2021/09/12(日) - 17:15
カーボンホイール専業メーカーのスコープサイクリングがラインアップをフルモデルチェンジ。更にエアロなリムデザインとより高効率なハブを手に入れ、その性能に磨きを掛けた。ロード用・オフロード用というカテゴリーに加え、オールロード向けの新たなセグメントを加え、多様化するシーンに合わせたラインアップとなった。
スコープサイクリング R3、R4、R5 (c)日直商会
2013年にオランダはアイントホーフェンにて産声を上げた新進気鋭のホイールメーカー、スコープサイクリング。熱心なサイクリストである創設メンバーらが、自らの求める理想のホイールを実現するべく立ち上げたブランドであり、サイクリングへの情熱に満ちたニューカマーだ。
ブランドローンチ時に発表されたのは、ハイトの異なる3つのロードモデルと1つのオフロードモデル。どれもカーボンチューブレス仕様であり、価格も全モデルで統一されているという、ミニマルかつクリーンなラインアップでデビューした。
新たにオールロードモデルを加えたスコープサイクリング (c)日直商会
そんなスコープサイクリングが、ついに全ラインアップを刷新。プロダクトをブラッシュアップすると同時に、新たなカテゴリーとなるオールロード向けモデルを新規に用意する。最新のトレンドにマッチするラインアップへと進化を果たした。
モデル名の最初のアルファベットはグレードを示すもので、日本で展開されるモデルはRACEの頭文字をとった"R"とされる。その次に続く数字がリムハイトを示している。そして、末尾につくアルファベットが用途を表すもので、オンロード用はアルファベットなしのR3、R4、R5、オールロード用はR3.A、R4.A、R5.A、オフロード用はR2.Oというラインアップ。なお、基本的にはディスクブレーキモデルとなるが、オンロードモデルにのみリムブレーキモデルが用意される。
タイヤとのマッチングを重視し、シュワルベと共同開発を行った (c)日直商会
さて、ブランド初となるフルモデルチェンジに伴い、スコープサイクリングが注目したのはホイールと切っても切れない間柄であるタイヤとのマッチング。ライディングスタイルの多様化するオフロードシーンはもちろん、オンロードバイクにおいても年々タイヤ幅が拡幅傾向にあり、6年前とはタイヤに関するトレンドは全く異なったものとなっている。
現在主流となっているタイヤ形状に対応するリムデザインへと再設計するにあたり、スコープはドイツのタイヤメーカーであるシュワルベとコラボレーション。リムとタイヤを1つのコンポーネントとしてみなし、エアロや剛性、更にはチューブレスタイヤとのマッチングといった要素を追求していった。
スポークホール周辺のみ積層を厚くすることで軽量化と高い剛性を両立 (c)日直商会
そして、最適なリム形状を決定するプロセスにおいて、重要な位置を占める解析ツールも新規に開発。これまでCFDと風洞によるテストを繰り返すことで進めてきたのに対し、新モデルではオランダの名門工科大学であるデルフト大学と共同で開発した高度なアルゴリズムによる解析方法によって、数多くのパターンの中からリム形状を最適化。
スコープサイクリングが”AEA”(アルゴリズム・エンハンスド・エアロダイナミクス)と名付けた、この次世代の解析手法によって導き出されたリム形状は徹底的な空気抵抗の低減と横風に対する強い耐性を有しており、あらゆるシーンでより速く、安全なライドを実現する。
新たに開発したダイアモンドラチェットシステムを採用するハブ (c)日直商会
リムに加えて、ハブも完全新設計に。スウェーデンの総合機械メーカーであるSKFとタッグを組んで開発した従来のオリジナルハブを更にブラッシュアップ。ワイドフランジやベアリングをできるだけ外側に配置することで横剛性を確保する設計はそのままに、"ダイアモンドラチェット"と名付けた新たなフリー機構を導入。空転時の摩擦係数を低減することで、ペダリングを止めるような高速のダウンヒルでも一際伸びていくという。また通常36Tのラチェット爪はオプションで48Tも用意されており、更に高い駆動効率を得ることもできる。
ディスクブレーキモデルは、前後共に2:1スポーキングを採用。フロントはローター側が、リアはドライブ側のスポーク本数が多くされている。リアのローター側もフランジの接線方向へとスポークが伸びるような設計とされており、ブレーキングフォースをしっかりと受け止める設計だ。
スコープ オールロードカテゴリーR3.A、R4.A、R5.A (c)日直商会
オンロードモデルのR3、R4、R5は、それぞれ30mm、45mm、57mmハイトのカーボンチューブレスホイールとなる。外幅は28mm、内幅が21mmという仕様で、ロードタイヤであれば25-30mm、グラベルタイヤであれば35-57mmのワイドタイヤに対応する。リムブレーキ、ディスクブレーキの2つの仕様が用意されており、それぞれスポークはサピムのCX-RAYとCX-SPRINTを採用している。
オールロードモデルのR3.A、R4.A、R5.Aもリムハイトの展開はそれぞれ30mm、45mm、57mmとなっている。異なるのはリム幅で、外幅30mm、内幅23mmと、2mm拡幅されることで更にワイドなタイヤを装着した際の安定感を実現。ロードタイヤであれば28-32mm、グラベルタイヤであれば35-57mmが推奨タイヤ幅となる。こちらはディスクブレーキ仕様のみの展開だ。
オフロードモデルのR2.O フックレスリムを採用する (c)日直商会
オフロードモデルはR2.Oの1モデル展開。XCバイクをメインターゲットとしたカーボンホイールで、23mmハイトで1,367gという軽量性を実現したフックレスリムとなっている。リム外幅は31mm、内幅25mmで、推奨タイヤ幅はグラベルタイヤであれば35-57mm、MTBタイヤであれば2.1~2.6インチとされている。
全モデルでブラックとホワイトのデカールが選択可能。また、価格は全モデル共通となっており、ノーマルベアリング(SKF)仕様が198,000円(税込)、セラミックベアリング仕様が268,400円(税込)となっている。
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2013年にオランダはアイントホーフェンにて産声を上げた新進気鋭のホイールメーカー、スコープサイクリング。熱心なサイクリストである創設メンバーらが、自らの求める理想のホイールを実現するべく立ち上げたブランドであり、サイクリングへの情熱に満ちたニューカマーだ。
ブランドローンチ時に発表されたのは、ハイトの異なる3つのロードモデルと1つのオフロードモデル。どれもカーボンチューブレス仕様であり、価格も全モデルで統一されているという、ミニマルかつクリーンなラインアップでデビューした。
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そんなスコープサイクリングが、ついに全ラインアップを刷新。プロダクトをブラッシュアップすると同時に、新たなカテゴリーとなるオールロード向けモデルを新規に用意する。最新のトレンドにマッチするラインアップへと進化を果たした。
モデル名の最初のアルファベットはグレードを示すもので、日本で展開されるモデルはRACEの頭文字をとった"R"とされる。その次に続く数字がリムハイトを示している。そして、末尾につくアルファベットが用途を表すもので、オンロード用はアルファベットなしのR3、R4、R5、オールロード用はR3.A、R4.A、R5.A、オフロード用はR2.Oというラインアップ。なお、基本的にはディスクブレーキモデルとなるが、オンロードモデルにのみリムブレーキモデルが用意される。
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さて、ブランド初となるフルモデルチェンジに伴い、スコープサイクリングが注目したのはホイールと切っても切れない間柄であるタイヤとのマッチング。ライディングスタイルの多様化するオフロードシーンはもちろん、オンロードバイクにおいても年々タイヤ幅が拡幅傾向にあり、6年前とはタイヤに関するトレンドは全く異なったものとなっている。
現在主流となっているタイヤ形状に対応するリムデザインへと再設計するにあたり、スコープはドイツのタイヤメーカーであるシュワルベとコラボレーション。リムとタイヤを1つのコンポーネントとしてみなし、エアロや剛性、更にはチューブレスタイヤとのマッチングといった要素を追求していった。
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そして、最適なリム形状を決定するプロセスにおいて、重要な位置を占める解析ツールも新規に開発。これまでCFDと風洞によるテストを繰り返すことで進めてきたのに対し、新モデルではオランダの名門工科大学であるデルフト大学と共同で開発した高度なアルゴリズムによる解析方法によって、数多くのパターンの中からリム形状を最適化。
スコープサイクリングが”AEA”(アルゴリズム・エンハンスド・エアロダイナミクス)と名付けた、この次世代の解析手法によって導き出されたリム形状は徹底的な空気抵抗の低減と横風に対する強い耐性を有しており、あらゆるシーンでより速く、安全なライドを実現する。
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リムに加えて、ハブも完全新設計に。スウェーデンの総合機械メーカーであるSKFとタッグを組んで開発した従来のオリジナルハブを更にブラッシュアップ。ワイドフランジやベアリングをできるだけ外側に配置することで横剛性を確保する設計はそのままに、"ダイアモンドラチェット"と名付けた新たなフリー機構を導入。空転時の摩擦係数を低減することで、ペダリングを止めるような高速のダウンヒルでも一際伸びていくという。また通常36Tのラチェット爪はオプションで48Tも用意されており、更に高い駆動効率を得ることもできる。
ディスクブレーキモデルは、前後共に2:1スポーキングを採用。フロントはローター側が、リアはドライブ側のスポーク本数が多くされている。リアのローター側もフランジの接線方向へとスポークが伸びるような設計とされており、ブレーキングフォースをしっかりと受け止める設計だ。
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オンロードモデルのR3、R4、R5は、それぞれ30mm、45mm、57mmハイトのカーボンチューブレスホイールとなる。外幅は28mm、内幅が21mmという仕様で、ロードタイヤであれば25-30mm、グラベルタイヤであれば35-57mmのワイドタイヤに対応する。リムブレーキ、ディスクブレーキの2つの仕様が用意されており、それぞれスポークはサピムのCX-RAYとCX-SPRINTを採用している。
オールロードモデルのR3.A、R4.A、R5.Aもリムハイトの展開はそれぞれ30mm、45mm、57mmとなっている。異なるのはリム幅で、外幅30mm、内幅23mmと、2mm拡幅されることで更にワイドなタイヤを装着した際の安定感を実現。ロードタイヤであれば28-32mm、グラベルタイヤであれば35-57mmが推奨タイヤ幅となる。こちらはディスクブレーキ仕様のみの展開だ。
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オフロードモデルはR2.Oの1モデル展開。XCバイクをメインターゲットとしたカーボンホイールで、23mmハイトで1,367gという軽量性を実現したフックレスリムとなっている。リム外幅は31mm、内幅25mmで、推奨タイヤ幅はグラベルタイヤであれば35-57mm、MTBタイヤであれば2.1~2.6インチとされている。
全モデルでブラックとホワイトのデカールが選択可能。また、価格は全モデル共通となっており、ノーマルベアリング(SKF)仕様が198,000円(税込)、セラミックベアリング仕様が268,400円(税込)となっている。
スコープサイクリング スペック
R3 | R4 | R5 | R3.A | R4.A | R5.A | R2.O | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
リムハイト | 30mm | 45mm | 57mm | 30mm | 45mm | 57mm | 23mm |
リム外幅 | 28mm | 28mm | 28mm | 30mm | 30mm | 30mm | 31mm |
リム内幅 | 21mm | 21mm | 21mm | 23mm | 23mm | 23mm | 25mm |
重量(リム) | 1,395g | 1,485g | 1,565g | - | - | - | - |
重量(ディスク) | 1,495g | 1,585g | 1,665g | 1,535g | 1,610g | 1,685g | 1,375g |
価格(税込):198,000円(SKF)268,400円(セラミックベアリング)
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