2021/09/28(火) - 16:31
サーヴェロのオールラウンドレーサー、R5がフルモデルチェンジ。ユンボ・ヴィスマの快進撃を支える主力機として、ツール以降のレースで目撃された新型バイクがついに正式発表となった。ケーブル内装化を果たしつつ、695gという重量をマークする新生R5を紹介していこう。
サーヴェロ R5 R9200 FiveBlack (c)東商会
レーシングバイクブランドとして、創業以来高い評価を得続けてきたカナディアンブランド、サーヴェロ。アイアンマンのシェアでは揺るがぬナンバーワンブランドとして君臨し、そこで培った空力への知見を応用したエアロロードというカテゴリーではパイオニアであり今もトレンドを引っ張っていく存在だ。
一方で、ロードレースにおいて欠かせない登坂に焦点を当てた、いわゆるオールラウンダーと呼ばれる分野においても、サーヴェロはリーディングブランドの一つとして大きな存在感を見せてきた。現在主流となっている、ボリューミーなボトムラインと、それに対比されるように薄く細いシートステーによって反応性と快適性を兼ね備える設計は、同社のRシリーズが先鞭をつけたものだ。
ツールでも大活躍したユンボ・ヴィスマの選手らの走りを支えた新型R5 (c)東商会
そんなRシリーズのハイエンドモデルとして、ラインアップに君臨するのがR5だ。2010年当時、675gという驚異的な重量を実現したR5caを祖とし、2013年、2017年と数年おきにモデルチェンジを重ねてきた。時代時代に合わせ、より軽く、あるいはより硬く、更にはエアロダイナミクスを取り入れることによってオールラウンドレーサーとして順当な進化を果たしてきたR5が、第4世代へ新たな一歩を踏み出した。
ブエルタ・ア・エスパーニャ2021で総合優勝したプリモシュ・ログリッチ(ユンボ・ヴィスマ)がマイヨロホを着てサーヴェロR5とともに表彰台に登る (c)東商会
既にツールや東京オリンピックなどで、ユンボ・ヴィスマの選手らが駆っていたシーンが目撃されていた新型R5。ブエルタではログリッチと共にマイヨロホカラーにペイントされたR5が表彰台へと登り、その性能への期待感をいやおうなしに盛り上げた。
そんな新型R5だが、外見上で先代から最も大きな変更点となるのがケーブル内蔵コックピットの採用だろう。既にSシリーズでケーブル内装のノウハウを有していたサーヴェロが、Rシリーズにもその技術を与えることに。ケーブル由来の空気抵抗をゼロとすることで、25gのドラッグを削減したという。
よりスリムな造形となったシートクランプ付近の造形 (c)東商会
ケーブルフル内装化を果たした新型R5 (c)東商会
一方で、基本的なフォルムに関しては大きな変更が見られないようにも思えるが、内実はそうでもないという。性能面では非常に大きな進化を遂げており、まったく別物の最新バイクへと生まれ変わっている。
新型R5の開発に当たって、チームはより軽いバイクをサーヴェロに求めていたという。また、前作は剛性過多という指摘もあり、フレーム全体の剛性バランスを最適化することも目標の一つに掲げられた。そうした要望を踏まえ、サーヴェロはR5というバイクのコンセプトを再定義。「王道クラシックロードバイク」というこれまでのテーマを一新し、「ピュアクライミングバイク」という新たなテーマを掲げ開発にあたったという。
その結果作り上げられた新型R5は、フレーム単体で695g(51サイズ)という驚異的な重量を達成。前作から-130g、16%もの軽量化を達成し、フレームセットとして見ても、約14%軽くなったという。ケーブル内装式のディスクブレーキロードとして最軽量バイクの一角となった。
ピュアクライミングバイクをコンセプトに掲げ正当進化を果たした新型R5 (c)東商会
そして、ヘッドチューブまわりの剛性を最適化することによって快適性を向上。シートクランプもミニマルなデザインとされ、よりシートポストの撓りを活かす設計に。一方で、エアロダイナミクスについてもしっかり目配せされており、ダウンチューブとフロントタイヤの距離を縮めるデザインや最大34mmまでタイヤクリアランスを広げることで空気抜けを良くする設計を採用。
ピュアクライミングバイクと言うコンセプトながら、エアロにも優れたオールラウンダーとして進化した新型R5の実力は、モンヴァントゥで逃げ切りを果たしたファンアールトの勝利が証明しているのではないだろうか。
フィッティングの基本となるスタック/リーチについては前作と共通とされ、前作から乗り換えるユーザーにとっては違和感無く乗り継いでいけるという。一方、より拡幅の兆しを見せるワイドタイヤに対応するため、全サイズでトレイル値を57.5mmに統一。サイズに応じて3種類のオフセットを持つフォークを用意するほど、ハンドリングにこだわっている。また、ケーブル内装システムを採用しつつも+52mmまでハンドル高を調整可能だ。
サーヴェロ R5 Lime Black (c)東商会
サーヴェロ R5 JumboVisma (c)東商会
ユンボ・ヴィスマの活躍を支えた新型R5は、4種の完成車およびフレームセットでの展開となる。価格は新型DURA-ACE DI2完成車が1,595,000円、新型ULTEGRA DI2完成車が1,188,000円、RED eTap AXS完成車が1,650,000円、FORCE eTap AXS完成車が1,155,000円、フレームセットは693,000円(共に税込)。カラーはFive BlackとLime/Blackで、DURA-ACEとRED完成車はFive Blackのみの展開、フレームセットにはユンボ・ヴィスマのレプリカカラーも用意される。
サーヴェロ R5
フォーク:Cervélo All-Carbon, Tapered R5 Fork
ハンドル:Cervélo HB13 Carbon
ステム:Cervélo ST31 Carbon
シートポスト:Cervélo SP24 Carbon
サイズ:48,51,54,56,58,61
重量:695g(51サイズ)
カラー:
DURA-ACE、RED完成車:Five Black
ULTEGRA、FORCE完成車:Five Black、Lime/Black
フレームセット:Five Black、Lime/Black、Jumbo-Visma Replica
税込価格:
R9270 DuraAce 完成車:1,595,000円
Red eTap AXS 完成車:1,650,000円
R8170 Ultegra 完成車:1,188,000円
Force eTap AXS 完成車:1,155,000円
フレームセット:693,000円(ハンドル/ステム/シートポスト付属)

レーシングバイクブランドとして、創業以来高い評価を得続けてきたカナディアンブランド、サーヴェロ。アイアンマンのシェアでは揺るがぬナンバーワンブランドとして君臨し、そこで培った空力への知見を応用したエアロロードというカテゴリーではパイオニアであり今もトレンドを引っ張っていく存在だ。
一方で、ロードレースにおいて欠かせない登坂に焦点を当てた、いわゆるオールラウンダーと呼ばれる分野においても、サーヴェロはリーディングブランドの一つとして大きな存在感を見せてきた。現在主流となっている、ボリューミーなボトムラインと、それに対比されるように薄く細いシートステーによって反応性と快適性を兼ね備える設計は、同社のRシリーズが先鞭をつけたものだ。

そんなRシリーズのハイエンドモデルとして、ラインアップに君臨するのがR5だ。2010年当時、675gという驚異的な重量を実現したR5caを祖とし、2013年、2017年と数年おきにモデルチェンジを重ねてきた。時代時代に合わせ、より軽く、あるいはより硬く、更にはエアロダイナミクスを取り入れることによってオールラウンドレーサーとして順当な進化を果たしてきたR5が、第4世代へ新たな一歩を踏み出した。

既にツールや東京オリンピックなどで、ユンボ・ヴィスマの選手らが駆っていたシーンが目撃されていた新型R5。ブエルタではログリッチと共にマイヨロホカラーにペイントされたR5が表彰台へと登り、その性能への期待感をいやおうなしに盛り上げた。
そんな新型R5だが、外見上で先代から最も大きな変更点となるのがケーブル内蔵コックピットの採用だろう。既にSシリーズでケーブル内装のノウハウを有していたサーヴェロが、Rシリーズにもその技術を与えることに。ケーブル由来の空気抵抗をゼロとすることで、25gのドラッグを削減したという。


一方で、基本的なフォルムに関しては大きな変更が見られないようにも思えるが、内実はそうでもないという。性能面では非常に大きな進化を遂げており、まったく別物の最新バイクへと生まれ変わっている。
新型R5の開発に当たって、チームはより軽いバイクをサーヴェロに求めていたという。また、前作は剛性過多という指摘もあり、フレーム全体の剛性バランスを最適化することも目標の一つに掲げられた。そうした要望を踏まえ、サーヴェロはR5というバイクのコンセプトを再定義。「王道クラシックロードバイク」というこれまでのテーマを一新し、「ピュアクライミングバイク」という新たなテーマを掲げ開発にあたったという。
その結果作り上げられた新型R5は、フレーム単体で695g(51サイズ)という驚異的な重量を達成。前作から-130g、16%もの軽量化を達成し、フレームセットとして見ても、約14%軽くなったという。ケーブル内装式のディスクブレーキロードとして最軽量バイクの一角となった。

そして、ヘッドチューブまわりの剛性を最適化することによって快適性を向上。シートクランプもミニマルなデザインとされ、よりシートポストの撓りを活かす設計に。一方で、エアロダイナミクスについてもしっかり目配せされており、ダウンチューブとフロントタイヤの距離を縮めるデザインや最大34mmまでタイヤクリアランスを広げることで空気抜けを良くする設計を採用。
ピュアクライミングバイクと言うコンセプトながら、エアロにも優れたオールラウンダーとして進化した新型R5の実力は、モンヴァントゥで逃げ切りを果たしたファンアールトの勝利が証明しているのではないだろうか。
フィッティングの基本となるスタック/リーチについては前作と共通とされ、前作から乗り換えるユーザーにとっては違和感無く乗り継いでいけるという。一方、より拡幅の兆しを見せるワイドタイヤに対応するため、全サイズでトレイル値を57.5mmに統一。サイズに応じて3種類のオフセットを持つフォークを用意するほど、ハンドリングにこだわっている。また、ケーブル内装システムを採用しつつも+52mmまでハンドル高を調整可能だ。


ユンボ・ヴィスマの活躍を支えた新型R5は、4種の完成車およびフレームセットでの展開となる。価格は新型DURA-ACE DI2完成車が1,595,000円、新型ULTEGRA DI2完成車が1,188,000円、RED eTap AXS完成車が1,650,000円、FORCE eTap AXS完成車が1,155,000円、フレームセットは693,000円(共に税込)。カラーはFive BlackとLime/Blackで、DURA-ACEとRED完成車はFive Blackのみの展開、フレームセットにはユンボ・ヴィスマのレプリカカラーも用意される。
サーヴェロ R5
フォーク:Cervélo All-Carbon, Tapered R5 Fork
ハンドル:Cervélo HB13 Carbon
ステム:Cervélo ST31 Carbon
シートポスト:Cervélo SP24 Carbon
サイズ:48,51,54,56,58,61
重量:695g(51サイズ)
カラー:
DURA-ACE、RED完成車:Five Black
ULTEGRA、FORCE完成車:Five Black、Lime/Black
フレームセット:Five Black、Lime/Black、Jumbo-Visma Replica
税込価格:
R9270 DuraAce 完成車:1,595,000円
Red eTap AXS 完成車:1,650,000円
R8170 Ultegra 完成車:1,188,000円
Force eTap AXS 完成車:1,155,000円
フレームセット:693,000円(ハンドル/ステム/シートポスト付属)
リンク
Amazon.co.jp