2022/04/03(日) - 17:01
本日4月3日、ベルギーのフランドル地方を舞台に第104回ロンド・ファン・フラーンデレン(ツール・デ・フランドル)が開催される。ファンアールトやアラフィリップが不在の中、マチュー・ファンデルプールの対抗馬となるのは誰か。與那嶺恵理が出場する女子レースの注目選手たちも紹介しよう。
コースに雪残る極寒のロンド 今年もスプリント決着か?
「モニュメント」と呼ばれる世界五大ワンデークラシックの中でも、ひと際大きな存在感を見せるのが「クラシックの王様」ことロンド・ファン・フラーンデレン(UCIワールドツアー)。1913年に初開催され、長年ベルギー北部のフランドル地方で愛され続けてきた大会が、4月3日(日)、106回目の開催を迎える。
フランス語名の「ツール・デ・フランドル」と呼ばれることもあるが、現地フラマン語(オランダ語)に準じると「ロンド・ファン・フラーンデレン」。フランドル地方最大のロードレースであり、そのステータスは「世界一」であると言える。
自転車競技熱が高いフランドル地方で開催されるだけに、沿道には熱狂的なファンが詰めかけ、頭上にはフランドルの象徴である(ベルギー全体の象徴ではない)フレミッシュライオンが描かれたイエローフラッグが翻る。今年もフランドル地方のクラシックシーズンの熱気はこのロンドで頂点に達する。人口650万人のフランドル地方にあって、毎年70万人前後の観客が沿道に駆けつけると言われる。
コースは2017年よりスタート地点が切られるアントワープを出発し、レース博物館のあるオウデナールデにフィニッシュする272.5km。その行程はテクニカルかつ細い農道を駆け抜け、断続的に登場する石畳坂に挑む、クラシックレース屈指の過酷なコース設定となる。最も高い場所でも標高150mほどだが、1日の獲得標高差は2,500m前後に達する。
登場する18カ所の急坂で、今年も激坂の名所「ミュール・カペルミュール」は登場しないものの、コッペンベルグ、シュテインビークドリシュ、ターインベルグ、クルイスベルグ、オウデ・クワレモント、そしてパテルベルグという毎年決定的な動きを生み出す勝負ところの組み合わせは変わらない。特に渋滞によってバイクを押す選手も続出する最大勾配22%の「コッペンベルグ」から、フィニッシュから13.5kmしか離れていない最後の「パテルベルグ」で決定的な動きが生まれるはずだ。
現地の天気は前日夜に降った雪がまだ残っているため、各チームは室内でローラーを回しながらのウォーミングアップ。しかし、現地の天気予報によるとレース開始時には溶けるとのことだ。
コースに雪残る極寒のロンド 今年もスプリント決着か?
「モニュメント」と呼ばれる世界五大ワンデークラシックの中でも、ひと際大きな存在感を見せるのが「クラシックの王様」ことロンド・ファン・フラーンデレン(UCIワールドツアー)。1913年に初開催され、長年ベルギー北部のフランドル地方で愛され続けてきた大会が、4月3日(日)、106回目の開催を迎える。
フランス語名の「ツール・デ・フランドル」と呼ばれることもあるが、現地フラマン語(オランダ語)に準じると「ロンド・ファン・フラーンデレン」。フランドル地方最大のロードレースであり、そのステータスは「世界一」であると言える。
自転車競技熱が高いフランドル地方で開催されるだけに、沿道には熱狂的なファンが詰めかけ、頭上にはフランドルの象徴である(ベルギー全体の象徴ではない)フレミッシュライオンが描かれたイエローフラッグが翻る。今年もフランドル地方のクラシックシーズンの熱気はこのロンドで頂点に達する。人口650万人のフランドル地方にあって、毎年70万人前後の観客が沿道に駆けつけると言われる。
コースは2017年よりスタート地点が切られるアントワープを出発し、レース博物館のあるオウデナールデにフィニッシュする272.5km。その行程はテクニカルかつ細い農道を駆け抜け、断続的に登場する石畳坂に挑む、クラシックレース屈指の過酷なコース設定となる。最も高い場所でも標高150mほどだが、1日の獲得標高差は2,500m前後に達する。
登場する18カ所の急坂で、今年も激坂の名所「ミュール・カペルミュール」は登場しないものの、コッペンベルグ、シュテインビークドリシュ、ターインベルグ、クルイスベルグ、オウデ・クワレモント、そしてパテルベルグという毎年決定的な動きを生み出す勝負ところの組み合わせは変わらない。特に渋滞によってバイクを押す選手も続出する最大勾配22%の「コッペンベルグ」から、フィニッシュから13.5kmしか離れていない最後の「パテルベルグ」で決定的な動きが生まれるはずだ。
現地の天気は前日夜に降った雪がまだ残っているため、各チームは室内でローラーを回しながらのウォーミングアップ。しかし、現地の天気予報によるとレース開始時には溶けるとのことだ。
登場する18カ所の急坂
ファンデルプールの対抗は誰? ポガチャルが台風の目となり得るか
優勝候補の筆頭に挙げられるのは、前哨戦であるドワーズ・ドール・フラーンデレンを制したマチュー・ファンデルプール(オランダ、アルペシン・フェニックス)。背中の怪我によりシーズンインが遅れたものの、開幕3戦目にして早くも勝利を挙げた2020年覇者は「ミラノ〜サンレモで距離をこなしたが、ロンドは全く種類の異なるレース。ここに向けてコンディションを上げ、いまは予想を上回る状態だ」と自信のほどを語っている。
その好敵手で、2020年大会に歴史的なスプリント争いを演じたライバルのワウト・ファンアールト(ベルギー、ユンボ・ヴィスマ)はコロナ感染のため出場叶わず。チームはドワーズ・ドール・フラーンデレンで2位のティシュ・ベノート (ベルギー)と、今季は序盤から好調のクリストフ・ラポルト(フランス)を代役に立てる。
昨年マチューとの一騎打ちを制し、ゼッケン1をつけて出場するのは2連覇を狙うカスパー・アスグリーン(デンマーク、クイックステップ・アルファヴィニル)。しかしウルフパックは体調不良の選手が続出しているため春のクラシックで活躍できておらず、ジュリアン・アラフィリップ(フランス)は今回も出場を見送っている。
ストラーデビアンケを獲ったタデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ)は「何を望んでいるかさえわかっていない。とにかくレースを楽しむことが最優先」と言いながらも、「専門とするレースの種類ではないものの、アタックできる機会はやってくるはずだ」とやる気は十分。今年3連覇のかかるツール・ド・フランスに登場する石畳ステージの予行練習の意味合いも強いこのレースで、幾度となく予想外を見せつけてきた若き王者は台風の目となるか。
イネオス・グレナディアーズのエースを担うのはトーマス・ピドコック(イギリス)。「近年のレースにはアタックが決まる前兆がない。そのため序盤の飛び出しにも対応しなければ勝負権を失ってしまうだろう」と、MTBとシクロクロスで世界を獲ったパンチ力とバイクハンドリングで、前哨戦ドワーズ・ドール・フラーンデレンで3位以上の結果を目指す。
その他にもミラノ〜サンレモで「ドロッパーポスト」旋風を巻き起こしたマテイ・モホリッチ(スロベニア、バーレーン・ヴィクトリアス)や復調のヤスパー・ストゥイヴェン(ベルギー、トレック・セガフレード)、スプリント力のあるヤスパー・フィリプセン(ベルギー、アルペシン・フェニックス)やマッテオ・トレンティン(イタリア、UAEチームエミレーツ)も上位に絡んでくるはずだ。
同日、男子に続いてスタートする女子レースは158.6kmで争われ、ラスト45kmから始まるコッペンベルグ〜パテルベルグの急坂区間、そしてフィニッシュまで続く13kmの平坦な舗装路という終盤のレイアウトは共有する。
與那嶺恵理(ヒューマンパワードヘルス)も名を連ねる出場リストには、ワールドツアー3連続優勝中のエリーザ・バルサモ(イタリア、トレック・セガフレード)を筆頭に、前回覇者アネミエク・ファンフルーテン(オランダ、モビスター)やマルタ・バスティアネッリ(イタリア、UAEチームADQ)など過去に大会を制した選手が揃い踏み。
その他にも、今年そのチーム力でリエージュ~バストーニュ~リエージュを制したデミ・フォレリング(オランダ、SDワークス)や、スピードに長けたロレーナ・ウィーベス(オランダ、チームDSM)、イタリア王者エリーザ・ロンゴボルギーニ(イタリア、トレック・セガフレード)などが勝負に絡んでくるだろう。
text:Sotaro.Arakawa
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