2022/07/10(日) - 09:51
チーマコッピ(大会最高地点)である超級山岳パッソ・ダオネが登場したジロ・ドンネ第9ステージ。クリステン・フォークナー(アメリカ、バイクエクスチェンジ・ジェイコ)が逃げ切り勝利し、アネミエク・ファンフルーテン(オランダ、モビスター)が区間4位で総合優勝に王手をかけた。
最終日前日の第9ステージはアルプス山脈を巡る本格山岳ステージ。サン・ミケーレ・アッラディジェを出発して僅か11km地点の2級山岳を越えると、約25kmのダウンヒルを経て2級山岳デュローネ峠(距離10.3km/平均5.9%)を登坂。そして大会最高地点(チーマコッピ)である超級山岳パッソ・ダオネ(距離6.3km/平均10.2%)を目指す。フィニッシュ地点は頂上から下り、平坦路を進んだ27km先のサン・ロレンツォ・ドルシーノの街にある。
翌日は集団スプリントが予想される平坦ステージのため、この日総合優勝の行方がほぼ決する。総合首位の証、マリアローザを着用するアネミエク・ファンフルーテン(オランダ、モビスター)が2位のマルタ・カヴァッリ(イタリア、FDJヌーヴェルアキテーヌ・フチュロスコープ)に2分13秒差つけていることから、マリアローザに対し各チームがどのような攻撃を仕掛けるのかが注目された。
初日プロローグの勝者で前日の山岳ステージでも積極的な逃げを見せたクリステン・フォークナー(アメリカ、バイクエクスチェンジ・ジェイコ)がこの日も積極的に動いた。ガイア・レリーニ(イタリア、イソルマント・プレマック・ヴィットリア)と共に逃げたフォークナーは、序盤の2級山岳をトップ通過すると、続く2級山岳、そして超級山岳パッソ・ダオネも先頭でクリア。最終日である翌日に3級山岳が1つしか登場しないため、チーマコッピ賞と共に山岳賞の獲得に成功した。
一方、その3分後方のプロトンで総合争いが始まったのは、超級山岳の超級山岳パッソ・ダオネ(距離6.3km/平均10.2%)だった。まずは急勾配の登り口で総合3位(3分42秒遅れ)のマビ・ガルシア(スペイン、UAEチームADQ)が集団先頭で一定ペースを踏み始めると、次にカヴァッリが前に出てスピードを上げる。これにガルシアなどライバル選手たちが遅れるなか、唯一ファンフルーテンが追従。そして2人はトップと2分遅れで山頂をクリアした。
レリーニを千切って単独になったフォークナーは、下りでも安定したテクニックを披露。フィニッシュまでの平坦区間も得意のタイムトライアルポジションで突き進んだフォークナーが、初日に続く大会2勝目を掴み取った。
「勝つチャンスが逃げ切りしかないと分かっていた。だから1つ目の山岳で飛び出し、ガイア(レリーニ)と共に耐え続けた。昨年のジロでは常に集団後方を走るしかできなかった。だけど今年は展開が予想できるまで成長することができた。明日は集団スプリントに持ち込み、私たちのスプリンターが勝つことを望んでいる」と、フォークナーは区間2勝目を振り返った。
29歳ながらプロ3年目のフォークナーは、ハーバード大学でコンピュータサイエンスを学んだ元ボート選手。シリコンバレーの投資ファンドに勤務しながら2016年に自転車競技を始めると、瞬く間に頭角を現し、これがワールドツアー通算3勝目となった。
フォークナーから59秒遅れのステージ2位でフィニッシュしたのは、ファンフルーテンに対し何度もアタックを試みた総合2位のカヴァッリ。しかしファンフルーテンが僅か15秒遅れでレースを終えたため、マリアローザの保持に成功。明日が平坦ステージであることから、自身3度目の総合優勝が事実上決定した。
最終日前日の第9ステージはアルプス山脈を巡る本格山岳ステージ。サン・ミケーレ・アッラディジェを出発して僅か11km地点の2級山岳を越えると、約25kmのダウンヒルを経て2級山岳デュローネ峠(距離10.3km/平均5.9%)を登坂。そして大会最高地点(チーマコッピ)である超級山岳パッソ・ダオネ(距離6.3km/平均10.2%)を目指す。フィニッシュ地点は頂上から下り、平坦路を進んだ27km先のサン・ロレンツォ・ドルシーノの街にある。
翌日は集団スプリントが予想される平坦ステージのため、この日総合優勝の行方がほぼ決する。総合首位の証、マリアローザを着用するアネミエク・ファンフルーテン(オランダ、モビスター)が2位のマルタ・カヴァッリ(イタリア、FDJヌーヴェルアキテーヌ・フチュロスコープ)に2分13秒差つけていることから、マリアローザに対し各チームがどのような攻撃を仕掛けるのかが注目された。
初日プロローグの勝者で前日の山岳ステージでも積極的な逃げを見せたクリステン・フォークナー(アメリカ、バイクエクスチェンジ・ジェイコ)がこの日も積極的に動いた。ガイア・レリーニ(イタリア、イソルマント・プレマック・ヴィットリア)と共に逃げたフォークナーは、序盤の2級山岳をトップ通過すると、続く2級山岳、そして超級山岳パッソ・ダオネも先頭でクリア。最終日である翌日に3級山岳が1つしか登場しないため、チーマコッピ賞と共に山岳賞の獲得に成功した。
一方、その3分後方のプロトンで総合争いが始まったのは、超級山岳の超級山岳パッソ・ダオネ(距離6.3km/平均10.2%)だった。まずは急勾配の登り口で総合3位(3分42秒遅れ)のマビ・ガルシア(スペイン、UAEチームADQ)が集団先頭で一定ペースを踏み始めると、次にカヴァッリが前に出てスピードを上げる。これにガルシアなどライバル選手たちが遅れるなか、唯一ファンフルーテンが追従。そして2人はトップと2分遅れで山頂をクリアした。
レリーニを千切って単独になったフォークナーは、下りでも安定したテクニックを披露。フィニッシュまでの平坦区間も得意のタイムトライアルポジションで突き進んだフォークナーが、初日に続く大会2勝目を掴み取った。
「勝つチャンスが逃げ切りしかないと分かっていた。だから1つ目の山岳で飛び出し、ガイア(レリーニ)と共に耐え続けた。昨年のジロでは常に集団後方を走るしかできなかった。だけど今年は展開が予想できるまで成長することができた。明日は集団スプリントに持ち込み、私たちのスプリンターが勝つことを望んでいる」と、フォークナーは区間2勝目を振り返った。
29歳ながらプロ3年目のフォークナーは、ハーバード大学でコンピュータサイエンスを学んだ元ボート選手。シリコンバレーの投資ファンドに勤務しながら2016年に自転車競技を始めると、瞬く間に頭角を現し、これがワールドツアー通算3勝目となった。
フォークナーから59秒遅れのステージ2位でフィニッシュしたのは、ファンフルーテンに対し何度もアタックを試みた総合2位のカヴァッリ。しかしファンフルーテンが僅か15秒遅れでレースを終えたため、マリアローザの保持に成功。明日が平坦ステージであることから、自身3度目の総合優勝が事実上決定した。
ジロ・デ・イタリア・ドンネ2022第9ステージ
1位 | クリステン・フォークナー(アメリカ、バイクエクスチェンジ・ジェイコ) | 3:36:36 |
2位 | マルタ・カヴァッリ(イタリア、FDJヌーヴェルアキテーヌ・フチュロスコープ) | 0:59 |
3位 | エリーザ・ロンゴボルギーニ(イタリア、トレック・セガフレード) | 1:14 |
4位 | アネミエク・ファンフルーテン(オランダ、モビスター) | |
5位 | ガイア・レリーニ(イタリア、イソルマント・プレマック・ヴィットリア) | 1:44 |
6位 | ニアム・フィッシャーブラック(ニュージーランド、SDワークス) | 3:35 |
7位 | シルヴィア・ペルシコ(イタリア、ヴァルカー・トラベル&サービス) | |
8位 | ジュリエット・ラブー(フランス、チームDSM) | 3:38 |
9位 | マビ・ガルシア(スペイン、UAEチームADQ) | 3:42 |
10位 | エリカ・マニャルディ(イタリア、UAEチームADQ) | 4:06 |
個人総合成績
1位 | アネミエク・ファンフルーテン(オランダ、モビスター) | 24:55:08 |
2位 | マルタ・カヴァッリ(イタリア、FDJヌーヴェルアキテーヌ・フチュロスコープ) | 1:52 |
3位 | マビ・ガルシア(スペイン、UAEチームADQ) | 6:10 |
4位 | エリーザ・ロンゴボルギーニ(イタリア、トレック・セガフレード) | 6:59 |
5位 | ニアム・フィッシャーブラック(ニュージーランド、SDワークス) | 11:26 |
6位 | セシリーウトラップ・ルドヴィグ(デンマーク、FDJヌーヴェルアキテーヌ・フチュロスコープ) | 12:28 |
7位 | シルヴィア・ペルシコ(イタリア、ヴァルカー・トラベル&サービス) | 13:22 |
8位 | エリカ・マニャルディ(イタリア、UAEチームADQ) | 15:27 |
9位 | ジュリエット・ラブー(フランス、チームDSM) | 15:49 |
10位 | ニーヴ・ブラッドバリー(オーストラリア、キャニオン・スラム) | 17:43 |
その他の特別賞
ポイント賞 | アネミエク・ファンフルーテン(オランダ、モビスター) |
ヤングライダー賞 | ニアム・フィッシャーブラック(ニュージーランド、SDワークス) |
山岳賞 | クリステン・フォークナー(アメリカ、バイクエクスチェンジ・ジェイコ) |
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
photo:CorVos
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