ツアー・オブ・ブリテン第3ステージのチームタイムトライアル(18.2km)で、平均53.617km/hで駆け抜けたイネオス・グレナディアーズが優勝。ポイント賞ジャージを着るイーサン・ヘイター(イギリス)が総合でも首位に浮上した。
20分22秒のトップタイムで優勝したイネオス・グレナディアーズ photo:CorVos
ツアー・オブ・ブリテン2021コースマップ photo:www.tourofbritain.co.uk
ツアー・オブ・ブリテン2021コースプロフィール photo:www.tourofbritain.co.uk
ツアー・オブ・ブリテン第3ステージはウェールズ西部カーマーゼンシャーを走る18.2kmのチームタイムトライアル。ファイルバハを出発して以降は中間計測地点のある9km地点まで平坦路が続き、残り4kmからはテクニカルコーナーが連続。フィニッシュはウェールズ国立植物園ナースニーだ。
チーム総合成績最下位の地元イギリスのセイント・ピランからスタートし、3番目出走のリビル・ウェルドタイトプロサイクリングは平均50.751km/hというハイスピードでフィニッシュ。レース前半の基準となったこの21分31秒というタイムを確認し、前日の落車でクリス・ハーパー(オーストラリア)を失い5人になったユンボ・ヴィスマが全体の7番目で走り出した。
5名でスタートを切るユンボ・ヴィスマ photo:CorVos
モビスターの出走を手伝うマーク・カヴェンディッシュ(イギリス、ドゥクーニンク・クイックステップ) photo:CorVos
総合2位のワウト・ファンアールト(ベルギー)のためにハイス・リームライゼ(オランダ)が中心に牽引して9km地点の中間計測を平均54.966km/hで駆け抜けたユンボ・ヴィスマ。しかし残り1.5km地点で4番手を走行していたパスカル・エーンコーン(オランダ)がパンクで遅れる。出走選手の中で4番目にフィニッシュした選手のタイムがチーム成績に反映されるため、タイムロスしながらも暫定トップの20分39秒でホットシートに座った。
このタイムを更新できたのはドゥクーニンク・クイックステップとイネオス・グレナディアーズの2チームだけだった。中間計測でユンボ・ヴィスマを8秒上回る平均55.714 km/hで通過したドゥクーニンク・クイックステップは、そのまま20分39秒(平均52.881km/h)でタイムを更新するが、最終出走となったイネオス・グレナディアーズがさらに6秒上回る20分22秒(平均53.617km/h)でステージ優勝を果たした。
2018年以来の総合優勝を目指すドゥクーニンク・クイックステップ photo:CorVos
ポイント賞ジャージを着るイーサン・ヘイター(イギリス、イネオス・グレナディアーズ)を先頭に進む photo:CorVos
この結果、イーサン・ヘイター(イギリス)が総合首位に浮上。「6人全員が力を出し切ったのでとても良いチームタイムトライアルになった。タフかつ複雑なコースで脚が痛めつけられたよ。ローハン(デニス)とクフィアトコフスキという経験豊富な2人が良いリズムを作り、僕にとって良いお手本になってくれた」とコメントする。リーダージャージを着用して挑む明日以降のレースに対しては「残り5ステージは昨日のようにコントロールするのが難しくなるだろう。でも16秒を追うよりも16秒リードの方が絶対に良いことだ」と意気込みを語った。
一方ファンアールトはローハン・デニス(オーストラリア、イネオス・グレナディアーズ)にも抜かれ、総合3位に順位を下げた。「ハイス・リームライゼがチームのために前半を全力で引いてくれたおかげで、タイムトライアルの得意なトニー(マルティン)と僕は力を温存することができた。皆で協力して走ることができ、パスカル(エーンコーン)のパンクは残念だったが、調子は良くこの結果にも満足している」と話している。
リーダージャージを獲得したイーサン・ヘイター(イギリス、イネオス・グレナディアーズ) photo:CorVos
ステージ優勝を飾ったイネオス・グレナディアーズ



ツアー・オブ・ブリテン第3ステージはウェールズ西部カーマーゼンシャーを走る18.2kmのチームタイムトライアル。ファイルバハを出発して以降は中間計測地点のある9km地点まで平坦路が続き、残り4kmからはテクニカルコーナーが連続。フィニッシュはウェールズ国立植物園ナースニーだ。
チーム総合成績最下位の地元イギリスのセイント・ピランからスタートし、3番目出走のリビル・ウェルドタイトプロサイクリングは平均50.751km/hというハイスピードでフィニッシュ。レース前半の基準となったこの21分31秒というタイムを確認し、前日の落車でクリス・ハーパー(オーストラリア)を失い5人になったユンボ・ヴィスマが全体の7番目で走り出した。


総合2位のワウト・ファンアールト(ベルギー)のためにハイス・リームライゼ(オランダ)が中心に牽引して9km地点の中間計測を平均54.966km/hで駆け抜けたユンボ・ヴィスマ。しかし残り1.5km地点で4番手を走行していたパスカル・エーンコーン(オランダ)がパンクで遅れる。出走選手の中で4番目にフィニッシュした選手のタイムがチーム成績に反映されるため、タイムロスしながらも暫定トップの20分39秒でホットシートに座った。
このタイムを更新できたのはドゥクーニンク・クイックステップとイネオス・グレナディアーズの2チームだけだった。中間計測でユンボ・ヴィスマを8秒上回る平均55.714 km/hで通過したドゥクーニンク・クイックステップは、そのまま20分39秒(平均52.881km/h)でタイムを更新するが、最終出走となったイネオス・グレナディアーズがさらに6秒上回る20分22秒(平均53.617km/h)でステージ優勝を果たした。


この結果、イーサン・ヘイター(イギリス)が総合首位に浮上。「6人全員が力を出し切ったのでとても良いチームタイムトライアルになった。タフかつ複雑なコースで脚が痛めつけられたよ。ローハン(デニス)とクフィアトコフスキという経験豊富な2人が良いリズムを作り、僕にとって良いお手本になってくれた」とコメントする。リーダージャージを着用して挑む明日以降のレースに対しては「残り5ステージは昨日のようにコントロールするのが難しくなるだろう。でも16秒を追うよりも16秒リードの方が絶対に良いことだ」と意気込みを語った。
一方ファンアールトはローハン・デニス(オーストラリア、イネオス・グレナディアーズ)にも抜かれ、総合3位に順位を下げた。「ハイス・リームライゼがチームのために前半を全力で引いてくれたおかげで、タイムトライアルの得意なトニー(マルティン)と僕は力を温存することができた。皆で協力して走ることができ、パスカル(エーンコーン)のパンクは残念だったが、調子は良くこの結果にも満足している」と話している。


ツアー・オブ・ブリテン2021第3ステージ結果
順位 | チーム名 | タイム | 平均時速 |
---|---|---|---|
1位 | イネオス・グレナディアーズ | 20:22 | 53.617 |
2位 | ドゥクーニンク・クイックステップ | 0:17 | 52.881 |
3位 | ユンボ・ヴィスマ | 0:20 | 52.754 |
4位 | イスラエル・スタートアップネイション | 0:43 | 51.794 |
5位 | アルペシン・フェニックス | 0:57 | 51.228 |
6位 | チームDSM | ||
7位 | モビスター | 1:08 | 50.791 |
8位 | リビル・ウェルドタイトプロサイクリング | 1:09 | 50.751 |
9位 | トリニティレーシング | 1:24 | 50.168 |
10位 | アルケア・サムシック | 1:28 | 50.015 |
個人総合成績
1位 | イーサン・ヘイター(イギリス、イネオス・グレナディアーズ) | 9:40:21 |
2位 | ローハン・デニス(オーストラリア、イネオス・グレナディアーズ) | 0:06 |
3位 | ワウト・ファンアールト(ベルギー、ユンボ・ヴィスマ) | 0:16 |
4位 | ジュリアン・アラフィリップ(フランス、ドゥクーニンク・クイックステップ) | 0:23 |
5位 | ミッケルフレーリク・ホノレ(デンマーク、ドゥクーニンク・クイックステップ) | |
6位 | パスカル・エーンコーン(オランダ、ユンボ・ヴィスマ) | 0:38 |
7位 | マイケル・ウッズ(カナダ、イスラエル・スタートアップネイション) | 0:49 |
8位 | ダニエル・マーティン(アイルランド、イスラエル・スタートアップネイション) | |
9位 | クリスティアン・ズバラーリ(イタリア、アルペシン・フェニックス) | 1:03 |
10位 | クサンドロ・ムーリッセ(ベルギー、アルペシン・フェニックス) |
その他の特別賞
ポイント賞 | イーサン・ヘイター(イギリス、イネオス・グレナディアーズ) |
山岳賞 | ジェイコブ・スコット(イギリス、キャニオンDHBサンゴッド) |
チーム総合成績 | イネオス・グレナディアーズ |
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
photo:CorVos
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