2022/09/03(土) - 19:16
ツール・ド・フランスで活躍したプロチーム機材特集の第16弾は、アスタナのバイクをピックアップ。イタリアの老舗、ウィリエールの軽量オールラウンドモデルのZero SLRとエアロロードのFILANTE SLR、そして新型のTTバイク"TURBINE SLR"を使用している。
アスタナ・カザフスタンの走りを支えたウィリエール ZeroSLR
ワイヤレス12速化を果たした新型DURA-ACEを使用する
ZERO SLRにFILANTEバーを組み合わせる
昨年総合7位に入ったアレクセイ・ルツェンコ(カザフスタン)をエースとし、ツールを戦ったアスタナ・カザフスタン。今年もルツェンコを総合9位とシングルリザルトに送り込み、一定の成功を収めた3週間となった。
アスタナにチームバイクを供給するのは、イタリアの老舗レーシングバイクブランドであるウィリエール。軽量オールラウンドモデルである"Zero SLR"、そしてエアロロードである"FILANTE SLR"というツートップのレーシングバイクをツールに持ち込んだ。
アスタナ・カザフスタンの走りを支えたウィリエール FILANTE
サドルはプロロゴのScratch M5
セラミックスピードのOSPWを採用。ロードバイクには通常モデルを、TTバイクにはAEROモデルを使用する
ホイールはコリマ。ステージによってはカーボンスポークのMCCシリーズを使用する選手も
アスタナ、そしてカザフスタンのアイコンでもあるブルーを活かした美しいグラフィックが与えられたバイクは、プロトンの中でも目を惹く存在。選手は、この華やかなカラーを纏う2モデルを、ステージによって使い分けていた。
コンポーネントはシマノの新型DURA-ACEを採用。ワイヤレス12速化を果たした最新コンポーネントを使用している。リアディレイラーにはセラミックスピードのOSPWを組み合わせることで駆動効率の向上を図っている。さらにBBもセラミックスピードを採用している。
TTバイクのTURBINE こちらは現行モデル
DHバーはプロファイルデザインを使用
コリマのディスクホイールを採用
ホイールは今年もコリマで、オーソドックスなスチールスポークを採用したWSシリーズをステージによってハイトごとに使い分ける。更に、カーボンスポーク採用のフラッグシップモデルである"MCC WS+ DX"も用意しており、勝負が掛かるステージ、特に山岳ステージで用いられていた。タイヤはヴィットリアのCORSAシリーズを使用する。
タイムトライアルバイクもウィリエールのTURBINE。ディスブレーキTTバイクを早期に導入してきたチームであるが、今年は更に新モデルを投入。フロント周りは現行のTURBINEと似通っているが、リアセクションがZero SLRを彷彿とさせる非常にスリムなチュービングへ変更されている。
新型と思われるTURBINE。リア三角がZERO‐SLRゆずりの細身となり、軽量かつ反応性が向上していそうな印象
外見からは、おそらく軽量化と反応性の向上を狙っているように伺える新型TTバイクだが、現行モデルも多く使われており、今後この新モデルが山岳を含むTTコース向けの軽量TTバイクというオプションモデル的なポジションとなるのか、次世代モデルとして現行のTURBINEをリプレースしていくのかは不明。前者であれば、TTバイクをコースに応じて使い分けるという先進的な取り組みは、新たなトレンドとなるかもしれない。
text:Naoki Yasuoka
photo:Makoto AYANO
![アスタナ・カザフスタンの走りを支えたウィリエール ZeroSLR](http://axwkc.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2022/08/17/ayano2022tdf2e-22.jpg)
![ワイヤレス12速化を果たした新型DURA-ACEを使用する](http://axwkc.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2022/08/17/ayano2022tdf2e-28.jpg)
![ZERO SLRにFILANTEバーを組み合わせる](http://axwkc.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2022/08/17/ayano2022tdf8e-10.jpg)
昨年総合7位に入ったアレクセイ・ルツェンコ(カザフスタン)をエースとし、ツールを戦ったアスタナ・カザフスタン。今年もルツェンコを総合9位とシングルリザルトに送り込み、一定の成功を収めた3週間となった。
アスタナにチームバイクを供給するのは、イタリアの老舗レーシングバイクブランドであるウィリエール。軽量オールラウンドモデルである"Zero SLR"、そしてエアロロードである"FILANTE SLR"というツートップのレーシングバイクをツールに持ち込んだ。
![アスタナ・カザフスタンの走りを支えたウィリエール FILANTE](http://axwkc.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2022/08/17/ayano2022tdf2e-25.jpg)
![サドルはプロロゴのScratch M5](http://axwkc.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2022/08/17/ayano2022tdf8e-13.jpg)
![セラミックスピードのOSPWを採用。ロードバイクには通常モデルを、TTバイクにはAEROモデルを使用する](http://axwkc.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2022/08/17/ayano2022tdf14e-106.jpg)
![ホイールはコリマ。ステージによってはカーボンスポークのMCCシリーズを使用する選手も](http://axwkc.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2022/08/17/ayano2022tdf11e-81.jpg)
アスタナ、そしてカザフスタンのアイコンでもあるブルーを活かした美しいグラフィックが与えられたバイクは、プロトンの中でも目を惹く存在。選手は、この華やかなカラーを纏う2モデルを、ステージによって使い分けていた。
コンポーネントはシマノの新型DURA-ACEを採用。ワイヤレス12速化を果たした最新コンポーネントを使用している。リアディレイラーにはセラミックスピードのOSPWを組み合わせることで駆動効率の向上を図っている。さらにBBもセラミックスピードを採用している。
![TTバイクのTURBINE こちらは現行モデル](http://axwkc.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2022/08/17/ayano2022tdf20e-311.jpg)
![DHバーはプロファイルデザインを使用](http://axwkc.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2022/08/17/ayano2022tdf20e-307.jpg)
![コリマのディスクホイールを採用](http://axwkc.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2022/08/17/ayano2022tdf20e-306.jpg)
ホイールは今年もコリマで、オーソドックスなスチールスポークを採用したWSシリーズをステージによってハイトごとに使い分ける。更に、カーボンスポーク採用のフラッグシップモデルである"MCC WS+ DX"も用意しており、勝負が掛かるステージ、特に山岳ステージで用いられていた。タイヤはヴィットリアのCORSAシリーズを使用する。
タイムトライアルバイクもウィリエールのTURBINE。ディスブレーキTTバイクを早期に導入してきたチームであるが、今年は更に新モデルを投入。フロント周りは現行のTURBINEと似通っているが、リアセクションがZero SLRを彷彿とさせる非常にスリムなチュービングへ変更されている。
![新型と思われるTURBINE。リア三角がZERO‐SLRゆずりの細身となり、軽量かつ反応性が向上していそうな印象](http://axwkc.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2022/08/17/ayano2022tdf20e-950.jpg)
外見からは、おそらく軽量化と反応性の向上を狙っているように伺える新型TTバイクだが、現行モデルも多く使われており、今後この新モデルが山岳を含むTTコース向けの軽量TTバイクというオプションモデル的なポジションとなるのか、次世代モデルとして現行のTURBINEをリプレースしていくのかは不明。前者であれば、TTバイクをコースに応じて使い分けるという先進的な取り組みは、新たなトレンドとなるかもしれない。
text:Naoki Yasuoka
photo:Makoto AYANO
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