サバイバルレースでクリストフがスプリント勝利　リーダージャージはベッティオルの手に

終盤に急勾配の短い登りが連続したドイツ・ツアー第2ステージ。強豪スプリンターらが脱落するなか、激しいペースアップに耐えたアレクサンダー・クリストフ（ノルウェー、アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオ）が集団スプリントを制した。

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この日もプロトンを牽引したエガン・ベルナル（コロンビア、イネオス・グレナディアーズ） photo:CorVos
レース会場に姿を見せたマルセル・キッテル photo:CorVosドイツ・ツアー2022第2ステージ コースプロフィール image:Deutschland Tour

テューリンゲン州マイニンゲンからヘッセン州マールブルグまでの200.7kmで行われたドイツ・ツアー（UCIプロツアー）第2ステージ。コースは4つの2級山岳など短くも急勾配な登りを越え、フィニッシュまで平坦路が続くレイアウト。しかしボーナスポイントの丘（距離1.1km/平均4.7%）がフィニッシュ地点から僅か4.8kmと距離が短いため、ピュアスプリンターにとっては厳しいステージと言える。

この日は前日同様、南アフリカのTT王者バイロン・ムントン（チームダウナー・アーコン）を含む地元ドイツのコンチネンタルチームに所属する4名がエスケープ。それをアンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオを先頭にエガン・ベルナル（コロンビア、イネオス・グレナディアーズ）加わったメイン集団が追いかけた。

序盤から逃げグループを形成した4名 photo:CorVos
リーダージャージを着用してプロトンで走るフィリッポ・ガンナ（イタリア、イネオス・グレナディアーズ） photo:CorVos
集団スプリントに持ち込みたくないEFエデュケーション・イージーポストなどが連続する2級山岳や急勾配の丘でハイペースを刻むと、前日勝者のカレブ・ユアン（オーストラリア、ロット・スーダル）やファビオ・ヤコブセン（オランダ、クイックステップ・アルファヴィニル）らが集団から脱落する。そして残り30km地点で逃げを吸収したプロトンから、ドイツ王者ニルス・ポリッツ（ボーラ・ハンスグローエ）とアレッサンドロ・コーヴィ（イタリア、UAEチームエミレーツ）ら5名が飛び出した。

しかしこの動きを最後の2級山岳（残り13km地点）でメイン集団が引き戻し、アダム・イェーツ（イギリス、イネオス・グレナディアーズ）が続いてアタックするものの決まらない。そして集団スプリントに持ち込まれた勝負を、激しいペースの上下に耐えたアレクサンダー・クリストフ（ノルウェー、アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオ）が他を圧倒するスピードで勝利した。

ライバルたちを引き離すアレクサンダー・クリストフ（ノルウェー、アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオ） photo:CorVos
他を圧倒するスプリントを披露したアレクサンダー・クリストフ（ノルウェー、アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオ） photo:CorVosphoto:CorVos
「何度も集団から遅れたものの、チームは僕を信じ続けてくれた。希望を失う状況からチームメイトに勝利で報いることができて本当に嬉しいよ。チームとして素晴らしいシーズンとなっており、この勢いを最後の最後まで続けていきたい」と喜ぶクリストフ。昨年たったの9勝しか挙げなかったアンテルマルシェはこれで今シーズン22勝目となり、ここまでの勝利数ランキングでは8位、UCIポイントでは5位に入る大躍進を見せている。

またリーダージャージは区間3位と途中のボーナスポイントで総合タイムを加算したアルベルト・ベッティオル（イタリア、EFエデュケーション・イージーポスト）が獲得している。翌日は1級山岳シャウインスラント（距離11.6km/平均6.5%）に登り詰めるクイーンステージ。ツール・ド・フランスでの悔しさ残るイェーツやロマン・バルデ（フランス、チームDSM）らクライマーによる登坂バトルが期待される。

ステージ優勝と共にポイント賞ジャージも獲得したアレクサンダー・クリストフ（ノルウェー、アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオ） photo:CorVos
リーダージャージに袖を通したアルベルト・ベッティオル（イタリア、EFエデュケーション・イージーポスト） photo:CorVos