2022/02/04(金) - 07:24
超横風からの超向かい風。平均35km/h以下のスローペースで進んだサウジツアー3日目の最後に、ディラン・フルーネウェーヘン(オランダ、バイクエクスチェンジ・ジェイコ)が価値ある1勝を掴んだ。
サウジツアー(UCI2.1)3日目は、観光誘致政策を推し進めるサウジアラビアにとって重要なアルウラ旧市街遺跡にフィニッシュする大切な一日。レースの大部分は標高1,000m級の高地を走るものの平坦で、後半は標高700mほどまで下げて7世紀頃に建てられた街並みを横目にフィニッシュするスプリンターステージだ。
この日は平坦ステージらしいハイスピード進行が予想されていたものの、強烈な北風が吹き付けたことで序盤から集団が木っ端微塵に。中盤にレース進行方向が変わるまでは有力スプリンターを含む27名が第1エシュロンに入り、リーダーのサンティアゴ・ブイトラゴ(コロンビア、バーレーン・ヴィクトリアス)が遅れる状況となった。
横風が向かい風に変わり、落ち着きを取り戻した集団から果敢に逃げたのはエドワード・プランカールト(ベルギー、アルペシン・フェニックス)とアントニー・テュルジス(フランス、トタルエネルジー)、そしてベンジャミン・デクレルク(ベルギー、アルケア・サムシック)の3人。しかし横風の名手クイックステップ・アルファヴィニルが再びメイン集団のペースを上げたことで捉えられ、ペースダウンをきっかけに再度テュルジスがアタック。追いかけたイーリョ・ケイセ(ベルギー、クイックステップ・アルファヴィニル)を寄せ付けず、テュルジスがたった一人で向かい風の中を逃げ続けた。
「今後に向けて頑張った」と言うテュルジスは時にスピードを20km/h台にまで落としながら、砂塵が吹き付ける過酷な状況下で踏み続ける。5分以上のリードを与えたメイン集団も時々横風隊列を組みながら、決定的なペースアップを図ることなく残り14kmでテュルジスを捕まえる。ここからクイックステップは2度分断作戦を仕掛けるも、他チームを引きちぎることができなかった。
ロット・スーダル(ユアン)やバイクエクスチェンジ・ジェイコ(フルーネウェーヘン)、ボーラ・ハンスグローエ(ファンポッペル)、アルケア・サムシック(マクレー)などスプリンターチームが列車を並べ、一人仕掛けたニキ・テルプストラ(オランダ、トタルエネルジー)は会えなく吸収。残り1kmの180度ターンで複数チームが後方に沈む中、抜群のタイミングでフルーネウェーヘンの最終発車台ルカ・メズゲッツ(スロベニア、バイクエクスチェンジ・ジェイコ)が加速した。
メズゲッツのスリップストリームを飛び出し、背後のファンポッペルやマクレーを寄せ付けず踏んだフルーネウェーヘンには「位置取りが後ろすぎた」と言うカレブ・ユアン(オーストラリア、ロット・スーダル)が強烈な勢いで迫ったものの、フィニッシュラインまでには僅かに届かない。レース時間5時間超、平均スピード35km/h弱という長い1日の最後に、フルーネウェーヘンがジャージのチーム名をアピールしながら今季1勝目を掴んだ。
「本当に嬉しい初勝利だ。初日もスプリントに挑んだけれど上手くいかず、今日はそこから修正して結果に繋がった。クレイジーな一日だったけれど、途中から向かい風になって落ち着いたので安心したよ。新チームでたった2回目のスプリントだったけれど、もう2年も一緒に走っているかのようなチームワークだった。最後はたった100mだけスプリントすればよかったんだ」と、新天地で早くも1勝を掴んだフルーネウェーヘンは満足げに話している。
サウジツアー(UCI2.1)3日目は、観光誘致政策を推し進めるサウジアラビアにとって重要なアルウラ旧市街遺跡にフィニッシュする大切な一日。レースの大部分は標高1,000m級の高地を走るものの平坦で、後半は標高700mほどまで下げて7世紀頃に建てられた街並みを横目にフィニッシュするスプリンターステージだ。
この日は平坦ステージらしいハイスピード進行が予想されていたものの、強烈な北風が吹き付けたことで序盤から集団が木っ端微塵に。中盤にレース進行方向が変わるまでは有力スプリンターを含む27名が第1エシュロンに入り、リーダーのサンティアゴ・ブイトラゴ(コロンビア、バーレーン・ヴィクトリアス)が遅れる状況となった。
横風が向かい風に変わり、落ち着きを取り戻した集団から果敢に逃げたのはエドワード・プランカールト(ベルギー、アルペシン・フェニックス)とアントニー・テュルジス(フランス、トタルエネルジー)、そしてベンジャミン・デクレルク(ベルギー、アルケア・サムシック)の3人。しかし横風の名手クイックステップ・アルファヴィニルが再びメイン集団のペースを上げたことで捉えられ、ペースダウンをきっかけに再度テュルジスがアタック。追いかけたイーリョ・ケイセ(ベルギー、クイックステップ・アルファヴィニル)を寄せ付けず、テュルジスがたった一人で向かい風の中を逃げ続けた。
「今後に向けて頑張った」と言うテュルジスは時にスピードを20km/h台にまで落としながら、砂塵が吹き付ける過酷な状況下で踏み続ける。5分以上のリードを与えたメイン集団も時々横風隊列を組みながら、決定的なペースアップを図ることなく残り14kmでテュルジスを捕まえる。ここからクイックステップは2度分断作戦を仕掛けるも、他チームを引きちぎることができなかった。
ロット・スーダル(ユアン)やバイクエクスチェンジ・ジェイコ(フルーネウェーヘン)、ボーラ・ハンスグローエ(ファンポッペル)、アルケア・サムシック(マクレー)などスプリンターチームが列車を並べ、一人仕掛けたニキ・テルプストラ(オランダ、トタルエネルジー)は会えなく吸収。残り1kmの180度ターンで複数チームが後方に沈む中、抜群のタイミングでフルーネウェーヘンの最終発車台ルカ・メズゲッツ(スロベニア、バイクエクスチェンジ・ジェイコ)が加速した。
メズゲッツのスリップストリームを飛び出し、背後のファンポッペルやマクレーを寄せ付けず踏んだフルーネウェーヘンには「位置取りが後ろすぎた」と言うカレブ・ユアン(オーストラリア、ロット・スーダル)が強烈な勢いで迫ったものの、フィニッシュラインまでには僅かに届かない。レース時間5時間超、平均スピード35km/h弱という長い1日の最後に、フルーネウェーヘンがジャージのチーム名をアピールしながら今季1勝目を掴んだ。
「本当に嬉しい初勝利だ。初日もスプリントに挑んだけれど上手くいかず、今日はそこから修正して結果に繋がった。クレイジーな一日だったけれど、途中から向かい風になって落ち着いたので安心したよ。新チームでたった2回目のスプリントだったけれど、もう2年も一緒に走っているかのようなチームワークだった。最後はたった100mだけスプリントすればよかったんだ」と、新天地で早くも1勝を掴んだフルーネウェーヘンは満足げに話している。
サウジツアー2022第3ステージ結果
1位 | ディラン・フルーネウェーヘン(オランダ、バイクエクスチェンジ・ジェイコ) | 5:11:22 |
2位 | ダニエル・マクレー(イギリス、アルケア・サムシック) | |
3位 | カレブ・ユアン(オーストラリア、ロット・スーダル) | |
4位 | ダニー・ファンポッペル(オランダ、ボーラ・ハンスグローエ) | |
5位 | アルベルト・ダイネーゼ(イタリア、チームDSM) | |
6位 | フェルナンド・ガビリア(コロンビア、UAEチームエミレーツ) | |
7位 | アーランド・ブリクラ(ノルウェー、ウノエックス・プロサイクリングチーム) | |
8位 | ジャスパー・デブイスト(ベルギー、ロット・スーダル) | |
9位 | シモーネ・コンソンニ(イタリア、コフィディス) | |
10位 | ダヴィデ・バッレリーニ(イタリア、クイックステップ・アルファヴィニル) |
個人総合成績
1位 | サンティアゴ・ブイトラゴ(コロンビア、バーレーン・ヴィクトリアス) | 13:36:55 |
2位 | カレブ・ユアン(オーストラリア、ロット・スーダル) | +0:03 |
3位 | ルイ・コスタ(ポルトガル、UAEチームエミレーツ) | +0:13 |
4位 | アントン・チャーマ(デンマーク、ウノエックス・プロサイクリングチーム) | +0:13 |
5位 | マキシム・ファンヒルス(ベルギー、ロット・スーダル) | +0:17 |
6位 | ティム・デクレルク(ベルギー、クイックステップ・アルファヴィニル) | +0:20 |
7位 | シモーネ・コンソンニ(イタリア、コフィディス) | +0:21 |
8位 | ダニー・ファンポッペル(オランダ、ボーラ・ハンスグローエ) | |
9位 | シリル・バルト(フランス、B&Bホテルズ・KTM) | |
10位 | ルーベン・フェルナンデス(スペイン、コフィディス) |
その他特別賞
ポイント賞 | カレブ・ユアン(オーストラリア、ロット・スーダル) |
ヤングライダー賞 | サンティアゴ・ブイトラゴ(コロンビア、バーレーン・ヴィクトリアス) |
チーム総合成績 | コフィディス |
text:So Isobe
photo:CorVos
photo:CorVos
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