1級山岳にフィニッシュするスロベニア4日目で、UAEチームエミレーツのラファル・マイカ(ポーランド)とタデイ・ポガチャル(スロベニア)が今大会3度目のワンツーフィニッシュ。マイカは区間2勝目を挙げ、ポガチャルは総合2連覇に王手をかけた。
スタート前に言葉をかわすラファル・マイカ(ポーランド、UAEチームエミレーツ)とマテイ・モホリッチ(スロベニア、バーレーン・ヴィクトリアス) photo:CorVos
ツアー・オブ・スロベニア2022第4ステージ コースプロフィール image:Tour of Slovenia自転車新興国スロベニア最大のステージレース「ツアー・オブ・スロベニア(2.Pro)」も最終日前日の第4ステージを迎えた。舞台となるのはラーシュコを出発して2級山岳を越え、1級山岳ヴェリカ・プラニーナ(距離7.7km/平均7.9%)にフィニッシュする152.4km。翌日のコースが平坦基調のため、この本格山岳ステージで総合争いがほぼ決定する。
サムエーレ・ゾッカラート(イタリア、バルディアーニCSFファイザネ)が2日連続の飛び出しを決めたこの日、9名が逃げグループを形成した。それを追うプロトンは総合首位タデイ・ポガチャル(スロベニア)と山岳賞ジャージを着るラファル・マイカ(ポーランド)を除くと3名しかいないUAEチームエミレーツがプロトンを牽引。人数のビハインドを感じさせない完璧なコントロールにより、残り25km地点で1分差までタイムを縮めた。
1級山岳ヴェリカ・プラニーナを目指すスロベニア4日目 photo:Tour of Slovenia
ここまで区間3勝と圧巻の力を見せるUAEチームエミレーツ。正攻法では勝機はないと判断してか、フィニッシュまで20kmを残してライバルチームが攻撃を仕掛ける。ヤン・トラトニク(スロベニア、バーレーン・ヴィクトリアス)が2級山岳と最終1級山岳を繋ぐ平坦区間で加速すると、そこにマッテオ・ソブレロ(イタリア、バイクエクスチェンジ・ジェイコ)と前日のステージで3位と健闘したニコラ・コンチ(イタリア、アルペシン・フェニックス)がプロトンから飛び出す。
ソブレロとコンチは早々とプロトンに吸収されたものの、母国を走るトラトニクは諦めない。トラトニクは前方を走る逃げ集団をかわすと、追従した5名を引き連れ最終山岳に向けて突き進んだ。
1級山岳ヴェリカ・プラニーナを2人で登坂するポガチャルとマイカ photo:Tour of Slovenia
肩を抱き合いながらフィニッシュするラファル・マイカ(ポーランド、UAEチームエミレーツ)とタデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ) photo:CorVos
しかしこれを同じスロベニア人のヤン・ポランツ(UAEチームエミレーツ)が強力な牽引で飲み込み、プロトンは1級山岳ヴェリカ・プラニーナ(距離7.7km/平均7.9%)に突入する。そしてポランツが仕事を終えると、ポガチャルとマイカによる今大会3度目のランデブーが始まった。
先頭固定でペースを作るマイカのスピードに、総合3位のドメン・ノヴァク(スロベニア、バーレーン・ヴィクトリアス)は今日もついていくことができない。最後はジャンケン(マイカがパーでポガチャルがグー)で勝者を決める余裕を見せた2人は、マイカを先頭に肩を抱き合いながらフィニッシュした。
大会区間2勝目を飾ったラファル・マイカ(ポーランド、UAEチームエミレーツ) photo:CorVos
総合2連覇に王手をかけたタデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ) photo:CorVos
初日に続く区間2勝目を手に入れたマイカは「とても嬉しい勝利だ。タデイ(ポガチャル)とチーム全員に感謝したい。最終山岳を上手くこなし、タデイは僕を含めた誰よりも強かったが、僕に勝利を譲ってくれた。僕たちはここで区間3勝と総合首位に立っている。ツール・ド・フランスに向けて順調に力が発揮できているよ」と語った。
翌日の最終第5ステージは155.7kmの平坦ステージ。残り10km地点に設定された3級山岳(距離1.3km/平均10.6%)でスプリンターが残れるか否かが、勝負の鍵となる。


サムエーレ・ゾッカラート(イタリア、バルディアーニCSFファイザネ)が2日連続の飛び出しを決めたこの日、9名が逃げグループを形成した。それを追うプロトンは総合首位タデイ・ポガチャル(スロベニア)と山岳賞ジャージを着るラファル・マイカ(ポーランド)を除くと3名しかいないUAEチームエミレーツがプロトンを牽引。人数のビハインドを感じさせない完璧なコントロールにより、残り25km地点で1分差までタイムを縮めた。

ここまで区間3勝と圧巻の力を見せるUAEチームエミレーツ。正攻法では勝機はないと判断してか、フィニッシュまで20kmを残してライバルチームが攻撃を仕掛ける。ヤン・トラトニク(スロベニア、バーレーン・ヴィクトリアス)が2級山岳と最終1級山岳を繋ぐ平坦区間で加速すると、そこにマッテオ・ソブレロ(イタリア、バイクエクスチェンジ・ジェイコ)と前日のステージで3位と健闘したニコラ・コンチ(イタリア、アルペシン・フェニックス)がプロトンから飛び出す。
ソブレロとコンチは早々とプロトンに吸収されたものの、母国を走るトラトニクは諦めない。トラトニクは前方を走る逃げ集団をかわすと、追従した5名を引き連れ最終山岳に向けて突き進んだ。


しかしこれを同じスロベニア人のヤン・ポランツ(UAEチームエミレーツ)が強力な牽引で飲み込み、プロトンは1級山岳ヴェリカ・プラニーナ(距離7.7km/平均7.9%)に突入する。そしてポランツが仕事を終えると、ポガチャルとマイカによる今大会3度目のランデブーが始まった。
先頭固定でペースを作るマイカのスピードに、総合3位のドメン・ノヴァク(スロベニア、バーレーン・ヴィクトリアス)は今日もついていくことができない。最後はジャンケン(マイカがパーでポガチャルがグー)で勝者を決める余裕を見せた2人は、マイカを先頭に肩を抱き合いながらフィニッシュした。


初日に続く区間2勝目を手に入れたマイカは「とても嬉しい勝利だ。タデイ(ポガチャル)とチーム全員に感謝したい。最終山岳を上手くこなし、タデイは僕を含めた誰よりも強かったが、僕に勝利を譲ってくれた。僕たちはここで区間3勝と総合首位に立っている。ツール・ド・フランスに向けて順調に力が発揮できているよ」と語った。
翌日の最終第5ステージは155.7kmの平坦ステージ。残り10km地点に設定された3級山岳(距離1.3km/平均10.6%)でスプリンターが残れるか否かが、勝負の鍵となる。
ツアー・オブ・スロベニア2022第4ステージ結果
1位 | ラファル・マイカ(ポーランド、UAEチームエミレーツ) | 3:53:52 |
2位 | タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ) | |
3位 | フェルナンド・バルセロ(スペイン、カハルラル・セグロスRGA) | 0:22 |
4位 | アレックス・トリオ(イタリア、バルディアーニCSFファイザネ) | 0:24 |
5位 | ヴィンチェンツォ・アルバネーゼ(イタリア、エオーロ・コメタ) |
個人総合成績
1位 | タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ) | 15:35:44 |
2位 | ラファル・マイカ(ポーランド、UAEチームエミレーツ) | 0:03 |
3位 | ドメン・ノヴァク(スロベニア、バーレーン・ヴィクトリアス) | 1:56 |
4位 | ヴィンチェンツォ・アルバネーゼ(イタリア、エオーロ・コメタ) | 2:06 |
5位 | ヴォイチェフ・レパ(チェコ、エキポ・ケルンファルマ) | 2:17 |
その他の特別賞
山岳賞 | ラファル・マイカ(ポーランド、UAEチームエミレーツ) |
ポイント賞 | ラファル・マイカ(ポーランド、UAEチームエミレーツ) |
ヤングライダー賞 | ヴォイチェフ・レパ(チェコ、エキポ・ケルンファルマ) |
チーム総合成績 | カハルラル・セグロスRGA |
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
photo:CorVos
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