2022/02/26(土) - 10:08
平坦ステージで争われたUAEツアー6日目で5名の逃げ切りが決まり、19歳マティアス・ヴァチェク(チェコ、ガスプロム・ルスヴェロ)がプロ初勝利。総合順位は動かず、ポガチャルが首位のままレースは最終日に突入する。
ワールドツアー開幕戦として豪華メンバーが集結したUAEツアー(2.UWT)も残すところあと2日。第6ステージは今年の3月31日まで開催しているドバイ国際博覧会を発着点とする180kmで、ドバイ市内を巡る今大会4度目の平坦ステージだ。この日もトップスプリンターたちが火花を散らすかと思われたが、終盤に向けて牽引するチームの計算に狂いが生じた。
翌日に山岳決戦を控えたこの日、中間スプリント賞のディミトリ・ストラコフ(ロシア、ガスプロム・ルスヴェロ)とその2人のチームメイト、加えてポール・ラペラ(フランス、AG2Rシトロエン)とバルディアーニCSFファイザネの2人という計6名が逃げた。連日逃げに乗るストラコフはチームのアシストを受けながら2つの中間スプリントをトップ通過し、同賞1位を確固たるものにしている。
追いかけるメイン集団は、21歳のジョナサン・ミラン(イタリア)で勝利を狙うバーレーン・ヴィクトリアスが先頭で人数を揃え牽引。そこにアルペシン・フェニックスやクイックステップ・アルファヴィニルも1名づつをローテーションに加えながら、風のないドバイ市内を駆けていった。
メイン集団から1分半のリードをキープした逃げグループは、ペルシャ湾に面する海岸線を快調に進んでいく。ここから徐々にその差が縮まっていくと思いきや、更に速度を上げた逃げ集団は残り10kmを過ぎても1分15秒差を維持し続けた。
逃げ切りの可能性が高まるにつれ慌ただしさを増していくプロトンでは、牽引にボーラ・ハンスグローエやユンボ・ヴィスマ、イネオス・グレナディアーズが加わる。しかし、その差は最後までゼロになることはなく、この日の勝利は途中で遅れていったヨナタン・カニャベラル(コロンビア、バルディアーニCSFファイザネ)を除く5名に委ねられた。
集団に3名と数で有利なガスプロム・ルスヴェロが先頭で残り1kmバナーを通過すると、ヴァチェクが腰を上げてスプリントを開始する。その動きを見てラペラと、トネッリも加速。先頭を行くヴァチェクにフィニッシュ手前50mでワールドチームの意地を見せたいラペラが並びかけるが、速度を維持し続けたヴァチェクが先着して右手を振り上げた。
「勝利したいまもまだ信じられない。僕らチームは全力を尽くし、この勝利が意味するものは大きい。僕はブラックジャージ(ストラコフ)のアシストのために逃げに入った。100kmでプロトンとの差が僅か1分しかなかったので懸命に踏み、残り10km地点でもまだ1分10秒差が残っていた。僕が最後のスプリントを制したものの、協力してくれたチームメイトに感謝したい」と、2021年にプロデビューした19歳のヴァチェクは、勝利に戸惑いながらも喜びを表現した。
ヴァチェクから15秒遅れでやってきたメイン集団はヤスパー・フィリプセン(ベルギー、アルペシン・フェニックス)がディラン・フルーネウェーヘン(オランダ、バイクエクスチェンジ・ジェイコ)を抑え先着。リーダージャージのタデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ)を含めた総合上位勢は、フィリプセンと同タイムでレースを終えたため総合順位は変わらず、勝負は翌最終日の山岳フィニッシュで決することになった。
ワールドツアー開幕戦として豪華メンバーが集結したUAEツアー(2.UWT)も残すところあと2日。第6ステージは今年の3月31日まで開催しているドバイ国際博覧会を発着点とする180kmで、ドバイ市内を巡る今大会4度目の平坦ステージだ。この日もトップスプリンターたちが火花を散らすかと思われたが、終盤に向けて牽引するチームの計算に狂いが生じた。
翌日に山岳決戦を控えたこの日、中間スプリント賞のディミトリ・ストラコフ(ロシア、ガスプロム・ルスヴェロ)とその2人のチームメイト、加えてポール・ラペラ(フランス、AG2Rシトロエン)とバルディアーニCSFファイザネの2人という計6名が逃げた。連日逃げに乗るストラコフはチームのアシストを受けながら2つの中間スプリントをトップ通過し、同賞1位を確固たるものにしている。
追いかけるメイン集団は、21歳のジョナサン・ミラン(イタリア)で勝利を狙うバーレーン・ヴィクトリアスが先頭で人数を揃え牽引。そこにアルペシン・フェニックスやクイックステップ・アルファヴィニルも1名づつをローテーションに加えながら、風のないドバイ市内を駆けていった。
メイン集団から1分半のリードをキープした逃げグループは、ペルシャ湾に面する海岸線を快調に進んでいく。ここから徐々にその差が縮まっていくと思いきや、更に速度を上げた逃げ集団は残り10kmを過ぎても1分15秒差を維持し続けた。
逃げ切りの可能性が高まるにつれ慌ただしさを増していくプロトンでは、牽引にボーラ・ハンスグローエやユンボ・ヴィスマ、イネオス・グレナディアーズが加わる。しかし、その差は最後までゼロになることはなく、この日の勝利は途中で遅れていったヨナタン・カニャベラル(コロンビア、バルディアーニCSFファイザネ)を除く5名に委ねられた。
集団に3名と数で有利なガスプロム・ルスヴェロが先頭で残り1kmバナーを通過すると、ヴァチェクが腰を上げてスプリントを開始する。その動きを見てラペラと、トネッリも加速。先頭を行くヴァチェクにフィニッシュ手前50mでワールドチームの意地を見せたいラペラが並びかけるが、速度を維持し続けたヴァチェクが先着して右手を振り上げた。
「勝利したいまもまだ信じられない。僕らチームは全力を尽くし、この勝利が意味するものは大きい。僕はブラックジャージ(ストラコフ)のアシストのために逃げに入った。100kmでプロトンとの差が僅か1分しかなかったので懸命に踏み、残り10km地点でもまだ1分10秒差が残っていた。僕が最後のスプリントを制したものの、協力してくれたチームメイトに感謝したい」と、2021年にプロデビューした19歳のヴァチェクは、勝利に戸惑いながらも喜びを表現した。
ヴァチェクから15秒遅れでやってきたメイン集団はヤスパー・フィリプセン(ベルギー、アルペシン・フェニックス)がディラン・フルーネウェーヘン(オランダ、バイクエクスチェンジ・ジェイコ)を抑え先着。リーダージャージのタデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ)を含めた総合上位勢は、フィリプセンと同タイムでレースを終えたため総合順位は変わらず、勝負は翌最終日の山岳フィニッシュで決することになった。
UAEツアー2022第6ステージ結果
1位 | マティアス・ヴァチェク(チェコ、ガスプロム・ルスヴェロ) | 3:58:10 |
2位 | ポール・ラペラ(フランス、AG2Rシトロエン) | |
3位 | ディミトリ・ストラコフ(ロシア、ガスプロム・ルスヴェロ) | |
4位 | アレッサンドロ・トネッリ(イタリア、バルディアーニCSFファイザネ) | |
5位 | パヴェル・コチェトコフ(ロシア、ガスプロム・ルスヴェロ) | 0:05 |
6位 | ヤスパー・フィリプセン(ベルギー、アルペシン・フェニックス) | 0:15 |
7位 | ディラン・フルーネウェーヘン(オランダ、バイクエクスチェンジ・ジェイコ) | |
8位 | パスカル・アッカーマン(ドイツ、UAEチームエミレーツ) | |
9位 | ルディ・バルビエ(フランス、イスラエル・プレミアテック) | |
10位 | ジョナサン・ミラン(イタリア、バーレーン・ヴィクトリアス) |
個人総合成績
1位 | タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ) | 22:18:02 |
2位 | フィリッポ・ガンナ(イタリア、イネオス・グレナディアーズ) | +0:04 |
3位 | アレクサンドル・ウラソフ(ロシア、ボーラ・ハンスグローエ) | +0:14 |
4位 | アダム・イェーツ(イギリス、イネオス・グレナディアーズ) | +0:17 |
5位 | ニールソン・ポーレス(アメリカ、EFエデュケーション・イージーポスト) | +0:25 |
6位 | ジョアン・アルメイダ(ポルトガル、UAEチームエミレーツ) | +0:30 |
7位 | ぺリョ・ビルバオ(スペイン、バーレーン・ヴィクトリアス) | +0:37 |
8位 | オスカル・ロドリゲス(スペイン、モビスター) | +0:40 |
9位 | ルーベン・ゲレイロ(ポルトガル、EFエデュケーション・イージーポスト) | +0:42 |
10位 | ジョフリー・ブシャール(フランス、AG2Rシトロエン) | +0:43 |
その他の特別賞
ポイント賞 | ヤスパー・フィリプセン(ベルギー、アルペシン・フェニックス) |
ヤングライダー賞 | タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ) |
チーム総合成績 | UAEチームエミレーツ |
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
photo:CorVos
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