペルシコ(イタリア、ヴァルカー・トラベル&サービス)が掴み取った。
「今日は勝てるかもしれないと思っていた。なぜならこれがこのチームで走る最後の大会だから。素晴らしい時間を過ごすことができたチームに感謝したい。この勝利は嬉しく、また残り1.5kmまで逃げ続けたアナ(キーセンホーファー)を祝福したい。明日はスプリンターであるキアラ(コンソンニ)とカロリーナ(クミーガ)がやってくれるはず」とペルシコは語った。なおペルシコの移籍先等については、いまだ明らかになっていない。
そして今大会に出場するために2017年以来となるプロ契約を結び、東京五輪を彷彿とさせるエスケープを披露したキーセンホーファーは「0kmからアタックして155kmを単独で逃げ、フィニッシュ手前1kmで捉えられてしまった。死ぬほど辛かったが、これが私のレーススタイルだ」と振り返っている。
またこの日も與那嶺恵理(ヒューマンパワードヘルス)はチーム最上位となる32位(43秒遅れ)でフィニッシュ。総合でも19位(7分37秒遅れ)のまま、翌日の最終日に臨むこととなった。
セラティジット・チャレンジbyブエルタ2022 第4ステージ結果
1位 | シルヴィア・ペルシコ(イタリア、ヴァルカー・トラベル&サービス) | 4:11:01 |
2位 | デミ・フォレリング(オランダ、SDワークス) | |
3位 | エリーザ・ロンゴボルギーニ(イタリア、トレック・セガフレード) | |
4位 | ロッタ・コペッキー(ベルギー、SDワークス) | |
5位 | リアヌ・リッパート(ドイツ、チームDSM) | |
6位 | アネミエク・ファンフルーテン(オランダ、モビスター) | |
7位 | セシリーウトラップ・ルドヴィグ(デンマーク、FDJスエズ・フチュロスコープ) | 0:04 |
8位 | アヌースカ・コスター(オランダ、ユンボ・ヴィスマ) | 0:06 |
9位 | カタジナ・ニエウィアドマ(ポーランド、キャニオン・スラム) | 0:11 |
10位 | マビ・ガルシア(スペイン、UAEチームADQ) | 0:13 |
個人総合成績
1位 | アネミエク・ファンフルーテン(オランダ、モビスター) | 10:00:02 |
2位 | エリーザ・ロンゴボルギーニ(イタリア、トレック・セガフレード) | 1:51 |
3位 | デミ・フォレリング(オランダ、SDワークス) | 2:18 |
4位 | リアヌ・リッパート(ドイツ、チームDSM) | 2:41 |
5位 | セシリーウトラップ・ルドヴィグ(デンマーク、FDJスエズ・フチュロスコープ) | 2:50 |
6位 | アネ・サンテステバン(スペイン、バイクエクスチェンジ・ジェイコ) | 3:03 |
7位 | アンナ・シャクリー(イギリス、SDワークス) | 3:14 |
8位 | ジュリエット・ラブー(フランス、チームDSM) | 3:35 |
9位 | エリーズ・シャベイ(スイス、キャニオン・スラム) | 3:36 |
10位 | ブローディー・チャップマン(オーストラリア、FDJスエズ・フチュロスコープ) | 3:45 |
その他の特別賞
ポイント賞 | シルヴィア・ペルシコ(イタリア、ヴァルカー・トラベル&サービス) |
山岳賞 | ルシンダ・ブラント(オランダ、トレック・セガフレード) |
チーム総合成績 | SDワークス |
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
photo:CorVos
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