2021/08/11(水) - 11:00
総合争いが始まったツール・ド・ポローニュ第2ステージ。フィニッシュへと続く急勾配の登りでロングスパートを成功させたジョアン・アルメイダ(ポルトガル、ドゥクーニンク・クイックステップ)がステージ優勝。総合優勝に向けてリーダージャージに袖を通した。
ツール・ド・ポローニュは2日目はポーランド南東のザモシチからウクライナとの国境に面するプシェミシルまでの200km。序盤に2つのスプリントポイントを含む平坦を過ぎると、残り30km地点から2つの2級山岳が登場する。フィニッシュ手前の1.5kmから始まる平均8%(最大14%)の登りは、本格的な山岳ステージがないこのレースで総合成績に影響するには十分な難易度となっている。
序盤からセバスティアン・ラングフェルド(オランダ、EFエデュケーション・NIPPO)や今年のジロ・デ・イタリアで名を上げたタコ・ファンデルホールン(オランダ、アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオ)ら8名が逃げグループを形成。それに対しバーレーン・ヴィクトリアスやイネオス・グレナディアーズが率いるメイン集団は、3分以上のリードを許さなかった。
この日最後から2つ目の2級山岳をトップで通過したのは、逃げに乗ったルーカス・ペストルベルガー(オーストリア、ボーラ・ハンスグローエ)。そのまま残り25km地点にある最終2級山岳も狙ったものの、メイン集団から飛び出したビニヤム・ギルマイ(エリトリア、アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオ)がペストルベルガーを含む逃げていた選手たちを次々とかわし、山頂を先頭で越えそのまま単独で走行した。
フィニッシュまで16kmを切るとロット・スーダルやUAEチームエミレーツが先頭に人数を割きギルマイを吸収。ハイスピードでの巡航にメイン集団から次々と選手が遅れていくなか、一気にペースを上げたマテイ・モホリッチ(スロベニア、バーレーン・ヴィクトリアス)を先頭に残り1.5km地点から始まる登りに突入した。
メイン集団がモホリッチをとらえ、一時動きが沈静化したところでアタックしたのは今年のジロで2度勝利を逃したジョアン・アルメイダ(ポルトガル、ドゥクーニンク・クイックステップ)。ライバルたちが喘ぐ急勾配区間を軽快なダンシングで突き進むアルメイダは、4秒のリードを得てフラムルージュ(残り1km)をくぐっていった。
アルメイダをとらえようとモホリッチを先頭にする集団からエイネルアウグスト・ルビオ(コロンビア、モビスター)が14%の勾配区間で飛び出す。ミッケルフレーリク・ホノレ(デンマーク、ドゥクーニンク・クイックステップ)のチェックも振り切り2秒差まで詰めたルビオだったが、ペースの落ちないアルメイダに僅かに届かない。
残り500mの直線に入ると、モホリッチやミハウ・クフィアトコフスキ(ポーランド、イネオス・グレナディアーズ)の後ろで息を潜めていたディエゴ・ウリッシ(イタリア、UAEチームエミレーツ)が加速。力強いダンシングでルビオを抜き、残り400mでアルメイダに合流し2人で山頂にたどり着いた。
後方から一定のペーシングで先頭の2人を視野に捉えたモホリッチを尻目に、フィニッシュ手前100mでウリッシがスプリントを開始する。しかし、その動きを冷静に見て反応したアルメイダが、余裕を持った加速でモホリッチを追い抜き、勝利を喜ぶ右手を天に突き上げた。
「素晴らしい勝利を挙げられてとても嬉しい。最後の登りを前に少し緊張していたが、登りはじめたら自分の調子の良さに気がつき一か八か仕掛けたんだ。その後は自分の走りに集中し、ウリッシに追いつかれてからも落ち着いていて、まだ勝利に十分なほど脚が残していた」と冷静に勝負に持ち込んだアルメイダは語る。
意外にもエリートカテゴリーで初勝利となった23歳のアルメイダは「この厳しい登りで勝てたことは自信に繋がり、リーダージャージ獲得は何より嬉しい。この後は総合順位争いに集中するつもりだが、いまはこの忘れられない勝利を楽しみたい。また、力を貸してくれたチームのみんなに感謝したい」とコメント。総合でも首位に立ち、先日発表したUAEチームエミレーツへの5年という大型契約に華を添えた。
ツール・ド・ポローニュは2日目はポーランド南東のザモシチからウクライナとの国境に面するプシェミシルまでの200km。序盤に2つのスプリントポイントを含む平坦を過ぎると、残り30km地点から2つの2級山岳が登場する。フィニッシュ手前の1.5kmから始まる平均8%(最大14%)の登りは、本格的な山岳ステージがないこのレースで総合成績に影響するには十分な難易度となっている。
序盤からセバスティアン・ラングフェルド(オランダ、EFエデュケーション・NIPPO)や今年のジロ・デ・イタリアで名を上げたタコ・ファンデルホールン(オランダ、アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオ)ら8名が逃げグループを形成。それに対しバーレーン・ヴィクトリアスやイネオス・グレナディアーズが率いるメイン集団は、3分以上のリードを許さなかった。
この日最後から2つ目の2級山岳をトップで通過したのは、逃げに乗ったルーカス・ペストルベルガー(オーストリア、ボーラ・ハンスグローエ)。そのまま残り25km地点にある最終2級山岳も狙ったものの、メイン集団から飛び出したビニヤム・ギルマイ(エリトリア、アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオ)がペストルベルガーを含む逃げていた選手たちを次々とかわし、山頂を先頭で越えそのまま単独で走行した。
フィニッシュまで16kmを切るとロット・スーダルやUAEチームエミレーツが先頭に人数を割きギルマイを吸収。ハイスピードでの巡航にメイン集団から次々と選手が遅れていくなか、一気にペースを上げたマテイ・モホリッチ(スロベニア、バーレーン・ヴィクトリアス)を先頭に残り1.5km地点から始まる登りに突入した。
メイン集団がモホリッチをとらえ、一時動きが沈静化したところでアタックしたのは今年のジロで2度勝利を逃したジョアン・アルメイダ(ポルトガル、ドゥクーニンク・クイックステップ)。ライバルたちが喘ぐ急勾配区間を軽快なダンシングで突き進むアルメイダは、4秒のリードを得てフラムルージュ(残り1km)をくぐっていった。
アルメイダをとらえようとモホリッチを先頭にする集団からエイネルアウグスト・ルビオ(コロンビア、モビスター)が14%の勾配区間で飛び出す。ミッケルフレーリク・ホノレ(デンマーク、ドゥクーニンク・クイックステップ)のチェックも振り切り2秒差まで詰めたルビオだったが、ペースの落ちないアルメイダに僅かに届かない。
残り500mの直線に入ると、モホリッチやミハウ・クフィアトコフスキ(ポーランド、イネオス・グレナディアーズ)の後ろで息を潜めていたディエゴ・ウリッシ(イタリア、UAEチームエミレーツ)が加速。力強いダンシングでルビオを抜き、残り400mでアルメイダに合流し2人で山頂にたどり着いた。
後方から一定のペーシングで先頭の2人を視野に捉えたモホリッチを尻目に、フィニッシュ手前100mでウリッシがスプリントを開始する。しかし、その動きを冷静に見て反応したアルメイダが、余裕を持った加速でモホリッチを追い抜き、勝利を喜ぶ右手を天に突き上げた。
「素晴らしい勝利を挙げられてとても嬉しい。最後の登りを前に少し緊張していたが、登りはじめたら自分の調子の良さに気がつき一か八か仕掛けたんだ。その後は自分の走りに集中し、ウリッシに追いつかれてからも落ち着いていて、まだ勝利に十分なほど脚が残していた」と冷静に勝負に持ち込んだアルメイダは語る。
意外にもエリートカテゴリーで初勝利となった23歳のアルメイダは「この厳しい登りで勝てたことは自信に繋がり、リーダージャージ獲得は何より嬉しい。この後は総合順位争いに集中するつもりだが、いまはこの忘れられない勝利を楽しみたい。また、力を貸してくれたチームのみんなに感謝したい」とコメント。総合でも首位に立ち、先日発表したUAEチームエミレーツへの5年という大型契約に華を添えた。
ツール・ド・ポローニュ2021 第2ステージ結果
1位 | ジョアン・アルメイダ(ポルトガル、ドゥクーニンク・クイックステップ) | 4:41:33 |
2位 | ディエゴ・ウリッシ(イタリア、UAEチームエミレーツ) | |
3位 | マテイ・モホリッチ(スロベニア、バーレーン・ヴィクトリアス) | |
4位 | ミハウ・クフィアトコフスキ(ポーランド、イネオス・グレナディアーズ) | 0:04 |
5位 | ミッケルフレーリク・ホノレ(デンマーク、ドゥクーニンク・クイックステップ) | 0:08 |
6位 | ロレンツォ・ロータ(イタリア、アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオ) | 0:12 |
7位 | ジャイ・ヒンドレー(オーストリア、チームDSM) | |
8位 | ジョヴァンニ・アレオッティ(イタリア、ボーラ・ハンスグローエ) | |
9位 | ディラン・トゥーンス(ベルギー、バーレーン・ヴィクトリアス) | |
10位 | ティム・ウェレンス(ベルギー、ロット・スーダル) | 0:16 |
100位 | 別府史之(EFエデュケーション・NIPPO) | 10:42 |
個人総合成績
1位 | ジョアン・アルメイダ(ポルトガル、ドゥクーニンク・クイックステップ) | 9:42:47 |
2位 | マテイ・モホリッチ(スロベニア、バーレーン・ヴィクトリアス) | 0:04 |
3位 | ディエゴ・ウリッシ(イタリア、UAEチームエミレーツ) | |
4位 | ミハウ・クフィアトコフスキ(ポーランド、イネオス・グレナディアーズ) | 0:11 |
5位 | ミッケルフレーリク・ホノレ(デンマーク、ドゥクーニンク・クイックステップ) | 0:18 |
6位 | ディラン・トゥーンス(ベルギー、バーレーン・ヴィクトリアス) | 0:22 |
7位 | ロレンツォ・ロータ(イタリア、アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオ) | |
8位 | ジャイ・ヒンドレー(オーストリア、チームDSM) | |
9位 | ジョヴァンニ・アレオッティ(イタリア、ボーラ・ハンスグローエ) | |
10位 | ティム・ウェレンス(ベルギー、ロット・スーダル) | 0:26 |
その他の特別賞
ポイント賞 | マテイ・モホリッチ(スロベニア、バーレーン・ヴィクトリアス) |
山岳賞 | ミハウ・パルタ(ポーランド、ポーランドナショナルチーム) |
チーム総合成績 | アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオ |
text:Sotaro.Arakawa
Amazon.co.jp