前日の山岳バトルから一転、集団スプリントで決着したツアー・オブ・ターキー第5ステージ。トラック競技で幾度となく世界王者に輝いてきたサム・ウェルスフォード(オーストラリア、チームDSM)が、ヤスパー・フィリプセン(ベルギー、アルペシン・フェニックス)を退けプロ初勝利を掴み取った。
前日のフィニッシュ地点マニサをスタートするプロトン photo:Tour of Türkiye
第57回ツアー・オブ・ターキー(2.Pro)も後半戦。第5ステージのコースはマニサから内陸を通り港町アイワルクに向かう192kmで、序盤に3級山岳を越え、その後はエーゲ海を目指しなだらかに標高を下げていくスプリンターステージだ。
第2ステージの落車の影響でナイロ・キンタナ(コロンビア、アルケア・サムシック)が出走しなかったこの日、アタックと吸収を繰り返した末に、残り50km地点でようやくモーリス・バラーシュテット(ドイツ、アルペシン・フェニックス)やミカエル・ストックマン(ベルギー、サリスルーヴィー・ザウアーラントチーム)と双子の兄弟アブラムを含む5名の逃げグループが形成された。
メイン集団ではリーダージャージのドローンホッパー・アンドローニジョカトリが牽引し、ここにアルペシン・フェニックスが加わって徐々に逃げグループとのタイム差を縮めていく。残り2km地点で最後まで逃げたバラーシュテットを吸収すると、大集団スプリントへとなだれ込んだ。
民族衣装を身に纏い、トルコの国旗を手に応援する観客たち photo:Tour of Türkiye
プロトンの牽引に加わったヒューマンパワードヘルス photo:CorVos
サム・ベネット(アイルランド)とダニー・ファンポッペル(オランダ)という2人のエーススプリンターを後ろに控えるボーラ・ハンスグローエが先頭でフラムルージュ(残り1km地点)を通過すると、その直後に位置取り争いでフェンスに追いやられたエドワード・プランカールト(ベルギー、アルペシン・フェニックス)が落車してしまう。それを回避したロット・スーダルの隊列から、残り200mでカレブ・ユアン(オーストラリア)がスプリントを開始した。
続けて加速するヤスパー・フィリプセン(ベルギー、アルペシン・フェニックス)が「まだ脚の状態が万全ではなかった」と踏み止めたユアンをかわし先頭に立つ。ベネットが他選手と接触してチェーンを落とし脱落する中、シッティングのままスピードを上げるサム・ウェルスフォード(オーストラリア、チームDSM)がフィリプセンに迫り、ダンシングで更に加速。そのままフィリプセンを抜き去り勝利した。
プロ初勝利を飾ったサム・ウェルスフォード(オーストラリア、チームDSM) photo:CorVos
トラック競技のチームパシュートやスクラッチで何度も世界王者に輝き、今年よりワールドチームでプロデビューを果たしたウェルスフォード。「天にも昇る心地だよ。プロ1年目でプロ初勝利だ。チームとして勝利に飢えており、チームワークが実った結果だよ。フィニッシュ目がけて全力で踏み込み、先頭でフィニッシュラインを先頭で通過した瞬間は、信じられないほど嬉しかった」と、26歳の新人ウェルスフォードは喜んだ。
なお、残り800m地点で落車したプランカールトは病院に搬送され、チームは右鎖骨骨折と伝えている。
ツアー・オブ・ターキー2022第5ステージ表彰台 photo:CorVos

第57回ツアー・オブ・ターキー(2.Pro)も後半戦。第5ステージのコースはマニサから内陸を通り港町アイワルクに向かう192kmで、序盤に3級山岳を越え、その後はエーゲ海を目指しなだらかに標高を下げていくスプリンターステージだ。
第2ステージの落車の影響でナイロ・キンタナ(コロンビア、アルケア・サムシック)が出走しなかったこの日、アタックと吸収を繰り返した末に、残り50km地点でようやくモーリス・バラーシュテット(ドイツ、アルペシン・フェニックス)やミカエル・ストックマン(ベルギー、サリスルーヴィー・ザウアーラントチーム)と双子の兄弟アブラムを含む5名の逃げグループが形成された。
メイン集団ではリーダージャージのドローンホッパー・アンドローニジョカトリが牽引し、ここにアルペシン・フェニックスが加わって徐々に逃げグループとのタイム差を縮めていく。残り2km地点で最後まで逃げたバラーシュテットを吸収すると、大集団スプリントへとなだれ込んだ。


サム・ベネット(アイルランド)とダニー・ファンポッペル(オランダ)という2人のエーススプリンターを後ろに控えるボーラ・ハンスグローエが先頭でフラムルージュ(残り1km地点)を通過すると、その直後に位置取り争いでフェンスに追いやられたエドワード・プランカールト(ベルギー、アルペシン・フェニックス)が落車してしまう。それを回避したロット・スーダルの隊列から、残り200mでカレブ・ユアン(オーストラリア)がスプリントを開始した。
続けて加速するヤスパー・フィリプセン(ベルギー、アルペシン・フェニックス)が「まだ脚の状態が万全ではなかった」と踏み止めたユアンをかわし先頭に立つ。ベネットが他選手と接触してチェーンを落とし脱落する中、シッティングのままスピードを上げるサム・ウェルスフォード(オーストラリア、チームDSM)がフィリプセンに迫り、ダンシングで更に加速。そのままフィリプセンを抜き去り勝利した。

トラック競技のチームパシュートやスクラッチで何度も世界王者に輝き、今年よりワールドチームでプロデビューを果たしたウェルスフォード。「天にも昇る心地だよ。プロ1年目でプロ初勝利だ。チームとして勝利に飢えており、チームワークが実った結果だよ。フィニッシュ目がけて全力で踏み込み、先頭でフィニッシュラインを先頭で通過した瞬間は、信じられないほど嬉しかった」と、26歳の新人ウェルスフォードは喜んだ。
なお、残り800m地点で落車したプランカールトは病院に搬送され、チームは右鎖骨骨折と伝えている。

ツアー・オブ・ターキー2022第5ステージ結果
1位 | サム・ウェルスフォード(オーストラリア、チームDSM) | 4:13:49 |
2位 | ヤスパー・フィリプセン(ベルギー、アルペシン・フェニックス) | |
3位 | アーヴィッド・デクレイン(オランダ、ヒューマンパワードヘルス) | |
4位 | リック・ツァベル(ドイツ、イスラエル・プレミアテック) | |
5位 | イタマル・アインホルン(イスラエル、イスラエル・プレミアテック) |
個人総合成績
1位 | エドゥアルド・セプルベダ(アルゼンチン、ドローンホッパー・アンドローニジョカトリ) | 19:18:07 |
2位 | パトリック・ベヴィン(ニュージーランド、イスラエル・プレミアテック) | 0:13 |
3位 | ジェイ・ヴァイン(オーストラリア、アルペシン・フェニックス) | 0:25 |
4位 | ハルム・ファンハウケ(ベルギー、ロット・スーダル) | 0:37 |
5位 | アンデシュ・ヨハンネセン(ノルウェー、ウノエックス・プロサイクリング チーム) | 0:46 |
その他の特別賞
ポイント賞 | ヤスパー・フィリプセン(ベルギー、アルペシン・フェニックス) |
山岳賞 | エドゥアルド・セプルベダ(アルゼンチン、ドローンホッパー・アンドローニジョカトリ) |
チーム総合成績 | エキポ・ケルンファルマ |
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
photo:CorVos
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