窪木が男子スクラッチ2位と躍進　アーチボルドは母国優勝を飾る

ロンドンを舞台に2日連続で開催されるUCIトラック・チャンピオンズリーグ。初日の第3ラウンドは男子スクラッチで窪木一茂が2位、女子エリミネーションでは梶原悠未がこの種目最高位の4位と躍進した。

---

女子エリミネーション：母国イギリスの大声援を受けるケイティ・アーチボルド（イギリス） photo:UCI
女子スクラッチで決勝の幕を開けた第3ラウンドは、終盤から先頭に位置していた39歳のキルステン・ウィルト（オランダ）が前回大会の覇者ケイティ・アーチボルド（イギリス）を抑え優勝。なんとか母国開催の意地を見せたいケイティ・アーチボルド（イギリス）は、続く女子エリミネーションで序盤から後方で力を温存する作戦を実行し、最後はキルステン・ウィルト（オランダ）とアネット・エドモンドソン（オーストラリア）を抑え勝利を掴んだ。

アーチボルドは総合でも2位のアネット・エドモンドソン（オーストラリア）に35ポイントの大差で総合首位をキープ。またスクラッチで9位だった梶原悠未は、エリミネーションで4位入賞を果たしている。

男子のエンデュランス種目では、男子スクラッチでここまで9位、10位と入賞を逃していた窪木一茂が2位と躍進し、優勝はクラウディオ・イムホフ（スイス）が飾った。男子エリミネーションでは前回大会2位のギャビン・フーバー（アメリカ）が初優勝し、この日両種目ともに3位だったセバスチャン・モラ（スペイン）がリーダージャージを保持している。

女子スクラッチ：優勝したキルステン・ウィルト（オランダ） photo:CorVos
女子エリミネーションの優勝を喜ぶケイティ・アーチボルド（イギリス） photo:UCI
女子スプリント種目で総合首位のエマ・ヒンツェ（ドイツ）が予選で落車リタイアする波乱が起こった女子ケイリンは、僅差で総合2位につく前回大会王者のレアソフィー・フリードリヒ（ドイツ）が勝利。しかしヒンツェは、落車から僅か1時間後に行われた女子スプリント決勝でフリードリヒ相手に1車身差をつけ優勝を飾る。この結果ヒンツェはフリードリヒに2ポイント差で総合首位をキープし、勝負の行方は翌日の第4ラウンドに持ち越された。

シュテファン・ベティヒャー（ドイツ）が優勝した男子ケイリンでは、ハリー・ラブレイセン（オランダ）が後方からポジションを上げることができず、バシリー・レンデル（リトアニア）とジャイル・チョンエンファ（スリナム）が表彰台に立つ波乱のレースに。しかし男子スプリントの決勝にはラブレイセンとベティヒャーが順当に勝ち上がり、ラブレイセンが3大会連続の優勝とともに総合でも首位を堅守した。

男子スクラッチ：クラウディオ・イムホフ（スイス） photo:CorVos
男子ケイリンの悔しさを直後の男子スプリントで晴らしたハリー・ラブレイセン（オランダ） photo:UCI
総合首位に変動ないまま最終第4ラウンドを迎える photo:CorVos
なおUCIは12月3日、イスラエル・テルアビブで予定されていた最終戦第5ラウンド（12月11日）の中止を発表。これはオミクロン株感染拡大により、イスラエル政府が外国人への入国制限を行ったため。その影響を受け、翌日ロンドンで行われる第4ラウンドが最終戦となり、その時点での総合首位の選手による総合優勝者が確定する。