アンダルシア2日目はラスト500mに急勾配石畳が現れる登坂フィニッシュ。UAEの若手のホープ、アレッサンドロ・コーヴィ(イタリア、UAEチームエミレーツ)が前回王者ロペスを突き放しプロ初勝利を手に入れた。
1級山岳アルカラ・ラ・レアルを目指し北上するプロトン photo:CorVos
内陸のアルチドーナから、その昔に軍事の要所とされたアルカラ・ラ・レアルまで北上するアンダルシア第2ステージ。150.6kmのコースには4つの3級山岳と1つの2級山岳が並び、ラスト3.4km地点から始まる平均勾配6.3%の登りを駆け上がる。丘の上にある街アルカラ・ラ・レアルのフィニッシュ手前500mからは勾配11.5%の石畳が登場する。
マイケル・ウッズ(カナダ、イスラエル・プレミアテック)が腹痛のため棄権を選んだこの日、逃げ切りが決まった前日の再現を狙うべくカミル・マウェツキー(ポーランド、ロット・スーダル)とプロチームのスペイン勢ら5名が逃げ集団を形成した。しかしその2分〜3分後方ではスポートフラーンデレン・バロワーズやUAEチームエミレーツが2日連続逃げ切りを許すまじとコントロール。晴天かつ温暖な南スペインのアップダウンを順調に消化していった。
逃げとのタイム差が1分を下回った残り30km過ぎ、右コーナーの出口付近でプロトンに落車が発生する。それに前回大会王者のミゲルアンヘル・ロペス(コロンビア、アスタナカザフスタン)が巻き込まれ膝を打ちつけた。しかしすぐさまバイク交換をしたロペスは、チームメイトの牽引によって無事集団に復帰している。
レース序盤から飛び出し形成された逃げグループ photo:CorVos
プロトンはリーダージャージを擁するスポートフラーンデレン・バロワーズがコントロール photo:CorVos
山岳ポイントに積極的だったヨン・バレネチェア(スペイン、カハルラル・セグロスRGA)が、残り20km地点の3級山岳もトップ通過して山岳賞ジャージを確定させる。AG2Rシトロエンがペースを上げたプロトンが逃げを吸収すると、3.4kmに及ぶ1級山岳アルカラ・ラ・レアルの登坂が始まった。
前日勝者のルネ・ヘールホーズ(ベルギー、スポートフラーンデレン・バロワーズ)が遅れ、道が狭く入り組んだ市街地にイネオスの牽引で突入する。フラムルージュ(残り1km)を通過し、集団先頭に人数を揃えるバーレーン・ヴィクトリアスのトレインからワウト・プールス(オランダ)がアタックした。
虚を突くプールスの飛び出しだったが、前日にメイン集団先頭でフィニッシュしたコーヴィがすかさずマークする。プールスのペースが緩んだタイミングでコーヴィがカウンターアタックし、一気に後方集団との差を広げていく。ロペスが3秒差で追いながら石畳の激坂に突入したが、コーヴィは急勾配区間でもペースを維持し続け、ライバルたちの追随を許さず勝利した。
最終1級山岳で集団の主導権を握ったバーレーン・ヴィクトリアス photo:CorVos
プロ初勝利を飾ったアレッサンドロ・コーヴィ(イタリア、UAEチームエミレーツ) photo:CorVos
「ラスト1kmはプールスにつき、彼のペースが落ちた瞬間仕掛けた。ラスト数mは本当に辛かったが、チームのハードワークに応えることができて嬉しいよ。冬の厳しいトレーニングの成果がいまの好調に繋がっている。僅かに減量したのが良かったのかもしれない。リーダージャージを守るのは難しいかもしれないが、一日一日集中して走っていきたい」。ジロ・デ・イタリア第11ステージで惜しくも勝利を逃したコーヴィは、そうプロ初勝利を喜んだ。
2位は落車の不運を跳ねのけたロペスが入り、3位にはイバン・ソーサ(コロンビア、モビスター)がランクイン。そして10位には無所属から一転、2月15日にアンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオに加入したドメニコ・ポッツォヴィーヴォ(イタリア)が入り、「アンテルマルシェの一員として初のトップ10に入ることができた。一歩ずつだが新しい環境での自信を積み重ねている。この調子を維持できれば長い登りでも対応でき、総合でも良い順位が得られるだろう」と、39歳のベテランが明日以降のステージへ意気込みを語った。
落車を乗り越え2位に入ったミゲルアンヘル・ロペス(コロンビア、アスタナカザフスタン) photo:CorVos

内陸のアルチドーナから、その昔に軍事の要所とされたアルカラ・ラ・レアルまで北上するアンダルシア第2ステージ。150.6kmのコースには4つの3級山岳と1つの2級山岳が並び、ラスト3.4km地点から始まる平均勾配6.3%の登りを駆け上がる。丘の上にある街アルカラ・ラ・レアルのフィニッシュ手前500mからは勾配11.5%の石畳が登場する。
マイケル・ウッズ(カナダ、イスラエル・プレミアテック)が腹痛のため棄権を選んだこの日、逃げ切りが決まった前日の再現を狙うべくカミル・マウェツキー(ポーランド、ロット・スーダル)とプロチームのスペイン勢ら5名が逃げ集団を形成した。しかしその2分〜3分後方ではスポートフラーンデレン・バロワーズやUAEチームエミレーツが2日連続逃げ切りを許すまじとコントロール。晴天かつ温暖な南スペインのアップダウンを順調に消化していった。
逃げとのタイム差が1分を下回った残り30km過ぎ、右コーナーの出口付近でプロトンに落車が発生する。それに前回大会王者のミゲルアンヘル・ロペス(コロンビア、アスタナカザフスタン)が巻き込まれ膝を打ちつけた。しかしすぐさまバイク交換をしたロペスは、チームメイトの牽引によって無事集団に復帰している。


山岳ポイントに積極的だったヨン・バレネチェア(スペイン、カハルラル・セグロスRGA)が、残り20km地点の3級山岳もトップ通過して山岳賞ジャージを確定させる。AG2Rシトロエンがペースを上げたプロトンが逃げを吸収すると、3.4kmに及ぶ1級山岳アルカラ・ラ・レアルの登坂が始まった。
前日勝者のルネ・ヘールホーズ(ベルギー、スポートフラーンデレン・バロワーズ)が遅れ、道が狭く入り組んだ市街地にイネオスの牽引で突入する。フラムルージュ(残り1km)を通過し、集団先頭に人数を揃えるバーレーン・ヴィクトリアスのトレインからワウト・プールス(オランダ)がアタックした。
虚を突くプールスの飛び出しだったが、前日にメイン集団先頭でフィニッシュしたコーヴィがすかさずマークする。プールスのペースが緩んだタイミングでコーヴィがカウンターアタックし、一気に後方集団との差を広げていく。ロペスが3秒差で追いながら石畳の激坂に突入したが、コーヴィは急勾配区間でもペースを維持し続け、ライバルたちの追随を許さず勝利した。


「ラスト1kmはプールスにつき、彼のペースが落ちた瞬間仕掛けた。ラスト数mは本当に辛かったが、チームのハードワークに応えることができて嬉しいよ。冬の厳しいトレーニングの成果がいまの好調に繋がっている。僅かに減量したのが良かったのかもしれない。リーダージャージを守るのは難しいかもしれないが、一日一日集中して走っていきたい」。ジロ・デ・イタリア第11ステージで惜しくも勝利を逃したコーヴィは、そうプロ初勝利を喜んだ。
2位は落車の不運を跳ねのけたロペスが入り、3位にはイバン・ソーサ(コロンビア、モビスター)がランクイン。そして10位には無所属から一転、2月15日にアンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオに加入したドメニコ・ポッツォヴィーヴォ(イタリア)が入り、「アンテルマルシェの一員として初のトップ10に入ることができた。一歩ずつだが新しい環境での自信を積み重ねている。この調子を維持できれば長い登りでも対応でき、総合でも良い順位が得られるだろう」と、39歳のベテランが明日以降のステージへ意気込みを語った。

ブエルタ・ア・アンダルシア2022第2ステージ結果
1位 | アレッサンドロ・コーヴィ(イタリア、UAEチームエミレーツ) | 3:57:46 |
2位 | ミゲルアンヘル・ロペス(コロンビア、アスタナカザフスタン) | 0:02 |
3位 | イバン・ソーサ(コロンビア、モビスター) | 0:04 |
4位 | ジャック・ヘイグ(オーストラリア、バーレーン・ヴィクトリアス) | |
5位 | ステフ・クラス(ベルギー、ロット・スーダル) | |
6位 | カルロス・ロドリゲス(スペイン、イネオス・グレナディアーズ) | |
7位 | ドリス・デヴェナインス(ベルギー、クイックステップ・アルファヴィニル) | |
8位 | ドメニコ・ポッツォヴィーヴォ(イタリア、アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオ) | |
9位 | サイモン・クラーク(オーストラリア、イスラエル・プレミアテック) | |
10位 | クリスティアン・ロドリゲス(スペイン、トタルエネルジー) |
個人総合成績
1位 | アレッサンドロ・コーヴィ(イタリア、UAEチームエミレーツ) | 9:15:01 |
2位 | アンデル・オカミカ(スペイン、ブルゴスBH) | 0:05 |
3位 | ミゲルアンヘル・ロペス(コロンビア、アスタナカザフスタン) | 0:08 |
4位 | ジャック・ヘイグ(オーストラリア、バーレーン・ヴィクトリアス) | 0:10 |
5位 | ドリス・デヴェナインス(ベルギー、クイックステップ・アルファヴィニル) | |
6位 | サイモン・クラーク(オーストラリア、イスラエル・プレミアテック) | |
7位 | ステフ・クラス(ベルギー、ロット・スーダル) | |
8位 | クリスティアン・ロドリゲス(スペイン、トタルエネルジー) | |
9位 | イバン・ソーサ(コロンビア、モビスター) | |
10位 | ドメニコ・ポッツォヴィーヴォ(イタリア、アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオ) |
その他特別賞
山岳賞 | ヨン・バレネチェア(スペイン、カハルラル・セグロスRGA) |
ポイント賞 | アレッサンドロ・コーヴィ(イタリア、UAEチームエミレーツ) |
チーム総合成績 | アスタナカザフスタン |
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
photo:CorVos
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