2022/06/07(火) - 13:34
ベルギーのリンブルフ州を舞台にしたワンデーレースでネオプロのアルノー・デリー(ベルギー、ロット・スーダル)が圧勝。マーク・カヴェンディッシュ(イギリス、クイックステップ・アルファヴィニル)は落車で勝負に絡めず終わった。
6月6日(月)に開催された「ロンド・ファン・リンブルフ(UCI1.1)」は、その名の通りベルギーの首都ブリュッセルの東約80kmに位置するリンブルフ州を舞台にしたワンデーレース。1933年に初開催され、1995年から2011年までの中断を挟んで以降は丘陵地帯を走るスプリンター向けレースとして親しまれてきた。
マチュー・ファンデルプール(オランダ、アルペシン・フェニックス)が2度制しているレースには、前々日開催のヘイストス・ペイルと、前日ブリュッセルで開催された「ブリュッセル・サイクリングクラシック」からの連戦組が多数出場を果たした。
例を挙げればティム・メルリール(ベルギー、アルペシン・フェニックス)やUAEチームエミレーツのパスカル・アッカーマン(ドイツ)とフェルナンド・ガビリア(コロンビア)、ジャコモ・ニッツォーロ(イタリア、イスラエル・プレミアテック)といった面々。そしてジロ・デ・イタリアで区間優勝を挙げたマーク・カヴェンディッシュ(イギリス、クイックステップ・アルファヴィニル)もスタートラインに加わった。
レース後半から4ヶ所の丘が組み込まれた周回コースを3周回し、カテゴリー登坂の合計数は実に18ヶ所。逃げ切りを許した前日の失敗を取り返すべく、各スプリンターチームが緩斜面勾配の頂上に置かれたフィニッシュラインでの勝負を目指してレースを組み立てていく。
4名から3名となり、終盤に入ってメイン集団を飛び立った選手たちが加わった逃げグループは、クイックステップ・アルファヴィニルやロット・スーダル、そしてUAEチームエミレーツが牽くメイン集団によって残り20kmで吸収。フィリップ・ジルベール(ベルギー、ロット・スーダル)が刻むハイペースにアッカーマンは振り落とされ、UAEはエースをガビリアに一任する。最後の登坂「コルモントベルグ(登坂距離600m/平均4%)」を越えて集団スプリントに向かう中、隊列前方付近では14,5名が絡む落車が発生。ミケル・モルコフに守られていたカヴェンディッシュも路上に投げ出されてしまった。
ヘイストス・ペイルの終盤にメカトラブルに見舞われながらも3位に入ったカヴェンディッシュにとって更なる不運(幸い怪我はなし)。そんな混乱をよそに突き進んだ集団はボーラ・ハンスグローエ先導で最終局面へ。緩斜面勾配を駆け上がり、ラスト200mの最終直角右コーナーでシモーネ・コンソンニ(イタリア、コフィディス)とピエール・バルビエ(フランス、B&BホテルズKTM)が交錯、さらに背後のガビリアが行き場を失う中、アルノー・デリー(ベルギー、ロット・スーダル)がフル加速に入る。ボーラ勢を一気に抜き去ったデリーが勝利をさらいとった。
今年ロットのU23チームから昇格したばかりの20歳デリーが、2日前のヘイストス・ペイル、そして5月末のマルセルキントクラシックに続く出場レース3連勝を達成。「アンビリーバブルだ。3連勝なんて信じられないよ。一日中素晴らしいアシストをしてくれたチームメイトにも報いることができた」と本人は言う。
「最終盤のボーラはとても強く、チームメイトの助けもあってサム・ベネットの後ろにつけることができた。集中して最終コーナーに入り、そこからはオールアウトでもがくだけ。こういう登りスプリントは好きだし、ワット数がものをいうパワー勝負が大好きなんだ」と加えている。20歳の新生スプリンターはまだグランツールなどビッグレースを予定していないものの、その名前は覚えておいた方が良さそうだ。
また、ロットにとってはUCIワールドチーム残留争いを勝ちきる上での貴重なUCIポイント125点を獲得となった。
6月6日(月)に開催された「ロンド・ファン・リンブルフ(UCI1.1)」は、その名の通りベルギーの首都ブリュッセルの東約80kmに位置するリンブルフ州を舞台にしたワンデーレース。1933年に初開催され、1995年から2011年までの中断を挟んで以降は丘陵地帯を走るスプリンター向けレースとして親しまれてきた。
マチュー・ファンデルプール(オランダ、アルペシン・フェニックス)が2度制しているレースには、前々日開催のヘイストス・ペイルと、前日ブリュッセルで開催された「ブリュッセル・サイクリングクラシック」からの連戦組が多数出場を果たした。
例を挙げればティム・メルリール(ベルギー、アルペシン・フェニックス)やUAEチームエミレーツのパスカル・アッカーマン(ドイツ)とフェルナンド・ガビリア(コロンビア)、ジャコモ・ニッツォーロ(イタリア、イスラエル・プレミアテック)といった面々。そしてジロ・デ・イタリアで区間優勝を挙げたマーク・カヴェンディッシュ(イギリス、クイックステップ・アルファヴィニル)もスタートラインに加わった。
レース後半から4ヶ所の丘が組み込まれた周回コースを3周回し、カテゴリー登坂の合計数は実に18ヶ所。逃げ切りを許した前日の失敗を取り返すべく、各スプリンターチームが緩斜面勾配の頂上に置かれたフィニッシュラインでの勝負を目指してレースを組み立てていく。
4名から3名となり、終盤に入ってメイン集団を飛び立った選手たちが加わった逃げグループは、クイックステップ・アルファヴィニルやロット・スーダル、そしてUAEチームエミレーツが牽くメイン集団によって残り20kmで吸収。フィリップ・ジルベール(ベルギー、ロット・スーダル)が刻むハイペースにアッカーマンは振り落とされ、UAEはエースをガビリアに一任する。最後の登坂「コルモントベルグ(登坂距離600m/平均4%)」を越えて集団スプリントに向かう中、隊列前方付近では14,5名が絡む落車が発生。ミケル・モルコフに守られていたカヴェンディッシュも路上に投げ出されてしまった。
ヘイストス・ペイルの終盤にメカトラブルに見舞われながらも3位に入ったカヴェンディッシュにとって更なる不運(幸い怪我はなし)。そんな混乱をよそに突き進んだ集団はボーラ・ハンスグローエ先導で最終局面へ。緩斜面勾配を駆け上がり、ラスト200mの最終直角右コーナーでシモーネ・コンソンニ(イタリア、コフィディス)とピエール・バルビエ(フランス、B&BホテルズKTM)が交錯、さらに背後のガビリアが行き場を失う中、アルノー・デリー(ベルギー、ロット・スーダル)がフル加速に入る。ボーラ勢を一気に抜き去ったデリーが勝利をさらいとった。
今年ロットのU23チームから昇格したばかりの20歳デリーが、2日前のヘイストス・ペイル、そして5月末のマルセルキントクラシックに続く出場レース3連勝を達成。「アンビリーバブルだ。3連勝なんて信じられないよ。一日中素晴らしいアシストをしてくれたチームメイトにも報いることができた」と本人は言う。
「最終盤のボーラはとても強く、チームメイトの助けもあってサム・ベネットの後ろにつけることができた。集中して最終コーナーに入り、そこからはオールアウトでもがくだけ。こういう登りスプリントは好きだし、ワット数がものをいうパワー勝負が大好きなんだ」と加えている。20歳の新生スプリンターはまだグランツールなどビッグレースを予定していないものの、その名前は覚えておいた方が良さそうだ。
また、ロットにとってはUCIワールドチーム残留争いを勝ちきる上での貴重なUCIポイント125点を獲得となった。
ロンド・ファン・リンブルフ2022結果
1位 | アルノー・デリー(ベルギー、ロット・スーダル) | 4:40:58 |
2位 | シモーネ・コンソンニ(イタリア、コフィディス) | |
3位 | ダニー・ファンポッぺル(オランダ、ボーラ・ハンスグローエ) | |
4位 | ミラン・メンテン(ベルギー、ビンゴール・パウェルスソース WB) | |
5位 | サム・ベネット(アイルランド、ボーラ・ハンスグローエ) | |
6位 | クィンティン・ヘルマンス(ベルギー、アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオ) | |
7位 | ピート・アレハールト(ベルギー、コフィディス) | |
8位 | スタニスワフ・アニオコウスキ(ベルギー、ビンゴール・パウェルスソース W) | |
9位 | ジャコモ・ニッツォーロ(イタリア、イスラエル・プレミアテック) | |
10位 | ティム・メルリール(ベルギー、アルペシン・フェニックス) |
text:So.Isobe
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