2022/08/24(水) - 08:35
ブエルタ・ア・エスパーニャがスペインに入国。バスクを走る第4ステージをプリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ヴィスマ)が制し、早くもマイヨロホに袖を通した。
8月23日(火)第4ステージ
ビトリア・ガステイス〜ラグァルディア 153.5km(丘陵)
オランダ、ユトレヒトで開幕した第77回ブエルタ・ア・エスパーニャが、移動日を挟んでいよいよスペインへと上陸した。
スペイン入国後初となる第4ステージの舞台は自転車競技熱溢れるバスク地方で、「イツリア・バスクカントリー」でもお馴染みであるバスク州の州都ビトリア・ガステイスからラグァルディアを結ぶ153.5kmコースはアップダウンの連続。特に終盤は3級山岳(距離7.3km/平均4.8%)を越え、ダウンヒルを経て距離800m/平均勾配10%勾配を登りきってフィニッシュになだれ込む。
ド平坦のオランダステージとはガラリと違う、今大会最初のパンチャー向けコース。この日はスタート直後にアレクセイ・ルツェンコ(カザフスタン、アスタナ・プレミアテック)とアレッサンドロ・デマルキ(イタリア、イスラエル・プレミアテック)が飛び出し、ここに4名が合流して6名逃げが形成された。
マイヨロホのエドアルド・アッフィニ(イタリア)擁するユンボ・ヴィスマではなく、ステージ3勝目を狙うボーラ・ハンスグローエ率いるプロトンは、逃げグループに対して2〜3分ほどのアドバンテージを容認。逃げグループ内で最も総合成績の良いルツェンコはバーチャルマイヨロホを維持して逃げ続けた。
逃げグループを形成した7名
アレクセイ・ルツェンコ(カザフスタン、アスタナ・プレミアテック)
ジェームズ・ショー(イギリス、EFエデュケーション・イージーポスト)
アレッサンドロ・デマルキ(イタリア、イスラエル・プレミアテック)
ジャラッド・ドリズナーズ(オーストラリア、ロット・スーダル)
ジョアン・ボウ(スペイン、エウスカルテル・エウスカディ)
アンデル・オカミカ(スペイン、ブルゴスBH)
逃げグループの中でアンデル・オカミカ(スペイン、ブルゴスBH)は第3ステージに続く連続エスケープ。序盤の2級山岳プエルト・オパクア(登坂距離5.3km/平均6.8%)では地元バスクの大声援に後押しされたジョアン・ボウ(スペイン、エウスカルテル・エウスカディ)がドリズナーズを下して先着し、マイヨモンターニャの着用権利を射止めている。
平均スピード45km/hに迫るハイペースで距離を消化。ルツェンコが「(サムエーレ)バッティステッラか僕で逃げる予定自体はうまくいったけれど、今日は逃げを許してもらえる日ではなかった」と振り返るように、ユンボと登坂フィニッシュ狙いのチームがプロトンを加速させ、レース後半に入ると分裂した逃げグループのメンバーを一つ、また一つと飲み込んでいく。
118km地点の中間スプリントポイント直後に逃げグループが全て吸収され、マッズ・ピーダスン(デンマーク、トレック・セガフレード)との勝負を制して全体の4位通過したサム・ベネット(アイルランド、ボーラ・ハンスグローエ)たちは続いて始まる登坂で離脱。アシストとしての役割を終えたマイヨロホのアッフィニも、チームメイトに役割を引き継いでから遅れていった。
この日の肝となる3級山岳「プエルト・デ・エレラ(登坂距離6.6km/平均5.2%)」ではユンボ・ヴィスマのペースコントロールによって人数が絞られ、この日の優勝候補でもあるプリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ヴィスマ)とジュリアン・アラフィリップ(フランス、クイックステップ・アルファヴィニル)がお互いの動きをチェックしあいながら先頭通過している。
ステージ優勝に向けてボルテージが急上昇。ヴィンチェンツォ・ニバリ(イタリア、アスタナ・カザフスタン)らのアーリーアタックは不発に終わり、アレハンドロ・バルベルデ(スペイン)のキャリアを祝う時別ジャージを着たモビスターが先頭を固めて最終登坂へ。そしてピーダスンを引き連れたケニー・エリッソンド(フランス、トレック・セガフレード)を先頭に残り300m地点を通過した。
残り200mサインをきっかけにピーダスンがスプリントを開始したものの、虎視眈々とタイミングを見計らっていたログリッチが勢い良く加速する。ピーダスンは総合3連覇中のディフェンディングチャンピオンのスリップストリームに入ったものの、8%勾配で力強くダンシングを続けるログリッチとの距離は縮まるどころか、離れていく一方だった。
「登れるスプリンター」ピーダスンを一切寄せ付けず、ログリッチが今大会初勝利を飾るとともに着順とボーナスタイムを得てマイヨロホを射止める。敗れたピーダスンはツール・ド・フランス序盤でのワウト・ファンアールト(ベルギー、ユンボ・ヴィスマ)に並ぶグランツールの3連続ステージ2位に甘んじてしまった。
「チームにとって夢のシナリオになったよ。今日は全てが思い通りだったし、チームは素晴らしい働きをしてくれた。今回の勝利は彼らの仕事に報いるものになった」と、第4ステージで早くもマイヨロホを手にしたログリッチは言う。初優勝した2019年は第10ステージで、2020年と2021年は一度手にしたマイヨロホを途中手放してから総合首位に返り咲き、それ以降最終日まで守り通していたチャンピオンは、「ブエルタは始まったばかりだけど、今はできる限り秒数を稼いでおいた方がいいと思う」とコメント。「もうツールでの落車のダメージもない。マイヨロホを獲れて嬉しいけれど、一番の目標はマドリードで表彰台の頂点に登ること」と慎重な姿勢を崩していない。
この日総合勢はエンリク・マス(スペイン、モビスター)がピーダスンに続いてステージ3位に食い込み、ベン・オコーナー(オーストラリア、AG2Rシトロエン)が6位、レムコ・エヴェネプール(ベルギー、クイックステップ・アルファヴィニル)が8位、ウィルコ・ケルデルマン(オランダ)とジャイ・ヒンドレー(オーストラリア)のボーラコンビが9位&10位。リチャル・カラパス(エクアドル、イネオス・グレナディアーズ)は7秒遅れのグループ内でフィニッシュし、トップとのタイム差をやや落としている。
8月23日(火)第4ステージ
ビトリア・ガステイス〜ラグァルディア 153.5km(丘陵)
オランダ、ユトレヒトで開幕した第77回ブエルタ・ア・エスパーニャが、移動日を挟んでいよいよスペインへと上陸した。
スペイン入国後初となる第4ステージの舞台は自転車競技熱溢れるバスク地方で、「イツリア・バスクカントリー」でもお馴染みであるバスク州の州都ビトリア・ガステイスからラグァルディアを結ぶ153.5kmコースはアップダウンの連続。特に終盤は3級山岳(距離7.3km/平均4.8%)を越え、ダウンヒルを経て距離800m/平均勾配10%勾配を登りきってフィニッシュになだれ込む。
ド平坦のオランダステージとはガラリと違う、今大会最初のパンチャー向けコース。この日はスタート直後にアレクセイ・ルツェンコ(カザフスタン、アスタナ・プレミアテック)とアレッサンドロ・デマルキ(イタリア、イスラエル・プレミアテック)が飛び出し、ここに4名が合流して6名逃げが形成された。
マイヨロホのエドアルド・アッフィニ(イタリア)擁するユンボ・ヴィスマではなく、ステージ3勝目を狙うボーラ・ハンスグローエ率いるプロトンは、逃げグループに対して2〜3分ほどのアドバンテージを容認。逃げグループ内で最も総合成績の良いルツェンコはバーチャルマイヨロホを維持して逃げ続けた。
逃げグループを形成した7名
アレクセイ・ルツェンコ(カザフスタン、アスタナ・プレミアテック)
ジェームズ・ショー(イギリス、EFエデュケーション・イージーポスト)
アレッサンドロ・デマルキ(イタリア、イスラエル・プレミアテック)
ジャラッド・ドリズナーズ(オーストラリア、ロット・スーダル)
ジョアン・ボウ(スペイン、エウスカルテル・エウスカディ)
アンデル・オカミカ(スペイン、ブルゴスBH)
逃げグループの中でアンデル・オカミカ(スペイン、ブルゴスBH)は第3ステージに続く連続エスケープ。序盤の2級山岳プエルト・オパクア(登坂距離5.3km/平均6.8%)では地元バスクの大声援に後押しされたジョアン・ボウ(スペイン、エウスカルテル・エウスカディ)がドリズナーズを下して先着し、マイヨモンターニャの着用権利を射止めている。
平均スピード45km/hに迫るハイペースで距離を消化。ルツェンコが「(サムエーレ)バッティステッラか僕で逃げる予定自体はうまくいったけれど、今日は逃げを許してもらえる日ではなかった」と振り返るように、ユンボと登坂フィニッシュ狙いのチームがプロトンを加速させ、レース後半に入ると分裂した逃げグループのメンバーを一つ、また一つと飲み込んでいく。
118km地点の中間スプリントポイント直後に逃げグループが全て吸収され、マッズ・ピーダスン(デンマーク、トレック・セガフレード)との勝負を制して全体の4位通過したサム・ベネット(アイルランド、ボーラ・ハンスグローエ)たちは続いて始まる登坂で離脱。アシストとしての役割を終えたマイヨロホのアッフィニも、チームメイトに役割を引き継いでから遅れていった。
この日の肝となる3級山岳「プエルト・デ・エレラ(登坂距離6.6km/平均5.2%)」ではユンボ・ヴィスマのペースコントロールによって人数が絞られ、この日の優勝候補でもあるプリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ヴィスマ)とジュリアン・アラフィリップ(フランス、クイックステップ・アルファヴィニル)がお互いの動きをチェックしあいながら先頭通過している。
ステージ優勝に向けてボルテージが急上昇。ヴィンチェンツォ・ニバリ(イタリア、アスタナ・カザフスタン)らのアーリーアタックは不発に終わり、アレハンドロ・バルベルデ(スペイン)のキャリアを祝う時別ジャージを着たモビスターが先頭を固めて最終登坂へ。そしてピーダスンを引き連れたケニー・エリッソンド(フランス、トレック・セガフレード)を先頭に残り300m地点を通過した。
残り200mサインをきっかけにピーダスンがスプリントを開始したものの、虎視眈々とタイミングを見計らっていたログリッチが勢い良く加速する。ピーダスンは総合3連覇中のディフェンディングチャンピオンのスリップストリームに入ったものの、8%勾配で力強くダンシングを続けるログリッチとの距離は縮まるどころか、離れていく一方だった。
「登れるスプリンター」ピーダスンを一切寄せ付けず、ログリッチが今大会初勝利を飾るとともに着順とボーナスタイムを得てマイヨロホを射止める。敗れたピーダスンはツール・ド・フランス序盤でのワウト・ファンアールト(ベルギー、ユンボ・ヴィスマ)に並ぶグランツールの3連続ステージ2位に甘んじてしまった。
「チームにとって夢のシナリオになったよ。今日は全てが思い通りだったし、チームは素晴らしい働きをしてくれた。今回の勝利は彼らの仕事に報いるものになった」と、第4ステージで早くもマイヨロホを手にしたログリッチは言う。初優勝した2019年は第10ステージで、2020年と2021年は一度手にしたマイヨロホを途中手放してから総合首位に返り咲き、それ以降最終日まで守り通していたチャンピオンは、「ブエルタは始まったばかりだけど、今はできる限り秒数を稼いでおいた方がいいと思う」とコメント。「もうツールでの落車のダメージもない。マイヨロホを獲れて嬉しいけれど、一番の目標はマドリードで表彰台の頂点に登ること」と慎重な姿勢を崩していない。
この日総合勢はエンリク・マス(スペイン、モビスター)がピーダスンに続いてステージ3位に食い込み、ベン・オコーナー(オーストラリア、AG2Rシトロエン)が6位、レムコ・エヴェネプール(ベルギー、クイックステップ・アルファヴィニル)が8位、ウィルコ・ケルデルマン(オランダ)とジャイ・ヒンドレー(オーストラリア)のボーラコンビが9位&10位。リチャル・カラパス(エクアドル、イネオス・グレナディアーズ)は7秒遅れのグループ内でフィニッシュし、トップとのタイム差をやや落としている。
ブエルタ・ア・エスパーニャ2022第4ステージ結果
1位 | プリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ヴィスマ) | 3:31:05 |
2位 | マッズ・ピーダスン(デンマーク、トレック・セガフレード) | |
3位 | エンリク・マス(スペイン、モビスター) | |
4位 | カンタン・パシェ(フランス、グルパマFDJ) | |
5位 | パヴェル・シヴァコフ(ロシア、イネオス・グレナディアーズ) | |
6位 | ベン・オコーナー(オーストラリア、AG2Rシトロエン) | |
7位 | イーサン・ヘイター(イギリス、イネオス・グレナディアーズ) | |
8位 | レムコ・エヴェネプール(ベルギー、クイックステップ・アルファヴィニル) | |
9位 | ウィルコ・ケルデルマン(オランダ、ボーラ・ハンスグローエ) | |
10位 | ジャイ・ヒンドレー(オーストラリア、ボーラ・ハンスグローエ) |
マイヨロホ 個人総合成績
1位 | プリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ヴィスマ) | 11:50:59 |
2位 | セップ・クス(アメリカ、ユンボ・ヴィスマ) | +0:13 |
3位 | イーサン・ヘイター(イギリス、イネオス・グレナディアーズ) | +0:26 |
4位 | パヴェル・シヴァコフ(ロシア、イネオス・グレナディアーズ) | |
5位 | テイオ・ゲイガンハート(イギリス、イネオス・グレナディアーズ) | |
6位 | レムコ・エヴェネプール(ベルギー、クイックステップ・アルファヴィニル) | +0:27 |
7位 | リチャル・カラパス(エクアドル、イネオス・グレナディアーズ) | +0:33 |
8位 | カルロス・ロドリゲス(スペイン、イネオス・グレナディアーズ) | |
9位 | マッズ・ピーダスン(デンマーク、トレック・セガフレード) | +0:34 |
10位 | サイモン・イェーツ(イギリス、イネオス・グレナディアーズ) | +0:51 |
マイヨプントス(ポイント賞ジャージ)
1位 | サム・ベネット(アイルランド、ボーラ・ハンスグローエ)127pts | |
2位 | マッズ・ピーダスン(デンマーク、トレック・セガフレード) | 118pts |
3位 | パスカル・アッカーマン(ドイツ、UAEチームエミレーツ) | 34pts |
マイヨモンターニャ(山岳賞ジャージ)
1位 | ジョアン・ボウ(スペイン、エウスカルテル・エウスカディ) | 5pts |
2位 | プリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ヴィスマ) | 3pts |
3位 | ジュリアス・ファンデンベルフ(オランダ、EFエデュケーション・イージーポスト) | 3pts |
マイヨブランコ(ヤングライダー賞ジャージ)
1位 | イーサン・ヘイター(イギリス、イネオス・グレナディアーズ) | 11:51:25 |
2位 | パヴェル・シヴァコフ(ロシア、イネオス・グレナディアーズ) | |
3位 | レムコ・エヴェネプール(ベルギー、クイックステップ・アルファヴィニル) | +0:01 |
チーム総合成績
1位 | イネオス・グレナディアーズ | 34:44:29 |
2位 | ボーラ・ハンスグローエ | +0:35 |
3位 | ユンボ・ヴィスマ | +0:36 |
text:So Isobe
photo:Unipublic
photo:Unipublic
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