2022/08/13(土) - 12:27
終始逃げが決まらず、断続的にアタックが繰り返されたツアー・オブ・スカンジナビア第4ステージ。終盤に飛び出したアレクサンドラ・マンリー(オーストラリア、バイクエクスチェンジ・ジェイコ)が小集団スプリントを制し、マリアンヌ・フォス(オランダ、ユンボ・ヴィスマ)の4連勝を阻止した。
マリアンヌ・フォス(オランダ、ユンボ・ヴィスマ)が3戦3勝と他を圧倒する強さを見せつけているツアー・オブ・スカンジナビア(UCI女子ワールドツアー)。後半戦に突入した大会4日目は引き続きノルウェーを舞台とするアスキムからマイセンまでの119.2kmで争われた。平坦基調のコースを進み緩斜面がフィニッシュ手前に用意されたこの日は、アタックと吸収を繰り返す激しい展開が終始続くこととなる。
残り46km地点でようやく元スペイン王者ルルデス・オヤルビデ(モビスター)ら2名が逃げを決めたものの、僅か10km程度でメイン集団に吸収される。その後もフォスに有利な集団スプリントを回避すべくバイクエクスチェンジ・ジェイコやリブレーシング・エクストラがアタックを繰り返した。
この日2つ目にして最後の中間スプリントを前に、アリソン・ジャクソン(カナダ、リブレーシング・エクストラ)やニアム・フィッシャーブラック(ニュージーランド、SDワークス)など強力な小集団が形成される。これに遅れを取ったフォスが合流を果たすと、加速と減速を繰り返す厳しいペースにプロトンから徐々に選手が減っていった。
フィニッシュまで残り20kmを切り、ルシンダ・ブラント(オランダ、トレック・セガフレード)やフローイチェ・マッカイ(オランダ、チームDSM)がそれぞれアタックを試みるがいずれも決まらない。そんな中アリス・バーンズ(イギリス、キャニオン・スラム)が単独で飛び出すと、牽制したプロトンからアレクサンドラ・マンリー(オーストラリア、バイクエクスチェンジ・ジェイコ)が合流して残り9kmで2名の先行集団が形成された。
これをユンボ・ヴィスマが組織的に追走したメイン集団後方で落車が発生するシーンも。それに巻き込まれたセシリーウトラップ・ルドヴィグ(FDJスエズ・フチュロスコープ)だったが、無事集団に復帰している。
ラウンドアバウトで一瞬スピードが緩まったプロトンからアヌースカ・コスター(オランダ、ユンボ・ヴィスマ)が飛び出し、アレクサンドラ・マンリー(オーストラリア、バイクエクスチェンジ・ジェイコ)ら4名が先頭にジョイン。ローテーションを組みながら突き進む6名に、選手を送り込むことができなかったモビスターが牽引するプロトンが迫った。
残り200mでバーンズの加速をきっかけにスプリントが開始され、その約10m後方まで迫ったプロトンのフォスたちも腰を上げる。そして追走から逃げ切った横並びスプリントを、マンリーが先着してワールドツアー初勝利を掴み取った。そして同じノルウェーで開催中かつ先にフィニッシュを迎えたアークティックレース・オブ・ノルウェーでディラン・フルーネウェーヘン(オランダ)が勝利したため、バイクエクスチェンジが男女それぞれで勝利を挙げた1日となった。
「今年はずっとこの勝ち方を目指していたので、それが達成できて戸惑いに似た奇妙な気持ちがしている。2人では逃げ切ることができなかったと思うので、何人かが合流してきてラッキーだった。だからとても嬉しい」とマンリーは喜ぶ。
フォスの4連勝を防ぎ、勝利を挙げたマンリーはオーストラリア出身の26歳。キャリア初期からロードとトラックの両方で頭角を現し、2019年にトラック世界選手権のチームパシュートとポイントレースで優勝した。2020年、21年の2年間は東京五輪のためトラックに専念していたマンリーは今年ロードに本格復帰すると、5月のチューリンゲン・レディースツアー(UCI.Pro)では6戦中4勝して総合優勝に輝く躍進を見せていた。
翌日は1級山岳(距離11km/平均5.8%)を駆け上がる山岳頂上フィニッシュ。4日間総合首位をキープしたフォスから、誰がリーダージャージを奪い取るのかに注目が集まる。
マリアンヌ・フォス(オランダ、ユンボ・ヴィスマ)が3戦3勝と他を圧倒する強さを見せつけているツアー・オブ・スカンジナビア(UCI女子ワールドツアー)。後半戦に突入した大会4日目は引き続きノルウェーを舞台とするアスキムからマイセンまでの119.2kmで争われた。平坦基調のコースを進み緩斜面がフィニッシュ手前に用意されたこの日は、アタックと吸収を繰り返す激しい展開が終始続くこととなる。
残り46km地点でようやく元スペイン王者ルルデス・オヤルビデ(モビスター)ら2名が逃げを決めたものの、僅か10km程度でメイン集団に吸収される。その後もフォスに有利な集団スプリントを回避すべくバイクエクスチェンジ・ジェイコやリブレーシング・エクストラがアタックを繰り返した。
この日2つ目にして最後の中間スプリントを前に、アリソン・ジャクソン(カナダ、リブレーシング・エクストラ)やニアム・フィッシャーブラック(ニュージーランド、SDワークス)など強力な小集団が形成される。これに遅れを取ったフォスが合流を果たすと、加速と減速を繰り返す厳しいペースにプロトンから徐々に選手が減っていった。
フィニッシュまで残り20kmを切り、ルシンダ・ブラント(オランダ、トレック・セガフレード)やフローイチェ・マッカイ(オランダ、チームDSM)がそれぞれアタックを試みるがいずれも決まらない。そんな中アリス・バーンズ(イギリス、キャニオン・スラム)が単独で飛び出すと、牽制したプロトンからアレクサンドラ・マンリー(オーストラリア、バイクエクスチェンジ・ジェイコ)が合流して残り9kmで2名の先行集団が形成された。
これをユンボ・ヴィスマが組織的に追走したメイン集団後方で落車が発生するシーンも。それに巻き込まれたセシリーウトラップ・ルドヴィグ(FDJスエズ・フチュロスコープ)だったが、無事集団に復帰している。
ラウンドアバウトで一瞬スピードが緩まったプロトンからアヌースカ・コスター(オランダ、ユンボ・ヴィスマ)が飛び出し、アレクサンドラ・マンリー(オーストラリア、バイクエクスチェンジ・ジェイコ)ら4名が先頭にジョイン。ローテーションを組みながら突き進む6名に、選手を送り込むことができなかったモビスターが牽引するプロトンが迫った。
残り200mでバーンズの加速をきっかけにスプリントが開始され、その約10m後方まで迫ったプロトンのフォスたちも腰を上げる。そして追走から逃げ切った横並びスプリントを、マンリーが先着してワールドツアー初勝利を掴み取った。そして同じノルウェーで開催中かつ先にフィニッシュを迎えたアークティックレース・オブ・ノルウェーでディラン・フルーネウェーヘン(オランダ)が勝利したため、バイクエクスチェンジが男女それぞれで勝利を挙げた1日となった。
「今年はずっとこの勝ち方を目指していたので、それが達成できて戸惑いに似た奇妙な気持ちがしている。2人では逃げ切ることができなかったと思うので、何人かが合流してきてラッキーだった。だからとても嬉しい」とマンリーは喜ぶ。
フォスの4連勝を防ぎ、勝利を挙げたマンリーはオーストラリア出身の26歳。キャリア初期からロードとトラックの両方で頭角を現し、2019年にトラック世界選手権のチームパシュートとポイントレースで優勝した。2020年、21年の2年間は東京五輪のためトラックに専念していたマンリーは今年ロードに本格復帰すると、5月のチューリンゲン・レディースツアー(UCI.Pro)では6戦中4勝して総合優勝に輝く躍進を見せていた。
翌日は1級山岳(距離11km/平均5.8%)を駆け上がる山岳頂上フィニッシュ。4日間総合首位をキープしたフォスから、誰がリーダージャージを奪い取るのかに注目が集まる。
ツアー・オブ・スカンジナビア2022第4ステージ結果
1位 | アレクサンドラ・マンリー(オーストラリア、バイクエクスチェンジ・ジェイコ) | 2:53:44 |
2位 | クロエ・ホスキング(オーストラリア、トレック・セガフレード) | |
3位 | ラウラ・トマージ(イタリア、UAEチームADQ) | |
4位 | アリス・バーンズ(イギリス、キャニオン・スラム) | |
5位 | アヌースカ・コスター(オランダ、ユンボ・ヴィスマ) | |
6位 | マリアンヌ・フォス(オランダ、ユンボ・ヴィスマ) | |
7位 | ソフィア・ベルティツォーロ(イタリア、UAEチームADQ) | |
8位 | ルシンダ・ブラント(オランダ、トレック・セガフレード) | |
9位 | エミリア・ファーリン(スウェーデン、FDJ・スエズ・フチュロスコープ) | |
10位 | シャリ・ボサイト(ベルギー、キャニオン・スラム) |
個人総合成績
1位 | マリアンヌ・フォス(オランダ、ユンボ・ヴィスマ) | 13:21:52 |
2位 | アレクサンドラ・マンリー(オーストラリア、バイクエクスチェンジ・ジェイコ) | 0:20 |
3位 | シャリ・ボサイト(ベルギー、キャニオン・スラム) | 0:22 |
4位 | セシリーウトラップ・ルドヴィグ(FDJスエズ・フチュロスコープ) | 0:24 |
5位 | ソフィア・ベルティツォーロ(イタリア、UAEチームADQ) | 0:30 |
6位 | フローイチェ・マッカイ(オランダ、チームDSM) | |
7位 | メーガン・ジャストラブ(アメリカ、チームDSM) | |
8位 | グラディス・フェルフルスト(フランス、ルコル・ワフー) | |
9位 | マルテ・トゥルエン(ベルギー、プラントゥール・プラ) | |
10位 | スザンヌ・アンデルセン(ノルウェー、ウノエックス・プロサイクリングチーム) |
その他の特別賞
山岳賞 | アンバー・クラーク(オランダ、ユンボ・ヴィスマ) |
ポイント賞 | アリソン・ジャクソン(カナダ、リブレーシング・エクストラ) |
ヤングライダー賞 | シャリ・ボサイト(ベルギー、キャニオン・スラム) |
チーム総合成績 | UAEチームADQ |
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
photo:CorVos
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