0秒差で並ぶ2人が激しいボーナスタイム争いを繰り広げた結果順位変動なし。ファビオ・ヤコブセン(オランダ)が最終スプリントを制し、マウロ・シュミット(スイス)が総合優勝。クイックステップ・アルファヴィニルがベルギー最終日に成功を収めた。
集団スプリントを制したファビオ・ヤコブセン(オランダ、クイックステップ・アルファヴィニル) photo:CorVos
バロワーズ・ベルギーツアー(UCI2.Pro)最終日はリンブルフ州内を走る真っ平らなスプリンターステージ。総合首位マウロ・シュミット(スイス、クイックステップ・アルファヴィニル)とティム・ウェレンス(ベルギー、ロット・スーダル)が0秒差であり、総合3位クィンティン・ヘルマンス(ベルギー、アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオ)も8秒差。
フィニッシュ前6.5kmに設置された3連続スプリントポイント「ゴールデンkm」も含め、合計5ヶ所用意されたボーナスタイム争いを制し、総合優勝を射止めるのは3人のうち誰となるかに注目が集まった。
この日はスタートから80kmを消化しても逃げが決まらず、ようやくエスケープした7名も決定的なリードを稼げないまま残り60km以上を残して引き戻される。メイン集団では格下チームのフォルカーウェッセルズが牽引し続けたため、ワールドチーム勢は脚を使うことなく終盤戦へと入っていった。
2ヶ所の中間スプリントポイントは総合争いに関係ない選手が通過し、逃げを飲み込んで臨んだ「ゴールデンkm」の1つめでは追う立場のロット・スーダルがエーススプリンターのアルノー・デリー(ベルギー)も動員してウェレンスを先頭通過(-3秒)させた一方、出遅れたシュミットはボーナスタイム確保ならず。2つめはフロリアン・セネシャル(フランス、クイックステップ・アルファヴィニル)がポイント潰しのために先行し、シュミットが2位通過(-2秒)した一方ウェレンスはボーナスタイムなし。正念場の3つめはセネシャル1位(-3秒)、シュミット2位(-2秒)、ウェレンス3位(-1秒)で通過したため、結局-4秒ずつを確保したシュミットとウェレンスの順位変動は起こらなかった。
ボーナスタイム争いで力を使ったロットとクイックステップに代わり、ホームレースのヤスパー・フィリプセン(ベルギー)を勝たせたいアルペシン・フェニックスがメイン集団を牽引。ボーラ・ハンスグローエのリードアウトからスプリント勝負が始まり、フィリプセンとサム・ベネット(アイルランド、ボーラ・ハンスグローエ)を退けたファビオ・ヤコブセン(オランダ、クイックステップ・アルファヴィニル)が勝利をもぎ取った。
総合優勝を取りこぼしたティム・ウェレンス(ベルギー、ロット・スーダル) photo:CorVos
今季10勝目を挙げたファビオ・ヤコブセン(オランダ、クイックステップ・アルファヴィニル) photo:CorVos
「今日は総合優勝が最優先事項だったので自らスプリント勝負に加わったんだ。常に良いポジションをキープでき、残り100~150m地点から踏み込んだ。次のレースに自信を持てる勝利になった」と言うヤコブセン。これまでのステージでは勝負の前に遅れを喫していたが、最終日の勝利でツール出場に向け弾みをつけている。
総合表彰台:マウロ・シュミット(スイス、クイックステップ・アルファヴィニル)ステージレース初総合優勝を挙げた photo:CorVos
また、集団スプリントを得意としないシュミットとウェレンスはゴール勝負に加わらず、こうしてシュミットがウェレンスと0秒差の総合優勝を達成。クイックステップにとってはヤコブセンのステージ優勝に並ぶダブル優勝と最良の結果に。キャリア初のステージレース総合優勝を掴んだシュミットは「最初のゴールデンkmでミスしたが、落ち着いてその後2回のスプリントで取り返すことができた。僕のためにリードアウトを失くしたファビオを含め、全員が僕を信じてくれたんだ」と喜ぶ。「今日はプレッシャーを感じていたけれど、なんとか成功して満足しているよ。キャリアにおいて重要なステップとなった。チームに感謝している」と加えている。

バロワーズ・ベルギーツアー(UCI2.Pro)最終日はリンブルフ州内を走る真っ平らなスプリンターステージ。総合首位マウロ・シュミット(スイス、クイックステップ・アルファヴィニル)とティム・ウェレンス(ベルギー、ロット・スーダル)が0秒差であり、総合3位クィンティン・ヘルマンス(ベルギー、アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオ)も8秒差。
フィニッシュ前6.5kmに設置された3連続スプリントポイント「ゴールデンkm」も含め、合計5ヶ所用意されたボーナスタイム争いを制し、総合優勝を射止めるのは3人のうち誰となるかに注目が集まった。
この日はスタートから80kmを消化しても逃げが決まらず、ようやくエスケープした7名も決定的なリードを稼げないまま残り60km以上を残して引き戻される。メイン集団では格下チームのフォルカーウェッセルズが牽引し続けたため、ワールドチーム勢は脚を使うことなく終盤戦へと入っていった。
2ヶ所の中間スプリントポイントは総合争いに関係ない選手が通過し、逃げを飲み込んで臨んだ「ゴールデンkm」の1つめでは追う立場のロット・スーダルがエーススプリンターのアルノー・デリー(ベルギー)も動員してウェレンスを先頭通過(-3秒)させた一方、出遅れたシュミットはボーナスタイム確保ならず。2つめはフロリアン・セネシャル(フランス、クイックステップ・アルファヴィニル)がポイント潰しのために先行し、シュミットが2位通過(-2秒)した一方ウェレンスはボーナスタイムなし。正念場の3つめはセネシャル1位(-3秒)、シュミット2位(-2秒)、ウェレンス3位(-1秒)で通過したため、結局-4秒ずつを確保したシュミットとウェレンスの順位変動は起こらなかった。
ボーナスタイム争いで力を使ったロットとクイックステップに代わり、ホームレースのヤスパー・フィリプセン(ベルギー)を勝たせたいアルペシン・フェニックスがメイン集団を牽引。ボーラ・ハンスグローエのリードアウトからスプリント勝負が始まり、フィリプセンとサム・ベネット(アイルランド、ボーラ・ハンスグローエ)を退けたファビオ・ヤコブセン(オランダ、クイックステップ・アルファヴィニル)が勝利をもぎ取った。


「今日は総合優勝が最優先事項だったので自らスプリント勝負に加わったんだ。常に良いポジションをキープでき、残り100~150m地点から踏み込んだ。次のレースに自信を持てる勝利になった」と言うヤコブセン。これまでのステージでは勝負の前に遅れを喫していたが、最終日の勝利でツール出場に向け弾みをつけている。

また、集団スプリントを得意としないシュミットとウェレンスはゴール勝負に加わらず、こうしてシュミットがウェレンスと0秒差の総合優勝を達成。クイックステップにとってはヤコブセンのステージ優勝に並ぶダブル優勝と最良の結果に。キャリア初のステージレース総合優勝を掴んだシュミットは「最初のゴールデンkmでミスしたが、落ち着いてその後2回のスプリントで取り返すことができた。僕のためにリードアウトを失くしたファビオを含め、全員が僕を信じてくれたんだ」と喜ぶ。「今日はプレッシャーを感じていたけれど、なんとか成功して満足しているよ。キャリアにおいて重要なステップとなった。チームに感謝している」と加えている。
バロワーズ・ベルギーツアー2022第5ステージ結果
1位 | ファビオ・ヤコブセン(オランダ、クイックステップ・アルファヴィニル) | 3:47:03 |
2位 | ヤスパー・フィリプセン(ベルギー、アルペシン・フェニックス) | |
3位 | ヘルベン・タイッセン(ベルギー、アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオ) | |
4位 | サム・ベネット(アイルランド、ボーラ・ハンスグローエ) | |
5位 | マキシミリアン・ワルシャイド(ドイツ、コフィディス) |
個人総合成績
1位 | マウロ・シュミット(スイス、クイックステップ・アルファヴィニル) | 12:11:41 |
2位 | ティム・ウェレンス(ベルギー、ロット・スーダル) | |
3位 | クィンティン・ヘルマンス(ベルギー、アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオ) | +0:08 |
4位 | ロレンツォ・ロータ(イタリア、アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオ) | +0:41 |
5位 | ヴィクトール・カンペナールツ(ベルギー、ロット・スーダル) | +1:05 |
その他の特別賞
ポイント賞 | マッズ・ピーダスン(デンマーク、トレック・セガフレード) |
ヤングライダー賞 | ケヴィン・ヴォークラン(フランス、アルケア・サムシック) |
text:So Isobe
photo:CorVos
photo:CorVos
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