2022/05/12(木) - 17:43
イタリアに渡ったジロを追うように、開幕地ハンガリーでは、歴史深いツール・ド・ハンガリーがスタート。豪華スプリンターが集結した初日のスプリントで、20歳のオラフ・コーイ(オランダ、ユンボ・ヴィスマ)がエリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、イネオス・グレナディアーズ)らを抑え勝利した。
ジロ・デ・イタリアの熱戦が終わった3日後の5月11日、5日間のツール・ド・ハンガリー(UCI2.1)が開幕した。ブエルタ・ア・エスパーニャ(2.UWT)よりも10年早い1925年に初開催された歴史あるこの大会は、約30年もの休止期間を経て2015年から本格的に再開。今年で43回目を迎えた。
舞台となるのは首都ブタペストと130kmほど南西に位置するバラトン湖の間に広がる丘陵地帯。前回大会で総合優勝したダミアン・ホーゾン(オーストラリア、バイクエクスチェンジ・ジェイコ)や一昨年覇者アッティラ・ヴァルテル(ハンガリー、グルパマ・エフデジ)がジロ・デ・イタリアに出場するなか、ジロの余韻残るスタート地点には1クラス(上から2つ目)にも関わらず11のワールドチームが集結。その中にはエリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、イネオス・グレナディアーズ)を筆頭に、共にツール・ド・フランスを見据えるファビオ・ヤコブセン(オランダ、クイックステップ・アルファヴィニル)とディラン・フルーネウェーヘン(オランダ、バイクエクスチェンジ・ジェイコ)などが顔を揃えた。
16世紀まで王宮がおかれたセーケシュフェヘールバールを出発点とする初日は、途中で46kmコースを3周しながらチャークヴァールに向かう197km。周回コースには3級山岳が組み込まれているものの、距離1.6km/平均6.1%とスプリンターを退ける難易度ではない。
スポートフラーンデレン・バロワーズが2人送り込んだ5名の逃げ集団がラスト1km地点で吸収されると、勝負はワールドツアーに見紛う豪華メンバーによる集団スプリントに持ち込まれた。
右に緩く湾曲する最終コーナーをマッテオ・モスケッティ(イタリア)擁するトレック・セガフレードが先頭で通過する。その外側からユンボ・ヴィスマの若手スプリンターであるオラフ・コーイ(オランダ)が、発射するも伸びないモスケッティを交わし先頭へ。残り100mでトップに立ったコーイを、その背後についたエリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、イネオス・グレナディアーズ)が残り30mで飛び出し横に並ぶが、コーイがリードを保ったままハンドルを投げ、大会初日の勝者に輝いた。
「穏やかなステージの最後に混沌のスプリントが待っていた。チームによる完璧な位置取りから良いスプリントに繋げることができた。後ろから選手たちが迫ってきたので、フルスピードでフィニッシュめがけ踏み込んだ。良いスプリンターが集う中で掴んだこの勝利はもちろん嬉しいよ」と20歳のコーイは喜ぶ。
ユンボ・ヴィスマの下部チームから昇格して2年目のコーイは、早くもシーズン3勝目をマーク。大会4日目まで集団スプリントの可能性がある平坦ステージが続くため、ヴィヴィアーニやヤコブセンらトップスプリンターを相手にどれだけ勝利を重ねられるかに注目が集まっている。
ジロ・デ・イタリアの熱戦が終わった3日後の5月11日、5日間のツール・ド・ハンガリー(UCI2.1)が開幕した。ブエルタ・ア・エスパーニャ(2.UWT)よりも10年早い1925年に初開催された歴史あるこの大会は、約30年もの休止期間を経て2015年から本格的に再開。今年で43回目を迎えた。
舞台となるのは首都ブタペストと130kmほど南西に位置するバラトン湖の間に広がる丘陵地帯。前回大会で総合優勝したダミアン・ホーゾン(オーストラリア、バイクエクスチェンジ・ジェイコ)や一昨年覇者アッティラ・ヴァルテル(ハンガリー、グルパマ・エフデジ)がジロ・デ・イタリアに出場するなか、ジロの余韻残るスタート地点には1クラス(上から2つ目)にも関わらず11のワールドチームが集結。その中にはエリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、イネオス・グレナディアーズ)を筆頭に、共にツール・ド・フランスを見据えるファビオ・ヤコブセン(オランダ、クイックステップ・アルファヴィニル)とディラン・フルーネウェーヘン(オランダ、バイクエクスチェンジ・ジェイコ)などが顔を揃えた。
16世紀まで王宮がおかれたセーケシュフェヘールバールを出発点とする初日は、途中で46kmコースを3周しながらチャークヴァールに向かう197km。周回コースには3級山岳が組み込まれているものの、距離1.6km/平均6.1%とスプリンターを退ける難易度ではない。
スポートフラーンデレン・バロワーズが2人送り込んだ5名の逃げ集団がラスト1km地点で吸収されると、勝負はワールドツアーに見紛う豪華メンバーによる集団スプリントに持ち込まれた。
右に緩く湾曲する最終コーナーをマッテオ・モスケッティ(イタリア)擁するトレック・セガフレードが先頭で通過する。その外側からユンボ・ヴィスマの若手スプリンターであるオラフ・コーイ(オランダ)が、発射するも伸びないモスケッティを交わし先頭へ。残り100mでトップに立ったコーイを、その背後についたエリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、イネオス・グレナディアーズ)が残り30mで飛び出し横に並ぶが、コーイがリードを保ったままハンドルを投げ、大会初日の勝者に輝いた。
「穏やかなステージの最後に混沌のスプリントが待っていた。チームによる完璧な位置取りから良いスプリントに繋げることができた。後ろから選手たちが迫ってきたので、フルスピードでフィニッシュめがけ踏み込んだ。良いスプリンターが集う中で掴んだこの勝利はもちろん嬉しいよ」と20歳のコーイは喜ぶ。
ユンボ・ヴィスマの下部チームから昇格して2年目のコーイは、早くもシーズン3勝目をマーク。大会4日目まで集団スプリントの可能性がある平坦ステージが続くため、ヴィヴィアーニやヤコブセンらトップスプリンターを相手にどれだけ勝利を重ねられるかに注目が集まっている。
ツール・ド・ハンガリー2022第1ステージ結果
1位 | オラフ・コーイ(オランダ、ユンボ・ヴィスマ) | 4:34:46 |
2位 | エリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、イネオス・グレナディアーズ) | |
3位 | マチュー・ウォールス(イギリス、ボーラ・ハンスグローエ) | |
4位 | ルディ・バルビエ(フランス、イスラエル・プレミアテック) | |
5位 | マッテオ・モスケッティ(イタリア、トレック・セガフレード) |
個人総合成績
1位 | オラフ・コーイ(オランダ、ユンボ・ヴィスマ) | 4:34:36 |
2位 | イェンス・レインデルス(ベルギー、スポートフラーンデレン・バロワーズ) | 0:02 |
3位 | エリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、イネオス・グレナディアーズ) | 0:04 |
4位 | マチュー・ウォールス(イギリス、ボーラ・ハンスグローエ) | 0:06 |
5位 | マルトン・ディーナ(ハンガリー、エオーロ・コメタ) |
その他の特別賞
ポイント賞 | オラフ・コーイ(オランダ、ユンボ・ヴィスマ) |
山岳賞 | アーロン・ファンパウク(ベルギー、スポートフラーンデレン・バロワーズ) |
text:Sotaro.Arakawa
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