2021/08/28(土) - 11:31
「この勝利に驚いているが、これは努力を重ねた自分へのご褒美だ」と勝利を飾ったフロリアン・セネシャル(フランス、ドゥクーニンク・クイックステップ)は言う。2位のトレンティンや失速の理由を語るヤコブセンなど、ブエルタ第13日目を終えた選手たちのコメントを紹介します。
ステージ1位 フロリアン・セネシャル(フランス、ドゥクーニンク・クイックステップ)
今日は僕が勝ちに行く予定ではなかった。残り2kmで無線でファビオ(ヤコブセン)が「君が行くんだ!」と叫んだんだ。だからすぐさま切り替え集中した。心を落ち着かせ、混沌としたスプリントで残り200mから全力で踏んだんだ。チームメイトの働きは素晴らしく、彼らの走りと僕にチャンスをくれたチームに感謝したい。
また、妻や家族、友人、チームのみんななど僕を支えてくれる全ての人に感謝を伝えたい。まだ勝利を実感できていないが、クレイジーなほど嬉しいよ。
ファビオの勝利を目指していたので、この勝利には僕自身も驚いている。だが、これまで努力を重ねてきた自分へのご褒美になったよ。
ファビオはいまチームで最速の選手だ。その後にカヴェンディッシュや(サム)ベネット、ダヴィデ・バッレリーニがきて、僕は4、5番目ぐらいだろう。だがクラシックなどになれば僕の方が速いレースもある。だからこのブエルタでは、世界選手権とパリ〜ルーベにつながる走りがしたいと思っていた。
ステージ2位 マッテオ・トレンティン(イタリア、UAEチームエミレーツ)
あと少しだった。どうやら勝利を祝う葉巻はお預けのようだ。でも勝利の目の前まで迫ることができた。いまはただセネシャルを祝福したい。
ステージ3位 アルベルト・ダイネーゼ(イタリア、チームDSM)
スプリントに持ち込むため、テイメン(アレンスマン)が集団先頭で逃げを追ってくれた。最後のスプリントは残り数kmまで良い位置につくことができたが、ラウンドアバウトで先頭集団との間に差が生まれてしまったんだ。僕らはそのギャップを埋めなくてはならず、追いついたのはスプリントが始まる直前だった。フィニッシュ目がけて力の限り踏み込んだのだが、3位という結果に終わってしまった。
ステージ4位 ルカ・メズゲッツ(スロベニア、バイクエクスチェンジ)
チームは最高の仕事をしてくれたものの、残り4kmで他のチームに前を塞がれてしまった。そして残り3kmのコーナーを過ぎてからは、もう先頭に上がることは不可能だった。行き場を失いながらも残り2kmでロバート・スタナードを見つけ後ろに入った。てっきりマシューズは僕の後ろにいると思っていたんだ。
そこからは展開は更に厳しさを増し、まるで神風のような速さだった。コーナーにフルガスで突入しないと先頭に出ることは不可能だと思ったのだが、届かなかった。残り3kmで集団先頭にいなかったことが大きな過ちだったようだね。
ステージ10位に入り総合上位勢から5秒差を奪ったヤングライダー賞のエガン・ベルナル(コロンビア、イネオス・グレナディアーズ)
これほど混沌とした最終盤になるとは思わなかった。ただ良い位置でフィニッシュしたかっただけだ。残り3kmで分断が起こったときに先頭付近にいたんだ。後ろを振り返ったが真後ろを走る選手の影に隠れて、集団の人数がわからなかった。残り3kmだったということもあり、フルスロットルで踏むしかなかった。
(ログリッチから)2分遅れているいま、平坦ステージで5秒取り戻すなんて大したことではない。だけど(総合上位勢の中で)先頭でフィニッシュし、落車もしなかったことは良い結果と言える。明日がどんな日になるのか見てみよう。家に帰ったときに「全力を出した」と満足できるようにね。
ステージ17位 ジョルディ・メーウス(ベルギー、ボーラ・ハンスグローエ)
スプリントに向け集中していた。最後のスプリントに備えてできるだけ脚を溜めようとしたのだが、いま思えばそれが失敗だったのだろう。市街地に入りラウンドアバウトのせいで集団に分断が生まれた。その時点で集団後方にいたため、最後のスプリントに参戦することができなかった。悔しいよ。今日の結果を分析して、次の機会に活かしたい。
マイヨロホ オドクリスティアン・エイキング(ノルウェー、アンテルマルシェ・ワンティゴベール・マテリオ)
最後は予想以上に慌ただしい展開になったね。最後の数kmにいくつものラウンドアバウトが登場することは分かっていたものの、それがこれだけレースに影響を及ぼすとは思わなかった。トップからそれほど遅れずフィニッシュできて良かったよ。
今日もチームメイトたちは僕を集団先頭で位置取る完璧な働きを見せてくれた。最後は先頭と離されたりもしたが、何の問題もなくレースを終えることができた。
明日も全力で挑まなければならないことに変わりはないが、(マイヨロホの行方は)ログリッチ次第だろう。もちろんジャージを守るためベストを尽くすが、脚の状態次第だろうね。
ポイント賞 ファビオ・ヤコブセン(オランダ、ドゥクーニンク・クイックステップ)
これが自転車ロードレースだ。優勝候補の1人だろうが、すべてが思い通りに行くわけではない。チームは完璧なリードアウトをしてくれたが、ラスト2kmでもう脚は乳酸でいっぱいだった。だからフロリアン(残り4kmまで、)に「君がスプリントするべきだ」と伝えたんだ。彼の勝利は嬉しいよ。まだ勝つチャンスが残されているので、それを目指して頑張りたい。
ティエリー・ブリコー監督(グルパマFDJ)
チームとして積極性に欠けていた。ドゥクーニンクが牽引を初めた残り5kmから集団先頭付近で位置取りをしなければならなかった。だが判断が遅れ、あのスピードではもう前に出るのは不可能だった。集団先頭のペースは速く、ラウンダバウトごとに約2mの差を広げられてしまった。今日は残り少ない集団スプリントのステージだったから悔しいよ。デマールが勝とうが負けようが、彼にスプリントするチャンスを与えてあげたかった。
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
ステージ1位 フロリアン・セネシャル(フランス、ドゥクーニンク・クイックステップ)
今日は僕が勝ちに行く予定ではなかった。残り2kmで無線でファビオ(ヤコブセン)が「君が行くんだ!」と叫んだんだ。だからすぐさま切り替え集中した。心を落ち着かせ、混沌としたスプリントで残り200mから全力で踏んだんだ。チームメイトの働きは素晴らしく、彼らの走りと僕にチャンスをくれたチームに感謝したい。
また、妻や家族、友人、チームのみんななど僕を支えてくれる全ての人に感謝を伝えたい。まだ勝利を実感できていないが、クレイジーなほど嬉しいよ。
ファビオの勝利を目指していたので、この勝利には僕自身も驚いている。だが、これまで努力を重ねてきた自分へのご褒美になったよ。
ファビオはいまチームで最速の選手だ。その後にカヴェンディッシュや(サム)ベネット、ダヴィデ・バッレリーニがきて、僕は4、5番目ぐらいだろう。だがクラシックなどになれば僕の方が速いレースもある。だからこのブエルタでは、世界選手権とパリ〜ルーベにつながる走りがしたいと思っていた。
ステージ2位 マッテオ・トレンティン(イタリア、UAEチームエミレーツ)
あと少しだった。どうやら勝利を祝う葉巻はお預けのようだ。でも勝利の目の前まで迫ることができた。いまはただセネシャルを祝福したい。
ステージ3位 アルベルト・ダイネーゼ(イタリア、チームDSM)
スプリントに持ち込むため、テイメン(アレンスマン)が集団先頭で逃げを追ってくれた。最後のスプリントは残り数kmまで良い位置につくことができたが、ラウンドアバウトで先頭集団との間に差が生まれてしまったんだ。僕らはそのギャップを埋めなくてはならず、追いついたのはスプリントが始まる直前だった。フィニッシュ目がけて力の限り踏み込んだのだが、3位という結果に終わってしまった。
ステージ4位 ルカ・メズゲッツ(スロベニア、バイクエクスチェンジ)
チームは最高の仕事をしてくれたものの、残り4kmで他のチームに前を塞がれてしまった。そして残り3kmのコーナーを過ぎてからは、もう先頭に上がることは不可能だった。行き場を失いながらも残り2kmでロバート・スタナードを見つけ後ろに入った。てっきりマシューズは僕の後ろにいると思っていたんだ。
そこからは展開は更に厳しさを増し、まるで神風のような速さだった。コーナーにフルガスで突入しないと先頭に出ることは不可能だと思ったのだが、届かなかった。残り3kmで集団先頭にいなかったことが大きな過ちだったようだね。
ステージ10位に入り総合上位勢から5秒差を奪ったヤングライダー賞のエガン・ベルナル(コロンビア、イネオス・グレナディアーズ)
これほど混沌とした最終盤になるとは思わなかった。ただ良い位置でフィニッシュしたかっただけだ。残り3kmで分断が起こったときに先頭付近にいたんだ。後ろを振り返ったが真後ろを走る選手の影に隠れて、集団の人数がわからなかった。残り3kmだったということもあり、フルスロットルで踏むしかなかった。
(ログリッチから)2分遅れているいま、平坦ステージで5秒取り戻すなんて大したことではない。だけど(総合上位勢の中で)先頭でフィニッシュし、落車もしなかったことは良い結果と言える。明日がどんな日になるのか見てみよう。家に帰ったときに「全力を出した」と満足できるようにね。
ステージ17位 ジョルディ・メーウス(ベルギー、ボーラ・ハンスグローエ)
スプリントに向け集中していた。最後のスプリントに備えてできるだけ脚を溜めようとしたのだが、いま思えばそれが失敗だったのだろう。市街地に入りラウンドアバウトのせいで集団に分断が生まれた。その時点で集団後方にいたため、最後のスプリントに参戦することができなかった。悔しいよ。今日の結果を分析して、次の機会に活かしたい。
マイヨロホ オドクリスティアン・エイキング(ノルウェー、アンテルマルシェ・ワンティゴベール・マテリオ)
最後は予想以上に慌ただしい展開になったね。最後の数kmにいくつものラウンドアバウトが登場することは分かっていたものの、それがこれだけレースに影響を及ぼすとは思わなかった。トップからそれほど遅れずフィニッシュできて良かったよ。
今日もチームメイトたちは僕を集団先頭で位置取る完璧な働きを見せてくれた。最後は先頭と離されたりもしたが、何の問題もなくレースを終えることができた。
明日も全力で挑まなければならないことに変わりはないが、(マイヨロホの行方は)ログリッチ次第だろう。もちろんジャージを守るためベストを尽くすが、脚の状態次第だろうね。
ポイント賞 ファビオ・ヤコブセン(オランダ、ドゥクーニンク・クイックステップ)
これが自転車ロードレースだ。優勝候補の1人だろうが、すべてが思い通りに行くわけではない。チームは完璧なリードアウトをしてくれたが、ラスト2kmでもう脚は乳酸でいっぱいだった。だからフロリアン(残り4kmまで、)に「君がスプリントするべきだ」と伝えたんだ。彼の勝利は嬉しいよ。まだ勝つチャンスが残されているので、それを目指して頑張りたい。
ティエリー・ブリコー監督(グルパマFDJ)
チームとして積極性に欠けていた。ドゥクーニンクが牽引を初めた残り5kmから集団先頭付近で位置取りをしなければならなかった。だが判断が遅れ、あのスピードではもう前に出るのは不可能だった。集団先頭のペースは速く、ラウンダバウトごとに約2mの差を広げられてしまった。今日は残り少ない集団スプリントのステージだったから悔しいよ。デマールが勝とうが負けようが、彼にスプリントするチャンスを与えてあげたかった。
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
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