2月16日、スペイン南部のアンダルシア地方で『ルタ・デル・ソル』ことブエルタ・ア・アンダルシアが開幕。5日間に渡る大会初日は最大10分差をつけた逃げた8名が逃げ切り、登りスプリントでルネ・ヘールホーズ(ベルギー、スポートフラーンデレン・バロワーズ)が勝利を挙げた。
山々に囲まれたウブリケを出発地点とするアンダルシア第1ステージ photo:CorVos
スペイン南部のアンダルシア地方でブエルタ・ア・アンダルシア(2.Pro)が開幕した。2月でも気温が18℃近くまで上がる温暖な気候から「ルタ・デル・ソル(太陽のレース)」として認知されている5日間のステージレースだ。アンダルシア地方の山岳地帯を主な舞台に、全ステージの獲得標高差が3,000m前後となるクライマーズレースでもある。
2022年の第68回大会にはアスタナカザフスタンやモビスター、イネオス・グレナディアーズなど12つのワールドチームを含む22チームが出場した。
前回大会覇者ミゲルアンヘル・ロペス(コロンビア、アスタナカザフスタン)や、シーズン開幕レースとしてサイモン・イェーツ(イギリス、バイクエクスチェンジ・ジェイコ)やミケル・ランダ(スペイン、バーレーン・ヴィクトリアス)、マイケル・ウッズ(カナダ、イスラエル・プレミアテック)などが顔を揃えた。一方で最多5度の総合優勝を誇るバルベルデは、新型コロナウイルス感染防止の観点から直前で出走を取り止めている。
初日の第1ステージは内陸の街ウブリケから、湖に囲まれたイスナハルを目指す200.7km。スタート直後の1級山岳プエルト・デラ・スパロマス(距離14.5km/平均勾配5.5%)を含む3つのカテゴリー山岳が登場し、ラスト1kmから急勾配のフィニッシュが待ち受ける獲得標高2,986mの山岳コースだ。
アンダルシア地方の山岳地帯を逃げる8名集団 photo:CorVos
バーレーン・ヴィクトリアスらがメイン集団を牽引したが、逃げ吸収には至らなかった photo:CorVos
序盤の1級山岳を越え、スポートフラーンデレン・バロワーズの2名を含む8名のプロチームによって構成された逃げが最大9分30秒差でエスケープする。メイン集団のコントロールは総合エースを擁するイネオス・グレナディアーズやバーレーン・ヴィクトリアス、アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオが担った。
ウッズの重要な山岳アシストであるガイ・ニーブ(イスラエル、イスラエル・プレミアテック)が落車でレースを去ったプロトンは、逃げグループを9分30秒差で追いながら晴天の南スペインを駆け抜けていく。逃げ集団はこの日最後の3級山岳アルト・ラ・パリッラ(距離8km/勾配3.7%)山頂を通過。それでもなおプロトンから3分差を保ったことで逃げ切り勝利がほぼ確定し、レースは逃げと後方集団による2つの争いに分かれた。
リンゼイ・デヴィルデル(ベルギー、スポートフラーンデレン・バロワーズ)がルネ・ヘールホーズ(ベルギー)のために先頭を引きながら残り1kmを通過。アンデル・オカミカ(スペイン、ブルゴスBH)が約200kmに渡った協調を崩してアタックを見せるが決定的な動きにはならず、集団は再び一つにまとまった。フィニッシュに向かい徐々に勾配の上がるラスト500mで、ヘールホーズとスティーブン・バセット(アメリカ、ヒューマンパワードヘルス)、アンデル・オカミカ(スペイン、ブルゴスBH)の3名がスプリントを開始する。先行したバセットをシッティングで踏み込むヘールホーズが追い抜き、そのままフィニッシュに飛び込んだ。
スプリントで先頭に立つルネ・ヘールホーズ(ベルギー、スポートフラーンデレン・バロワーズ) photo:CorVos
バセットとオカミカを振り切ったルネ・ヘールホーズ(ベルギー、スポートフラーンデレン・バロワーズ) photo:CorVos
「名誉あるレースで勝てて嬉しい。序盤から僕たちはそれほど踏まなかったのに、メイン集団は僕らに大きなリードを与えてくれた。だが残り100kmからは全力で、最後は3、4人の争いの中で自分が1番強いと信じていた。昨年は総合13位に入ったが今回は総合を狙わない。この勝利により初日から大成功のレースとなったよ」。プロ2年目を迎え、プロ2勝目を飾った23歳のヘールホーズはそう語った。
メイン集団では残り1kmで飛び出したアレッサンドロ・コーヴィ(イタリア、UAEチームエミレーツ)が先着。後方の集団スプリントはセラーノ・ゴンサロ(スペイン、モビスター)がマッテオ・トレンティン(イタリア、UAEチームエミレーツ)に競り勝っている。逃げ集団に勝利を許しながらもメイン集団の2番手でフィニッシュしたコーヴィは「逃げが大きなリードを作ったのにもかかわらず、どのチームも集団をコントロールしなかった。そのまま終盤に入り、脚に力を感じたので飛び出したんだ」とコメントしている。
後方集団でスプリントし、ステージ8位に入ったセラーノ・ゴンサロ(スペイン、モビスター) photo:CorVos
ステージ優勝を飾った23歳のルネ・ヘールホーズ(ベルギー、スポートフラーンデレン・バロワーズ) photo:CorVos

スペイン南部のアンダルシア地方でブエルタ・ア・アンダルシア(2.Pro)が開幕した。2月でも気温が18℃近くまで上がる温暖な気候から「ルタ・デル・ソル(太陽のレース)」として認知されている5日間のステージレースだ。アンダルシア地方の山岳地帯を主な舞台に、全ステージの獲得標高差が3,000m前後となるクライマーズレースでもある。
2022年の第68回大会にはアスタナカザフスタンやモビスター、イネオス・グレナディアーズなど12つのワールドチームを含む22チームが出場した。
前回大会覇者ミゲルアンヘル・ロペス(コロンビア、アスタナカザフスタン)や、シーズン開幕レースとしてサイモン・イェーツ(イギリス、バイクエクスチェンジ・ジェイコ)やミケル・ランダ(スペイン、バーレーン・ヴィクトリアス)、マイケル・ウッズ(カナダ、イスラエル・プレミアテック)などが顔を揃えた。一方で最多5度の総合優勝を誇るバルベルデは、新型コロナウイルス感染防止の観点から直前で出走を取り止めている。
初日の第1ステージは内陸の街ウブリケから、湖に囲まれたイスナハルを目指す200.7km。スタート直後の1級山岳プエルト・デラ・スパロマス(距離14.5km/平均勾配5.5%)を含む3つのカテゴリー山岳が登場し、ラスト1kmから急勾配のフィニッシュが待ち受ける獲得標高2,986mの山岳コースだ。


序盤の1級山岳を越え、スポートフラーンデレン・バロワーズの2名を含む8名のプロチームによって構成された逃げが最大9分30秒差でエスケープする。メイン集団のコントロールは総合エースを擁するイネオス・グレナディアーズやバーレーン・ヴィクトリアス、アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオが担った。
ウッズの重要な山岳アシストであるガイ・ニーブ(イスラエル、イスラエル・プレミアテック)が落車でレースを去ったプロトンは、逃げグループを9分30秒差で追いながら晴天の南スペインを駆け抜けていく。逃げ集団はこの日最後の3級山岳アルト・ラ・パリッラ(距離8km/勾配3.7%)山頂を通過。それでもなおプロトンから3分差を保ったことで逃げ切り勝利がほぼ確定し、レースは逃げと後方集団による2つの争いに分かれた。
リンゼイ・デヴィルデル(ベルギー、スポートフラーンデレン・バロワーズ)がルネ・ヘールホーズ(ベルギー)のために先頭を引きながら残り1kmを通過。アンデル・オカミカ(スペイン、ブルゴスBH)が約200kmに渡った協調を崩してアタックを見せるが決定的な動きにはならず、集団は再び一つにまとまった。フィニッシュに向かい徐々に勾配の上がるラスト500mで、ヘールホーズとスティーブン・バセット(アメリカ、ヒューマンパワードヘルス)、アンデル・オカミカ(スペイン、ブルゴスBH)の3名がスプリントを開始する。先行したバセットをシッティングで踏み込むヘールホーズが追い抜き、そのままフィニッシュに飛び込んだ。


「名誉あるレースで勝てて嬉しい。序盤から僕たちはそれほど踏まなかったのに、メイン集団は僕らに大きなリードを与えてくれた。だが残り100kmからは全力で、最後は3、4人の争いの中で自分が1番強いと信じていた。昨年は総合13位に入ったが今回は総合を狙わない。この勝利により初日から大成功のレースとなったよ」。プロ2年目を迎え、プロ2勝目を飾った23歳のヘールホーズはそう語った。
メイン集団では残り1kmで飛び出したアレッサンドロ・コーヴィ(イタリア、UAEチームエミレーツ)が先着。後方の集団スプリントはセラーノ・ゴンサロ(スペイン、モビスター)がマッテオ・トレンティン(イタリア、UAEチームエミレーツ)に競り勝っている。逃げ集団に勝利を許しながらもメイン集団の2番手でフィニッシュしたコーヴィは「逃げが大きなリードを作ったのにもかかわらず、どのチームも集団をコントロールしなかった。そのまま終盤に入り、脚に力を感じたので飛び出したんだ」とコメントしている。


ブエルタ・ア・アンダルシア2022第1ステージ結果
1位 | ルネ・ヘールホーズ(ベルギー、スポートフラーンデレン・バロワーズ) | 5:16:44 |
2位 | スティーブン・バセット(アメリカ、ヒューマンパワードヘルス) | 0:02 |
3位 | アンデル・オカミカ(スペイン、ブルゴスBH) | |
4位 | シャビエル・イササ(スペイン、エウスカルテル・エウスカディ) | 0:12 |
5位 | リンゼイ・デヴィルデル(ベルギー、スポートフラーンデレン・バロワーズ) | 0:18 |
6位 | マーク・クリスティアン(イギリス、エオーロ・コメタ) | 0:31 |
7位 | アレッサンドロ・コーヴィ(イタリア、UAEチームエミレーツ) | 0:37 |
8位 | セラーノ・ゴンサロ(スペイン、モビスター) | |
9位 | マッテオ・トレンティン(イタリア、UAEチームエミレーツ) | |
10位 | ブノワ・コスヌフロワ(フランス、AG2Rシトロエン) | |
11位 | サイモン・イェーツ(イギリス、バイクエクスチェンジ・ジェイコ) | |
27位 | ミゲルアンヘル・ロペス(コロンビア、アスタナカザクスタン) | |
43位 | ミケル・ランダ(スペイン、バーレーン・ヴィクトリアス) | 0:47 |
個人総合成績
1位 | ルネ・ヘールホーズ(ベルギー、スポートフラーンデレン・バロワーズ) | 5:16:44 |
2位 | スティーブン・バセット(アメリカ、ヒューマンパワードヘルス) | 0:02 |
3位 | アンデル・オカミカ(スペイン、ブルゴスBH) | |
4位 | シャビエル・イササ(スペイン、エウスカルテル・エウスカディ) | 0:12 |
5位 | リンゼイ・デヴィルデル(ベルギー、スポートフラーンデレン・バロワーズ) | 0:18 |
6位 | マーク・クリスティアン(イギリス、エオーロ・コメタ) | 0:31 |
7位 | アレッサンドロ・コーヴィ(イタリア、UAEチームエミレーツ) | 0:37 |
8位 | セラーノ・ゴンサロ(スペイン、モビスター) | |
9位 | マッテオ・トレンティン(イタリア、UAEチームエミレーツ) | |
10位 | ブノワ・コスヌフロワ(フランス、AG2Rシトロエン) |
その他特別賞
山岳賞 | アルバロ・クアドロス(スペイン、カハルラル・セグロスRGA) |
ポイント賞 | ルネ・ヘールホーズ(ベルギー、スポートフラーンデレン・バロワーズ) |
チーム総合成績 | スポートフラーンデレン・バロワーズ |
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
photo:CorVos
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