スーパープレスティージュ最終戦でルシンダ・ブラント(オランダ、バロワーズ・トレック・ライオンズ)が圧勝。7戦中6勝という勝率でシリーズランキングで総合優勝を飾った。



シーズン後半の大一番である世界選手権を終え、締めくくりに入った欧州シクロクロスカレンダー。1月12日(土)にはCX三大シリーズ戦の一つであるスーパープレスティージュの最終ラウンドがベルギーのガーフェレで開催された。

高低差のある斜面を使ったコースは選手の登坂力とダウンヒルスキルを試すチャレンジングなもの。おおむねドライコンディションながらマッドタイヤを選ぶ選手が現れるほどの難易度であり、日本からは梶鉄輝(JPF)が欧州トップ選手に混じって参戦を果たした。

圧勝したルシンダ・ブラント(オランダ、バロワーズ・トレック・ライオンズ)圧勝したルシンダ・ブラント(オランダ、バロワーズ・トレック・ライオンズ) photo:CorVos
女子レースではスタートダッシュ中にルシンダ・ブラント(オランダ、バロワーズ・トレック・ライオンズ)と接触・落車したアンナ・ケイ(イギリス、スターカジノCXチーム)が激しく落車しDNFの憂き目に(3週間前にも落車し世界選手権を逃していた)。アンマリー・ワースト(オランダ、777)がホールショットを決めたものの、すぐにスタートで出遅れたブラントがその背中を捉えた。

ブラントは1周回完了を待たずライバル勢を引き離すことに成功し、先週のX2Oバドカマートロフェー第7戦でフェンスと衝突し、指に7針縫う深い怪我を負っていたデニセ・ベッツェマ(オランダ、パウェルスサウゼン・ビンゴール)とワーストが2番手パック。後方では女子ジュニアで敵無しの強さを誇るゾーイ・バックステッド(イギリス、トルマンス・アクログ)がエリート選手に割り込んで単独追走し、そのポテンシャルを見せつけた。

スーパープレスティージュ2021-2022第7戦ガーフェレ女子表彰台スーパープレスティージュ2021-2022第7戦ガーフェレ女子表彰台 photo:CorVos
世界選手権こそマリアンヌ・フォス(オランダ、ユンボ・ヴィズマ)に敗北したものの、今季圧倒的な勝率を誇るブラントはこの日誰にも独走を脅かされることなく6周回を走り切る。ヨーロッパチャンピオンに肩書きを変えたブラントが、今季のスーパープレスティージュ7戦中6勝目を挙げると共にシリーズランキングでもダメ押しの加算。2年連続でシリーズ総合優勝を射止めることとなった。

「試走段階ではうまく走れずにいたけれど、レース中はどんどんコースが乾いたのでリズムに乗ることができた。昨年よりも良いシーズンにすることができているし、まだ自分が総合勝者になった自覚がない。この結果を楽しみたい」とブラントは話している。
スーパープレスティージュ2021-2022第7戦ガーフェレ女子結果
1位 ルシンダ・ブラント(オランダ、バロワーズ・トレック・ライオンズ) 46:33
2位 アンマリー・ワースト(オランダ、777) +0:35
3位 デニセ・ベッツェマ(オランダ、パウェルスサウゼン・ビンゴール) +0:51
4位 ゾーイ・バックステッド(イギリス、トルマンス・アクログ) +1:31
5位 アニック・ファンアルフェン(オランダ、777) +2:25
6位 マノン・バッカー(オランダ、IKOクレラン) +3:27
7位 エレーヌ・クラウツェル(フランス、A.S.バイククロスチーム) +3:57
8位 マリー・シュレイバー(ルクセンブルク、トルマンス・サーカスCXチーム) +4:06
9位 レベッカ・ガリボルディ(イタリア) +4:11
10位 マリオン・ノーブルリブロール(ベルギー、スターカジノCXチーム) +5:10

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