中根英登(EFエデュケーション・イージーポスト)が出場したスペインのワンデーレース、クラシカ・デ・アルメリアでアレクサンドル・クリストフ(ノルウェー、アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオ)が勝利。移籍後早速勝ち星を挙げている。
スペインレース3連戦でシーズンインした中根英登(EFエデュケーション・イージーポスト、右) photo:Clásica de Almería
中東でツアー・オブ・オマーンが、フランスでツール・ド・ラ・プロヴァンスが開催されたその週末に、スペインでは同じくUCIProクラスにカテゴライズされるワンデーレース、クラシカ・デ・アルメリアが開催された。前日土曜日のブエルタ・シクリスタ・ア・ムルシア(UCI1.1)から多くのチームが連戦し、EFエデュケーション・イージーポストの中根英登もこの中でシーズンインを果たしている。
エル・エヒドを出発し、ビーチリゾートのロケタス・デ・マルを目指すコース総距離は188.2km。レース中盤までは2級、3級、3級とカテゴリー山岳が続くものの、後半の約80kmはほぼ平坦であり、フィニッシュ予想はほぼ100%集団スプリント。そのためナセル・ブアニ(フランス、アルケア・サムシック)やアレクサンドル・クリストフ(ノルウェー、アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオ)、そしてジャコモ・ニッツォーロ(イタリア、イスラエル・プレミアテック)といったスプリンター勢が顔を揃えた。
アルボラン沿岸地帯と、内陸の山岳コースを組み合わせたクラシカ・デ・アルメリア photo:CorVos
4分半リードで逃げるルーカス・ペストルベルガー(オーストリア、ボーラ・ハンスグローエ)たち photo:CorVos
序盤の山岳コースで逃げたのはルーカス・ペストルベルガー(オーストリア、ボーラ・ハンスグローエ)とジルス・デウェルド(ベルギー、スポートフラーンデレン・バロワーズ)、そしてシャビエル・アスパレン(スペイン、エウスカルテル・エウスカディ)という3名で、4分半ついたリードはレース終盤に入って削り取られていった。
フィニッシュが近づくとメイン集団が活性化し、中根がベン・ヒーリー(アイルランド)らと共にEFエデュケーショントレインの先頭に立ってプロトンを牽引する場面が映し出される。高速で突き進む集団からアタックを試みる選手は現れず勝負は予想通り集団スプリントに持ち込まれた。
スプリンターチームがペースメイク。中根英登(EFエデュケーション・イージーポスト)も集団牽引に力を尽くした photo:CorVos
向かい風のスプリントを制したアレクサンドル・クリストフ(ノルウェー、アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオ) photo:CorVos
各チーム入り乱れる混戦状態の中、残り1kmを切って唯一トレインを組み上げたのはアンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオだった。クリストフを従えた蛍光イエローの列車が緩い右コーナーの最短ラインを奪い、アドリアン・プティ(フランス)のリードアウトから元欧州王者が加速する。アウト側からのスプリントを強いられたブアニやニッツォーロの追い上げは車輪1つぶん届かず、向かい風の中先頭を維持し続けたクリストフが右腕を振り上げた。
これまで82勝を挙げてきたベテランスプリンターが、意外にもキャリアで初のスペインレース勝利。「最終区間は向かい風だったのでとても混沌としていた。なのにチームは状況をうまくまとめ、僕を素晴らしいポジションに連れていってくれた。向かい風の中もがき続けるのは簡単ではなかったけれど僕の脚にはリードを維持しきる力があった。今季初優勝を誇りに思う」とクリストフは話している。
移籍後初勝利を掴んだアレクサンドル・クリストフ(ノルウェー、アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオ) photo:CorVos
また、チームメイトを7位に送り込んだ中根は2分半遅れてフィニッシュ。「残念ながら勝利には届かなかったけど、初顔合わせのメンバーで若手有望株の1人・Marijnがトップ10圏内の7位に入ってくれました」と言い、2レースを終えて好感触を掴んでいる模様。翌日月曜開催のクラシカ・ハエン・パライソ・インテリオル(UCI1.1)にも連続出場を予定しており、「明日はスペインワンデーレース3連戦の最終日。グラベル区間の上りがいくつか登場するハードコースのようですが、チームメイトと共に頑張ってきます」と自身のSNSに綴っている。

中東でツアー・オブ・オマーンが、フランスでツール・ド・ラ・プロヴァンスが開催されたその週末に、スペインでは同じくUCIProクラスにカテゴライズされるワンデーレース、クラシカ・デ・アルメリアが開催された。前日土曜日のブエルタ・シクリスタ・ア・ムルシア(UCI1.1)から多くのチームが連戦し、EFエデュケーション・イージーポストの中根英登もこの中でシーズンインを果たしている。
エル・エヒドを出発し、ビーチリゾートのロケタス・デ・マルを目指すコース総距離は188.2km。レース中盤までは2級、3級、3級とカテゴリー山岳が続くものの、後半の約80kmはほぼ平坦であり、フィニッシュ予想はほぼ100%集団スプリント。そのためナセル・ブアニ(フランス、アルケア・サムシック)やアレクサンドル・クリストフ(ノルウェー、アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオ)、そしてジャコモ・ニッツォーロ(イタリア、イスラエル・プレミアテック)といったスプリンター勢が顔を揃えた。


序盤の山岳コースで逃げたのはルーカス・ペストルベルガー(オーストリア、ボーラ・ハンスグローエ)とジルス・デウェルド(ベルギー、スポートフラーンデレン・バロワーズ)、そしてシャビエル・アスパレン(スペイン、エウスカルテル・エウスカディ)という3名で、4分半ついたリードはレース終盤に入って削り取られていった。
フィニッシュが近づくとメイン集団が活性化し、中根がベン・ヒーリー(アイルランド)らと共にEFエデュケーショントレインの先頭に立ってプロトンを牽引する場面が映し出される。高速で突き進む集団からアタックを試みる選手は現れず勝負は予想通り集団スプリントに持ち込まれた。


各チーム入り乱れる混戦状態の中、残り1kmを切って唯一トレインを組み上げたのはアンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオだった。クリストフを従えた蛍光イエローの列車が緩い右コーナーの最短ラインを奪い、アドリアン・プティ(フランス)のリードアウトから元欧州王者が加速する。アウト側からのスプリントを強いられたブアニやニッツォーロの追い上げは車輪1つぶん届かず、向かい風の中先頭を維持し続けたクリストフが右腕を振り上げた。
これまで82勝を挙げてきたベテランスプリンターが、意外にもキャリアで初のスペインレース勝利。「最終区間は向かい風だったのでとても混沌としていた。なのにチームは状況をうまくまとめ、僕を素晴らしいポジションに連れていってくれた。向かい風の中もがき続けるのは簡単ではなかったけれど僕の脚にはリードを維持しきる力があった。今季初優勝を誇りに思う」とクリストフは話している。

また、チームメイトを7位に送り込んだ中根は2分半遅れてフィニッシュ。「残念ながら勝利には届かなかったけど、初顔合わせのメンバーで若手有望株の1人・Marijnがトップ10圏内の7位に入ってくれました」と言い、2レースを終えて好感触を掴んでいる模様。翌日月曜開催のクラシカ・ハエン・パライソ・インテリオル(UCI1.1)にも連続出場を予定しており、「明日はスペインワンデーレース3連戦の最終日。グラベル区間の上りがいくつか登場するハードコースのようですが、チームメイトと共に頑張ってきます」と自身のSNSに綴っている。
クラシカ・デ・アルメリア2022結果
1位 | アレクサンドル・クリストフ(ノルウェー、アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオ) | 4:22:39 |
2位 | ナセル・ブアニ(フランス、アルケア・サムシック) | |
3位 | ジャコモ・ニッツォーロ(イタリア、イスラエル・プレミアテック) | |
4位 | スタニスワフ・アニオコウスキ(ポーランド、ビンゴール・パウェルスソースWB) | |
5位 | フアン・モラノ(コロンビア、UAEチームエミレーツ) | |
6位 | シモーネ・コンソンニ(イタリア、コフィディス) | |
7位 | マライン・ファンデンベルグ(オランダ、EFエデュケーション・イージーポスト) | |
8位 | ジュール・ヘスターズ(ベルギー、スポートフラーンデレン・バロワーズ) | |
9位 | ヴィンツェンツォ・アルバネーゼ(イタリア、エオーロ・コメタ) | |
10位 | マックス・カンター(ドイツ、モビスター) | |
102位 | 中根英登(日本、EFエデュケーション・イージーポスト) | +2:25 |
text:So.Isobe
photo:CorVos
photo:CorVos
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