2022/05/15(日) - 18:40
東京都で最もメジャーなヒルクライムポイント”檜原都民の森”に集まったバイクのオーナーに突撃取材した最終回。締めくくって頂くのは、滅多にお目にかかることのできないSpeedvagenやグライペル限定モデルのファクターなど。4台のこだわりバイクを紹介します。
アレン・リンズクーグさん Speedvagen 2016
鮮やかなスカイブルーのSpeedvagenで駆け上がってきたアレン・リンズクーグさん。アメリカ・ポートランドのフレームブランドの代表であるサッシャ・ホワイト氏が来日した2016年に、フィッティングと細かな要望を伝えて手に入れた1台なんだとか。
当時まだ珍しかったディスクブレーキモデルを選んだ理由を尋ねると「冬も走るし、雨の多い日本の気候に合っているので」と答えてくれたアレンさん。合理的なパーツセレクトの背景には、出身地であるアメリカ・ミネソタ州でプロロード選手として走っていた経験があるからだそう。メタリックブルーが差し色となっているクリスキングのスペーサーや高い振動吸収性をもつBERD Polylightスポークなど、こだわりの1台への愛は購入から6年たったいまも変わらないのだとか。
「世界各国を自転車で走ってきましたが、ポットホール(路面のくぼみや穴)のない日本は路面は世界一ですね」と絶賛するアレンさん。ちなみに大学で教鞭を執る傍ら、在日15年の体験をまとめた著書が今年6月に出版されるのだそうです!
保坂真也さん CARRERA NITRO SL
都民の森名物「三頭だんご」を2人仲良く食べていたところをお声掛けした保坂さんと根本さん(お邪魔しちゃってすみません!)。実は同じ会社(しかも同じ部署)の上司と部下で、元々ロードバイクが趣味だった保坂さんが部署での普及活動に成功し、同好会が誕生したのだとか。
その頼れるキャプテンである保坂さんが乗るのは、1989年創業のイタリアンブランド「CARRERA」だ。「人と被らないものが欲しくて」と選んだカーボンバイクのお気に入りは、赤が映えるスミスのバロックギア。保坂さんは「走ればなんでもいいのですけどね」と言いながらも、部下である根本さん「そーなんですか?!」とツッコまれていました笑。
一際大きなサドルバックの中身は、都民の森初登頂だった根本さんのウィンドブレーカー。根本さんのアシストに徹する保坂さんですが、「職場で毎日顔を合わせているのに週末も誘っていいものか…。一緒にライドできて嬉しい反面、一抹の不安もありますよね」と本音も笑。職場の雰囲気の良さが、二人の和やかな雰囲気からよーく伝わってきました。羨ましい!
根本麻美さん ビアンキ ARIA
ゴールデンウィークにサイクリスト憧れの地「雪の回廊(渋峠)」に挑むべく、その脚慣らしとして都民の森にやってきた根本さん。会社の同僚に誘われ(強引に引っ張られ)ると、数回のライドを経て即バイク購入に至ったほどロードバイクにどハマリしたのだとか。
1年ほど前に記念すべき1台目として購入したのはビアンキのエアロロード「ARIA」。マットな黒と控えめなチェレステカラーが気に入っているポイントというバイクには「単純にここ(リム)が高いホイールが欲しくて」とオランダのカーボンホイールブランド「SCOPE」のR4をチョイス。
その理由を尋ねると「さいたまディレーブがビアンキとスコープの組み合わせだと聞き、それなら速く走れるだろうと思い選びました」と話してくれました。
(ちなみに我がシクロワイアード編集部には、さいたまディレーブでキャプテンを務める高木が編集部員として在籍。隣のデスクで編集作業に勤しむ本人に伝えたところ、それはそれは喜んでおりました*その高木がインプレッションを担当したSCOPE R4のインプレッションはコチラから)。
瀬川祐太さん ファクター OSTRO VAM
取材中サイクリストたちが取り囲むように眺めていたファクター OSTRO VAMは、瀬川祐太さんが今年3月に納車したばかりの1台。目の肥えたサイクリストたちが脚を止めるのは、それが世界に100台しかないGolliraエディションだからだ。
「最初はクロームカラーを買う予定が、その直前にこのモデルが発売されると聞き即座に注文しました」と選んだ2021年限りで現役から退いたアンドレ・グライペル(ドイツ)の引退記念限定モデル。トップチューブにはグライペルがこれまで袖を通したジャージがプリントされ、ダウンチューブの裏側にはプロキャリアで積み重ねた158勝が刻まれている。
ツール・ド・おきなわや主要ヒルクライムレースなど幅広いレースを走る瀬川さんは「30〜40km/hの高速域で脚を使わず進んでいきますね」とOSTRO VAMを高評価。Vol.1に登場した友人のじびさんが乗るONEから引き継がれた空力性能を元に、ワイドスタンスのフロントフォークやカムテール形状を採用したダウンチューブなど空力面が進化。それでいてフレーム重量僅か780g(54サイズで)と、レースの種類を選ばない究極のレーシングバイクだ。
今年の目標を尋ねると「昨年1分で逃した富士ヒルクライムのゴールドリングと、体重別で惜しくも2位だった箱根ヒルクライムのリベンジです」と語った瀬川さん。「たまたまレース会場で見かけた、スプリント勝利直後にガッツポーズする中学生に憧れて本格的なトレーニングを始めました」と言うように、このバイクに跨り決めるガッツポーズ、期待しています!
text:Sotaro.Arakawa
photo:So Isobe
アレン・リンズクーグさん Speedvagen 2016
鮮やかなスカイブルーのSpeedvagenで駆け上がってきたアレン・リンズクーグさん。アメリカ・ポートランドのフレームブランドの代表であるサッシャ・ホワイト氏が来日した2016年に、フィッティングと細かな要望を伝えて手に入れた1台なんだとか。
当時まだ珍しかったディスクブレーキモデルを選んだ理由を尋ねると「冬も走るし、雨の多い日本の気候に合っているので」と答えてくれたアレンさん。合理的なパーツセレクトの背景には、出身地であるアメリカ・ミネソタ州でプロロード選手として走っていた経験があるからだそう。メタリックブルーが差し色となっているクリスキングのスペーサーや高い振動吸収性をもつBERD Polylightスポークなど、こだわりの1台への愛は購入から6年たったいまも変わらないのだとか。
「世界各国を自転車で走ってきましたが、ポットホール(路面のくぼみや穴)のない日本は路面は世界一ですね」と絶賛するアレンさん。ちなみに大学で教鞭を執る傍ら、在日15年の体験をまとめた著書が今年6月に出版されるのだそうです!
保坂真也さん CARRERA NITRO SL
都民の森名物「三頭だんご」を2人仲良く食べていたところをお声掛けした保坂さんと根本さん(お邪魔しちゃってすみません!)。実は同じ会社(しかも同じ部署)の上司と部下で、元々ロードバイクが趣味だった保坂さんが部署での普及活動に成功し、同好会が誕生したのだとか。
その頼れるキャプテンである保坂さんが乗るのは、1989年創業のイタリアンブランド「CARRERA」だ。「人と被らないものが欲しくて」と選んだカーボンバイクのお気に入りは、赤が映えるスミスのバロックギア。保坂さんは「走ればなんでもいいのですけどね」と言いながらも、部下である根本さん「そーなんですか?!」とツッコまれていました笑。
一際大きなサドルバックの中身は、都民の森初登頂だった根本さんのウィンドブレーカー。根本さんのアシストに徹する保坂さんですが、「職場で毎日顔を合わせているのに週末も誘っていいものか…。一緒にライドできて嬉しい反面、一抹の不安もありますよね」と本音も笑。職場の雰囲気の良さが、二人の和やかな雰囲気からよーく伝わってきました。羨ましい!
根本麻美さん ビアンキ ARIA
ゴールデンウィークにサイクリスト憧れの地「雪の回廊(渋峠)」に挑むべく、その脚慣らしとして都民の森にやってきた根本さん。会社の同僚に誘われ(強引に引っ張られ)ると、数回のライドを経て即バイク購入に至ったほどロードバイクにどハマリしたのだとか。
1年ほど前に記念すべき1台目として購入したのはビアンキのエアロロード「ARIA」。マットな黒と控えめなチェレステカラーが気に入っているポイントというバイクには「単純にここ(リム)が高いホイールが欲しくて」とオランダのカーボンホイールブランド「SCOPE」のR4をチョイス。
その理由を尋ねると「さいたまディレーブがビアンキとスコープの組み合わせだと聞き、それなら速く走れるだろうと思い選びました」と話してくれました。
(ちなみに我がシクロワイアード編集部には、さいたまディレーブでキャプテンを務める高木が編集部員として在籍。隣のデスクで編集作業に勤しむ本人に伝えたところ、それはそれは喜んでおりました*その高木がインプレッションを担当したSCOPE R4のインプレッションはコチラから)。
瀬川祐太さん ファクター OSTRO VAM
取材中サイクリストたちが取り囲むように眺めていたファクター OSTRO VAMは、瀬川祐太さんが今年3月に納車したばかりの1台。目の肥えたサイクリストたちが脚を止めるのは、それが世界に100台しかないGolliraエディションだからだ。
「最初はクロームカラーを買う予定が、その直前にこのモデルが発売されると聞き即座に注文しました」と選んだ2021年限りで現役から退いたアンドレ・グライペル(ドイツ)の引退記念限定モデル。トップチューブにはグライペルがこれまで袖を通したジャージがプリントされ、ダウンチューブの裏側にはプロキャリアで積み重ねた158勝が刻まれている。
ツール・ド・おきなわや主要ヒルクライムレースなど幅広いレースを走る瀬川さんは「30〜40km/hの高速域で脚を使わず進んでいきますね」とOSTRO VAMを高評価。Vol.1に登場した友人のじびさんが乗るONEから引き継がれた空力性能を元に、ワイドスタンスのフロントフォークやカムテール形状を採用したダウンチューブなど空力面が進化。それでいてフレーム重量僅か780g(54サイズで)と、レースの種類を選ばない究極のレーシングバイクだ。
今年の目標を尋ねると「昨年1分で逃した富士ヒルクライムのゴールドリングと、体重別で惜しくも2位だった箱根ヒルクライムのリベンジです」と語った瀬川さん。「たまたまレース会場で見かけた、スプリント勝利直後にガッツポーズする中学生に憧れて本格的なトレーニングを始めました」と言うように、このバイクに跨り決めるガッツポーズ、期待しています!
text:Sotaro.Arakawa
photo:So Isobe
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